今回は正しいバタフライ、そしてキレイなバタフライの泳ぎ方をご紹介します。
ポイントをおさえ、バタバタと慌てているような泳ぎにならないよう、キレイで正しいフォームを知りましょう。
バタフライについて自分でやるだけでなく、知識として知っておくと競技を見るときや、家族や友人のバタフライを応援するときも、さらに楽しめます。
知っておきたいバタフライの基礎知識
1.バタフライの由来
1800年代の競泳大会では、各人が自由なスタイルで泳ぐ自由形、と現代の平泳ぎが主流でした。
1928年のアムステルダムオリンピックでドイツの選手が平泳ぎに出場した際、現在のバタフライのように手を水上に出す動きで泳ぎました。ルール上では手を左右対象に同時に動かすことだけが規定されていたからです。
諸説ありますが、これが現代バタフライの起源と言われています。
1936年に行われたベルリンオリンピックではこの泳ぎ方が主流となり、以降多くの選手がこの方式を採用してきました。
しかし1948年のロンドンオリンピック、1952年のヘルシンキオリンピックで、ある選手がバタフライの完成に大きく寄与することになります。それは、日本人の長沢二郎(ながさわじろう)さんです。
当時の長沢さんは、足を上下にうねらせるように蹴るようにすると、速く泳げることを発見。これがバタフライの手の動きと並んで重要なポイントである、ドルフィンキック誕生の瞬間でした。長沢さんは200メートルバタフライ世界新記録を達成しました。その後ドルフィンキックを採用する選手の多さから、国際水泳連盟はバタフライ競技を新しく設け、1956年メルボルンオリンピックで正式種目に採用しました。
日本は長沢さんのドルフィンキックを更に技術的に発展させた石本隆(いしもとたかし)さんが銀メダルを獲得するという、輝かしい成績を残しました。
2.バタフライはよく筋肉を使う
スイマーは外見で専門種目が分かる、と言われるように種目によって異なる場所の筋肉がつきます。バタフライは両手を水の上で戻すという特徴的な動きから、肩の周り(三角筋上部)、背中の上部(広背筋、僧帽筋)を主に使います。結果としてたくましい肩幅になる方が多いです。さらに、うねりの動きをするために腹筋も必要となってきます。
ある女性バタフライスイマーが『着物が似合わない』と悲しんでいましたが、肩にかけたカバンがなで肩ですぐに落ちてしまう、ということは起きなさそうですね。
バタフライは全身運動であることに加え、両腕を同時に水面上を前に戻すという非効率極まりない動きがルールで規定されていますので、どうしてもある程度の筋力が求められます。
部位別に見るバタフライのキレイに泳ぐコツや練習方法
1.バタフライのキックの動き方
大きく上半身から連動させる第1キックと、膝の曲げ伸ばしで前方に体を進める第2キックに分かれます。
ビート板を使う時は多少の上下動は気にせず、リズム良くキックしましょう。ビート板を使わずに行う時は上半身から柔らかく動かすことを意識しましょう。
2.バタフライの腕の動かし方
両手を同時に、左右対称に動かします。練習でも、短い距離で何度も確認を行ったり、立ったまま腕の動きを重点的に見たりするなどして、正しい動きを覚えましょう。コツは、手が体の横を通るときに手の甲から前に戻すようにすることです。
大会に出場している選手やアスリートなどのプロの泳ぎ方をイメージすると、腕が後ろから回っているように見えることがあります。しかし、これは筋力・柔軟性を兼ね備え基礎基本を熟知しているトップスイマーだからこそできる動きです。まずは基本の動かし方を身につけましょう。
3.バタフライのキックと腕を動かすタイミング
ワンストロークに2回のキックを行います。腕が前にある状態で第1キックを打ち、上下動を使って前方に伸びていきます。この第1キックと腕を前方に伸バス動作が、バタフライの進み具合やタイミングを合わせるのに最重要です。その後腕で水を掻き始めますが、肩幅より少し広い所から肘を曲げつつ胸の前あたりまでもってきます。
さぁ、ここで力強い第2キックを打ちます。体(上体)はすでに斜め上へ向かっていますので第2キックがより体を前方に進めてくれるはずです。その直後に水を押し切り、体の横から前に戻すようにします。
