英検対策をするときに悩むのが、二次試験対策です。面接試験なので、受けてみなければわからないという要素が多々あります。特にスピーキングは多くの日本人が苦手とする分野なので、不安に思う方もいるはずです。
今回はそんな英検二次試験の概要、内容や傾向、そして具体的な受験対策を紹介します。
英検の二次試験とは?4つのポイント
1.日程
7月、11月、2月に行われ、A 日程とB日程に分かれています。
- 1級、準1級:東京・神奈川・千葉・埼玉・愛知・大阪・兵庫の受験地の20歳以下の受験者はA日程、21歳以上はB日程で行われます。上記以外の1級、準1級受験者はA日程で行われます。
- 2級、準2級、3級:全ての受験者はB日程で行われます。
2.時間
原則として、午前に準1級と準2級、午後に1級、2級、3級の試験が行われます。
当日の会場周辺の交通状況は混み合う可能性があります。渋滞などの万一の場合に備えて集合時間より早めに到着するように心がけましょう。
3.会場
全国約230都市・400会場で実施する公開会場があります。
一次試験を受ける際に二次試験の受験地の希望をマークシートに記入します。受験地の希望を書く際、具体的な受験会場の指定まではできません。
原則として受験票が届いた後で会場や時間の変更はできません。ただし、同一日のダブル受験で、別々の会場になった場合は、英検サービスセンターまで問い合わせましょう。
(一次試験と同じ会場でそのままか?別日程か?など、初心者向けに噛み砕いた内容で書いていただきたいです)
4.過去問を知りたい!どこで確認できる?
英検公式サイトで問題のサンプルと解答を見ることができます。また、公式サイト内の英検バーチャル二次試験では面接室に入室してから退室するまでの流れを、アニメーションでわかりやすく解説しています。
英検3級の二次試験
内容や傾向
面接官から渡される問題カードを使用します。20秒間の黙読→音読→質疑応答5問という流れです。問題カードは最初にタイトルが付いています。
30語前後で3文程度の英文です。人々の日常生活や日本に関連した話題が中心です。
対策1:友人や学校の先生と模擬面接をする
面接官から出される質問は、問題文に関する質問、イラストに関する質問、受験者自身に関する質問の3つのタイプがあります。同じ試験を受ける友人がいる場合、お互いに質問を考えて問題を出し合うことで練習できます。また学校の英語の先生に面接官になってもらい、模擬面接をしてもらうという手もあります。
対策2:学校の英語の授業で積極的に音読する
音読をする時には、はっきり聞こえる音量で一つ一つの単語を正確に発音しましょう。抑揚や強弱をつけると好印象の音読ができます。学校の英語の授業で積極的に音読をすることで、面接の時にも動じない度胸が身につきます。
英検準2級の二次試験
内容や傾向
面接官から渡される問題カードを使用します。20秒間の黙読→音読→質疑応答5問という流れです。問題カードは最初にタイトルが付いています。
50語前後の英文です。人々の日常生活の話題が中心です。
対策1:アティチュード対策をする
アティチュードとは「コミュニケーションに対する意欲・態度」のことです。面接試験ではこのアティチュードも採点されますから、たとえわからなくても何かを答えるという姿勢が重要です。
Well(ええと)、Let me see (そうですねえ)というつなぎの言葉や、聞き取れなかった場合はI beg your pardon?(もう一度おっしゃってください)という言い回しを使いましょう。
対策2:音読にメリハリをつける
普段から音読の時に文脈上重要な部分は強くはっきり、そうでない部分は弱めに読む練習をしましょう。本番では意味の固まりで区切って、メリハリをつけて読むと面接官に好印象を与えます。黙読と音読でしっかり本文の内容を押さえることができれば、質疑応答の場面でも落ち着いて対応できます。
英検2級の二次試験
内容や傾向
面接官から渡される問題カードを使用します。20秒間の黙読→音読→質疑応答4問という流れです。問題カードは最初にタイトルが付いています。
60語前後の英文です。社会性のある話題が中心です。
対策1:イメージトレーニング
質疑応答のNo.2で3コマのイラストを描写するという課題を与えられます。説明の言い出しの1文は指定されますので、必ずその1文を使います。1コマにつき2文ずつ説明を加えて内容をまとめられれば十分合格点です。
