網戸の張り替えは自分でもできますし、網戸張り替え業者に依頼することもできます。ここでは網戸張り替えを自分でするための道具と方法、業者に依頼する場合にかかる料金を網戸のサイズ別に細かく解説します。
どちらが時間とお金を比較したときに自分と家族にとって得か、比較してみてください。
DIYで網戸を張り替える場合にかかる費用と時間
1.値段
自分で張り替える場合の値段を紹介します。道具はホームセンターで購入でき、値段は以下の通りです。
・網戸シートは網目が細かくなればなるほど、あるいは特殊な網は値段が高くなります。
・2mの網戸シート:網目20メッシュで約250円、網目24メッシュで約370円
・グラスファイバー:約800円
・銀幕マジックネット:約1200円
・専用のローラー:150円程度~300円程度(高いものはツインローラーでどの太さにも対応可)
・網戸用の押さえゴム:長さ7mで120円~340円程度(太さによって違います)。標準の3.5mmは128円や138円、4.5mmは178円や190円。3.5mmから5.5mmまで太さの変えられる共用ゴムは約350円。
・網戸専用カッター:298円
・網戸クリップ:298円
(マイナスドライバーはほかの物でも代用できるため含めていません)
網以外の道具一式のセットもあります。網戸張替用5点セット(ローラー、専用カッター、太さが替えられるゴム、仮止め網ストッパー、張り替え方DVD)で980円程度です。
なお、ホームセンター等でオンラインショップを運営しているところもありますが、一定金額を購入しないと500円などの送料がかかるケースが多いです。また、楽天市場等のネット販売もされていますが、送料を含めると300円~500円程度値段が高くなります。
DIYの場合、ホームセンター等で道具を購入し、20メッシュ(2m)の網を使えば、網戸1枚の交換が1000円前後からできます。
2.かかる時間
自分で網戸の張り替えを行う際の所要時間を紹介します。網戸の張り替えは道具の準備に始まり、作業する場所を確保し、網戸を取り外し、張り替え、取りつけて終了です。
作業時間だけでなく、道具の購入に出向く時間や部屋を片付けて作業場所を確保するといった準備の時間も必要です。大きな窓の網戸を張り替える場合は、たたみ2畳分くらいの広いスペースが必要になるため、室内で行う場合は場所を開けるための片付けが必要になるかもしれません。
屋外で作業する場合は、シートを敷いたり、あるいは台を置いたりといった準備の時間が必要になります。また晴れか曇りの天気の日にしか作業できません。
購入に出かけたり、片付けたりする時間は個人差がありますが平均的に見積もって最低でも1時間はかかるのではないでしょうか。張替えの作業時間は、慣れていない人は途中のブラシ清掃、網戸の取り外し、取り付けなども含めて30~40分程度かかります。
準備と作業時間を合わせると2時間近く、一度に3~4枚張り替える場合は4時間近くかかる計算になります。
網戸の張替えを業者に依頼する場合にかかる費用と時間
1.値段
網戸張替え業者に張替えを依頼した場合、大きさや網戸の種類によって値段が変わります。まず大きさでみると、キッチンやペット用の出入り口など小さい網戸は1,200円~1,500円程度、高さが1m前後の普通の網戸は1,800円~2,000円程度、ベランダ等に使う大きな網戸は2,000円~3,000円程度が相場です。
これは一般的な網戸を使用した場合で、網の目が細かいものやマジックネット、グラスファイバーなど特殊な網を使用すると高くなります。また、業者によっては出張料金が必要なところもありますが、逆に網戸を業者に直接持ち込むと安くなる場合もあります。
まとめて数枚依頼すると1枚の単価が安くなる業者もありますので、きちんと見積もりをとることが大切です。
2.時間
網戸張替え業者に頼んだ場合の所要時間は、業者が持ち帰って作業する場合と、業者が訪問してその家で作業する場合とで変わってきます。
訪問の場合はその場で網戸を張替えてくれるため、業者によっても差はありますが、1枚20分程度で仕上げます。ただし、この場合は作業スペース確保のため、あらかじめ室内、または屋外を片付けておく準備の時間が必要です。業者が持ち帰った場合は届くまでに数日かかるのが一般的ですが、家では取り外しと取り付けのみの作業なので短時間ですみます。
網戸張替えをプロの張り替え業者に依頼する場合の価格相場
大サイズ:大きな網戸
網戸張り替え業者の料金設定から平均値を算出したものです。なお、ここで紹介しているのは網目がスタンダードなものですが、業者によっては網目が何段階にも分かれており、スタンダードと一番目の細かいもので1,000円以上の開きがある場合もあります。
べランダ等に使う大きな網戸の1枚あたりの平均は約2,517円、高さ2m以上のものは1枚あたり平均で3,700円です。
中サイズ:部屋の窓サイズの網戸