鏡の前で足踏みや膝曲げをキックに見立てて練習するのも効果的です。キックのコツは、足先を揃えて同時に動かすことです。
4.プル・プッシュと覚える
上記の「2.キックと腕を動かすタイミング」でもお伝えしたように、バタフライの腕の動きは2回のキックとタイミングをうまく合わせないと、せっかくの進む力も半減してしまいます。
「2.キックと腕を動かすタイミング」は、第1キックの終わりからの動きがプル、第2キックとほぼ同時に行うのがプッシュと覚えるのがよいでしょう。タイミングよく両手同時に回すことを考えてみてください。
5.バタフライにうねりを加えるために腰を使う
このうねりもバタフライの特徴です。両足同時に動かして大きく強いキックをするためには不可欠な動きです。
手を前で組んで指先をきっかけにするぐらいの気持ちで、体全体を使ってうねりを作り出します。最初はお腹を凹ませるイメージで、徐々に背中を丸めていくようにしましょう。
身体が固い人は、自宅でストレッチを行うことで柔軟になりうねりの動作をやりやすくなります。お風呂上りの体が柔らかい時に毎日行うのが理想です。
また、このうねりの動きの一貫に息継ぎが入っているため、上手に腰を使い呼吸をスムーズにすることで、呼吸をした時に反動で下半身が極端に沈んでしまうことを防げます。
6.バタフライのリカバリーの仕方
最近の主流は極力腕を高くあげすぎないこと。水面ギリギリを、最短距離を通って肩の前まで腕を戻しましょう。
この時、しっかりとうねりの動作ができていれば腕を前に戻す時には肩は水面よりも少し高い位置まで出ているはずです。
何度も繰り返しになりますが、両手同時に水中から水上を通って、動きを戻す泳ぎです。バタフライを正しく泳ぐためには肩、背中の筋力はある程度必要になるでしょう。日頃から姿勢を正すことで、最低限の筋力を維持することが大切です。
バタフライのキレイな泳ぎ方動画
初心者向けなキレイなバタフライの泳ぎ方動画
バタフライを華麗に泳ぐには
バタフライは、力強い泳ぎだけにキレイに泳ぎげていると尊敬の視線が注がれます。逆に力任せになりタイミングがかみ合わない動きになっても目立ちます。まずは基本の独特な腕と足の動きを習得し、プル・プッシュのタイミングを覚えて感覚をつかみましょう。
いずれにしても、スイミングの泳法の中でもダイナミックな泳ぎが特徴です。フリーコースで練習する場合は周りの利用者を考慮して泳ぎましょう。レッスンやトレーニング中に隣の方と接触すると、他の種目や泳法ではありえないほど痛く、危険です!くれぐれも周囲に気をつけながら、しかし練習を重ねてマスターしましょう。
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1.泳ぎ方だけではなく「なぜこう動かすのか」「なぜ鍛えるといいのか」を知れる
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2.お子さんの苦手意識の克服ができる
水泳が得意なお子さんは、より伸ばすことができます。
苦手なお子さんは、マンツーマンのトレーニングならば他の子供の視線を気にせずに学ぶことができます。子供でも大人でも、苦手なことを人前で練習したり披露したりするのは、いい気がしません。
苦手なことを無理に好きになる必要が全くありません!しかし、もう少しトレーニングしたらできるかもしれないことを、「嫌い」の一言で諦めてしまうのはもったいないです。
指導者とのレッスンを経て、コミュニケーション能力も高まり、苦手なことでもやれる、やってみようという気持ちの成長にもつながります。
3.体力増進・趣味につながる
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老若男女問わず、水泳などの水中運動は、体に負担をかけることなく楽しめる、筋肉をつけることができます。
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