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2021/10/16 2021/10/17

クリスマスローズは、花の少ない冬に見ごろを迎える多年草で、ラナンキュラスやアネモネなどと同じキンポウゲ科の植物です。

正式名をヘレボルス・ニゲルと言い、花の少ないクリスマスの時期にバラのような可憐な花を咲かせるため、クリスマスローズと呼ばれるようになりました。

ヨーロッパではクリスマスローズ=ヘレボルス・ニゲルなのですが、日本ではヘレボルス属の花はすべてクリスマスローズと呼ばれています。ここでは、クリスマスローズの育て方をご紹介します。

目次

クリスマスローズの特徴
クリスマスローズの種類・品種
クリスマスローズの原産地
クリスマスローズを育てる!年間スケジュールをチェック
Zehitomoでガーデニングレッスンを依頼する
クリスマスローズを上手に栽培するポイント
クリスマスローズの栽培ステップ


クリスマスローズの特徴

クリスマスローズ

学名:Helleborus
和名:寒芍薬
その他の名前:ガーデン・ハイブリッド、レンテンローズ、ヘレボルス・ヒブリドゥス
科名:キンポウゲ科


クリスマスローズの種類・品種

クリスマスローズの原種は約20種類ありますが、日本で園芸用として売られているものは原種を掛け合わせたものが多数出回っており、数えきれないほどたくさんの種類があります。

・シングル

花弁が5枚の、もっともポピュラーな種類です。ハイブリッド品種で、丈夫で育てやすいのが特徴です。赤、白、ピンク、糸ピコティなど色もさまざまで、鉢植えでも地植えでも育てられるため人気の品種です。

・原種ニゲル

日本のクリスマスローズの語源でもあるヘレボルスの原種ニゲルです。花弁はとてもきれいな純白で、短期間で大きく育てることができる品種です。こちらも育てやすく人気があります。

・ダブル

シングルよりも花が大きく、花弁も多いのがダブルです。同時期にたくさんの花を咲かせるため見た目の華やかさがあり、花の少ない冬の時期に彩りを与えてくれます。色は、ピンクやピコティ、スポットの入ったものなど複数あります。また、冬の凍結にも耐えられる丈夫な種類でもあります。

・セミダブル

一重と八重の中間の品種です。アネモネ咲き、半八重と呼ばれることもあります。本来の蜜管だった部分が花弁に変化した、個性的な花の形をしているのが特徴で、白、ピンク、グリーンなどさまざまな色があります。

・パーティードレス系ダブル

生長期間が非常にゆっくりで、花が咲くまでに時間がかかる品種です。ですが、一度花が咲くと毎年たくさんの花をつけ、とても豪華な見た目になります。花を咲かせるまでの長い期間をじっくりお世話できるのであればおすすめの品種です。


クリスマスローズの原産地

ヘレボルス・ニゲルはスイス、ドイツ、オーストリアなど、ヨーロッパが原産です。日本でいうと北海道の気候に近い環境で育っており、寒さに強く暑さに弱い性質があります。


クリスマスローズを育てる!年間スケジュールをチェック

種から育てる場合には、9月か10月頃にまきます。すると11月中旬ごろに発芽し、さらに1ヵ月ぐらいで双葉となります。本葉が数枚出てくる3月頃にポットに植え替えます。種から育てると開花まで2年以上かかることもあるので、花が咲くまで気長にお世話をしてください。


1.苗の購入

クリスマスローズの苗は10月から12月頃に売られます。10月頃に購入してあらかじめ鉢や地植えなどをすると、生育期にしっかり根を張らせることができます。


2.育苗

苗は水はけの良い明るい半日陰に植えます。クリスマスローズは寒さに強く暑さに弱い植物なので、春から夏にかけては日差しを避け、遮熱、遮光をして温度に注意して育てましょう。

9月頃、暑さも和らいできたら遮光を外し、日光に当てるようにしましょう。10月頃の生育期の期間に一回り大きなポットへの植え替えをします。この時期の植え替えで根をしっかり張って丈夫に育ちます。

