DIYの人気が高まっている昨今では、木製家具の修理を自分でしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、家具は誤った取り扱いをしてしまうと強度が下がったり、見た目が悪くなってしまったりする可能性があります。
今回の記事では、木製家具をセルフで修理する際の方法や注意点、職人や業者に依頼すべき場合の条件など、見極め方をご紹介します。大切なアイテムを長く利用するために、状況に応じた修理対応を選択するようにしましょう。
家具の修理・補修を自分でやる場合の目安とは
木製家具の修理や補修を、全て自分でこなそうとするのはおすすめできません。DIYで対応できるものもありますが、専門的な知識をもった業者に依頼するのが無難な場合もあるからです。
例えば、テーブルや椅子がぐらつく場合は、自宅でも簡単に修理ができます。一方でテーブル自体に大きな傷がある場合や、アンティーク品の色褪せが気になる場合などは、専門家に任せるようにしましょう。
自分でやる(DIY)木製家具修理のメリットデメリット
できれば自分で木製家具を修理したいと考える方は、少なくないでしょう。DIYをすることのメリットとデメリットは、以下のとおりです。
【DIYのメリット】
- 自分だけのオリジナル感が出せる
- 完成すれば達成感を得られる
- 家族や友人との思い出になる
- コストを安く抑えられる
【DIYのデメリット】
- 慣れていないと時間や労力がかかる
- 作業中にケガをする恐れがある
- 専門的な知識がないためミスが起きやすい
- 既製品よりも強度が低い
専門家に任せるまでもない修理であれば、自分で挑戦してみるのもいいでしょう。DIYで対処できる修理内容は、主に以下のようなものです。
- 木製テーブル・イスのぐらつき修理
- 木製テーブルの天板の塗装・修理
- 木製家具の小さな傷の修理
これらの家具のセルフメンテナンスのやり方を以下に紹介します。
木製テーブル・イスのぐらつき修理のやり方
DIYで対処できる修理の1つ目は、木製テーブルやイスのぐらつき修理です。時間を経て家具の安定感がなくなってしまったというケースでは、脚と天板からなる接合部に問題があると考えられます。
留め具の緩みが原因であれば、ネジを六角レンチで締め直しましょう。木材の収縮によってすき間ができてしまっている場合は、ボンドや専用の補修液を使った対処が必要です。
ボンドが乾くまでは、ハタガネを当てて角度を正しく固定すると、綺麗に仕上がります。
木製テーブルの天板の塗装・修理 のやり方
木製テーブルの表面コーティングや塗装の剥がれが気になる場合も、程度が深刻でなければ自分で修理が可能です。補修をする前に、テーブルを拭いて汚れを落としたうえで、修繕箇所をアルコールで拭き取りしておきましょう。
範囲が小さければ木工補修用マニキュアで対応できます。広範囲にわたる場合は木工補修用キズ隠しテープを使っての補修がおすすめです。
また、全体的な塗装が必要なケースでは、塗料に浸したコテバケで薄く塗装を行い、ウエスで不必要な塗料を取り除きます。
木製家具の小さな傷の修理 のやり方
木製家具に付いた小さな傷が気になる場合は、水性ペンや補修用クレヨンを使って修理してみましょう。色味の合ったアイテムを用意し、補修したい部分の色を周りと合わせたり、へこみ部分に詰め物をする要領で修理します。
修理に使う水性ペンのおすすめは「コピック」で、文房具店で購入できます。補修クレヨンの場合は、いくつかの色を混ぜ合わせることで、必要な色を作り出せるため試してみてください。
傷の部分に色をのせた後に、指で馴染ませることがポイントです。2色の水性ペンで仕上げる際は、薄い色の上に濃い色を重ねると自然な色合いになります。
一方で自宅にあるものだけで修理できるのが、アイロンを使って修復部分の木を膨張させる方法です。へこんでいる部分に水を少し垂らして、数分間待ちます。
木材に水をなじませたところで、補修部分に濡れたタオルをひき、中温のアイロンを押し当てましょう。