幅90cm〜94cm〜、高さ66~100cmの網戸で平均で1枚あたり約1,803円です。
小サイズ:小さい網戸(キッチンやペット用出入り口など)
キッチンやペットの出入口用の窓の網戸です。幅94cm〜90cm、高さ30cm〜65cmの網戸で平均1枚あたり約1,276円です。
特殊な網戸ネットを使用する場合
目的に応じた特殊な機能を持つ様々な網戸も作られています。その中から比較的ポピュラーな網戸と料金を紹介します。通常の網戸より高い料金ですが、強度や耐久性があり長く使える網戸もあるようです。
ステンレス(強度と耐久性に優れています)のネットは、大サイズは1枚あたり平均6,633円、中サイズは1枚あたり平均約4,966円、小サイズは1枚あたり平均3,466円です。
マジックネット(外から室内が見えにくく室内から外がよく見えます)は、大サイズは1枚あたり平均約5,796円、中サイズは1枚あたり平均4,125円、小サイズは1枚あたり平均約2,897円です。
グラスファイバー(耐熱、耐久性に優れています)のネットは、大サイズは1枚あたり平均約4,900円、中サイズは1枚あたり平均約3,786円、小サイズは1枚あたり平均約2,806円です。
ペットディフェンス(ペットがひっかいても破れにくい丈夫な網)は大サイズは1枚あたり平均約6,538円、中サイズは1枚あたり平均約5,207円、小サイズは1枚あたり平均3,457円です。
網戸張替えのサイン
網戸の交換時期は4~5年が一つの目安となります。以下のような状況も網戸張替えのサインです。
・網の色が変わるほどの汚れが出てきた
・網がたるんできた
・破れやほつれなどが見られる(小さい破れは補修できますが、破れが広がる可能性があります)
・網戸の端が外れている
・網戸があるのに虫が入ってくる(穴やほつれがある可能性あり)
・建て付けが悪くなり動かしづらい
自分で網戸を張り替えるために必要なもの、道具
新しい網
サイズ、網の目の数、網の色、素材や機能などを選びます。網目は20、24、26、30メッシュ(1インチの間に入る糸の本数)が一般的で、網の目が多いほど虫が入りにくくなります。
網戸用の押さえゴム
網はゴムで溝にはめ込む形で固定します。サッシによってゴムの太さが異なり、2.8mm、3.5mm、4.5mm、5.5mm、6.8mmのサイズがあります。
専用のローラー
網とゴムを溝に押し込む時に使います。ゴムの太さに対応するローラーを選びます。
カッター
余った網戸を切るためのもので、網戸専用のカッターもあります。
網戸クリップ
網を仮止めして固定するもの。通常のクリップや洗濯バサミなどでも代用できますが、太すぎたり細すぎたりしてうまくとまらないこともあります。
マイナスドライバー
網戸用のゴムの取り外しに利用します。
自分で網戸を張り替えるための手順
網戸の網は、サッシの周囲全体にある溝の部分にゴムで押さえ込むようにして固定されています。そのゴムと網を取り除いて、新しい網と交換します。張り替え方の手順を紹介します。
1.古い網の取り外し
サッシの溝に埋まっている押さえゴムの継ぎ目を見つけてゴムを外し、古い網を取り除きます。ゴムの継ぎ目を取り出しにくい時にはマイナスドライバーなどで持ち上げて引っ張り出します。ゴムと網を取り外した後、溝をブラシなどで掃除します。
2.仮止め
網を10センチ程度大きめにカットして網目と枠が平行になるように置いて、クリップなどで固定します。
3.押さえゴムをコーナーにはめ込む
ここから網を張っていきます。まずコーナーの部分にローラーの反対側の爪を使って、網と一緒に押さえながらゴムを押し込みます。この時、ゴムの先端をコーナーに合わせても最終的にずれてしまうためゴムの端を5センチ程度余らせてコーナーに入れるのがコツです。コーナーにゴムを押し込むと、余ったゴムも溝に入れていきます。
4.ローラーで押さえゴムをはめ込む
サッシの溝に沿って、ローラーを滑らせながらゴムと網を押し込み、コーナーでは爪を使って押し込みます。短い辺から始めて、右利きの人は右回り、左利きの人は左回りにゴムを入れていきます。残りの2辺は網を手のひらで押さえながらローラーで押し込んでいくとたるまずきれいにできます。
5.微調整
一周してゴムを入れ終わったら余ったゴムをカットします。網全体のたるみがあるかどうかを確認します。たるみがある部分は、ゴムを少し広めに外して網を外に引っ張り加減にしながら再びローラーで押さえて調整します。
6.余分な網戸をカット
最後はカッターナイフで余分な網を切り取ります。カッターの刃を長めにしてフレームに沿わせるようにして切ります。
最後に
網戸の張り替えは自分でもできますが、自分でできるときに費やすのは金額よりも時間です。4時間程度のまとまった時間が取れる晴れた日、もしくは曇りの日の休日を網戸の張替えに費やすのは少々勿体無いような気もします。網戸の張り替えをプロの業者に頼むのか、どちらの方が楽なのか検討してみましょう。