キッチンのステンレス製シンクにサビがつくのはよくあることです。なかなか綺麗にサビが取れずにお困りの方も多いのではないでしょうか。しかし、サビを放置するとどんどん広がってしまうため、注意が必要です!
そのため、できるだけ早いうちにサビを取ることがポイントになります。今回は、ステンレスシンクのサビを落とす方法とその予防策をいくつか紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
ステンレスシンクのサビの原因
ひとえに「サビ」といっても原因はさまざまです。今回は、ステンレスシンクにサビがついてしまう2つの主な原因を紹介します。
1.スチール缶などからのもらいサビ
ステンレスは鉄を主成分とし、クロムなどを含むサビにくい素材です。しかし、空き缶などのサビやすいものをシンクの上に置きっぱなしにすることで、シンクにそのサビが移ってしまいます。
つまりスチールやステンレスが水分を含むことで鉄分がシンクに溶け出してサビが発生し、シンクに移ります。これを「もらいサビ」と言い、シンクのサビの原因のほとんどを占めています。
2.シンク掃除によってできた傷によるサビ
サビの主な原因としてもう一つ考えられるのが、シンクにできた小さな傷です。洗い物をしているときに食器や調理器具がシンクにぶつかったり、金属タワシでシンクをこすったりすると、シンクの表面に細かな傷ができてしまいます。
通常、ステンレスシンクの表面には「酸化皮膜」と呼ばれる薄い保護膜(不動態皮膜)があり、これがステンレスをサビにくくする役割を果たしています。しかし、繰り返し刺激を与えることで表面に傷がつくと、その保護膜が剥がれてしまい、そこからサビが発生してしまうのです。
(参照元情報:ステンレス協会、webサイト、2022年6月現時点情報。詳しくは直接サイトをお調べください。)
3.塩素系漂白剤によるもの
塩素系洗剤・漂白剤は、強力な洗浄力で頑固な汚れを落とすため、キッチン掃除の頼もしい味方です。
しかし、これらの洗剤は強力であるため、ステンレスシンクの表面の保護膜を剥がしてしまうことがあります。この保護膜は、サビや腐食からシンクを守る重要な役割を担っています。
すぐに洗い流せば問題ありませんが、長時間のつけ置きなどをすると、保護膜が剥がれやすくなり、その結果、サビが発生しやすくなる恐れがあります。
ステンレスシンクの輝きを守るためには、塩素系洗剤・漂白剤の使用を控え、中性洗剤やクエン酸を活用するのがおすすめです。
ステンレスシンクのサビ取り方法
サビの取り方には、いくつかの段階があります。強力にサビを落とせる方法ほど、同時にステンレスの表面に傷をつける可能性が高いため、刺激が弱い方法から試すのがおすすめです。
また、赤サビや黒サビなど、サビの種類に合わせた方法を選ぶことで、効率的に落とすことができます。
サビ取りに必要な道具
- メラミンスポンジ(激落ちくん等)
- 雑巾(キッチンペーパーで代用可)
- クエン酸(お酢)
- 重曹
- クリームクレンザー
1.水+メラミンスポンジ
サビがついて時間があまり経っていない場合は、水を含ませたメラミンスポンジで擦るだけでサビが落ちることもあります。メラミンスポンジがない場合は、食器洗いに使用するスポンジでも大丈夫です。
しかし、ステンレスの表面を傷つけてしまうことがあるので、できるだけ低刺激なメラミンスポンジで擦りましょう。
2.クエン酸+雑巾
サビが発生してから少し時間が経ち、赤サビになっている場合はクエン酸を使用するのがおすすめ。クエン酸がない場合には、お酢やレモン汁でも代用が可能です。
①クエン酸をぬるま湯に適量混ぜ、雑巾に含ませます
②サビの上から直接雑巾をかけ30分程度放置します
③雑巾を取って上から洗い流します
サビが完全にとれていない場合は、洗い流した後にメラミンスポンジで擦ると良いでしょう。
3.重曹+メラミンスポンジ
黒サビができた場合、重曹、もしくは炭酸水素ナトリウムと表示されて販売されている粉末を使用しましょう。重曹は、弱アルカリ性で安全性が高いため、安心して作業できます。
①まず、水を含ませたメラミンスポンジでサビを擦る
②サビの上に直接重曹をかけ10分~15分程度放置します
③その後、雑巾またはメラミンスポンジで再度擦ります
4.クリームクレンザー+メラミンスポンジ
上記の方法でもサビがきれいに落ちない場合に使用したいのがクリームクレンザー。クレンザーには液体タイプなど様々な形状がありますが、クリームタイプのものが傷をつけにくくおすすめです。
スポンジにクリームクレンザーをつけてサビを中心にくるくると擦ります。あまり強く擦り過ぎないように気を付けましょう。
シンクの深刻化したサビ取り方法
