いざ使おうと思ったら、草刈り機のエンジンがかからなくて困ったことはありませんか。
草刈り機のエンジンがかからない原因には、燃料やチョークの不具合などさまざまありますが、症状によってはスパークプラグの清掃や分解作業が必要なケースも。
この記事では、草刈り機のエンジンがかからない原因と対処法を徹底解説します。
草刈り機の不調やエンジントラブルでお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
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【基本】草刈機のエンジンのかけ方
草刈機にはさまざまなタイプがあり、充電式や電動式の場合はスイッチを押すだけで作動します。
しかし、エンジン式の場合は、少し複雑なので正しい手順で行わないとエンジンがかかりません。
- 燃料が入っているかを確認
- 給油した場所から3m以上離れた、平らな地面に置く
- プライマリーポンプを数回押し、チューブの気泡がなくなるまで燃料を送る
- スロットルレバーを始動位置にする
- エンジン後部にあるチョークをONにする
- 本体を押さえて、スターターのひもを一気に引き上げる
- チョークをOFFの位置に戻す
一般的には上記の方法で、エンジンがかかりますが、メーカーや製品ごとに手順が変わる場合もあります。
使用前に取り扱い説明書を読んでおきましょう。
草刈り機のエンジンがかからない原因と対処法
草刈り機 (刈払機) のエンジンがかからない主な原因は、以下の7点が挙げられます。
- 燃料が古くなっている
- 燃料かぶりが起きている
- 燃料が切れている
- 燃料が間違っている
- チョークを使っていない
- スターターの紐に異常がある
- 吸気口やマフラーが詰まっている
草刈り機 (刈払機) のエンジンがかからなくて困ったときは、これらの原因をチェックしてみてください。
次に、原因ごとの対処法も紹介します。専門業者への修理依頼が必要になる場合もあるため、無理をして状態を悪化させないように注意しましょう。
原因(1)燃料が古くなっている
古い燃料をそのままにしておくと、草刈り機のエンジン不良や内部の腐食の原因になります。特に、前シーズンに使った燃料を入れたまま保管していた場合は、要注意です。
草刈り機(刈払機)内部で燃料が酸化し、エンジンがかかりにくくなっているのかもしれません。 このような不調を引き起こさないためにも、長期間草刈り機を保管するときは燃料を使い切るのがおすすめです。
また、草刈機(刈払機)には、自動車と同じようにエンジンオイルが使われており、定期的な交換が必要です。古くなったエンジンオイルは水分が蒸発して粘性が高まります。これは、キャブレターが詰まる原因となります。
対処法:新しい燃料に入れ替える
古い燃料を使っている場合は、新しい燃料に入れ替えましょう。交換してもエンジンがかからない場合は、オイルの粘度が高くなり、燃料が内部で固まっている可能性があります。この場合は、専用の洗浄オイルや洗浄剤が必要となり、場合によっては素人では難しい分解作業が必要です。無理に自分で対応しようとせず、修理業者へ依頼してください。注意点として、無理に分解して失敗すると、さらに症状を悪化させる恐れがあります。
原因(2)燃料かぶりが起きている
エンジンに点火する、スパークプラグ内で燃料漏れしている状態は「燃料かぶり」と呼ばれます。燃料かぶりは、チョークを閉じたまま何度もスターター紐を引くことで発生する症状です。 燃料かぶりが起こると、スパークプラグから火花が出ないためエンジンはかかりません。そのまま何度もスターター紐を引くと、故障の原因になります。
対処法:スパークプラグを清掃する
燃料かぶりが原因であれば、スパークプラグの清掃でエンジンがかかる可能性があります。スパークプラグは、エンジン内部の火花を発生させる装置です。
スパークプラグは、いったん取り外してから点検して、燃料が漏れていたり汚れていたりしたら清掃してください。細かい部分には、ウエスやブラシなどを使用し汚れを落とします。
清掃後、何度も燃料かぶりが発生する場合は、内部が故障している可能性があります。メンテナンスしても症状が改善しないときは、専門業者に修理を依頼してみてください。
原因(3)燃料が切れている
気付かない間に、うっかり燃料を切らしてはいないでしょうか。燃料がなければ、もちろんエンジンはかかりません。エンジン式の草刈り機であれば、ガソリンや混合ガソリンが必要です。
燃料が足りないまま草刈り機を使うと、故障の原因になるため気を付けましょう。特に、長時間草刈り機を使用していると、燃料切れに気付かない可能性があります。
対処法:燃料を入れる
