「スペインへ出張に行くことが決まった」「スペインに旅行で行ってみたい」など、スペイン語を学びたい!なんてことはありませんか?とはいえ、どのように勉強したらいいかは悩みどころ。 今回の記事では、「独学でできるおすすめのスペイン語勉強方法」を紹介していきます。初心者向けの参考書も紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。
目次
- スペイン語を独学で習得することは可能?
- スペイン語を独学で学ぶメリット
- スペイン語を学ぶ際の心得
- スペイン語を独学で学ぶ際の勉強プロセス
- スペイン語学習におすすめの参考書3選
- モチベーションを保ちながらできる勉強方法
- スペイン語を独学以外で学ぶ方法
- まとめ
スペイン語を独学で習得することは可能?
結論からお伝えすると、独学でもスペイン語は習得することが可能です。むしろ、日本人にとってスペイン語は学習しやすい言語でもあります。
スペイン語と日本語の共通点として挙げられるのが、発音。スペイン語の母音は日本語と同じで、基本的にローマ字読みで通じるため、日本人でも発音しやすい言語とされています。
また、語順が比較的自由という面でも、スペイン語は学習しやすい言語と言えるでしょう。基本的にはSVO文型を取るものの、語順を入れ替えても意味が通じるため、学習者にとって易しいのが特徴的。
とはいえ、簡単に短期間でスペイン語を習得できるわけではありません。 スペイン語を習得し、話せるようになるまでは、約720時間かかると言われています。
スペイン語を独学で学ぶメリット
スペイン語を学ぶには、「講師から教わる」という方法と「独学で学ぶ」という2つの方法があります。独学で学ぶメリットにはどのようなものがあるか、以下で見ていきましょう。
学習にかかる費用を安く済ませられる
独学で学ぶ場合、学習にかかる費用は基本的に教材代のみ。数千円で収まる場合がほとんどのため、学習手段として非常にリーズナブルと言えるでしょう。
一方、講師からスペイン語を教わる場合、教材代のほかにレッスン費用を支払わなければいけません。レッスンスタイルや頻度によって費用は異なるものの、1ヶ月に10,000円以上かかることも珍しくないでしょう。年間だと100,000円以上かかるため、独学で学ぶのと比べてかなり費用がかかります。
できるだけ費用をかけずに学習したい方や、まずは気軽に学習をスタートしたいという方の場合、独学でスペイン語を学ぶのがおすすめです。
自分のスケジュールで勉強できる
スペイン語のレッスンを受ける場合、レッスンに合わせて自分のスケジュールを調整しなければいけません。特に通いでのレッスンを受けるのであれば、前後の移動時間も加味しなければならず、負担に感じることもあるでしょう。
また、グループレッスンの場合は勉強のペースを合わせる必要があり、ペースが早すぎる・遅すぎるといった問題が起こることも。 一方、独学でスペイン語を学ぶのであれば、そうした問題は一切ありません。
自分を律する必要はありますが、いつでも好きな時間に好きなだけ勉強できるというのは最大のメリットでしょう。仕事やプライベートが忙しく、予定が不規則という方も自分のペースで学習を続けることができます。
スペイン語を学ぶ際の心得
ここからは、スペイン語の学習をスタートするときの心得を2つ紹介します。
モチベーション維持のために目標を設定しよう
モチベーションを維持するには、目標を設定することが大切。ただやみくもに勉強していても、いずれ飽きが来てしまいます。簡単なもので大丈夫なため、モチベーション維持のために目標を立てましょう。
「スペイン人の友達を作って交流したい」「通訳なしでスペイン旅行に行きたい」など、抽象的なものでも構いません。 何か学習の目標となるものを決めることで、そこに向かって頑張ろうという意欲を掻き立てることができます。
また、大きな目標と一緒に、具体的で小さな目標も決めるとより効果的でしょう。 「1週間で単語を50個覚える」「1ヶ月で文法書の●ページまで終わらせる」というように、具体的かつ小さな目標は達成しやすく、成功体験を積み重ねて行くことで自信につながります。
正しい方法で学ぶようにしよう
スペイン語を学ぶ際、いきなり日常会話のフレーズから始めても、わからないことだらけで頭に入らないでしょう。難易度が高い言語学習においては、正しい勉強方法を押さえて、効率よく学習を進めることが大切です。
