「冬至の日にかぼちゃを食べる」習慣が色濃く残る、日本。かぼちゃは日本だけでなく世界でも食べられている野菜のひとつです。
西洋カボチャ、栗カボチャ、江戸崎かぼちゃ、加世田かぼちゃ、内藤(ないとう)カボチャ、角筈(つのはず)カボチャ、淀橋(よどばし)カボチャなど日本にも多数のかぼちゃの品種があります。
ここではかぼちゃの栄養や、調理の仕方、レシピなどを紹介します。
※この記事は病院・JAなどのホームページ、アメリカの医師監修のホームページおよび書籍を参考に執筆した上で、管理栄養士の方の監修を受けています。安心してお読みください。
カボチャの知識3つ
1.カボチャの旬
国産カボチャは5月〜9月、輸入カボチャは11月〜3月です。
2.カボチャの栄養価
カボチャの実の部分はベータカロテン、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、鉄分、カリウムが含まれています。カボチャの種の部分にはたんぱく質、カルシウム、ビタミンB、鉄分が含まれています。
3.カボチャを買う時の選び方
カボチャを丸ごと1つ購入するときは、ヘタの部分が枯れて、乾いているカボチャを選びましょう。持ち上げた時にずっしりと重く、皮にはツヤがあり、硬いものを選びましょう。
すでに切られている半分のサイズのかぼちゃ、もしくは4分の1サイズのカボチャを購入するときは、大きな種が詰まっており、果肉の部分やワタの部分がみずみずしくて乾燥しておらず、果肉が色鮮やかなものを選びましょう。
国産かぼちゃが収穫されるのは夏ですが「冬至に食べる」カボチャ。この季節の違い、不思議に思いませんか。かぼちゃは夏に収穫する野菜ですが、貯蔵ができるため冬至の季節にも食べることができます。カットしていなければ、数ヶ月貯蔵することができるとは、とても便利な野菜です。
また、収穫してすぐのかぼちゃよりも収穫後に追熟させた方が、水分が抜けていようかが高まり、味わいが良くなると言われます。食べ比べてみるのも楽しいかもしれません。
カボチャを扱う時のポイント3つ
1.切る時は、硬さとヘタに注意
丸ごと購入したかぼちゃを切る時は、注意しながら切りましょう。硬いため体重をかける人も多いですが、刃物を扱う時に刃物に体重をかけるのは危険です。インターネットなどで「かぼちゃ 切り方」と検索すると、切り方のコツの動画なども出てきます。
動画を見るとコツをつかみやすいため、切る前に視聴しておくといいでしょう。
まな板の上に乗せたかぼちゃが滑りそうなときは、水洗いした後に固く絞ったふきんをかぼちゃの下に敷いて、滑らないように配慮します。
丸ごとのカボチャを切る時、まず1回目に包丁を入れるのはヘタの横です。ヘタは硬いため、ヘタの上から包丁を入れないよう、ヘタを避けながら分けていきます。また、半分に切ってからそれ以降は、平らな面をまな板に乗せながら切り分けていきます。カボチャの丸い外側の部分はコロコロと転がり危険だからです。
2.種も食べることができる
カボチャの種は食べることができ、素焼きや、味付けされたものが販売されていることも。そのまま焼いたり、油や塩を使って焼いたり、揚げたりと、様々な調理をして食べることもできます。
3.皮の部分には、実の部分以上のカロテンが含まれている
カボチャの皮には、カロテンが実の部分よりも多く含まれています。しかし食べるかどうかは調理次第、考え方次第なので読者の方にお任せします。
「残量農薬はあっても、人体に影響があるほどの量はない」という意見、「残量農薬があるから、野菜の皮の部分などは、食べないほうがいい」という意見など、多数の意見があります。ここでは「食べてもいい、食べないほうがいい」というどちらの意見も尊重して、読者の方にご判断を委ねます。
例えばカボチャは煮ると煮崩れしやすい特徴があるため、煮物にする時には皮を部分的に撮ったり、残したりして調理することもあります。しかし残留農薬が気になる場合は、調理前に皮を取り去ることもできます。しかしカボチャは皮もとても硬いため、加熱していないカボチャの皮をむくのはとても大変な作業です。
レシピや、ご自身の考え方に合わせて、皮の部分も一緒に調理するのか、皮も食べるのかなど、判断してくださいね。
カボチャの料理方法3つ
1.茹でる
料理によっては下茹でが指定されることがありますが、レシピ全体、調理の全体像に応じて茹で時間が変わります。カボチャは火が通り過ぎると崩れるのも早いため、レシピに忠実に茹でましょう。
2.蒸す
蒸し器を使って蒸すこともできます。一口大(3cm×3cm)程度のカボチャの蒸し時間は〜10分程度です。