軽いサビを長期間放置すると、サビは時間が経てば経つほど取りにくくなってしまいます。この状態になると、重曹やクレンザーでは簡単に落ちません。一番良いのはこうなる前にサビを落とすことですが、サビが広がってしまった場合はどうすれば良いでしょうか。
深刻化してしまったサビを取る方法を紹介していきます。
1. サビ取り専用の洗剤を使う
サビ取り専用の洗剤は、洗浄力に優れているため、スポンジに洗剤をつけて軽くこするだけで、ほとんどのサビを取り除くことができます。しかし一方で、研磨力が高いためステンレス表面に傷がつきやすいという特徴があります。そのため、使用範囲はできる限り小さく留めるようにしましょう。
2. 漂白剤を使う
実は、漂白剤もサビ取りに効果的です。スポンジに漂白剤をつけてこすることで、サビを簡単に落とすことができます。ただし、ここで注意したいのは塩素系漂白剤ではなく、酸素系漂白剤を使用することです。塩素系漂白剤はステンレス表面の保護膜を剥がしてしまうため、一時的にサビが取れても、その後サビがつきやすくなる原因となります。
3. 業者に掃除をしてもらう
どうしてもサビが取れない場合は、ハウスクリーニング業者に依頼するのも一つの方法です。経験豊富なプロにお願いすることで、自分で掃除する時間や労力を節約し、シンクをきれいに仕上げてもらえます。サビが深刻化する前に業者に掃除を依頼し、美しい状態を維持しましょう。
シンクのサビ取りで注意すること
シンクのサビ取りをする際には、以下の注意事項に気を付けましょう。
- 強く擦らない
- 漂白剤同士を混ぜない
- 長時間のつけ置きはしない
1.強く擦らない
サビを取るときにステンレスの表面を傷つけてしまっては本末転倒。刺激が少ないメラミンスポンジでも、強く擦ってしまうと傷がついてしまう可能性があります。あまり力を加えず優しく擦るように気を付けましょう。
2.漂白剤同士を混ぜない
漂白剤はその成分から、混ぜることで有毒なガスが発生します。サビがなかなか取れないからといって漂白剤を混ぜて使用することは危険ですのでしないようにしましょう。また、漂白剤を使用するときは必ず手袋を付けて掃除してください。
3.長時間のつけ置きはしない
なかなか落ちないサビを落としたい場合は、重曹とクエン酸を同時に使用するのがおすすめです。
重曹とクエン酸をサビ部分に塗り、汚れが浮き出すのを待ちます。しかし、長時間放置は禁物です。30分~1時間程度で効果が十分に得られるため、素材へのダメージを防ぐために長時間の放置は控えましょう。
重曹とクエン酸を洗い流す際は、すすぎに十分な時間をかけましょう。シンクに残留すると、逆にシンクを傷めてしまう可能性があります。
シンクにサビをつけないための予防方法
シンクのサビ取り方法を知りたい方は多いでしょう。しかし、サビがそもそも出来ないのが理想ですよね。
ここでは、シンクにサビがつかないようにするための予防方法についてご紹介します。
1.食器や金属製品をシンクに放置しない
シンクに食器や金属製品を放置すると、もらいサビの原因になります。また、シンクに面している箇所に水が溜まったり、傷がついたりすることによってサビが発生することも。そのため、シンクはできる限り何もない状態を心がけましょう。特に、コーヒーなどが入ったスチール缶やヘアピンはサビやすいためシンクには置かないようにすることが大切です。
2.油分や塩分はこまめに拭き取る
シンクに残った油分は、ステンレス表面の膜を破壊して新たなサビを招く原因になります。フライパンを洗う際などにシンクに付着した油分はこまめに拭き取ることを心がけましょう。
また、塩分もステンレスを酸化させてサビを招く原因の一つ。シンクに捨てた調味料などはしっかりと洗い流しましょう。
3.防錆材でコーティングする
サビは、ステンレスが何らかの刺激によって膜がはがれ酸化してしまうことで起こるもの。そのため、外からの刺激を遮断する防錆剤は非常に効果的な予防方法です。また、シンクのコーティングはプロに依頼することも可能です。徹底的にサビを予防したい方はプロに頼ってみるのも良いかもしれません。
最後に
今回は、様々なサビ取りの方法を紹介しました。毎日使うキッチンシンクだからこそ汚れは付き物。しかし、汚れを放置してしまうとサビが発生してさらに深刻化してしまいます。まずは、サビが発生しないように普段から予防するようにしましょう。
また、サビがどうしても取れない場合や、深刻化する前に定期的に掃除したい場合にはプロに依頼するのもおすすめです。ゼヒトモでは、依頼を出すとAIがあなたの希望条件に合わせて複数のプロを紹介します。経験豊富なプロが多く登録しているので、お困りの方はぜひ検討してみてください。