スペイン語学習では、発音や文法、単語といった基礎的な部分をしっかり学んでから応用につなげなければいけません。読む・聞くというインプット学習を経て、実際にスペイン語を使うアウトプット学習へ移っていきます。
特に独学でスペイン語を学ぶのであれば、正しいステップを踏んだ勉強方法を取り入れるのがポイントということを念頭に入れておいてください。 次で紹介する勉強プロセスを参考に、効率の良い方法で学習を進めましょう。
スペイン語を独学で学ぶ際の勉強プロセス
ここからは、スペイン語を独学で学ぶ際の勉強プロセスについて、具体的に紹介していきます。独学での勉強方法がわからない方も、このプロセスに沿って学習を進めることで、スペイン語を身につけることができるでしょう。
アルファベットの読み方を覚える
まず、基本のアルファベットを読めるようにしましょう。 冒頭でも述べた通り、スペイン語はアルファベットで表記され、そのほとんどはローマ字読みをします。そのため日本人には読みやすいものの、「H」「G」「J」「Y」など、一部ローマ字読みではないアルファベットも存在。イレギュラーな読み方をするため注意しましょう。
また、通常のアルファベットに加え、「Ü」「Ñ」といった記号付きの文字があるのもスペイン語の特徴。これらの読み方もマスターする必要があります。 はじめにイレギュラーな読み方をするアルファベットは何があるかを把握し、それらを覚えなければいけません。
その後は単語、文章とステップアップしながら発音できるようにしましょう。発音の練習には、スペイン語の音声に被せて真似するように発音するシャドーイングがおすすめです。
文法のルールを覚える
アルファベットの読み方を理解したら、次に学習するのは文法のルールです。スペイン語の語順は融通が利くため学習しやすいものの、基礎的なルールを覚えないことにはスペイン語を使えません。
まずは初心者向けの文法書を1周して、文法のルールを頭に入れるようにしましょう。 文法を学習する上でポイントとなるのが、完璧主義になりすぎないということ。 スペイン語の文法には、難しい規則のものも存在します。そのため、途中学習が詰まってしまうこともあるでしょう。
しかし、全て完璧に理解しようとするとかなりの時間がかかります。そのため、3割程度を理解できたら思い切って次の単元に移りましょう。まずは文法書を1周するということが大切。 完璧に理解できないまま次の単元に移るのは不安かもしれませんが、難しい部分は繰り返し学習することで、自然と理解できるようになります。
単語を覚える
文法が理解できてきたら、単語学習に移りましょう。アルファベットの読み方や文法がわかっても、単語がわからなければ文脈を理解することはできません。
そのため、単語学習で語彙力を高めることは大切です。 いきなり何万個も単語を覚えることは難しいため、まずは最低限覚えるべき1,000〜1,500語の頻出単語を覚えましょう。初心者向けの単語帳を使ってコツコツと暗記していきます。
単語学習において重要なのは、復習とセットで学習を進めること。新しい単語を覚えたとしても、時間の経過と共にその記憶はどんどん薄れていきます。記憶を定着させるには、定期的な復習が欠かせません。 一度新しく覚えた単語は、次の日にすぐ復習。そして3日後、1週間後と復習の間隔を空けていくことで、記憶を定着させられるでしょう。
文章を読む
発音・文法・単語の3つは基礎知識。ここからは応用編です。 リーディング力を高めるため、スペイン語の文章を読むようにしましょう。文章をとにかくたくさん読むことで、スペイン語を扱う感覚を養うことができます。 できるだけお金をかけたくないという方は、最寄りの図書館で本を借りてくるという方法がおすすめ。
また、「El País」というスペインで発行されている新聞の公式サイトでは、実際にスペイン語で書かれた記事を読むことができます。質の高い文章を読みたいという方は、新聞記事を読むのも良いでしょう。
スペイン語を実際に聞いてみる
音声教材を活用し、スペイン語の音声をたくさん聞いて耳を慣らしましょう。スペイン語で会話ができるようになるには、実際にネイティブが話すスピードに慣れる必要があります。 独特のスピード感や、巻き舌を用いた発音によって、最初のうちは聞き取りに苦労するかもしれません。
しかし、何回も繰り返し聞くことで、自然とスペイン語を聞き取れるようになっていきます。 まずは参考書のCD教材のように、初心者向けの音源で聞き取り練習をするのがおすすめです。耳が慣れてきたら、Podcastからスペイン語で配信している番組を視聴してみましょう。
