窓サッシにカビが発生すると、見た目が悪くなるだけでなく、健康被害が生じることもあります。しかし、一度ついたカビは落としにくく、窓枠部分に黒いシミのように残ることも少なくありません。
この記事では、窓サッシのカビの掃除方法を紹介します。また、カビが発生する原因や予防方法も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
窓サッシにカビが生える原因とは?
窓サッシにカビが生える主な原因は、「結露」です。窓や窓枠についた結露を放置すると、カビが発生し、繁殖して広がります。
結露とは、暖かい空気が冷やされて、空気中に含みきれなくなった水蒸気が水(液体)となって現れたものです。冬場は建物の内と外で温度差があるため、室内の暖かい空気が窓で冷やされると、空気中に含まれていた水分が結露となって窓周辺に付着します。
結露が発生する環境は、カビが発生する条件とほぼ同じです。カビは温度・湿度・栄養の3つがそろったときに発生しますが、結露は暖かく、しかも水でできているため、そのまま放置すると空気中のホコリや塵を栄養源としてカビが発生・繁殖します。
窓サッシのカビを掃除する方法
窓サッシの掃除をするときは、ゴム手袋とゴーグル、マスクを着用するようにしてください。カビやカビから発生する胞子を吸い込むと、健康被害が生じることもあります。
掃除の前には、窓や窓枠、レールについた汚れやホコリをしっかりと取り除いておきましょう。 軽度なカビなら水拭きや中性洗剤、頑固なカビは漂白剤や重曹などを使うのがおすすめです。
水拭き
窓サッシについた軽度のカビは、水拭き掃除で落とすことができます。
固く絞った雑巾やタオルなどで、窓全体を拭きます。付着したばかりのカビなら、拭くだけでも除去できることがあります。
また、濡らした新聞紙を雑巾代わりに使うのもおすすめです。ただし、カビは湿り気のある場所で繁殖するため、水拭きした後はしっかりとキッチンペーパーや乾いた雑巾で乾拭きしましょう。
雑巾や中性洗剤を使う
比較的軽度の黒カビなら、中性洗剤で落ちることがあります。少量の中性洗剤を入れた水をバケツに用意し、雑巾を固く絞って窓サッシを拭いてください。
全体的に窓を拭いたら、乾いたマイクロファイバークロスで拭き取ると、水の跡が残らずきれいに仕上がります。なお、マイクロファイバークロスや雑巾でこまめに拭くと、窓周りに水気がつきにくくなり、結露対策にもなります。
塩素系漂白剤使う
強力な漂白効果と殺菌効果のある、塩素系漂白剤(カビキラーやキッチンハイターなどのカビ取り剤)を使うと、頑固なカビも落としやすくなります。
【用意するもの】
- 塩素系漂白剤:20~30ml
- 片栗粉:大さじ2
- ラップ
【手順】
- 塩素系漂白剤と片栗粉を混ぜてペーストを作り、カビが付着している部分に塗りましょう。
- ラップを被せて、30分ほど放置してください。
- 固く絞った雑巾やスポンジで拭き取ります。
- カビが落ちにくい場合は、使い古しの歯ブラシでこすってみてください。
重曹を使う
重曹と酸素系漂白剤も、頑固なカビに効果的です。酸素系漂白剤は塩素系漂白剤より安全性が高く、色素を漂白しないため、変色を避けたい場所の掃除にもおすすめです。次のものを準備しましょう。
【用意するもの】
- 重曹:適量
- 酸素系漂白剤:重曹と同量
- ぬるま湯
- ラップ
【手順】
- 重曹と酸素系漂白剤、ぬるま湯を混ぜてペーストを作りましょう。
- カビが付着している部分に塗ってラップで覆い、10分程度待ちます。
- 乾いたペーストを雑巾で拭き取ってから、固く絞った雑巾で再度拭いて仕上げてください。
水気やホコリが残っていると、栄養分となって再度カビが発生します。しっかりと窓サッシを乾かしてから、消毒用エタノールスプレーで殺菌しておきましょう。
クエン酸と重曹を使う
皮脂や油はねなどの酸性の汚れには、アルカリ性の洗剤が有効です。重曹は水と混ぜるとアルカリ性になるため、酸性汚れを中和し、落としやすくなります。浴室やキッチンなどのカビには、次のものを準備して掃除をしましょう。
【用意するもの】
- クエン酸:小さじ1