燃料切れが原因の場合は、対策として、燃料を補充すれば不具合が解消されます。このとき大切なのは、燃料の種類をきちんと調べておくことです。間違った燃料を入れると、後述する4つ目の原因へとつながります。
また、草刈り機のなかには、ガスやガソリンのほか、コンセントでチャージするタイプの機種があります。エンジンがかからない場合、チャージから時間が経ち放電してしまっているのかもしれません。この場合、一度フルチャージしていたとしても再度充電が必要です。
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原因(4)燃料が間違っている
燃料が間違っている場合も、エンジンはうまくかかりません。草刈り機に使用する燃料は、ガソリンと混合ガソリンに限られます。灯油や軽油は使用できないため、十分注意してください。
間違ったまま使用していると、エンジンが焼き付き破損する可能性があります。 焼き付きとは、ピストンやシリンダーが故障してしまうことです。この場合、修理費などが高額になる可能性があります。
対処法:専門の業者に修理してもらう
燃料間違いでエンジンが焼き付いている場合は、部品交換や修理が必要です。自分での修理は困難なため、専門の業者に修理を依頼しましょう。
修理の専門業者には、草刈り機を取り扱う農機具店が挙げられます。草刈り機の専門知識を有し、刃物の研磨をおこなう金物屋もおすすめです。修理に出す前は、どんな燃料を間違って使ったか確認しておいてください。
原因(5)チョークを使っていない
チョークの使用は必須ではありませんが、寒い時期などはチョークがONになっているか確認してみましょう。エンジンの始動性を高めるチョークを使用しないと、エンジンがかかりにくい場合があります。
特に、長年使っている草刈り機はチョークの使用がおすすめです。燃料と空気の濃度が上がり、エンジンスタートがスムーズになります。
対処法:チョークを使ってエンジンをかける
燃料に問題がないのにエンジンがかからないときは、チョークの切り替えで症状が改善する可能性があります。チョークがOFFになっている場合は、ONに切り替えてエンジンを始動してみましょう。
ここで気を付けたいのが、いつまでもチョークをONにしないことです。そのまま使用すると故障の原因になるため、エンジンがかかったらチョークをOFFに戻します。
原因(6)スターターの紐に異常がある
草刈り機のエンジンをかけるときは、スターターの紐を勢いよく引っ張ります。そのため、草刈り機を長年使用しているとスターターの紐が劣化しがちです。
燃料やチョークに問題がない場合は、スターターの紐に異常があるのかもしれません。紐が引っかかったり、回転不足になったりするなど、不具合が起きていないか確認しましょう。引っ張った紐が戻らないときは、修理や交換が必要です。
対処法:紐を修理または交換する
スターターの紐の絡まりがほどけそうな場合は、自分で対処が可能です。ほどけないほど絡まっている場合は、業者へ修理を依頼しましょう。紐が切れている場合は紐部分を交換します。
紐の交換は簡単に思われがちですが、実際は草刈り機に関する専門知識が必要です。分解作業を伴うなど、素人では対処できない可能性があります。
原因(7)吸気口やマフラーが詰まっている
吸気口やマフラーの詰まりは、長期間使っていない草刈り機に見られる症状です。この場合、一度エンジンがかかってもすぐに止まってしまいます。 吸気口やマフラーに詰まるのは、ゴミだけではありません。長年使用していると、カーボンが詰まる可能性があります。
カーボンとは、燃料が燃え残った炭のような固形物のことです。草刈り機に合った燃料でも、長期間使用しているとどうしてもカーボンが付着してしまいます。
対処法:詰まりを解消する
吸気口やマフラーに詰まっているごみをきれいに取り除きます。清掃方法は、取扱説明書のメンテナンス方法を参考にしてください。不安な場合は、業者への依頼がおすすめです。
特に、カーボンが詰まっている場合は分解して清掃しなくてはいけません。ほかの部品を傷つけず、きれいに清掃するための専門知識が必要です。草刈り機に詳しい専門業者であれば、原因を突き詰めたうえで詰まりをすっきりと解消できます。
参考:UMM情報メディア
もしも草刈り機を修理できない場合
先ほど紹介した対処法を試しても直らない場合は、草刈り機の買い替えが必要です。一般的に、長年不調が続く場合は、買い替え時期かもしれません。新品に買い替えるとなると、今まで使っていた草刈機は処分する必要があります。処分と言っても、粗大ゴミとして捨てるか、業者に売却するかのどちらかです。
草刈り機の買い取り先は、メーカーの下取りやリサイクルショップ、不用品買取業者、農機具専門の買取業者などが上げられます。 それぞれ手間や売却額に違いがあるため、買取時には事前のリサーチがおすすめです。