生育期に植え替えると根が育ち苗も大きくなりますが、これ以上大きくしたくない、もしくはできないという場合には株分けによって増やしてください。


3.開花

クリスマスローズの開花は1月頃で、最盛期は3月頃です。開花が終わって4月から9月頃までは休眠期になります。クリスマスローズを増やしたい場合は、株分けをすると良いでしょう。適した時期は10月から12月ですが、花が最盛期の3月も可能です。


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クリスマスローズを上手に栽培するポイント

1. 日当たりや場所

春から秋にかけては日陰に、秋から冬にかけては日当たりの良い場所に置きましょう。鉢植えで育てるときは季節によって鉢を移動させるのがおすすめです。地植えで育てるときは落葉樹の根元など、葉によって日光の当たり具合を調整できる場所が好ましいです。

寒さに強い植物ですが、霜などにより葉や芽が傷むこともあるので注意します。

2. 水やり

生育期には土の表面が乾いたらたっぷりと、休眠期には多湿を避け、やや乾燥気味にしておきます。ただし乾燥しすぎないように注意してください。

3. 肥料

育成期である10月頃から3月頃まで、月に2,3回程度液体肥料をあげましょう。肥料は市販されている草花の肥料で大丈夫です。

4. 用土

水はけがよく、水持ちも良い用土が適しています。赤玉土4:腐葉土3:軽石3の配合の土などを使用しましょう。

5. 病気や害虫

灰色かび病、立枯病、ブラックデスなどの病気があります。

灰色かび病、立枯病は高温多湿の環境で発生しやすい病気です。病気にかかった部分を取り除いたり、殺菌剤を使用するなどして対処してください。

ブラックデスは株にかかる病気で、感染力がとても強いので、かかっているのを見つけたら、直ちにその株を除去してください。

害虫はアブラムシやハダニなどがつきやすいです。害虫によって病気がもたらされることもありますので、見つけ次第処置しましょう。どの害虫も薬剤で駆除できます。


クリスマスローズの栽培ステップ

1. 植える場所と植える数量を決める

まずは、地植えにするのか鉢植えにするのか、また植える面積はどのくらいにするのかを決め、それが決まってから、植える数量を考えましょう。

植える数量ですが、株と株の間が50㎝ほどの間隔になる量にしておきましょう。植えた当初はまばらでさみしい感じもしますが、1年ほど経てば、株が大きくなり、バランスのとれた見た目になります。

数年後にどの程度大きくなっているのかを考えながら本数を決めるのがポイントです。


2. 植える

地植えにする場合には、夏は日差しを遮り、秋・冬には日が良く当たる場所に植えましょう。おすすめは落葉樹の根元です。

鉢植えの場合には季節によって場所を移動できる大きさのものだと管理しやすいです。


3. 水やりと追肥

水やりは、生育期には鉢の表面が乾いたらたっぷりとあげます。休眠期にはやや乾燥気味に管理し、水のあげすぎで根腐れをおこさないように注意して育てて下さい。

肥料は生育期に液体肥料を10日に1回程度あげましょう。肥料は市販されている草花の肥料を使用すれば問題なく育てられます。休眠期には肥料は不要です。


4. 花が咲いた後のお世話

種の収穫をしない場合は、花が咲き終わったら花がら摘みをしましょう。花の咲き終わりとは、おしべが落ちて花の色が退色した状態です。この状態になったら、花茎を根元から5cmほど残して切り落としてください。

そうすることによって密集していた花や葉に空間ができ、通気性が良くなることから害虫などが付きにくくなります。

種を収穫する場合は、花はそのまま置いておきましょう。


花の少ない季節に最盛期を迎えるクリスマスローズは、日本でもとても人気のある植物です。品種や育て方によって、特徴も大きく変わるので、初心者から慣れた方まで楽しめる花です。ぜひ一度栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。




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ゼヒトモ 編集部

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