スペイン語学習者向けにゆっくりしたスピードで配信しているものもあれば、ネイティブの流暢なスピードで配信しているものもあり、種類はさまざま。自分に合った番組で、リスニングの特訓をしてみてください。
実際にスペイン語を声にしてみる
今まで学んできたスペイン語を、声に出してみましょう。これまではインプット学習が中心でしたが、実際に声に出すというアウトプット学習も大切です。 覚えた単語や文法を頭に定着させる効果があるため、定期的に行うようにしてください。
最初は、文法書や単語帳の例文のような短い文章でも構いません。慣れてきたら、スペイン語で書かれた本や新聞などの長文読み上げにも挑戦してみましょう。
スペイン語学習におすすめの参考書3選
ここからは、スペイン語初心者におすすめの参考書をピックアップして紹介していきます。
【文法】文法から学べるスペイン語
スペイン語を1から学ぶという方におすすめの文法書。体系化された説明で、初心者でもスペイン語の文法を理解しやすくなっています。ポイント部分は赤字でピックアップされていたり、説明が複雑になる部分は図解があったりと、視覚的にも見やすいのが魅力的。CD音声が付いているため、移動中も手軽に文法の復習やリスニング練習を行えます。
また、知識が身についているか確認できるよう、練習問題が豊富に用意されているのも嬉しいポイント。解説のあとはすぐに問題を解くという流れで、テンポよく文法を学んでいけるでしょう。スペイン語初心者の入門書として、1冊持っておくのがおすすめです。
税込価格:1,980円
出版社:ナツメ社
著者:井戸 光子・石村 あつ
出版年月日:2006/05/22
【単語】ゼロからスタート スペイン語単語 BASIC1000
スペイン語の基礎となる1,000語がピックアップされた単語帳。DELEスペイン語検定におけるA1(入門)・A2(初級)レベルの出題範囲に沿って単語が厳選されているため、初心者の検定取得にも役立つ1冊でしょう。
また、コンパクトな作りで持ち運びしやすく、どこでも学習できるのが親切。 単語それぞれにわかりやすいカタカナ読みと例文、無料でダウンロードできる音声があるため、一人でも難なく単語学習を進められます。 スペイン語学習をスタートしたばかりの方は、まずこの単語帳でスペイン語の単語を覚えるのがおすすめでしょう。
税込価格:1,320円
出版社:Jリサーチ出版
著者:イスパニカ
出版年月日:2020/12/10
【日常会話】ゼロからスタートスペイン語 会話編
スペイン語を初めて学ぶという人が、基本的な会話をマスターできるようになるフレーズ集です。各フレーズにわかりやすいカタカナ読みが書かれているため、初心者でもスムーズに学習ができるでしょう。
基本の挨拶から日常会話、さらには海外旅行で使われるようなフレーズも学べるのが嬉しいポイントです。 フレーズの特徴に合わせた3パターンのトレーニングが付いており、インプットしたフレーズをしっかりアウトプットすることができます。
CD音声付きのため、スペイン語の独特なアクセントやリズム感も、音声を聞きながら練習が可能。シャドーイングやリピーティングといった練習を繰り返し、スペイン語のフレーズをマスターしてみてください。
税込価格:1,540円
出版社:Jリサーチ出版
著者:ヘスス・マロト・ロペステジョ
出版年月日:2015/06/01
モチベーションを保ちながらできる勉強方法
ここまで、一般的な勉強方法を紹介してきました。しかし、参考書や音声教材を使った堅苦しい勉強ばかりだと、飽きてモチベーションが落ちてしまうかもしれません。 ここからは、学習のモチベーションを保てるよう、楽しみながらできる勉強方法について紹介していきます。
言語交換アプリを使う
言語交換アプリとは、学びたい言語と、その言語を母国語とする人同士で国際交流ができるチャットアプリのことです。お互いの母国語を教えあうことで、コミュニケーションを図りながら言語学習ができるというメリットがあります。 中でもおすすめなのが、「HelloTalk」と「Tandem」の2つ。 HelloTalkにはタイムライン機能が付いており、質問や自分の文章を添削してもらうことができます。
また、グループチャットがあるため、趣味が似ている人同士で国境を超えた交流ができるのもHelloTalkならではでしょう。 一方、Tandemの場合は無料でビデオ通話をできるというのが魅力的。相手の表情を見ながらコミュニケーションが取れるだけでなく、口の動きが見えるため発音練習に役立ちます。 こうした言語交換アプリを取り入れることで、独学だと難しいアウトプット学習も気軽に行えるでしょう。
