外壁の塗り替えを検討するとき気になることといえば、工事費用ではないでしょうか。外壁塗装工事の適性価格を判断するには、見積もり書を正しく確認する必要があります。見積もり書の項目や費用相場を把握しておかないと、同じ工事でも業者によっては数十万円単位で金額に差が出てしまうこともあります。
そこで本記事では、外壁塗装・塗り替え工事の見積もりを依頼するうえチェックすべき項目を解説します。費用相場や信頼できる施工業者の選び方も紹介しますので、外壁塗装を検討している方はぜひ参考にしてください。
外壁塗装・塗り替え工事の見積もりでチェックすべき項目

外壁の塗装・塗り替え工事の見積もりを依頼する際、各項目の内容や金額をしっかりと確認しておくことが大切です。塗料の種類や施工範囲、下地処理の方法などがどのように記載されているかによって、最終的な費用も仕上がりも大きく変わります。
事前にチェックすべき項目は、以下の通りです。
- 塗料名とメーカーが記載されているか
- 塗装面積が適正か
- 必要工程が省略されていないか
- 費用相場の範囲内か
- 下塗り・中塗り・上塗りがあるかどうか
- 希望条件が反映されているかどうか
それぞて詳しくみていきましょう。
1. 塗料名とメーカーが記載されているか
外壁塗装の塗り替えの費用は、「どの塗料を使うか」によって大きく左右されます。見積もりを確認するときは、塗料のメーカーや製品名がきちんと記載されているかを必ずチェックします。
例えば、「アクリル塗料」「ウレタン塗料」など塗料の種類だけが書かれている場合でも、メーカーやグレードによって価格や耐久性も異なります。上塗りと下塗りで違う塗料を使うこともあるため、それぞれの製品名を把握しておきましょう。
塗料名やメーカー名が記載されていない場合は、業者に問い合わせて詳細を記載した見積もり書を再発行してもらうと良いでしょう。
2. 塗装面積が適正か
外壁塗装の費用は、塗装面積によっても大きく異なります。坪数別の塗装面積の目安を下記にまとめているので、見積もり書と比べて極端な乖離がないか確認してみてください。
外壁塗装の費用は、塗装面積によっても大きく変わります。下記の表で坪数ごとに想定される塗装面積の目安をまとめていますので、見積書と比較して極端な乖離がないか確認してみましょう。
坪数 | 塗装面積(目安) |
---|---|
20坪 | 79.2㎡ |
30坪 | 118.8㎡ |
40坪 | 158.4㎡ |
50坪 | 198.0㎡ |
60坪 | 237.6㎡ |
70坪 | 277.2㎡ |
80坪 | 316.8㎡ |
90坪 | 356.4㎡ |
100坪 | 396㎡ |
3. 必要工程が省略されていないか
見積もり書に「○○一式」という曖昧な表記がある場合は注意が必要です。外壁の塗装工事には非常に多くの工程があり、それぞれに費用が発生します。
一般的には下記の工程が必要になるため、見積もり書に記載されているか確認してみてください。
- 足場仮設
- 飛散防止シートの設置
- 高圧洗浄
- 下塗り・中塗り・上塗り
- 下地処理
- 養生塗装
- 諸経費
「一式」表記が用いられている場合、どの作業肯定が含まれるのか把握が難しいため、詳細を確認したほうが安心です。不安があれば複数の業者から見積もりをとり、工程や費用を比較することをおすすめします。
4. 費用相場の範囲内か
外壁塗装工事にかかる坪数別の費用相場は、下記が目安です。
坪数 | 費用相場(目安) |
---|---|
20坪 | 約50万~100万円 |
30坪 | 約60万~100万円 |
40坪 | 約80万~130万円 |
50坪 | 約90万~160万円 |
60坪 | 約120万~200万円 |
70坪 | 約140万~230万円 |
80坪 | 約160万~260万円 |
90坪 | 約180万~280万円 |
100坪 | 約200万~310万円 |
