猫を撫でながら、気持ち良さそうに喉を鳴らす音を聞くのは飼い主にとっても至福のとき。そんなとき突然猫に噛みつかれ、驚いた経験はありませんか?愛情表現なの?それともそんなに嫌がられることをしてしまったの?と戸惑った方いらっしゃるかもしれません。
今回は猫が噛みついてしまう理由と、噛まれた時の対処法を見ていきましょう。いくつかのポイントを掴めばあなたと猫の関係はますますよくなるのではないでしょうか。
(参照元情報:THE WALL STREET JOURNAL、高円寺アニマルクリニック、2017年4月現時点情報。医療に関する判断は必ず専門の医師の判断を仰ぐようにしてください。)
猫が噛む!知っておきたいポイント6つ

1.悪気はない甘噛みもある
撫でられて気持ちよく感じ、幸せ感情が高まってついついガブッ!という愛情の表れである甘噛みもあります。このような甘噛みは、猫には悪気が全く無く、叱りつけると猫も驚いてしまいます。
2.嫌な気持ちを伝えたいから噛む
はじめは気持ちよく撫でられていたのに、猫の気分がころりと変わり、撫でられていることがうっとうしくなることもあります。もう十分だからそろそろやめてくれという意思の表れです。よく観察しながら撫でていれば猫のいら立ちに気付いてあげることもできますよ。例えば耳を後ろに立てたり、口をピクピクさせたりしているのであれば撫でるのをやめてみましょう。基本的に猫は撫でられたい時だけ撫でられたいので、さらりとした関係を培っていくのも大切ですよ。
3.本能的に噛む
猫はもともと狩猟本能を持つので、自分の周りにあるものが獲物に見えるというのはよくあることです。さ気持ちよく撫でられていたのに、飼い主の手まで獲物に見えてしまい思わず噛みついてしまう可能性も考えられます。
4.子猫であれば仕方がないことも
やんちゃなで噛む力加減も分からず、歯が生え変わる時期(生後1〜3ヶ月ごろ)には歯がむず痒くなり、思いっきり噛んでくることがあります。または甘えたい、眠い、と感じて上手く表現できず噛んでしまうこともあります。
子猫の時期に手を噛ませて遊ぶことに慣れると、人の手は噛んでいいもの、おもちゃの一つ、と認識してしまいます。遊んであげる時はおもちゃを使うようにし、おもちゃは噛んでもいいものだと教えてあげましょう。
5.噛まれると病気をもらってしまうことも
猫に強く噛まれてしまうと、傷口には雑菌がたくさん付きます。流水でしっかり洗い流した後は消毒し、滅菌ガーゼで傷口を覆い病院へ急ぎましょう。
猫ノミの糞による感染症の猫ひっかき病(噛まれた後に発疹やリンパ節の腫れる症状が出たならこの病気が疑われます)や、パスツレラ菌によるパスツレラ症(痒みや化膿や腫れのみならず骨髄炎や敗血症など重症化する恐れもあり)などに感染する可能性もあります。
痛みのあるなしにかかわらず、なるべく早く病院にかかるようにお勧めします。
6.ストレスや痛みを我慢している時も
ストレスや恐怖心を抱いて発散方法がわからない時や、病気や怪我の痛みを我慢している時に、飼い主が気づかずに痛いところに触れてしまったら?驚いて噛みついてしまうことがあるでしょう。猫が噛むことは何かのサインかもしれません。メンタル面や体調面に注意を払ってあげる必要もありますね。
猫の噛み癖をやめさせたいときの対処法5つ

1.慌てて指を引っ込めない
噛まれたとき手を引っ込めてしまうと猫が怪我をする可能性があります。慌てず、噛まれた部分を猫の口の中に少し押し込む感じにすると、猫はびっくりして噛むのをやめます。人の手を噛んでも面白いわけではないなと感じさせる効果があります。
2.噛まれたとき過敏に反応しない
悲鳴をあげたりするとかえって面白がり、逆効果です。猫の目をじっと見て、ダメ!痛い!とある程度しっかりした声で叱ってあげましょう。怒鳴ってはダメですよ。猫は音にはとても敏感ですから大きな声は嫌がります。しかし噛むことはいけないことなんだ、と少しずつわかってくるはずです。
3.痛さを猫自身にも味あわせてみる
幼い猫ほど噛まれた相手は痛いということをわかりません。手に噛みついてきた時は、猫のしっぽや前足などを噛ませてみてください。特に一匹飼いの猫は、他の猫との喧嘩や噛まれて痛い思いをする機会がなく、加減がわからないことも。これもしつけの一つとなりますね。
4.噛んできたら即、遊んであげるのを止める
噛まれたことに対し飼い主が何も反応せず、黙って去るというしつけです。飼い主の方が主導権を持っており、立場が上であるとわからせるます。猫にしてみれば遊んでもらえなくなり、反応もないわけですから人を噛んでも面白いことは起きない、と徐々にわかるはずです。
5. しつけグッズを使う
噛み癖がついてしまっているなと感じたら、市販のグッズを使うのもおすすめです。例えば天然成分でできた苦味スプレーなるものがあり、噛まれそうな部分にスプレーしておくと、猫がそこを噛んだ瞬間苦味を感じさせ、噛む気を失せさせていくことができます。
最後に

いかがでしたか?猫の心理を垣間見れたのではないでしょうか?ぜひ参考にして、冷静に焦らず、愛情を持って徐々に猫を教育していきましょう。きっといつか、ご主人の手は噛んではいけないものなんだと猫も分かってくれるはずですよ!!