英語を武器に仕事をしたいと思った時に、職場ではどの程度の英語力が必要とされるのでしょうか。TOEICスコアの人物像を見てみると、日常会話レベルは700程度、特定のトピックについて相手と討論できるレベルは850~900程度といわれています。職種によっても必要とされるレベルはさまざまですが、700以上のスコアを取るとなるとやはりそれなりの勉強をしなくてはなりません。
この記事では、TOEIC650~700点レベルの社会人の方が、模試の演習や日々のトレーニングを通して、990点満点レベルになるための具体的な勉強のコツを紹介したいと思います。
Part1:写真描写問題(リスニング)990点満点レベルになるための具体的な勉強のコツを紹介したいと思います。
難易度の高い単語に注目する
写真描写問題は6問の出題で試験の時間配分は4分ほどです。6問のうち2問くらいの割合で難易度の高い単語が出てきます。たとえば下にあげたような単語が出てきます。我々が生活するうえではあまり重要な単語とは思えないのですが、TOEICでは、重要単語です。
curb
縁石です。
awning
日よけです。
意外な単語が重要であったりしますので、一度、市販のTOEICの英単語集をチェックしておくことをお勧めします。
Part2:応答問題(リスニング)
応答問題は25問出題されて試験の時間配分は10分弱です。満点を目指すためには、たとえば下のやりとりのようにYes/No 疑問文において疑問文で答えるパターンにも対応できるような応用力も必要になります。
Q. Can you attend the management seminar today? (本日、経営セミナーに参加できますか)
A. How long will it take? (時間配分はどの位かかるでしょうか)
Q. The venue for the conference was changed ,wasn’t it? (会議の会場が変更になりましたよね)
A. Where did you get that information? (その情報はどこで聞いたのですか)
模試を受けてパターンになれる
選択肢が3つしかありませんので、消去法で絞り込む作戦で攻略します。ハイスコアを狙うのであれば、25問ノーミスで解答できるまで模試をやりこむ必要があります。
普段から英会話に触れる
日常の会話においても、質問にYes/Noで直接的に答えないやりとりは頻繁に使われています。普段から英会話の音源を聴いて耳を鍛えることが有効な勉強方法です。
Part3:会話問題(リスニング)
会話問題は39問出題されて、試験における時間配分は20分弱です。満点を目指すためには、リスニング力はもちろんのこと、会話を聞く前に問題用紙の設問を素早く読み取っておくための速読力も要求されます。
リスニング力①
Q. Why does she say, “that’s a good idea“?
たとえば上のように発言の理由や意図を問われる問題は、会話を聴いて本当に内容を理解する力が要求されます。ビジネス英語のCDを聞くなどしてリスニング力を鍛えることが勉強のコツです。
速読力①
特に2番目と3番目の設問は会話中の細かい情報が解答の根拠になりますので、前もって読んでいた方が断然有利に解けます。ちなみに設問の1番は会話の話題や場所を聞かれることが多く、会話全体から推測できるので答えやすいです。設問を読み取るタイミングを意識しながら模試に取り組んでください。
Part4:説明文問題(リスニング)
説明文問題は30題出題されて、試験における時間配分は15分弱です。満点を狙うためには、Part3と同様にハイレベルなリスニング力と設問を読み取る速読力が必要になります。
リスニング力②
Q. What does the speaker mean when he says, ” Absolutely!” ?
Part3と同様ですが、上のような発言の意図を文脈から読み取って答える設問は難易度が高いです。 たとえば、日ごろから字幕なしで英語の映画やドラマを観て文脈を読み取る力をつけることもTOEIC攻略の勉強のコツです。
速読力②
図表問題においても、図表よりも先にまずは設問と選択肢を見ておいたほうがよいです。設問を見てから図表に目を通して、特に要求されている情報は何かをピンポイントでつかめれば有利に攻略できます。
Part5:短文穴埋め問題(リーディング)
解答の理想的な時間配分としては、30問を10分で解きます。
特有の語彙問題
headquarters(本社)、prospects (見込み)、competency (能力)、inventory(在庫品)、supplies(備品)、farewell party (送別会)など、ビジネスに関係する語彙がしばしば問われます。
市販のTOEICの英単語集をチェックしておくことが勉強のコツです。
連語もおさえておく
place an order (注文する)、meet the deadline (締め切りに間に合わせる)、run an ad (広告を出す)、restore customer satisfaction (顧客満足度を回復する)など、特にビジネスに関係する表現をおさえておきましょう。
Part6:長文穴埋め問題(リーディング)
解答の理想的な時間配分としては16問を10分で解きます。
文書は最後まで読む①
単語選択問題は抜けている部分だけを見て正答できる場合が多いのですが、文の選択問題は全体の文脈を読まないと解答はできません。
文書をスピーディに最後まで読んで全体の流れをつかむ訓練をすることが、勉強のコツといえます。
普段から本を読む①
Part6では文脈に合うかどうかという、話の前後の流れをつかむ力が要求されます。英語に限らず日本語の本でもいいので、読書をすることは文脈を理解してPart6で得点するための勉強のコツといえます。
Part7:1つの文書、複数の文書問題
解答の理想的な時間配分としては54問を55分で解きます。
文書は最後まで読む②
チャットのやりとりで発言の意図を問われる問題は、会話の流れをつかんでいないと解答できない問題です。また、Part7では新たな一文を最も適切な位置に挿入する問題が出ます。いずれにせよ、どこにどんな内容があるのか全体像をつかんで解答することが基本です。最後まで読んでいたら時間が足りなくなるという人はまだまだ読み方が遅いということです。同じ問題で構いませんので、愚直に模試を読み込んで時間内に解く訓練をしてください。
普段から本を読む②
忙しい社会人の方も毎日1ページでいいので、英語の本を読みましょう。たとえばセールスパーソンの人がセールスの本を読めば、実際の仕事に役立つだけではなくTOEICで重要となるビジネスに関係する語彙力もついてきますので一石二鳥です。1ページをいかに速く正確に読むかを意識することが勉強のコツです。
最後に
TOEIC満点取得のために必要なことは、徹底的に模試をやりこむことです。1回120分の模試はさすがに長くて疲れてしまいますが、①リスニング問題45分と②リーディング問題75分と2回に分ければ、忙しい社会人の方でも仕事と両立させてトレーニングすることは可能ではないでしょうか。たとえば1週間のうち1日は休むとして、①と②をそれぞれ3セットならば、やろうと思えば可能なはずです。
日々のトレーニングとして英語の本を読んだり音源を聴いたりといろいろと方法が書いてありますが、自分が興味があってできそうなところから、何か一つから始めてみてください。
毎日少しずつの積み重ねをしてご自身の英語力に磨きをかけることが、満点取得のための最大の近道であり、勉強のコツです。
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