塗料の種類によって変動はありますが、一般的な戸建て(35坪前後の住宅)の外壁塗装を行う場合、相場は約60〜100万円が目安です。見積もり費用が相場よりも高いのであれば、悪徳業者の可能性も考えられるため、業者の見直しを検討してみてもいいかもしれません。
5. 下塗り・中塗り・上塗りがあるかどうか
外壁の塗装工事は、「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3回塗りが基本です。これが省略してしまうと、仕上がりや耐久性に影響します。見積もりに3回塗りの工程がきちんと含まれているか必ず確認しましょう。
6. 希望条件が反映されているかどうか
塗料の種類や色、遮熱・断熱効果など、希望条件に合ったプランが見積もりに反映されているかも細かくチェックしましょう。中には、希望とは異なる塗料や工法を「一式」と記載するケースもあるため注意が必要です。
【内訳別】外壁塗装・塗り替えにかかる費用相場

外壁塗装の費用が適正かを見極めるためには、工事内訳別の費用相場を確認しておくことも重要です。外壁塗装の内訳は、主に下記4つがあり、それぞれの金額の目安を確認しておきましょう。
- 塗料・材料費:外壁塗料のグレードや種類、ローラー、コーキング材、養生テープなど
- 足場代:作業に必要な足場の設置費用
- 人件費:施工に関わる全体的な費用(高圧洗浄、養生、塗装などの作業費)
- 諸経費:運搬費や交通費、廃材処分費など
下記の表は、30坪の戸建て住宅を想定した場合における工事内訳別の費用相場です。
内訳 | 費用 | 概要 |
---|---|---|
塗料・材料費 | 約12万~30万円 | 外壁塗料のグレードや種類、ローラー、コーキング材、養生テープなど |
足場代 | 約10万~20万円 | 作業に必要な足場の設置費用 |
人件費 | 約3万〜7万円 | 施工に関わる全体的な費用(高圧洗浄、養生、塗装などの作業費) |
諸経費 | 約5万~10万円 | 運搬費や交通費、廃材処分費など |
それぞれ詳しくみていきましょう。
塗料・材料費(約12~30万円)
先ほども触れた通り、塗装工程は「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3回塗りが基本です。
「下塗り」で下地との密着性を高めて「中塗り」で塗膜を厚くし、最後に「上塗り」で仕上げて耐久性を高めるという手順です。塗料のグレードやメーカーによって価格が変動するため、耐久性や性能を考慮して適切な塗料を選ぶことが重要になります。
塗料のグレード・種類別の費用相場を下記の表にまとめていますので、参考にしてください。
塗料のグレード・種類 | 30坪 |
---|---|
アクリル塗料 | 16万~19万円 |
ウレタン塗料 | 20万~26万円 |
シリコン塗料 | 27万~36万円 |
足場代(約10~20万円)
足場の設置費用は、安全に作業と塗料の飛散防止に不可欠です。建物の形状などによって費用は変動し、足場面積が広いほど金額は大きくなります。
人件費(約3〜7万円)
人件費は、高圧洗浄や養生、飛散防止ネットの施工などにかかる作業費です。費用全体の20〜30%を占めており、職人の技術力によっても費用は変動します。施工品質を左右する部分なので、価格面だけでなく業者の質も考慮する必要があります。
諸経費(約5~10万円)
運搬費や清掃費など、塗装工事に関連するその他の費用です。全体費用の20〜30%を占めることが一般的ですが、依頼する業者によって算出基準や内訳が異なるため、見積もりの際に詳細を確認しましょう。
特に大手リフォーム業者に依頼する場合は、仲介手数料が追加で発生する可能性があるため、費用が高くなる傾向でがあります。
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見積もり以外で塗装業者を見極めるポイント4つ

