FRP防水は耐久性と強度に優れた施工方法で、ベランダや屋上、屋根などに広く採用されています。耐用年数が長く、自宅のメンテナンスの手間を減らせるのがメリットです。
しかし、施工できる場所が限られている点や費用が高額になりがちな点には、注意する必要があります。今回は、自宅のリフォームを検討している方のために、FRP防水の特徴や施工の流れ、費用目安などをご紹介します。
株式会社O.R.T.
FRP防水とは?
FRPとは繊維強化プラスチックの略称で、耐久性に優れ軽量なことが特徴です。バスタブやヘルメット、自転車のパーツなど私たちの生活の中でも広く使われています。
FRPを防水層として利用することで、自宅のバルコニー、ベランダ、屋根などに、耐水性、耐食性、耐候性の高い施工が可能です。メリットは多いですが、デメリットもあるので、よく検討して選びましょう。
メリット
- 防水性に優れている
- 耐久性・耐熱性・耐候性が高い
- 工期が短い
- 素材が軽い
- 継ぎ目なく綺麗に仕上がる
FRPはバスタブやロケットなど、一般的な建築物よりも高い水密性が求められるシーンで多く使われている素材です。工事の本来の目的である、防水性に優れている点では安心して良いでしょう。
防水性だけではなく、高い耐久性・耐熱性・耐候性を揃えており、風雨によって劣化しやすいベランダや屋根の強化にピッタリです。 また、工期が平均1~2日と短いため、自宅リフォームの際にも煩わしさが減らせます。
FRP自体がとても軽い素材であるため、築年数の経った古い建物への負担も少なくて済むのもメリットです。 工事後は継ぎ目のないシームレスな仕上がりになり、見た目の満足度も高いでしょう。
デメリット
- 施工できる箇所が限られる
- 費用が高額になる場合がある
- FRP素材が燃えやすい
FRP防水はどんな場所でも施工できるわけではありません。施工に適さない場所は、木造の建物や10㎡以上の広い面積の場所などです。
これらの場所では固く伸縮性に乏しいFRP素材が、熱や湿度によって変形し、ヒビが発生してしまう可能性があります。また、機能性の高い素材を使用するため、施工費用は他の工法と比べて少し高くなります。
そして、FRP防水に利用する素材は燃えやすいため、施工中は火の取り扱いに気を付けることが必要です。
どんな場合にFRP防水がおすすめ?
メリットの大きいFRP防水ですが、費用が高額になるなどのデメリットもあり、しっかり検討した上で施工する必要があります。FRP防水がおすすめされるのは、以下の場合です。
- 高い防水性が求められる場所を施工する
- 施工場所の強度を高めたい(重いものを置く予定があるなど)
- 工期を短くしたい
- 費用には余裕がある
まず施工場所の特徴として、高い防水性や強度が求められる場合はFRP防水が適しています。費用をかけてでも、質の高い防水層を完成させたいというニーズにピッタリでしょう。 また、工期を短くしたいという場合にも、1~2日程度で完成するFRP防水は魅力的な選択肢です。
FRP防水の施工の流れ
FRP防水の一般的な施工の流れは、以下のとおりです。
- 施工箇所を清掃する
- プライマー(接着剤)を塗布する
- FRPシートを敷く
- ポリエステル樹脂を塗り硬化させる
- 防水層を形成する(2.3の手順を何度か繰り返す)
- トップコートを塗る
ポリエステル樹脂を使用しているため硬化スピードが早く、防水層の形成もスピーディーなため、他の防水工事と比べても工期を短縮できます。最後にトップコートを塗るのは、紫外線への耐久性を高め防水層を長く維持させるためです。
FRP防水の寿命は10〜15年程度
FRP防水の耐用年数は、10~15年程度です。他の工法と比べても寿命が長いため、自宅をメンテナンスする手間は省けるでしょう。
しかし、FRP防水の表面を保護しているトップコートは、5~10年での塗り替えが必要です。劣化症状を放っておくと、雨漏りのような最悪の事態につながってしまうことも考えられます。
特に症状がない場合でも、定期的なチェックと早めのメンテナンスを心掛けましょう。
FRP防水工事の費用相場
FRP防水の費用目安は、1㎡あたり4,000~7,500円程度とされています。これに実際の施工費や人件費が加わると、10㎡のベランダ施工費用は70,000~200,000円程度が目安です。
他の工法と比べると、FRP防水は若干費用が高くなります。一般的にも多く用いられているウレタン防水の費用目安は、3,000~7,000円程度(1㎡あたり)です。
費用と機能性のバランスを確認し、施工法を選ぶようにしましょう。
優良業者の選び方
FRP防水の完成度は、施工をする業者の技術にも影響されます。次に信頼できる業者の選び方の6つのポイントを、まとめてみました。
- 複数の業者に相見積もりを取る
- 防水施工技能士の資格を持つ業者を選ぶ
- 自社施工業者を選ぶ
- 防水工事の専門業者を選ぶ
- 施工実績の豊富さを確認する
- 担当者のサービスの良さを確認する
1つの業者の話だけを聞いて判断してしまうのは、少々危険です。複数の業者に問い合わせて、見積もりの分かりやすさやサービス対応の良さを確認しましょう。
防水施工技能の資格や施工実績の多さは、業者選びの際に参考にしやすいポイントです。同じ防水工事であっても、依頼する条件での施工実績が少ない場合もあるため、専門分野の確認を忘れてはいけません。
自社施工業者は、施工現場における知識も豊富であるため、状況をしっかり把握して話を進めてくれる点で信頼できます。見積もりの時点から、気になる点は積極的に質問してみてください。
工事の出来によって、その後のメンテナンスの頻度も変わってきます。信頼できる業者選びは、しっかりと時間を使って行うようにしましょう。
費用を抑えるポイント
高額になりがちなFRP防水の費用を抑えるポイントは、以下のの3点です。
- 見積価格を比べて適正価格を知る
- 他の工事と一緒に依頼する
- 契約から施工までを一貫して請け負う業者を選ぶ
まずは、施工にかかる適正な価格を知ることが大事です。相見積もりを取って価格を比べれば、不当に高額を請求してくる業者を避けることができます。
また、他の箇所の防水工事と一緒に依頼するなど、いくつかの工事を同時に行うとと費用が割安になるケースもあるでしょう。比較的コストを抑えやすい、契約から施工までを一貫して行う業者を探すなど、手間を惜しまずリサーチしてみてください。
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FRP防水は、防水性や耐久性に優れているため、自宅のバルコニーやベランダへの施工に適しています。耐用年数も10~15年程度と長く、頻繁にメンテナンスをしなくてよい点もメリットです。 しかし、他の防水工事と比べると費用が高めになるケースもあり、しっかりと見極めて信頼できる業者に依頼する必要があります。
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監修したプロのコメント
まずFRP防水のメリットについては、耐久性・軽量・施工時間が短いということが挙げられます。その反面デメリットは、費用が高いことです。
木造住宅ベースで考えると、バルコニーやベランダにFRP防水を施工するケースが多いです。
屋上や屋根なども対応できますが、面積が広くなるためどうしても費用が高くなることが多く、予算に合わせてリフォーム会社と相談するようにしましょう。
複数の業者から相見積もりをとることや、防水工事の施工実績が多い業者などに依頼するようにして、適正価格且つ信頼できる業者選びを心掛けてください。
株式会社O.R.T.
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