自分の知っている範囲の単語で、いかに状況を表現するかが大事な点です。完璧な描写にこだわらずに、シンプルな描写を心がけましょう。
過去問対策をするのはもちろんですが、それ以外の対策として、日常の風景や目に付いた看板の絵を頭の中で英語で表現してみるという方法があります。
過去形や過去進行形を駆使して頭の中で作文することで、状況描写力が鍛えられます。
対策2:自分の意見を持つ①
質疑応答のNO.3とNO.4では受験者自身の意見を求められます。NO.3では問題カードに関連した内容の質問をされますが、NO.4では、たいていカードの内容とまったく関連性のない質問をされます。
問題文を根拠にして質問に答えるのは得意でも、急に自分の意見を聞かれて返答に困る人も中にはいます。普段から時事問題に関心を持ち、会話で自分の意見を発言するトレーニングをしましょう。
英検準1級の二次試験
内容や傾向
面接官から渡される問題カードを使用します。60秒間の黙読→120秒間で4コマイラストの説明→質疑応答4問という流れです。
問題カードは4コマイラストです。説明の言い出し部分の1文は指定されますので、必ずその1文を使います。社会性の高い話題が中心です。
対策1:英作文を書く
過去問や問題集を題材にして実際に4コマイラストの説明を作文してみましょう。
120秒の説明で収まる分量で書きましょう。どんなテーマが来ても起承転結のストーリーで説明できる自信がつくまで練習をしましょう。ハイレベルな単語を使う必要はありません。本番では、中学生レベルのシンプルな描写で最後まで説明できれば十分合格点です。
対策2:オンライン英会話を利用する
試験では日本人の面接官がゆっくり丁寧な発音で対応しますので、一次試験を突破した受験者にとっては十分理解できる内容です。ここで大切なのは自分の意見をしっかり述べつつ、テンポよく会話のキャッチボールをつなげていけるかということです。
言葉に詰まって黙り込んでしまうとアティチュードの減点にもつながり、もったいない失点です。会話力に不安のある方は手軽で安価なオンライン英会話で練習をするという手もあります。
英検1級の二次試験
内容や傾向
面接官から渡されるトピックカードを使用します。5つのトピックの中から1つを選び、60秒間でスピーチの内容を考える→120秒間でスピーチをする→質疑応答という流れです。
社会性の高い幅広い分野の話題が出題されます。
対策1:実際にスピーチする
スピーチの基本は序論・本論・結論です。1次試験で培ったライティング力を生かして構成を組み立てましょう。出題されるトピックは、日本語で考えたとしても本当に60秒でまとめられるのかと思うほど高度なものです。
当たり前ですが、限られた時間内に万全のスピーチを準備することはほとんど不可能です。予想問題や対策本を参考にして自分流の回答スタイルを作り上げる必要があります。
次に、実際に時間を計ってスピーチします。120秒の感覚を実際に体で覚えましょう。
対策2:自分の意見を持つ②
自分流の回答スタイルは、自分自身の価値観なくして作ることはできません。
問題集のモデルスピーチを参考にして120秒のスピーチを乗り切ったとしても、心がこもっていなければ後半の質疑応答で言葉が詰まり、Interaction(質問に対する応答と会話を継続する能力を評価)の減点につながる可能性があります。
普段から本やニュース、インターネットを使って幅広い分野の知識を学ぶだけではなく、論理的に自分の意見を述べるトレーニングをしておきましょう。
最後に
最後に、さらにもう一つ重要なことがあります。いずれの面接においてもアイコンタクトが大変重要です。面接官は生身の人間ですから、伏し目がちの不安そうな受験者よりも、積極的に目を見つめてくる受験者に当然好印象を抱きます。試験では態度も重要な採点基準ですから、アイコンタクトをするだけでだいぶ有利な状況を作り出せます。
上に述べた対策をしっかりして、試験に臨んでください。そして、面接官と対峙するときは、しっかりと目を見つめて笑顔で挨拶をしましょう。
面接官も、そして、勝利の女神も、きっと微笑み返してくれることでしょう。
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