手抜き工事や施工不良を防ぐためにも、塗装業者はしっかり比較検討して見極めることが重要です。
ここでは、信頼できる塗装業者の選び方のポイントを4つ紹介します。
- 現地調査や診断が丁寧な業者を選ぶ
- 資格の有無を確認する
- 複数業者から見積もりをとる
- 実績や口コミを確認する
1. 現地調査や診断が丁寧な業者を選ぶ
塗装工事を行う際、外壁の状態や建物の立地条件、築年数、素材の種類などによっても金額は大きく変わります。実際に現地調査をして、劣化具合などを丁寧にチェックする工程がないと正確な見積もりは出せないため、結果的に施工トラブルを招く可能性があります。
また、現地調査後の診断内容は口頭だけでなく、書面やメールなどで明確に提示してくれる業者は信頼できます。書類であれば、施工内容や費用の根拠を後から見直せるため、追加工事や値上げのトラブルを防止できて安心です。
2. 資格の有無を確認する
外壁の塗装工事には、一級塗装技能士や外壁診断士、雨漏り診断士など、さまざまな専門資格が必要です。資格を持ったスタッフや職人が在籍している業者は、知識と技術力が高く、住まいのメンテナンスを安心して任せられます。資格保有の有無は、品質保証のひとつの指標と考えましょう。
3. 複数業者から見積もりをとる
複数の業者から見積もりをとることで、適正価格を把握しやすくなり、悪徳業者を見抜くことにもつながります。施工費用は、高すぎても低すぎても注意が必要です。2〜3社程度に見積もりを依頼し、外壁塗装工事の費用相場を確認する際は「内訳がしっかり記載されているか」「塗料名が記載されているか」などもチェックしておきましょう。
業者と顧客のマッチングサービスを提供する「ゼヒトモ」には、多数の塗装業者が登録されており、中には無料で見積もりを依頼できるプロもいますので、ぜひチェックしてみてください。
4. 実績・口コミを確認する
施工実績や口コミ・評判は、業者を見極めるうえで重要な判断材料のひとつです。公式サイトやSNS、口コミサイトなどで実例や利用者の口コミをチェックし、実際の仕上がりや対応の良し悪しを確認しましょう。地元での評判や知人からの紹介も、信頼できる目安となります。
ゼヒトモにおける外壁塗装・塗り替え工事の実例

ここでは、ゼヒトモに登録するプロが実際に行った外壁塗装・塗り替え工事の実例を紹介します。
外壁の塗り替えでチョーキング対策を実施した施工事例
外壁の色あせやシーリング切れが目立ち、塗装工事によって早めにチョーキング対策を実施した事例です。
まずはチョーキングを洗浄して落とした後、窓まわりも含めシーリングを打ち直し、下塗りを塗膜の劣化状況にあわせて調整。長い年月が経過しても、良い状態を保てるように細部まで注意を払いながら、外壁の塗り替え作業を行いました。
外壁塗装により防水性を向上させた施工事例
前回の塗装から10年以上が経過していた住宅の外壁に、再塗装を行った事例です。
外壁は高圧洗浄した後に、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りを実施。経年劣化した塗膜を新しく塗り替えたことで、外壁の防水効果が回復し、雨漏りや腐食の防止対策にもつながりました。
ゼヒトモで外壁塗装工事業者のプロを探す
今回は、外壁の塗装・塗り替え工事を依頼する際に、見積もり書で確認すべきポイントや内訳別の費用相場を解説しました。この記事で紹介した信頼できる塗装業者を選び方を参考にして、複数業者に相見積もりを依頼するところから始めてみましょう。
- 外壁塗装工事の見積もりをとりたい
- 信頼できる外壁塗装のプロに施工を依頼をしたい
そんな方は、ゼヒトモで自分の条件に合った業者を探してみませんか?サイト上でいくつかの質問に答えるだけで、あなたにピッタリのプロが見つかります。外壁塗装を検討している方は、ゼヒトモをチェックしてみてはいかがでしょうか。
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