ご自身の経歴について
Q.自己紹介をお願いします
インタビューに応じて頂いたランニングインストラクターの三浦さん(右)
三浦直樹と申します。ランニングトレーナーと、普段はランニングに限らずスポーツトレーナーや整体師をしています。体のメンテナンスの方が本業ではあります。体のメンテナンスの中にランニング指導もある、といった感じですね。生まれは東京、育ちは千葉県千葉市です。
指導者としてのキャリアは、ランニングの指導やパーソナルトレーナーとしての仕事からスタートしたわけではありませんでした。整体師として体全体のメンテナンスをしながら、そのついでに(ランニングやトレーニングなどについて)聞きますよ、伺いますよ、という広がり方で仕事が始まりました。
もともと僕のライフスタイルの中にもランニングがあり、ランナーのお客様や競技者のケアをする中で指導の話が来るようになりました。
Q.ランニング指導を始められた経緯をもう少し詳しくお教えください
ランニングの指導をしてくれませんか?という話をもらってから、人にランニングを教えるようになりました。実は、日本のランニング界の指導者は、陸上出身者、駅伝出身者、オリンピック出場者が指導者となり指導をしていることがとても多いんですね。
日本にはランニングをしている人が約1,000万人います。フルマラソン経験者は約22万人です。先ほど申し上げた指導者(陸上出身者やオリンピック選手などの指導者)はフルマラソンランナー22万人に向けて指導をしています。それ以外のユーザーに指導できる人がいませんでした。
1,000万人から22万人を引いた残りの「初心者やコアなランナーではない人」に指導できる人が非常に少なかった。ランニングをしている人の全員が、「タイムを伸ばしたい」「長い距離を走りたい」という人だけではありません。僕は体のメンテナンスや整体をしながら、そういう人たちの話を聞いていました。お客様の体のメンテナンスをしながら話を聞いていたら、指導の依頼を受けて始めました。
体の仕組みやそういうところからアプローチをしていたら、好評で、喜んでいただけた。また体の仕組みやメンテナンスからアプローチしていると自然とタイムが伸び、長い距離が走れるようになることがほとんどです。おもしろいですよね。
ただ一緒に走るレッスンではなく、体の知識を教えたり、体のケア方法や走り方を教えました。一緒に走ることもできるけれど、体の知識からスタートして話を聞いて教えた方が喜ばれるんだと気づいたりもしました。
僕はもともと治療側の出身なので、指導のかたわらそういったケアもできます。ランニングをすると、だいたい8割の人が膝を痛めます。僕は話を聞くこともできたし、そういった体のケアも行うことができます。
競技側出身だとケアや治療に関することは専門知識がなかったり、ケアできない人が多いのが実情です。競技の出身だと走らせ方はわかるけれど、体の仕組みや整体師としてのからのアプローチはできません。それが僕の特長だと思っています。
僕自身中目黒に整体サロン(Total Body Works)を持ってるので、話を聞いて指導をしながら、調子悪ければちょっときなよ、ということもできます。体のトータルサポートができます。
走らないとストレスを解消できない、ストレスが溜まるので走りたい、走ってストレスを解消しないと生きていけない、という人は多いです。僕のお店のお客様だけでなく、友人にも多い。仕事や日常でとにかくストレスが溜まる人ほど「走りたい」という気分になります。
ランニングと聞いてフルマラソンをイメージする人は多い。競技者としてこの大会で走りたい、という人も多い。しかし反面、「気分転換やストレス解消に自分だけの時間が欲しいから走りたい」と日常で趣味として走る人も多いんです。ライフスタイルとして走りを取り入れている人は圧倒的に多いし、増えましたよね。そして、そういった気分転換やストレス解消の趣味として走る人たちにアドバイスやサポートをしている指導者はとても少ない事に気付いたんですね。
Q.話がさらにさかのぼるのですが、整体師としてのお仕事を始めたきっかけを教えてください
きっかけは二つあります。元々、前に勤務していた会社の新規事業の一環で、カフェとフィットネススタジオが併設しているブランドの店長をしました。そこで初めてフィットネス、人の体に携わる仕事を始めました。その時は運営や管理が中心でしたが、そういう人たちに囲まれて、こういう仕事も楽しんじゃないかと思い始めた。その時に興味を持ち始めてちょいちょい自分で勉強し始めたのがきっかけの一つです。
もう一つは、その頃に家族が病気を患って、ほとんど介護状態になりました。僕自身は高校時代、全国大会に出るようなチームでサッカーをしていました。体の丈夫さに自信があったんです。でも、体がだんだん動かなくなるような人を目の当たりにしたことで健康に携わる仕事に強く興味を持ちました。それで学校に行き始めて、その卒業と同時に独立しました。
整体師として仕事を始めてから、リーボックにいる友人が連絡をくれました。ランニングの指導ができる人を探している、という内容でした。本業は整体師ですけどできますよ、とお伝えし、それがきっかけでランニング指導を始めたんです。