- 重曹もしくはセスキ炭酸ソーダ:小さじ2
- スプレーボトル:2本
【手順】
- スプレーボトルに重曹かセスキ炭酸ソーダと水200mlを入れ、しっかりと溶かします。
- 窓サッシ全体にスプレーをし、乾いた雑巾やタオルで拭き取りましょう。
- 窓に白い跡が残ったら、クエン酸と水200mlで作ったクエン酸スプレーを吹きかけ、乾いた雑巾で拭き取ります。
- クエン酸(酸性)が重曹・セスキ炭酸ソーダ(アルカリ性)を中和し、白い跡がなくなります。
スチームクリーナーを使う
高温スチームでカビや雑菌を除去するスチームクリーナーを使う方法もあります。スチームクリーナー洗剤を使わず汚れを落とすため、窓周辺に洗剤が残らないか気になる方にもおすすめです。
ただし、スチームクリーナーを使うと窓枠や壁が湿り気を含むため、掃除後にしっかりと窓を開けて乾燥させるようにしてください。乾燥させた後にアルコールスプレー(消毒用エタノールスプレー)を噴射しておくと、カビの発生を予防できます。
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窓サッシのカビを予防する方法
カビは温度・湿度・栄養がそろうと発生するため、これらの要素がそろわないように窓周辺の環境を調整することが必要です。次の対策方法を実施し、窓サッシのカビ予防をしましょう。
こまめに換気する
冬場もこまめに窓を開け、室内に湿気がこもらないようにしましょう。一般的に室内の湿度が70%を超えると、カビが発生しやすくなるといわれています。カビ予防対策だけでなく、快適に過ごすためにも、50~60%程度の湿度を維持するようにしてください。
窓を開けたときにサーキュレーターや扇風機を使用すると、短時間で効果的に空気を入れ替えられます。また、エアコンの送風機能でも、効果的な換気が可能です。
結露対策を徹底する
窓ガラスや窓枠に結露がつくと、カビが生えやすくなります。結露防止シートや結露吸水テープなどの便利なアイテムを使って、簡単に結露対策をしましょう。
ただし、結露対策商品を使っても、高温高湿の状態が続くとカビは発生します。窓をこまめに開けて、風通しのよい状態を維持するようにしてください。
定期的に窓サッシの掃除をする
ホコリや汚れは、カビの栄養源になってしまいます。ちょっとした汚れの蓄積がカビを生えやすくなる原因となるため、定期的に窓掃除をするようにしてください。
また、掃除した後にアルコールスプレーをまいておくと、防カビ効果を期待できます。窓のそばにスプレーを置き、いつでも使えるようにしておきましょう。
除湿器を使う
梅雨などの湿度が高い時期は、除湿器(除湿機)を使って湿度管理をしてください。とくに窓枠が木製の場合は、湿気を含んでカビが生えやすくなります。
除湿器やエアコンなどの家電製品を適時使用し、室内の湿度が高くならないように適切に調整することを心がけましょう。
内窓を設置する
予防グッズを使っても対処できないほど結露が付着するときは、内窓を設置するのも一つの方法です。内窓があると断熱性能が高まるため、結露がつきにくくなるだけでなく熱効率が向上し、光熱費を抑えて室温を快適に維持しやすくなります。
また、サッシが古いときも表面にカビが付着しやすくなります。新しいサッシに、リフォームしてみてはいかがでしょうか。
ただし、賃貸住宅では、入居者が勝手にリフォームできません。管理規約を確認し、大家さんや管理会社に相談してみてください。
窓サッシのカビを放置する危険性
窓サッシのカビを放置すると、見た目が悪くなるだけでなく、カビ菌やカビから空気中に放出される胞子を吸い込み、健康被害が生じる可能性があります。カビが窓サッシ以外にも付着し、家屋全体の劣化にもつながるため注意が必要です。
窓周りに木枠などの木材でできたものがあるときは、さらにカビ発生のリスクが高まります。
また、湿度の影響により、カビだけでなくダニが増殖したり木材が腐食したりする恐れもあるため、こまめに窓サッシを掃除してカビが発生しにくい環境を作りましょう。
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