お墓参りにはお花やお供え物を持参しましょう。ここでは、持参するお花の種類や、マナーをお伝えします。
墓参りの際に持参する花のルール3つ
1.持参する花にルールや決まりはない
お墓参りに持参する花には、明確なルールや決まりがあるわけではありません。そのため、色んな花を飾ることが出来ます。しかし、守っておくといいであろうマナーや飾り方は存在します。
特に、自分の家以外のお墓(近隣の家や親戚)の場合は、マナーやルールを大切にするような方、しきたりやルールを気にするであろう方にも好まれるような、角が立たないような無難なお花を持っていったほうが良いでしょう。
2.故人の好きな花を持参すればいい
お墓に飾るお花の目的は、故人に楽しんでもらうことにもあります。なので、基本的には故人の好きだったお花や、好きな色の花を持参すると良いでしょう。
ただし好きだったお花に特徴がある場合は、処理をしてから飾るか、その花を持参するのは諦める必要も時には必要です。例えば、棘のあるバラの花を飾る場合は、トゲをあらかじめ抜いておくなどの配慮をしておきましょう。
3.造花でもいい
お墓に飾るお花は、造花でもかまいません。お墓から遠くに住んでいる方や、忙しくてなかなか墓参りが出来ない方もいることでしょう。そういった方が生花を飾ると、墓参りに行かないうちに枯れて、枯れた花でお墓の周りを汚してしまうこともあります。
そのような時は造花を活用しましょう。ただし、全部造花だと味気ないので、お墓参りをしてその場で飾る花として生花を持ち込み、立ち去る際に飾り続けるのは造花という方法をとるといいでしょう
お墓での花の飾る時の3つのステップ
1.手を合わせる
お墓にまず到着したら、来訪したことを伝えるために手を合わせましょう。数珠(じゅず)があればなお良いですが、なくても大丈夫です。手を合わせて頭を下げます。頭をさげる角度は約30度程度にします。
頭を下げる時に大事なのは頭の高さです。墓石よりも頭が下になるようにしましょう。
2.お墓周辺の掃除をする
お花を飾る前にまずはお墓の掃除をします。落ち葉やゴミをはき、雑草が生えていれば草むしりをします。そのあと、墓石を乾いた布で拭いて落とせるホコリやゴミを取って、濡れたタオルなどでしっかり磨きます。水拭きの後にもう一度乾拭きをして、墓石の水気を取りましょう。
3.花を飾る:左右対称にする、本数は奇数にする
お花の本数は奇数にしておきましょう。仏教の場合、3本、5本、7本が基本と言われています。見栄えは、左右対称になるように飾ります。左右対称に飾る意味は、一対にするためです。円を連想させ、永遠や不変というような意味を持ちます。
その他の注意点として、花を飾る際には葉を濡らさないようにします。葉が濡れると腐りやすくなります。
墓参りの際の花選びで、選ばない方がいい花の特徴6つ
1.香りの強い花
香りの強い花を選ばないほうが無難です。理由は、虫が集まりやすくお花を荒らされるほか、ハチなど少々凶暴な虫を寄せ付けてしまう可能性もあるからです。お墓はいろんな人が出入りする場所なので、配慮しておきましょう。例えば、ユリやキンモクセイは香りの強さで有名です。
2.トゲのある花
トゲのあるお花も避けましょう。飾る時にケガをしてしまう、また、管理している方が枯れた花を片付ける時にも危険です。例えば、バラなどのトゲのある花を飾りたい場合は、トゲを切ったり、無くしてから飾るようにしましょう。
3.毒のある花
滅多にありせんが、毒のある花を飾ることもやめましょう。こちらも片付けたり飾る際に危険です。例えば彼岸花(ヒガンバナ)は球根に毒があります。「故人のために用意する花としてふさわしいの?ふさわしくないでしょう」と考えてしまう伝統を重んじるような方もいるため、避けたほうがいいです。
4.傷みやすい花
すぐに傷んでしまうお花も、避けたほうが良いでしょう。すぐに傷むお花はそれだけ腐ったり枯れやすく、お墓や周りを汚してしまうことがあるからです。また、花が傷むと虫がわきやすくなり、余計にお墓を汚してしまいます。例えば、ガーベラは太陽のように開いた花が美しいですが傷みやすいと言われます。
5.落ちる花
枯れると花が落ちる花も避けましょう。枯れた後に花がボトッと茎から落ちる花は不吉で、見栄えも良くありません。落ちる花として有名なのは椿です。
5.黒い花
黒いお花も避けましょう、不吉な印象を与えます。お墓に飾るお花は、明るい雰囲気のお花を選ぶのが無難です。故人へのプレゼントの意味があることを忘れないようにしましょう。例えばチューリップやユリには黒い花を咲かせる品種もあります。
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お墓参りの際に選ぶといいお花4種
1.故人が亡くなって日が浅い場合(四十九日まで)は、白い花を選ぶ
故人が亡くなって日が浅い時は、白めの花を選ぶのが無難とされています。白菊などを選ぶと良いでしょう。差し色をしたい場合は、青や紫などを選ぶようにします。
どうしても白以外で選ぶ場合は、淡い色、派手すぎない色のお花を選びましょう。
2.菊
お墓に飾るお花としてもっとも人気なのが菊です。菊は死者への手向けの意味があるだけでなく、長持ちしやすい花です。さらに、枯れても落ちないのでお墓を汚しにくいのもポイントといえます。フランスでも、墓前には菊が飾られることが多いようです。
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3.白いカーネーション
白いカーネーションは墓前に飾る花としても人気です。特に春のお墓参りには、買いやすく飾りやすいですよ。白は清潔でおごそかな雰囲気を出してくれます。
4.季節の花
上記の花以外に、季節の花を飾るのも良いとされています。春ならアイリス、夏ならグラジオラス、秋ならコスモス、冬ならスイートピーなどが代表例です。どれも、季節感を出してくれるので故人もよろこんでくれることでしょう。
最後に
お墓参りに持参するお花の選び方には必ず守らなければならないルールはありません。宗教に関連することには、しっかりした決まりがあることと、しっかりした明確な決まりはないものがあります。
お墓に眠る方に「お参りに来ましたよ」という気持ちが伝わるような、誠意が伝わるような気持ちでお花を選んだら、故人にも喜んでいただけるでしょう。