持ち込みか、宅配買取可能かといった点もチェックしておくと良いでしょう。いずれも買取時には、草刈り機をきれいに清掃していたほうが高い査定額が見込まれます。
参考:UMM情報メディア
粗大ゴミとして処分する
完全にもうエンジンがかからない場合は、粗大ゴミとして処分する方法があります。自治体の粗大ごみ回収サービスは、手軽で費用がかからずに不用品を処分できる便利な手段です。
しかし、注意が必要で、一部の自治体では草刈機(刈払機)を粗大ごみとして受け付けない場合もあります。
さらに、処分可能な場合でも、燃料・オイルを抜くことや一部の種類に制限がある場合もあります。
事前に、自治体の規定を確認しましょう。
下取りに出す
草刈機を購入したメーカーへ直接下取りに出すのも方法です。
自宅まで古い草刈機を引き取りに来てくれるので、処分に関する手間が省けます。買い替えを検討している場合には、便利なサービスです。
買取に比べて下取り価格は低めに設定される傾向にありますが、手軽に草刈機を手放せる利点もあります。
しかし一部のメーカーや販売店では、下取りサービスを実施していない場合もあり、また下取りには条件があるのも一般的です。
リサイクルショップ・不用品買取業者に回収してもらう
買取で処分をしたい場合は、リサイクルショップや不用品買取業者に買取依頼を出すのも可能です。
草刈機が故障していても、部品を交換のみで修理可能な場合は、買取業者から買い取ってもらえる可能性があります。
しかし、一般の買取業者には農機具の専門知識がない業者もいるので、正確な査定が出ないかもしれません。また、草刈機の状態によっては買い取り自体断られることもあります。
農機具専門買取業者に買取依頼をする
少しでも高価買取してもらい処分したいなら、農機具専門買取業者に買取依頼するのがおすすめです。
農機具に関しての専門知識を持っているスタッフがいるので、より正確な査定額を出してもらえるでしょう。
草刈機が故障している場合でも買い取ってもらえるのはメリットです。
農機具専門業者に高価買取してもらうコツとしては、草刈り機についている汚れは拭き取ることです。
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草刈り機のメンテナンス方法
エンジン不良を起こさないためにも、草刈り機は日頃からメンテナンスが必要です。具体的には、使用前後に以下のような手入れをおこないます。
- 使用前の刃合わせの確認と調整
- 使用後の掃除(刃部分の水洗い)
- 水洗い後の天日干し
刃部分を水洗いするときは、ギア部分に水がかからないように注意してください。
しばらく草刈り機を使用しない場合は、燃料を使い切っておきましょう。燃料の劣化によるエンジンの内部不良を防げて安心です。
また、草刈機を使わない場合は屋外ではなく、屋内で保管するのもポイントです。燃料タンク内に雨水が入ってしまうと劣化の原因となります。
一般的に、草刈り機の寿命は5〜10年といわれています。長く使い続けるためにも、定期的な点検・メンテナンスを心がけてください。
ゼヒトモで草刈り・芝刈りのプロを探す
草刈り機のエンジンがかからない場合は、燃料切れや燃料かぶれなどさまざまな原因が考えられます。すぐに症状が改善するものなら良いですが、原因によっては業者への修理依頼が必要です。
草刈り機を修理に出している間にも草は伸びます。そんな時は、草刈りの専門業者に依頼するのはいかがでしょうか?
草をそのままにしたおくと、梅雨時期や夏の時期はあっという間にジャングルのように草が生い茂り、その後の手入れが困難になることがあります。
そんな時は一時的にでもプロの業者の手を借りるのがいいかもしれません。
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監修したプロのコメント
刈払機(草刈り機)の故障を素人が自分で修理するのは違う箇所の故障に繋がったり、思わぬトラブルを招く為、基本的には異常を感じたら農機具屋などの専門機関に持っていくことをおススメします。
私の父が農機具屋に勤めているのですが、自分で修理したせいで余計に修理箇所が増えて修理代が重むことが多々あるそうです。
また、ホームセンターで販売されている商品と農機具屋等で販売されている商品では、消耗部品の耐久性等が違います。
ガッツリ畑作業などで使いたい方は、専門の農機具屋さんで購入しても良いかもしれません。少し値段は張りますが、故障も少なく、長い目で見ると安く済む場合が多いです。
植木屋×米農家 〜植物のプロフェッショナル〜 / Sunny farm
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