ここではカーテンについたカビの落とし方を解説します。カーテンには、カビが生えることがあります。
結露などの湿気と、部屋の壁際や窓際に集まる淀んだ空気や適度に暖かい温度の空気などが原因で、黒カビが生えたり、窓の汚れがカーテンに移ってしまい汚れることがあるのです。
カビをそのままにしておくと、健康被害につながります。見つけたらすぐに落としましょう。この記事ではカビの写真は使っていません。安心してお読みください。
カーテンにカビが生えた場合の落とし方
1.消毒用エタノールを含ませた布でカビの生えている部分の除菌をする
カビは消毒用エタノールで落とすことができます。消毒用エタノールは、カビのたんぱく質を分解し除去することができるのです。
エタノールはエチルアルコールと呼ばれるアルコールで、消毒用エタノールはアルコール濃度が80%前後に調整されたものです。アルコール濃度が80%程度が最も殺菌力が強く、消毒用エタノールはその最適な濃度に調整されています。
消毒用エタノールはドラッグストアなどで買うことができます。
まず、古くなったタオルなどの布に消毒用エタノールを含ませます。まずはカーテンの目立たないところにエタノールを付けてみて、変色などが起きないか確かめましょう。変色などの問題がなければ、消毒用エタノールでカビを拭き取ります。
カビの生えている場所が小さければ、布の代わりに消毒用エタノールを含ませた歯ブラシや綿棒などを使ってもいいでしょう。この時に、裏側にもタオルなどであて布をして拭くと、落としやすいです。
2.洗濯表示を確認する
カビの除菌をしたら洗濯をします。洗濯の前に、カーテンの洗濯表示を確認しましょう。もし家で洗濯できない表示(桶のマークに×印)であれば、クリーニング業者に相談してください。
3.洗濯表示に沿って洗濯をする
洗濯表示を見て、家で洗えるものであれば、その表示に従って洗濯をしましょう。
・手洗い表示
・洗濯液の温度の上限
・洗濯機での洗い方の弱さ
などの表示がある場合があります。温度は30℃以下にして、洗濯機の手洗いコースやドライコースなどの弱い水流を選ぶといいでしょう。脱水時間も30秒や1分程度の短い時間にします。
洗濯機を使う場合は、カーテンのプリーツに沿って丁寧に畳んで洗濯ネットに入れて洗います。
4.干し方
脱水が終わったら、カーテンレールに戻し、軽く叩いてしわを伸ばして干します。洗ったカーテンを干す前に、カーテンレールや窓も拭いてきれいにしておくといいですね。
カーテン干すときは窓を開けて風通しを良くして、扇風機を当てたりエアコンの除湿機能を使ったりと、乾きやすい工夫をするといいでしょう。
カーテンのしつこいカビの落とし方
1.消毒用エタノールを含ませた布でカビの生えている部分の除菌をする
まずはカビの生えている部分の除菌をしてみます。まずは目立たない部分で、変色などが起きないかの確認は忘れないようにしましょう。方法は先ほど解説した通りです。
この方法で落ちないしつこいカビの場合は、洗濯の前にひと手間かける必要があります。
2.洗濯表示を確認する
洗濯表示を確認します。この時に、漂白記号(三角かフラスコのマーク)に×印がついていなければ、酸素系漂白剤が使えます。×が付いている場合は漂白剤が使えませんのでこの場合はクリーニング業者に相談してください。
三角に二本の斜め線が付いたマークの場合は塩素系は使えませんが酸素系は使えます。
3.酸素系漂白剤につけ置きする
洗面器や洗面台のシンクなどを使って、カビの部分を中心に、酸素系漂白剤につけ置きします。漂白剤の容器に書いてある水量と洗剤量、つけ置きの時間は必ず守りましょう。守らないと色落ちしたり、生地を傷めたりする場合があります。
4.洗濯表示に沿って洗濯をする
つけ置き後に、洗濯表示に沿って洗濯機を使って洗います。洗濯機に入れる前にすすぐ必要はありません。軽く水を切って、プリーツに沿って畳んで洗濯ネットに入れて洗いましょう。
5.干し方
通常の場合と同じようにカーテンレールに干します。干す前に、窓周辺や窓枠などの掃除をしましょう。
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カーテンのカビ落としの際に注意するポイント
1.洗濯表示を確認する(特に厚手カーテン)
必ず洗濯前には洗濯表示を確認しましょう。特に厚手のカーテンなどはデリケートな生地のこともあるため、必ず確認します。洗濯(洗い方)記号(桶または洗濯機のマーク)と漂白記号(三角またはフラスコのマーク)を見ます。
家での洗濯ができるかどうかや洗い方の弱さ、洗濯液の温度の上限、漂白剤が使えるかどうかなどが分かります。
2.洗濯表示がない場合は、メーカーや販売元に洗濯方法を問い合わせる
カーテンに洗濯表示がない場合は購入したお店やメーカーなどに洗濯方法を問い合わせた方がいいでしょう。どこで買ったかが分からない場合は、クリーニング業者に相談しましょう。
3.厚手カーテンは塩素系漂白剤を使わない!
