香り高くみずみずしい青梅が店頭に並び、SNS上でも「梅仕事」を楽しむ人であふれる6月。毎年の恒例行事にするほど熱狂的なファンが多い「梅仕事」は、知れば知るほどとにかくお得なことづくし!「シロップもお酒も買えば済むのにわざわざ自分で作るメリットはどこにあるの?」と思っているそこのあなた、知らないと絶対に損しますよ。
目次
梅仕事とは
梅が旬を迎える時期(5月中旬〜7月くらいまで)に、その年に収穫された生梅を使って梅シロップや梅酒、梅干しなど保存食を手作りすることを「梅仕事」と言います。
1年の中で梅仕事ができるのはこの時期だけなので、季節行事のひとつとしても広く親しまれており、「梅シロップ」「梅酒」「梅干し」「梅ジャム」などが代表例です。
作りたいものによって開始時期が違う?
時期によって梅の状態が異なるため、作りたいものによって開始時期もバラバラ。下図を参考に自分が作るものとその時期をしっかり把握してから、始めてくださいね。
梅シロップや梅酒を自分で作るメリット
特に梅仕事の中でも定番で人気のある「梅シロップ」や「梅酒」。市販でも手に入るのにわざわざ自分で作るメリットについてご紹介します。
① 自家製の方が格安!
市販の梅酒や梅シロップの中にはかなり格安で手に入るものもありますが、自家製とどちらがお得なのでしょう。「梅仕事」で作れる基本的な分量や質に合わせて比較してみると…
■ 市販の梅酒の場合→【約2.8Lで約3,800円程度】
・720ml…1,200円程度
・アルコール度数14%
・梅の実入り
■ 自家製梅酒の場合→【約2.8Lで約2,000円程度】
・作るために必要な材料
ホワイトリカー1.8L(度数35%)…1,200円程度
青梅1kg…800円程度
氷砂糖1kg…300円程度
4L瓶…700円程度
・アルコール度数20%前後(出来上がり時)
・梅の実入り
—————-
■ 市販の梅シロップの場合→【約2Lで約3,500円程度】
・500mlで800円程度
■ 自家製梅シロップの場合→【約2Lで約1,800円程度】
・作るために必要な材料
青梅1kg…800円程度
氷砂糖1kg…300円程度
4L瓶…700円程度
自家製で出来上がる「質」に近い市販の商品(同分量の場合)にて比較した結果、梅酒は自家製梅酒の方が1,800円、梅シロップは自家製の方が1,700円お得!ということがわかりました。自分で作ることが手間だと感じる人であっても、これだけお得ならぜひ自分で作ってみたくなりますよね。
② 自分好みに調整したり、熟成中の変化を味わえる!
市販のものは味を調整することが難しいですが、自家製の場合は作る段階で自分好みにできます。
また、仕込んでから寝かせる期間によって味に深みが増していきます。最初はあっさりした味わいから始まり、しっかり濃くなっていく変化が味わえるのも、自家製ならでは。
③ それぞれの工程を楽しめる!
作るのが手間と感じる人も多いでしょうが、やってみると作業自体はとても簡単。保存容器をインテリアとして楽しむこともでき、おしゃれ感もUP。自分で作ったからこそ愛着もわいて、出来上がりにワクワクする日々を過ごせますし、ただ飲むだけじゃなく、「こうやったらもっと美味しくなるかな」「あとこのくらい期間を経て飲んでみようかな」など、いつもの一杯の味わいがさらに楽しめるのも自家製ならではの魅力です。
梅仕事でできた保存食の楽しみ方
梅シロップに梅酒、梅干し、梅ジャムと、梅仕事で作れる保存食はたくさんありますが、1番の楽しみはやはり自分で作ったものを「おいしくいただくこと」。今回はそれぞれの保存食に合わせたおすすめの食べ方をご紹介します。
・「梅シロップ」を使ったレシピ
● 梅ジュース
グラスに梅シロップ大さじ1〜2杯と氷を入れ、炭酸水を注いだら出来上がり。定番人気の梅ジュースはシュワシュワさっぱりで夏にピッタリです。もちろん梅酒でもOK!
