敷布団の洗濯方法やお手入れ方法を紹介します。掛け布団だけでなく、敷布団も洗濯しましょう。
敷布団をお手入れすることで、いつも敷布団を敷いている場所にも湿気がたまりづらくなったり、空気を通したりすることもできます。
敷布団を洗濯する上でのポイント
1.敷布団はそもそも洗濯できる?できない?
敷布団を洗濯できるかできないかは、まず布団についている洗濯表示タグを確認しましょう。
2.洗濯表示はどうやって確認する?
洗濯表示は、平成28年12月1日に国際規格に整合した新JISの表示に変わりました。それ以前の洗濯表示は日本独自のマークで、「手洗い」や「ドライ」など日本語が書かれているマークもありました。
現行の新JISでは、記号と数字のみの表記となりました。自宅の布団の洗濯表示の意味を、調べて正しく理解して、洗濯方法を確認しましょう。
3.洗濯する頻度はどのくらいがいい?
全国クリーニング協会では年に一度の洗濯を推奨しているようです。一般的には、カバーや敷パッドを使いそちらを定期的に洗濯していれば、敷布団は1~3年に一度の洗濯でもいいという意見もあるようです。
ただし、子供のおねしょや嘔吐を繰り返している、ペットによる汚れ、ハウスダストに対するアレルギー、夏で寝汗をよくかく、冬だけれど体調が悪くて1週間寝込んでいて汗もたくさんかいたなど、「敷布団を洗濯したい」と思った時が洗濯のタイミングでしょう。
敷布団は厚みがあり、中のワタがどのようになっているかわかりません。洗濯したいと思った時に洗濯しましょう。
場合別にみる敷布団の洗濯方法6つ
1.洗濯機で洗濯する方法
水洗いの表示があれば、自宅での洗濯が可能です。自宅の洗濯機で洗うときは、布団専用の洗濯ネットを使いましょう。
平成28年12月より前に洗濯表示のつけられたものでは「洗濯機の記号」があります。そ
れ以降に洗濯表示のつけられた洗濯表示では、洗濯桶に数字(上限温度)の書いてあるものが、洗濯機で洗濯できます。
敷布団は、洗濯機での洗濯は不可と指定されているものも多くあります。必ず洗濯表示を確認してください。
また、洗濯機に入らないサイズであったり、重量オーバーの場合でも自宅の洗濯機では洗えません。この場合は風呂場で手洗いするか、コインランドリーやクリーニングを活用しましょう。
2.ポリエステルの敷布団を洗濯する方法
ポリエステルの敷布団は、他の素材の敷布団と比べると、水洗いでの洗濯ができるものが多いです。
洗濯機の機種や容量によってはできないこともあるため、敷布団の大きさと洗濯機の大きさを比較して確認しましょう。
3.乾燥機を利用する方法
乾燥させるときの摩擦や熱によって洗濯物を傷めてしまうことがあるため、タンブル乾燥禁止の記号や、タンブラー乾燥はおさけくださいと文字で書いてある敷布団は、洗濯機では乾燥できません。
ポリエステル素材の布団は乾燥機にかけてもいいものもありますが、一般家庭用の乾燥機は容量がそこまで多くはないため、おそらく一般家庭用の乾燥機では容量の都合上乾燥できないのではないでしょうか。
4.ドラム式洗濯乾燥機を利用する方法
一般家庭用の大容量のドラム式洗濯乾燥機の取り扱い説明書を確認しても、「専用の洗濯キャップを使って掛布団1枚のみ可能」などと記載されているものはありますが、敷布団に関しては記載されていません。
取り扱い説明書に記載のない洗濯物を洗濯乾燥する時は、メーカー側で利用を推奨していないことがほとんどなので、どうしても一般家庭用のドラム敷洗濯乾燥機を利用したい際はメーカーに問い合わせてみましょう。
コインランドリーのドラム敷洗濯乾燥機は、「丸洗い可」という敷布団や布団の洗濯に利用できます。ただし敷布団の洗濯表示を確認し、特に乾燥をする時は、一度に一気に20分の感想にかけるのではなく、10分ずつ乾燥させるなど布団の状態を見ながら活用しましょう。
5.コインランドリーを利用する方法
コインランドリーの洗濯機や乾燥機の最大のメリットは容量です。一般家庭用の何倍もの容量で、敷布団や掛け布団など大きなものの洗濯にも活用できます。
ただし敷布団にタンブル乾燥禁止の表示がある場合は、コインランドリーでも乾燥は避けた方がいいようです。自宅に持ち帰って干しましょう。
コインランドリーでの洗濯で用意するものは、洗濯ネットか麻紐(あさひも)です。洗濯ネットがあるときは洗濯ネットに入れましょう。
まず敷布団をロール状に細長く巻き、型が崩れないよう麻紐で2~3箇所縛ります。そして洗濯機に入れて洗濯をスタートします。
乾燥させる時は、麻紐を切ってから乾燥機にかけます。専用ネットに入れて洗った場合も、乾燥させるときには洗濯ネットから出しましょう。
コインランドリーで洗濯するときには、ひどい汚れはあらかじめ自宅で落としておくという配慮が必要です。おねしょや嘔吐物などがかかっている時は、家で絞っておいたり、特に汚れている部分だけ先に洗っておきましょう。
また、洗濯機のタイプや容量によっては敷布団は洗えないこともあるので、お店の注意書きを確認しましょう。
6.宅配クリーニングサービスを利用する方法
宅配クリーニングサービスは、自宅まで受け取りに来てくれるため、自力で重い布団を運ぶ手間もなく、洗濯から乾燥まで一連の手間を全て任せることができます。
保管サービスをしているところもあるため、特定の季節しか使わない寝具や、お客さん用の寝具で普段は使わないものなどを預けることもできます。
家族の世話でなかなかコインランドリーに行く時間を作れない人、敷布団を抱えてコインランドリーに行くのが大変な人などにぴったりです。
ただし、ノンキルト商品や真綿の布団、汚物がついたままのものなど、取扱してもらえない素材や条件もあるため、依頼したい業者に問い合わせてみてください。
水洗い不可やドライクリーニングマークがついていて、自宅やコインランドリーでの洗濯も難しい敷布団は、クリーニング店に依頼するか、宅配クリーニングサービスを検討しましょう。
布団を干す際の注意点7つ
1.どのくらいの頻度で干すべき?