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職人・業者に依頼した方が良い修理
素人が対応できる簡単な修理で対応が不可能な場合は、職人や専門業者に依頼するのがよいでしょう。具体的にDIYでは難しい修理は、次のとおりです。
- 大きな傷・凹みの修理
- 割れ・欠けの修理
- アンティーク家具の塗装・修理
専門家が修理をしてくれることで、木製家具の安全性がアップし、長く利用することができます。職人・業者に依頼すべき修理の特徴を、解説します。
大きな傷・凹みの修理
テーブルに大きな傷や凹みがある場合は、市販の水性ペンや補修クレヨンでは綺麗に隠すことができません。また、細かい傷が多数あるケースでも、修正箇所が多すぎて美しい表面に仕上げるのは難しいでしょう。
DIYで対応できない箇所は、専門業者に天板の部分塗装修理を依頼するのがおすすめです。部分塗装では、傷や凹みなど気になる箇所にだけ、ほかの部分との境目が分からないように再塗装を施します。
全体的に塗装をするよりもコストを抑えられるのが、部分塗装のメリットです。
【費用相場】傷が2cm以内かつ5か所以下の場合のテーブル部分塗装:約1万3千円~
割れ・欠けの修理
イスに割れや欠けがある場合は、基本的に部品の付け替えが必要です。素人が部品の制作や組み立てをするのは、安全性の面でも不安が残ります。
割れや欠けはイスの安定性に影響を及ぼす部分であるため、イスの組み直し修理を依頼しましょう。組み直し修理では、イスを一度ばらして、新しい部品を作成したうえで再接着してくれます。
職人が新しく作り直してくれるからこそ、新品のように見た目も美しく、安定感のあるイスに仕上がります。イスの脚が折れてしまった場合も、ただ接着するだけでは強度が下がってしまうでしょう。
安全に利用するためにも、大きな破損は素人判断をせずに、業者に組み直し修理を相談してみてください。
【費用相場】
一般的なスツール・椅子の組み直し修理 | 〜約1万円 |
肘付き椅子の組み直し修理 | 〜約1万3千円 |
ロッキングチェアの組み直し修理 | 〜約1万9千円 |
アンティーク家具の塗装・修理
色味や雰囲気を大切にしたいのが、アンティーク家具。DIYで塗装に失敗してしまうと、せっかくのアンティーク感が損なわれてしまう恐れがあります。
色褪せが気になるタンスの塗装修理を業者に依頼した場合、職人が状態を確認して、適切な塗装方法を選んでくれるため安心です。塗装方法には、再塗装・上塗り・部分塗装の3つがあります。
各塗装方法の特徴をまとめました。
- 再塗装:既存の塗装を全て剥がしてから再塗装
- 上塗り:既存の塗装の上に再塗装
- 部分塗装:色味を変えたい箇所や傷が気になる箇所にのみ再塗装
再塗装は一度綺麗な状態に戻してから再塗装をするため、コストはかかりますが均一で綺麗な仕上がりになります。上塗りは大きな傷や汚れがない場合に、可能な塗装方法です。
部分塗装は傷の補修だけではなく、一部だけ色味を変えたいというようなニーズにも対応できます。大切に扱いたいアンティークアイテムだからこそ、専門業者に依頼して必要な処置を施してもらうようにしましょう。
また、塗装だけではなく家具そのもののガタツキが気になる場合は、組直し修理が有効です。留め具部分は再利用することで、アンティークな雰囲気を残したまま家具の動きをスムーズに修理できます。
【費用相場】タンスの塗り直し・組直し:8万~15万円程度
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木製家具の修理はDIYで対応できるものと、専門家に任すべきものを見極めることが大切です。安全性を確保して、大切な家具を長く使うために、必要な場合は職人や業者に修理を依頼しましょう。専門の業者ではこれまで培った知識やノウハウで、家具を美しく変身させてくれます。
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