3.電子レンジを使う
一口大(3cm×3cm〜5cm×5cm)程度のカボチャを、耐熱容器に並べて、水をカップ1杯ほど入れてから〜10分程度加熱します。まず5分程度加熱してから様子を見て、数分ずつ時間を追加するといいでしょう。
電子レンジを使って加熱する方法が最も手軽ではないでしょうか。
カボチャの保存方法3つ(冷蔵・冷凍)
1.常温保存
丸ごと購入したカボチャは、風通しが良く涼しい場所で約2ヶ月間保管することができます。
2.冷蔵保存
切ったかぼちゃは、ワタと種を取り除き、ラップでピッタリと空気が入らないように包んで保管しましょう。
3.冷凍保存
カボチャは冷凍保存をすることができます。2種類の保存方法があり、料理に使うサイズに切ってからそのまま冷凍保存用袋に入れて冷凍する方法と、加熱した後のカボチャを冷凍保存する方法があります。
切ってから加熱をせずに冷凍保存をする場合は、ワタと種を取り除いてから冷凍保存をしましょう。
加熱をしてから冷凍保存をする場合は、茹でるか、蒸した後に粗熱を取って冷凍保存袋に入れて冷凍をするか、マッシュ(潰す)をしてから冷凍保存用袋に入れて冷凍すると解凍後にすぐにマヨネーズなどと混ぜてサラダなどに活用することができます。
カボチャを使ったレシピ5つ
1.カボチャのサラダ
材料
カボチャ4分の1サイズ、マヨネーズ大さじ3〜5、塩コショウやハーブソルトなど、好きな調味料
レシピ
1.カボチャは種とワタを取って、一口大に切って耐熱容器に並べ、水をカップ1杯(分量外)入れて10分加熱します。皮をむきたい、皮を食べたくない場合は加熱した後、粗熱を取ってから皮をむきましょう、加熱後の方が簡単に剥くことができます。
2.加熱したカボチャをマッシャーなどの道具を使って潰します。厚手の調理用ビニール袋に入れて、袋を揉むようにして潰してもいいですが、粗熱を取ってからにしましょう。
3.マヨネーズと調味料を入れてよく混ぜたら完成です。
アレンジ1.ベーコン
ベーコン5枚程度を短冊切りにして、オリーブオイルを入れたフライパンでベーコンの縁がカリッとするまで揚げ焼きにします。ベーコンをカボチャサラダに乗せて、いただきましょう。
アレンジ2.ミニトマト
カボチャサラダの周りに、半分〜4分の1に切ったミニトマトを並べて飾りつけます。トマトは随分量が多いため、混ぜこまないようにしてくださいね。見た目が華やかなサラダになります。
アレンジ3.アーモンドや、好きなナッツをかける
アーモンドは10粒程度を叩いて粗くして、サラダの中に混ぜたり、かけたりします。サラダの柔らかい食感と、ナッツのカリッとした食感の対比が面白いサラダです。
2.カボチャのスープ
材料
カボチャ4分の1サイズ、豆乳500ml、コンソメキューブ2個、刻んだパセリ適量(飾り用)
レシピ
1.カボチャは種とワタを取って、一口大に切って耐熱容器に並べ、水をカップ1杯(分量外)入れて10分加熱します。
2.加熱したカボチャの熱が冷めたら、皮をむきます。この時カボチャがまだ硬さがあるようであれば、2〜3分程度追加で熱を加えてもいいでしょう。あとで潰しやすくなります。
3.片手鍋にカボチャを入れて潰したら、豆乳を200ml加えてカボチャと一緒になじませて、ペーストになるように混ぜましょう。
4.コンロに火をつけます。火は弱火に設定して、残りの豆乳を入れながらなめらかになるようにかき混ぜます。液体状になったらコンソメも入れてよく混ぜたら完成です。器に盛って、真ん中に刻んだパセリを振り掛けると見た目がきれいです。
管理栄養士より
かぼちゃにはビタミンCが含まれています。かぼちゃのビタミンCは熱に強いというのが特徴です。
かぼちゃには自然な甘さがありますよね。かぼちゃを使ったスイーツもおいしいですし、スープもおすすめです。ダイエット中の方は、かぼちゃを上手く使うことで、かぼちゃに含まれるビタミンCの働きによって、ダイエット中のストレスの緩和、肌荒れ予防、そして美肌作りにも役立つ事でしょう。
この記事にコメントをいただいた管理栄養士:島田 芽衣さま
沖縄でフリーインストラクター兼パーソナル指導に従事。エアロビクスやヨガ、格闘技エクササイズ、ファンクショナルトレーニングなど様々なレッスン経験を生かし、一人一人に合ったパーソナルトレーニング指導を得意としている。
全米ヨガアライアンス200時間終了、ヨガセラピー指導者養成コース終了、アナトミック骨盤ヨガインストラクター、ViPRインストラクター。管理栄養士の国家資格も有する。
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