綿素材の敷布団は週に2~3日の頻度が適当です。ポリエステルや羊毛は綿よりも吸湿速乾に優れている素材や加工をされているため、週に1日程度の頻度で十分です。
2.布団干しカバーは必要?
布団干しカバーを使うと、花粉や黄砂、ベランダの外壁の汚れなどから布団を守り、吸収した太陽熱の効果で布団の温度が上がるためダニ退治効果も期待できます。
花粉症など花粉や黄砂にアレルギー反応が出てしまう方は、洗えるタイプの布団干しカバーをつけて干すと布団を守ることができるので、カバーをつけましょう。
3.どのくらいの時間干すべき?
午前10時~午後2時の間で、1~2時間程干すのがベストです。1日の中で湿度の推移を見ると、午後5時以降はぐんと湿度が高くなってくるため、遅くなってもそれまでには取り込みましょう。
4.布団を干した後に良い匂いがするのはなぜ?
太陽の匂い、お日様の匂いなどと言われるあの匂いは、布団の原料の綿などの繊維と太陽の光が化学反応を起こし、発生したアルデヒドやアルコール、脂肪酸が混ざった匂いです。
ダニの死骸やフンの匂いだと騒がれていましたが、違います。繊維と紫外線による化学反応であることを、製薬会社が新聞で丁寧に解説しています。
5.花粉シーズンでも干して良い?
花粉症やハウスダストアレルギーなどがない方は、花粉のシーズンに外干しすることは何も問題はありません。
花粉症やアレルギーがある人が花粉シーズンに布団のお手入れをしたい時は、コインランドリーやクリーニング店を活用する方が無難です。花粉を落とすことができ、新しく付着することもなく、多少割高でも面倒な手間を丸ごとプロや機械に任せることができます。
アレルギーがあるけれど、花粉シーズンにどうしても外干ししたい時は干し方を工夫しましょう。花粉の飛散の少ない午前中に布団カバーをつけて干し、布団を取り込む時は表面に付着した花粉を軽く払ってから取り込みます。
花粉症のひどい方は布団干しカバーなしでの外干しはやめましょう。うっかり干してしまうと、取り込んだ後に布団専用クリーナーや掃除機で両面掃除をしても、鼻水やくしゃみ、鼻詰まりに悩まされる人もいます。花粉の飛散量は日や場所によっても異なるため、悩む場合は外干しはやめましょう。夜、眠れなくなります。
6.曇りの時も干すべき?
曇りの日でも湿度が低ければ、布団の湿気を飛ばすことはできます。気象庁は紫外線の量について「うす曇りの場合は約80~90%、くもりの場合は約60%、雨の場合は約30%の量になります。 しかし、雲の間から太陽が出ている場合には、雲からの散乱光が加わるため快晴の時よりも多い紫外線が観測されることがあります。」と解説しています。
つまり、曇っているけれど紫外線量が多い日があります、湿度の低い曇りの日は、外干し用の布団カバーをかけて効率的に紫外線を集めながら干すといいでしょう。
前後で雨が降る、湿度が高い曇りの天気の時は、干さない方がいいでしょう。乾燥させるために干したいのであれば、湿気の多い日に干すのは目的に合わせた行動ではありません。
7.なかなか布団を干せない時のお手入れ方法
もし週に一度干すのも難しいほど忙しい、雨模様の天気が続いて湿気が多くうまく干せないなど、干しづらい条件が揃っているは、干す以外の方法を検討しましょう。
布団乾燥機を使うと、布団を熱で温めるため湿気を飛ばすことができます。冬や梅雨時期、幹線道路沿いで空気が悪い、花粉シーズンなどに部屋で使えて便利です。
布団用掃除機は敷布団についたゴミやハウスダスト、ダニの死骸などを吸い取ることができます。
敷布団の下にすのこなどを敷いて空気の通り道を作り、サーキュレーターや扇風機の風を数時間当ててもちょっとしたお手入れになります。その時、寝室を閉め切って除湿器をかける、エアコンのドライモードをかけるなどして部屋の湿度を減らすようにしてもいいでしょう。
最後に
丸洗いできる敷布団が増えています。昔は綿の敷布団が主流でしたが、最近は清潔志向なのか、アレルギーの人が増えてきたためか、丸洗いできる化繊の布団が増えています。
これから布団を買い替えたり買い足したりする人は、お手入れのしやすさも考えながら購入を検討するといいですよ。
敷布団は毎日使っていると湿気がたまり、重くなり、自重で潰れていき、劣化していきます。こまめに洗濯をしたりお手入れをすることで長く使い続けることもできます。
敷布団の丸洗いは、大きさもあるため大変です。腰が悪い人や、枚数が多い時などはどうしても時間や手間がかかってしまいます。洗濯のプロや家事のプロに依頼すると楽に済ませることができます。