手すりは、高齢者の生活だけでなく、介護をしている家族の生活もサポートします。介護に最適な手すりを見つけて、生活の質を向上させましょう。手すりの考え方や選び方を解説します。
なぜ、手すりが必要か
足腰の弱さをカバーするため
足腰の弱さをカバーして、安全に行動するため、日常の動きを安全に行うために手すりが必要です。年を重ねると骨や筋肉が衰えて、動作一つ一つが安定しません。手すりで体を支え流必要があります。
移動の際の動きのサポートとして
玄関の段差や階段など、移動の際に自分の体を浅て動きをサポートするために手すりを使います。年をとると、ただまっすぐ歩く、階段を登って降りる、玄関で腰を下ろしてしゃがむなど、若い人が「何の疑問も持たずに当たり前にできること」がひとつひとつ、しづらくなる人もいるのです。
必要な動きのサポートとして
ズボンを下ろして用をたすためにしゃがむ、服を脱いで浴室に移動して、水や石鹸で濡れた床で転ばないように歩いて体を当たって湯船に体をしずめる。
上半身を倒して靴を履く、しゃがんで靴紐を結ぶなど、1日を過ごすために必要な動作のそばに手すりが用意されると、サポートとなります。
部屋と手すり
集合住宅の家全体に14箇所の手すりを取り付けると、約16万円程度のリフォーム料金がかかります。
玄関・廊下
段差のそばに手すりをつけましょう。「簡易段差手すり」という、壁に取り付けないタイプの手すりは、壁の補強工事なども不要です。手すりの素材は、木製か、ビニール樹脂製を選びましょう。
階段
階段の両側に取り付ける、連続して途切れないようにつける、足元に障害物がないようにする、踊り場の長さは最低でも30cmはとるようにしましょう。手すりの素材は、木製か、ビニール樹脂製を選びましょう。
居間
取り付ける位置は、段差がある部分と移動する部分です。必要に応じて取り付けて、必ずしも連続で取り付けなくてもいいですが、利用する本人次第です。カウンターや掃き出し窓、壁際に置いているテレビや飾り棚などで、意外と取り付けることのできる位置が少ないです。カウンターなどが手すりがわりに利用できるよう、物が雑多としないよう片付けておきましょう。手すりの素材は、木製か、ビニール樹脂製を選びましょう。
脱衣所・洗面所
脱衣所・洗面所と浴室に合わせて手すりを取り付けるための補強板の工事と手すりの取り付けで、リフォーム料金は〜約7万円程度です。手すりの素材は、金属製か、ビニール樹脂製を選びましょう。手すりをつける位置は、衣服の着脱と移動がスムーズにできる位置に取り付けましょう。タオル掛けと兼用になる位置に取り付けることも推奨されていますが、もしも転びそうになった時に咄嗟にタオルをつかんで、しかしタオルも掛かっているだけで固定されていないためそのままタオルを握って転んでしまう、ということも起こりかねません。位置や使い方は家族で決めるべきです。椅子やベンチを設置する場合は、その側にも手すりをつけましょう。
浴室
浴室と脱衣所・洗面所に合わせて手すりを取り付けるための補強板の工事と手すりの取り付けで、リフォーム料金は〜約7万円程度です。手すりの素材は、金属製か、ビニール樹脂製を選びましょう。脱衣所から浴室に2cm以上の段差がある場合は出入り口に手すりをつけましょう。浴槽周り、出入り口から浴槽まで、出入り口周りなど4箇所程度あると望ましいです。
壁面に手すりを取り付けることができない場合は、「はめ込み式」の簡易手すりもあります。浴槽の縁などにはめ込んで使用することができるものです。体を安定させることができます。
トイレ
手すりを取り付けるための補強板の工事と手すりの取り付けで、リフォーム料金は〜約7万円程度です。服を脱ぐ、便器に座る、便器から立ち上がる、服を着る、という一連の動作を狭い空間で行い、さらにその狭い空間に手すりを取り付けることになります。必要箇所に手すりを取り付けて、トイレ個室内が狭くなりすぎないようにしましょう。また、個室内における便器の位置も、手すりの位置と関連します。体の状態や病状と合わせて、便器や手すりの位置をリフォームする必要があるでしょう。手すりの素材は、金属製か、ビニール樹脂製を選び、太さは細めの方が握りやすいです。
台所
手すりの素材は、木製か、ビニール樹脂製を選びましょう。
屋外の階段やスロープ
屋外は耐久性と耐水性を重視して手すりの素材を選びます。手すりの素材は、最も適しているのは金属製、もしくはビニール樹脂製を選びましょう。
手すりの種類
縦手すり
上から下に向かって縦に取り付ける手すりのことです。玄関や勝手口、浴室と浴槽の出入り口、バルコニーの出入り口にあると便利です。
横手すり
床と平行に取り付ける横の手すりのことです。通路や階段、姿勢保持にあると便利です。
可動手すり
使うときに出して、使わないときにはしまうことのできる手すりです。便所や脱衣所の立ち座りの時にあると便利で、車椅子の方なども使いやすいです。
L型手すり(縦横兼用手すり)
名前の通り、L字型担っている手すりです。便所や浴槽脇にあると便利です。
取り外し手すり
必要に応じて取り外すことのできる手すりです。常に必要ではない場所、工事ができない場所などに適宜使うことができます。
簡易手すり
手すりは壁に取り付けて固定しておくと使いやすいですが、壁に取り付けができない時などに使用することができます。
手すりの形状
円柱型
手すりが円柱型で、握りやすい形状です。太さは直径28mm〜36mm程度が適しています。そして壁から30mm〜50mmの位置になるよう取り付けられると望ましいです。
くびれ型
数学記号のような、くびれている形状です。
上部平坦型
新幹線座席のアームレストや、飛行機のアームレストのような、羊羹やバターのような形状です。幅は60mm〜70mm、そして壁から30mm〜40mmの位置になるよう取り付けられると望ましいです。
手すりの取り付け方の注意
手すりの端の向き
壁側か、下に向けましょう。
手すりの材質
主に木製、ステンレス・真鍮(しんちゅう)・アルミ製、ビニール樹脂製があります。場所に応じて素材を変えます。
手すりの形状の選び方
利用者の手の大きさと手の高さに応じて取り付けます。
手すりの高さ
一般的には大腿骨大転子(だいだいこつだいてんし。太もも上部の、最も外側の骨)の高さが適していると言われています。床から約75cm〜80cmです。
手すりを取り付ける時はネジを構造材まで届くように
取り付け金具のネジは、必ず壁の中の構造材まで届くように取り付けてください。必要に応じて補強板を用意しますが、補強板自体も構造材にしっかり固定させてください。補強板がたわんだり、脱落します。下地が木なのか、プラスターボードなのか、タイル仕上げなのか、コンクリートなのか、鉄骨造なのか、ユニットバスなのかによって手すりの施工は異なります。絶対に外れないように取り付けなくてはいけません。
最後に
手すりは構造と取り付け方法を理解すれば素人でも取り付けができないわけではありませんが、体重を預けて使用するものでもあるため、取り付け経験のある人や業者に依頼すると、安心できます。
自分や家族が「手すりがあったら生活が楽になるかもしれないな」と感じたら、ぜひ取り付けを検討しましょう。