スペイン語の映画やドラマを見る
参考書だけの学習に飽きたら、スペイン語の映画やドラマを見て気分転換するのがおすすめ。耳を慣らすという意味でも、スペイン語を使った映像作品を見るのは有効な勉強方法です。もちろん、最初は字幕付きで構わないので、ストーリーを楽しむと同時に、言い回しやアクセントなどに耳を傾けながら見てみましょう。
なお、動画配信サービスには様々な種類がありますが、特におすすめなのは「Netflix」です。全世界に浸透している動画配信サービスのため、海外作品を広くカバーしており、スペイン語の作品も多く取り扱っているのが嬉しいポイント。映画やドラマだけでなくドキュメンタリー番組も豊富で、様々な番組を楽しみながらスペイン語を学べるでしょう。
スペイン人と実際に話してみる
知り合いにスペイン人がいる場合、アウトプット学習の一環として会話の練習相手になってもらいましょう。スペイン語を使いこなせるようになるには、実際に会話をするのが一番です。
しかし、スペイン人の知り合いがいないという方もいるでしょう。そのような方も、自分のアクション次第でスペイン人と話す機会は十分作ることが可能。例えば上記の言語交換アプリを使用したり、国際交流イベントに参加したりと、国内でもスペイン人と交流できる機会は意外とあるものです。 せっかく学んだスペイン語を使いこなせるようになるためにも、ぜひ積極的にスペイン人との交流を持ってみてください。
スペイン語を独学以外で学ぶ方法
上記では、独学でスペイン語を学ぶ方法について紹介してきました。しかし、独学のほかに、講師からスペイン語を学ぶという方法もあるでしょう。 最後に、独学以外でスペイン語を学べる具体的な3つの方法を紹介します。
スペイン語教室に通う
本格的にスペイン語を学習したい方向けの方法として、スペイン語教室に通うことが挙げられます。独学では難しい会話練習ができたり、自分の発音が正しいかを見てもらえたりするのがメリットでしょう。
レッスンスタイルは大きくマンツーマンとグループに分けられ、それぞれで異なる特徴があります。マンツーマンだと、一対一のため手厚く丁寧な指導を受けられるのが魅力的。グループであれば、同じスペイン語を学ぶ仲間と切磋琢磨しあえるという特徴があるでしょう。
それぞれ月に4回レッスンを受ける場合、マンツーマンであれば費用相場は「15,000〜30,000円」、グループだと「10,000〜21,000円」が費用相場となっています。
スペイン語のオンラインレッスンを受ける
オンラインレッスンの魅力は、場所を問わずにスペイン語のレッスンを受けられること。Zoom・Skypeといったアプリを使用し、自宅やカフェなど、どこでも講師のレッスンを受けることができます。
そのため、育児や介護で家を空けられないという方や、仕事が忙しく教室への移動時間がもったいないという方におすすめの方法でしょう。 教室に通わなくとも、スペイン語を本格的に学べるのが嬉しいポイント。 月に4回レッスンを受ける場合、費用相場は「4,000〜16,000円」となっています。
スペイン語留学に行く
現地で生きたスペイン語を学びたいという方や、スペインの文化・習慣も学びたいという方は、思い切ってスペイン語留学に行ってみるという手もあるでしょう。 スペイン語留学に行くには、民間が運営する語学学校に通うか、大学内の語学学校に通うという方法があります。
行き先としてはバルセロナやマドリード、バレンシアなどがあり、いずれも美しい街並みが特徴的。歴史的建造物や博物館、美術館なども多く、スペインの文化を存分に満喫することができるでしょう。 1ヶ月スペイン語留学に行く場合、学費や滞在費などを合わせた総費用は「200,000〜500,000円」程度かかります。
まとめ
今回の記事では、独学でスペイン語を身につけるための勉強方法について紹介してきました。 日本人にとってスペイン語が学習しやすいということは、意外だったかもしれません。敷居が高い言語と思わず、今回紹介した勉強方法を参考に、スペイン語学習を始めてみてください。
しかし、独学だと正しくスペイン語を理解できるか不安という方や、より短い期間でスペイン語を学習したいという方は、プロにスペイン語レッスンを依頼してみるのがおすすめ。 Zehitomoなら、様々なニーズにお答えできるスペイン語講師が多く登録しています。
「ネイティブスピーカーから教わりたい」「オンラインレッスンを受けたい」といった声にも、もちろん対応が可能。 独学に不安があるという方は、Zehitomoからスペイン語レッスンを受けてみてはいかがでしょうか。