コリウスはその葉の豊かな色彩が特徴の観葉植物です。植物名はギリシア語で「管」を意味するコリオスという言葉に由来します。雄しべ同士が付け根でくっつき筒状になることに因んで付けられました。
また、その美しい姿をたとえ「金襴紫蘇(キンランジソ)」または「錦紫蘇(ニシキジソ)」といった和名も存在します。
ちなみにコリウスの花言葉には「健康」「かなわぬ恋」「善良な家風」などがあります。
コリウスの原産地は?
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原産地は熱帯アジア、オーストラリア、熱帯アフリカなど。数種類の野生品種を元にした100種を超える園芸品種が存在します。
コリウスの品種の種類とその特徴
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コリウスは基本的に『非耐寒性多年草』という多年草に分類されます。コリウスの品種は種から育てる『実生系(みしょうけい)』、そして挿し木で育てる『栄養繁殖系』の大きく2種類に分けられ、葉の形状などで更に細かく分類されます。
まず実生系の主な系統として次のようなものが挙げられます。
ケアフリー系:菊のような丸く切れ込んだ葉を持つ
レインポー系:紫蘇に似た葉を持つ、人気の高い系統
サーベル系:少し尖った先端の細い葉を持つ
フリンジ系:葉が深く切れ込み、フリルのように波打った形状
一方の栄養繁殖系には実生系と比べて格段に多い100種以上もの種類があり、葉の形状だけでなく大きさもミニサイズから人の背丈に及ぶものまで、実に様々なタイプが見られます。
また比較的新しい品種として『ゴリラシリーズ』という往来種と比べて極めて大きな葉、そして倍以上の太さの株に育つコリウスも出回っています。又の名を『観葉植物ジャンボコリウス』ともいい、こちらも様々な色のものが揃います。
目新しいものとしてはドイツで開発された『カニナハイブリッド』という品種があります。このカニナは猫や犬が嫌う独特な臭いを放つので、家の庭などに動物が侵入してくるのを避けたいという人にはオススメです。
コリウスの年間スケジュールは?
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コリウスの苗を購入してから収穫までは、およそ半年を見積もると良いでしょう。種から育てると時間がかかりますが、苗の場合は生育も早く、園芸初心者にとっても育てやすい年間スケジュールになっています。
1.苗の購入
4月半ばに購入し、植え付けを行うのがベストです。コリウスは成長が早いので、植え付けの際はコリウス同士のスペースに余裕を持って(20~25cmほど)植えましょう。
2.育苗
コリウスは他の植物と一緒に寄せ植えにしても見栄えがして素敵です。花と組み合わせてももちろん綺麗ですし、他のカラーリーフと組み合わせるのも乙な楽しみ方です。
3.最も生育が活発な時期
生育が最も活発なのは、植え付け後2ヶ月ほどの期間です。コリウス同士の間に余裕を持って植えても、生育環境が良いと約2ヶ月後にはその隙間が埋まるほど立派に生長します。
4.収穫
コリウスの鑑賞期は植え付けの時期から10~11月ごろの間です。庭植えのコリウスは霜が降りると枯れてしまうので、11月が見納めとなります。
コリウスの栽培における各ポイント
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1. 日当たりや場所
日当たりの良い場所でも、半日陰の場所でもよく育ちます。ただ半日陰で育てると葉の色が薄くなりがちなので、鮮やかな葉色を楽しみたい場合は日当たりの良い場所を選びましょう。逆に直射日光が当たりすぎる場所は葉が日焼けして傷んでしまうため、こちらも注意が必要です。
2. 水やり
コリウスは多湿を好み、水が不足すると発育に影響が出るため、土の表面が乾いたらすぐに水やりを行います。特に水分が早く蒸発しやすい真夏は土の状態をこまめにチェックし、水を切らさないようにします。
3. 肥料
まず植え付けの際にじんわり効くタイプの肥料を土に混ぜ込みます。その後は生育の時期に様子を見つつ液体肥料を与えるのがベストです。
4. 用土
乾燥を防ぎ水分を保つため、腐葉土を多めに混ぜてやります。赤玉土(小〜中粒)と腐葉土それぞれ5:5の割合で用土を作ります。
5. 病気や害虫
主な害虫被害はヨトウムシによるものです。ヨトウムシは茎葉を食い荒らしコリウスを弱らせてしまうので、早めに駆除しましょう。夜行性で昼間は土の中に潜んでいるため見つけにくいですが、株周りを注意して観察していると糞のようなものが確認できたり、土を掘った跡が分かったりします。
コリウスの栽培ステップ
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1. 苗・木を購入する
ホームセンターまたはオンラインでコリウスの苗を購入することができます。植え付けに最適な4~5月の間に購入しましょう。
2. 日々のお手入れ
高温且つ乾燥している環境だとハダニがつくこともあるので、時々葉の裏に霧吹きをするなど対策を施します。
3. 水やりと追肥
コリウスは乾燥に弱いので、水のやりすぎに気をつけながらも水不足にならないように注意が必要です。追肥は肥料負けを起こさないように植え付け直後に与えるのは避け、2週間ほど経ってから与えてやります。
頻度
水やりは土が乾いてきた頃を目安に、追肥は1週間か10日に1度液体肥料を与えてやると葉が更に生い茂り、鑑賞用に見栄えがする立派な姿になります。
コリウスの植え替えの手順
庭植えのコリウスは霜が降りるころ枯れてしまうので植え替えの必要はありませんが、鉢植えの場合は鉢の底から生長した根が見えてきたらひと回り大きな鉢に植え替えます。
コリウスに花は咲くの?
あまり花のイメージがないコリウスですが、夏から秋にかけて小さな花を咲かせてくれます。長い花茎から白地に薄い青色がかった小花が穂状に咲き、さりげない美しさを放ちます。
コリウスの冬の手入れについて
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コリウスは寒さに強い植物ではないので、寒さが本格化する前の11月頃には室内へ移動させ日当たりの良い場所に置いてやります。取り込むのを忘れると寒風で葉が傷み、霜に当たると枯れてしまうので注意しましょう。
コリウスの増やし方は?
コリウスは『種まき』と『挿し木』の2通りの方法で増やすことができます。発芽は気温がある程度高くなる5月(25℃程度)が種まきに適した時期となります。しかし非常に細かい種であることと気温管理が難しいため、園芸初心者は苗から育て始めましょう。その後増やしたいときは比較的簡単にできる『挿し木』をオススメします。
『挿し木』は次の手順で行います。:
1.まず花のついていない若枝を選びます。10cmほどの長さに切り、下の方の葉を取り除きましょう。水の吸収力が弱まるのを防ぐため、切り口が乾く前に土を入れた鉢に挿します。気温が比較的高い時期であれば、挿し木をしてから2週間ほどで根が伸び生長を始めます。
2.その後草丈が伸び、10枚ほど本葉が出てきたら摘心を行います。
最後に
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魅力的な観葉植物、コリウスの育て方と気をつけたいポイントについてご紹介してきました。コリウスという名前は聞いたことがなかったけれど、その姿には馴染みがあるという人も多いことでしょう。
最後に、コリウスにちなみ、一度は訪れたい東京近郊のお店を2つご紹介します。東京の武蔵境には『flower cafe コリウス武蔵境』という緑に囲まれた店内の素敵なカフェがあり、ゆったりとした清々しい時間を過ごせます。そして神奈川の新川崎・鹿島田駅近くには『整体・リラクゼーションコリウス』というリラクゼーションサロンが店舗を構え、仕事帰りなどでお疲れの身体を癒してくれますよ。
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