洗濯表示を見れば塩素系や酸素系の漂白剤が使えるかどうかが分かりますが、厚手カーテンなどによくある綿や麻などのデリケートな生地の場合は、塩素系の漂白剤使用は避けましょう。塩素系は酸素系よりも漂白力が強いですが、繊維を傷めやすく色落ちもするので、デリケートな生地や色柄物には使いません。
4.レースカーテンで、完全に白いカーテンは塩素系漂白剤を使用する方法も(ただし自己責任で)
完全に白いレースカーテンなどは塩素系漂白剤を使ってもいいかもしれませんが、やはり、生地が傷む可能性もあります。使う場合は自己責任で、ということになります。
5.色落ちの心配がないカーテン(すでに真っ白など)は、カビキラーにつけ置きする方法も(ただし自己責任で)
色落ちの心配がない、もともと真っ白のカーテンでしつこいカビ汚れがある場合は、カビの部分をカビキラーにつけ置きするという方法もあります。しかし強い洗剤は生地自体を弱めてしまうことがあります。これも、試す場合は自己責任でお願いします。
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カビの原因と予防方法
1.カビの原因は湿気(結露)と淀んだ空気
カビの原因は湿気で、最大の要因は窓についた結露です。結露の水分とカーテンのほこりなどを栄養源としてカビが発生します。
結露は、特に室内と室外の温度差が大きくなる冬に発生します。そして冬は寒いため、換気もあまり行わないことも多く、部屋の空気も淀んでしまいます。
2.予防方法〜換気をする
部屋の中に湿気がたまらないように、天気のいい日には換気をしましょう。暖房を使って部屋に暖かい空気を留めておきたい冬場でも、定期的に換気をして風を通すことで、窓周辺の湿度を下げ、カビが発生しにくい環境を作りましょう。
3.予防方法〜結露はこまめに拭き取る
結露に気づいたらこまめに拭き取ります。最近は便利な「結露取りシート」や「結露を取りやすい掃除道具」などもありますので、そういった便利グッズを活用するのもいいでしょう。
4.予防方法〜こまめに洗濯をする、カビが生えるまで放置しない
カビは湿気だけではなくほこりや汚れなども養分にして発生します。カビが生える前に、こまめにカーテンを洗濯してきれいにするのも大きな予防になります。
5.シャワーカーテンにカビが生えた時はカビキラーを使う
ユニットバスなどについているシャワーカーテンにカビが生えた場合は、カビの部分にカビキラーを吹きつけて少し放置してから水で洗い流しましょう。色付きのシャワーカーテンの場合はまれに色落ちすることがありますので、目立たないところで試してみてから使うとよいでしょう。
この作業中は、窓を開けてしっかり換気をすることを忘れないようにしてください。
最後に
カーテンは、しっかり予防すればカビを防ぐことができます。できれば、結露対策やこまめな換気を行い、定期的にカーテンを洗濯するということが習慣づけられるといいですね。
もしカビが発生してしまったら、この記事で紹介した方法で落として見てください。それでもどうしても取れない時は、クリーニング業者に依頼するといいでしょう。
ただしどうしても常にカビが生えてしまうなど、場合によっては、新しいカーテンに買い替えたり、結露しにくいような窓にリフォームするという手段も考えてもいいかもしれませんね。