● 梅シロップかき氷
かき氷に自家製梅シロップをかけるだけ。シロップの味わいをそのまま楽しめて、とっても贅沢な気分に!こちらも梅酒で代用もgood。大人のかき氷を味わえます。
● 梅andレモンミルクのシャーベット
梅シロップ&レモンミルクを作りジップロックに入れて冷凍庫で冷やした、即完シャーベット。レトロ感ある雰囲気も含めて、暑い夏に食べたいデザートです。
● ミニトマトの梅シロップ漬け
ヘタ部分に十字に浅い切り込みを入れ、湯むきしたミニトマトに、2倍に薄めた梅シロップを注いで冷蔵庫で一晩つけた、見た目にも可愛く涼しげな一品。1週間程度楽しめるそうです。
● フルーツゼリー
キウイとパイナップルは梅シロップと一緒に鍋に入れて熱を加え、オレンジやブルーベリーなど他のフルーツとゼラチンを入れて作った彩豊かなゼリー。
・「梅酒」を使ったレシピ
● 梅酒ソーダ
グラスに氷とお好みの分量梅酒を入れ、炭酸水を注いだら出来上がり。自家製梅酒ロックは濃厚でアルコール度数も高めなので、シュワシュワさっぱり感を味わいたい人には梅酒ソーダがおすすめです。
● 梅酒入り蒸しケーキ
梅酒が入った甘さ控えめな大人の蒸しケーキ。小麦粉(100g)とベーキングパウダー小さじ1と1/2を合わせてふるいにかけ、卵1個・サラダ油50g・元氣糖大さじ2・豆乳50g・梅酒大さじ3をよく混ぜ合わせ、先ほどの粉と一緒に。すベて混ぜて蒸し器で強火で20分前後蒸したら出来上がり。梅の実があれば刻んで入れると食感も楽しめます。
● ポークジンジャー
梅酒と醤油1:1に生姜のすりおろしを加えて。お好みで砂糖やみりんで調整すると、甘さもまして食欲増進します。
● 豚の梅酒照り焼き
肩ロースのブロックを1cmくらいの厚さにスライスしてから一口サイズにカット。梅酒2:醤油1で煮詰めて絡めた一品。おかずのみならず、おつまみにも◎。これをおつまみに自家製梅酒を飲んだら…どうなるんでしょう。
・「梅干し」を使ったレシピ
● 梅おにぎり
まずはシンプルに「梅干し」のよさをそのまま味わえるおにぎりで。おにぎりの中に入れてももちろん美味しいですし、こうやっておにぎりに添えるのもgood。
● 梅シソきゅうり
切ってジップロックに入れるだけの超簡単レシピ。麺棒でたたいたきゅうり(3本)を適当な大きさに切り、ざく切りした大葉と種をとり潰しておいた梅干し(各適量)を加えます。ジップロックに入れ、白だし小さじ2・ガーリックオイル小さじ2・塩小さじ1/を加えてもみこん冷蔵庫で2〜3時間おいたら出来上がり。お酒のアテにもおすすめです。
● 梅カポナータ
材料(2〜3人分)
ズッキーニ…1本、なす…1本、パプリカ…1/2個、玉ねぎ…1/2個、にんにく(みじんぎり)…1かけ
にんにく(みじんぎり)…1かけ、トマト…1個、オリーブ油…大さじ1、梅干し…1〜2個、塩…少々、こしょう…少々
————-
1. 野菜はすべて1.5cm角に切る。
2. なべににんにくとオリーブ油を熱し、トマト以外の野菜を炒める。
3. 野菜に火が通ったらトマトと梅干しをくずしながら加え、ふたをして中火で20分煮たら出来上がり。
● 梅干しパッタイ
材料(2人分)
(A) 梅干し…80g、黒糖…80g、(A)ナンプラー …60g
米麺(乾麺)…120g、玉ねぎ(スライス)…1/4個、卵…2個
(B)むきえび…6尾、干しエビ(戻す)…20g、厚揚げ(1cm角)…1/2枚分、たくあん(5mm角)…大さじ1(B)、にら(4cm長)…20g、もやし…80g
サラダ油…大さじ2、ライム…お好みで、パクチー…お好みで
————-
1. 米麺を表記にしたがって戻す(例 ぬるま湯に40分つける)。
Aを小鍋に入れる。梅干しは潰し軽くとろみが出るまで煮詰め、種をのぞく。
2. フライパンにサラダ油を熱し、玉ねぎを炒める。しんなりしたら強火にして卵を半熟になるよう炒める。
3. 水気を切った米麺を加え、2を大さじ2加える。全体に味が行き渡るよう炒める。
4. Bを加え炒め、むきえびに火が通れば皿に盛る。パクチーを添え、ライムを絞っていただく。
※Aは多めにできます。冷蔵庫に保存して炒め物等に使ってくださいね。
・「梅ジャム」を使ったレシピ
● 梅ジャムとクリームチーズのカナッペ
カナッペの上にクリームチーズと梅ジャムをのせて、くるみをON。カナッペはもちろん、この組み合わせなら、パンとの相性も抜群です。
● 梅ジャム入りアロエヨーグルト
アロエヨーグルトに梅ジャムを絡ませて。ヨーグルトの酸味と梅ジャムの甘みがよく合う上に、アロエの食感も楽しめる。健康に良さそうなデザートのできあがり。
● 豚肉ロースの梅ソース
茹でたジャガイモをロールして、ニンニク・塩コショウでソテー。取り出したフライパンで梅ジャムソースを熱して絡めます。梅ジャムも立派なおかず要員になりますね。
いかがでしたか?
今が旬の「梅仕事」。健康にもよく、お財布事情にもいい!しかも作る工程から味わうまでトータルで楽しめるのも魅力です。毎年定期行事として楽しんでいる人はもちろん、やってみたいと思っていた方はぜひこの機会にチャレンジしてみてくださいね。
さらに「梅」を堪能したい方へ
今が旬の「梅」を使ってオリジナルスイーツや料理をさらに楽しんでみたい、という方にはゼヒトモがおすすめ。ゼヒトモにはさまざまなお料理レッスンをしてくれるプロがたくさんいます。ぜひ自分の条件に合ったプロを探して、「梅」料理をさらに楽しんでみてください。