プライベートでは走っていたけど、ランニングをどっぷりしていたわけではないし、僕自身もそれまでランニングにフォーカスしていたわけではない。その連絡を機に仕事としてランニングに関わり始めました。パーソナルのランニング指導も行っています。教えているのはランニング初心者や、中級にいかないくらいの人たちです。
一緒に走りもしますが、何分走る、何キロ走るという教え方よりも、「もっと楽に走るコツ」や「体をほぐすことや走るときの意識の仕方」を教えています。記録を更新するぞ!というようなものではないんですけど、ランニングの質を上げる前に体の質を上げます。体の質を上げると、記録も更新するんですよ。闇雲に走るようなことはしないから、怪我をするようなこともしません。
ランニング指導について
Q.リーボックでのランニング指導について教えてください
整体の仕事とは別で、パーソナルのランニング指導を行っています。
それと別で、リーボックと契約してアンバサダートレーナーの仕事もしています。新商品が出た、などのきっかけに関連づけたPRとしてランニングイベント等の指導をしています。
スタンスは、お客様が何をしたいか?悩みや質問などへのアプローチの仕方を、口頭でアドバイスしたりトレーニングをしたりして、そういうことであればじゃあいったんここで走ってみましょうかという感じです。
ランニングのトレーニングでは「今日はこれをします!」というトレーニングはとても多いですが、僕はそういうトレーナー主導ではありません。もしお客様から「こういうランニングをしたい!」「こういうトレーニングをしたい!」というご要望やアクションをいただいたときは、お話をして問題がなさそうであれば「やりましょう」という感じです。主な流れとして、まず体の悩みを聞いてから、次に一緒に走るということをします。
「やり方がわからない」人にはコンディションを聞いて提案をして教えます。座学だけで終わることもあります。一緒に走らないこともあります。座学は、ランニングに関する姿勢とか体のこととか、こういう意識をしますよ、というような話を丸1時間することもあります。走ることはいつでもできるので、まず話を聞きます。ケースバイケースです。
Q.日本ランニングトレーナー協会(JRTA)について教えてください
全国の治療家や指導者へ向けて、ランニングの知識や技術の講習をしてトレーナーを養成しています。 2015年からで結構最近ではあります。
しっかりした体の知識をもとに指導ができる人、怪我に対する治療や症状改善までをアプローチできる指導者は業界にあまりいません。健康や体からアスリートにアプローチができる指導者は少ないんです。
本を読めば出てる情報や、ネットにもあるような情報、そんな情報がベースのカリキュラムをやる組織ではありません。もっと深いところからアスリートにアプローチできる人材を育成します。人数は時期にもよるけど1回10人、15人くらいです。ちなみに、その講座を受けている人がZehitomoを活用していると聞いています。
JRTAはまだ新しい組織なので、今後は認知拡大をしたいです。人数もそんなに多くないので、もっと増やしたいと思っています。
Q.三浦さんご自身の、今後のビジョンについて教えてください
今まではどちかというとマンパワーの仕事でした。今後は仕事自体をコミュニティ化し、繋がりを作って色んな人が集まり繋がれるようなコンテンツを作っていきたいです。もともとは個人で仕事をしていたが、最近は総合フィットネスのコミュニティを作っています。1対1だと密な関係を作れるのですが、もっと色んな人が集まるような関係を作る仕事がしたいですね。
三浦さんから見たZehitomoについて
Zehitomoは、フィットネスに特化せずにいろいろなことをしていますね。フィットネスだけに特化した、Zehitomoと同じようなサービスはありますが、あまり機能していないと聞いています。Zehitomoは機能していますね。フィットネスには特化していないと思いますが、もっと全国的に広げていって欲しいなと思っています。
アマゾンとか、物を介して業者とお客様を繋げますよね。情報や技術を欲している人はたくさんいます。ランニングなんて特に、「ランニングを教えてくれる人が知りたいけどどこに住んでるかわからない」、そういう人がZehitomoを使って「ランニングを教えてくれる人」を探せるチャンネルの一つとして機能して欲しいですね。ゼヒトモはフィットネスに特化していないからこそ面白いと思います。見てると、こういうものがあるんだ!と知ることができる。知らなかったことを知ることができるのが良いですね。
最後に
朝一番の時間帯のインタビューでしたが、ひとつひとつの質問に対し丁寧に詳しく語ってくださった三浦さん。このお人柄のように、お仕事も丁寧になさるのだろうなという印象を受けました。
Zehitomoはこのようにランニング指導やパーソナルトレーニングのプロの方に登録していただいています。パーソナルトレーナーや、ランニングインストラクターの方は是非プロ登録をして見てください。また、三浦様のようなトレーナーの方からトレーニングを受けたいという方もぜひ、Zehitomoへの依頼もお待ちしております。