家でできるエクササイズ方法には、有酸素運動や筋トレなど、さまざまな種類があります。それぞれの効果ややり方を把握しておくことで、効果的にトレーニングが行えるでしょう。
この記事では、家でできるエクササイズの種類や効果、効果を高めるためのポイントを解説します。おすすめのエクササイズ動画も紹介するので、自宅で気軽に始めたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
家でできるエクササイズとその効果
自宅でできる代表的なエクササイズには、有酸素運動と筋トレの2つがあります。それぞれ特徴や効果が異なるため、しっかり確認しておきましょう。
有酸素運動の効果
有酸素運動とは、体内の脂肪や糖質などをエネルギー源として行う運動のことです。有酸素運動には、ウォーキングやエアロビクスダンス、ラジオ体操などがあります。
有酸素運動は、筋肉への負荷が軽いため、誰でも取り組みやすく、運動不足の解消に役立つのが特徴です。また、体脂肪をエネルギーに用いるため、ダイエット効果も期待できます。さらに、生活習慣病の予防・改善への効果も認められているエクササイズです。
筋トレの効果
筋トレは、文字通り筋力トレーニングを意味し、筋肉に負荷をかける動作を繰り返し行うトレーニングです。
筋トレの効果としては、筋肉の増加や筋力の向上が挙げられます。筋肉量が増えると見た目に変化が生まれるだけでなく、基礎代謝が上がり消費エネルギーが増加するため、ダイエットにも効果的です。
筋トレにはダンベルや筋トレマシンなどを使うトレーニングと、自分の体重を利用して行う自重トレーニングの2つがあります。
エクササイズ効果を高める3つのポイント
ここからは、エクササイズ効果を高めるためのポイントを詳しく解説します。ポイントは、以下の3つです。
- 運動前後のストレッチ
- 食事の見直し
- 十分な休息
運動前後のストレッチ
エクササイズの効果を高めるために、運動の前後にストレッチをするように心掛けましょう。
ストレッチとは、身体の筋を伸ばしたり関節を動かしたりする運動のことです。筋肉の柔軟性を高められたり、関節の可動域を広げられたりするため、ケガ防止や疲労回復効果も期待できます。
運動前後に行うストレッチは、行うタイミングによってやり方や内容を変えるのがポイントです。
運動前に行うストレッチには、関節を動かしながら筋肉を伸び縮みさせる「動的ストレッチ」が適しています。運動後は、筋を伸ばし続けてリラックスさせる「静的ストレッチ」を行うようにしましょう。
食事の見直し
食事の見直しも、運動の効果を高めるためのポイントです。運動には、エネルギー源である糖質、筋肉のもとであるたんぱく質、たんぱく質や糖質の代謝を支えるビタミンなどの栄養素が必要とされます。そのため、まずはバランスよく栄養素を摂ることが重要です。
また、食事を摂るタイミングにも注意しましょう。空腹状態での運動は、エネルギー不足が原因でパフォーマンスが落ちてしまい、運動の効果が期待できない可能性があります。
逆に満腹状態でのトレーニングもおすすめできません。食べてすぐに運動をすると消化機能が低下してしまいます。結果的に消化不良が影響し、腹痛や吐き気を催す恐れがあるため、注意が必要です。
消化には数時間かかるといわれているため、食後は数時間あけてから運動するようにしてください。
十分な休息
エクササイズ効果を上げるためには、十分な休息が欠かせません。運動による疲労が回復しないままエクササイズをすると、パフォーマンスが低下してしまう恐れがあります。
また、筋トレにも十分な休息が必要です。筋トレは休息をとることで、筋力アップするといわれています。同じ部位の筋トレは毎日ではなく、2〜3日に1回、週に2〜3回程度行うようにしてください。
家でできるおすすめの有酸素運動
次に、家でできるおすすめの有酸素運動を7つ紹介します。それぞれの特徴や効果などを解説するので、生活に取り入れてみてください。
ウォーキング
ウォーキングと聞くと外を歩くイメージを持ちがちですが、家でも「足踏み運動」というウォーキングができます。その場で足踏みをするだけなので、誰でも簡単に実施可能です。
ただし、何となく足を上げたり下げたりするのはやめましょう。より効果をアップさせるには姿勢を正して胸を張り、腕をしっかりふって動かすことが大切です。
ステップエクササイズ
ステップエクササイズとは、台を昇り降りする動作を繰り返すエクササイズです。専用の台がなくても、自宅の階段や家にある台で代用できます。
地味に見えるステップエクササイズですが、昇り降りの動作によりウォーキングよりもカロリーを多く消費できるでしょう。また、台の高さや動作の速さ、続ける時間を調整することで負荷を調整できます。
ステップエクササイズでは、4カウント1セットが基本動作です。1、2のカウントで片足ずつ台に上がり、3、4のカウントで片足ずつ降りましょう。
前傾姿勢になると膝に負担がかかる恐れがあるため、注意が必要です。背筋を伸ばした姿勢を維持するように意識してください。
エアロビクスダンス
エアロビクスダンスも、家でできる有酸素運動として効果的です。いつもの運動では行わない回転やジャンプといった動きが含まれており、普段動かさない筋肉を動かすことが可能です。
エアロビクスダンス初心者の方は、スポーツジムのサイトや動画共有サイトに解説動画が掲載されていることがあるため、チェックしてみてください。
ラジオ体操
小学校の授業などで経験がある方も多いラジオ体操。元々は国民の体力向上や健康増進を目的に考案された体操で、有酸素運動として高い効果を誇っています。
ラジオ体操は、短時間でバランスよく全身を動かす動作が組み込まれているのが特徴です。運動を通して全身の筋肉や関節を動かせるため血行が良くなり、肩こり改善や腰痛予防の効果が期待できます。
ラジオ体操のやり方はテレビやラジオで放送されていますが、インターネット上でも公開されています。動画を使えば自分の好きなタイミングでラジオ体操を行えるでしょう。
バーピージャンプ
バーピージャンプにはいくつかの種類がありますが、立った状態から腕立て伏せの姿勢になり、その場でジャンプする動作を繰り返すのが基本です。器具は不要ですが、初心者には負荷が高めの有酸素運動といえます。
バーピージャンプでは筋力を鍛える効果もありますが、体の瞬発力や敏捷性を高める効果がメインです。
フラフープ
フラフープは、家にスペースさえあれば手軽に始められる有酸素運動です。ウエストあたりにフラフープをセットし、腰を中心に動かすイメージで回しましょう。このとき、上半身をなるべく固定して動かすのがポイントです。慣れてきたらスピードを上げ、運動負荷を高めていきましょう。
腰周りの筋肉が鍛えられることでカロリー消費量が増え、ダイエットに効果的です。
フィットネスバイク
フィットネスバイクも、時間を気にせず室内でできる有酸素運動です。フィットネスバイクとは、自転車のようにペダルをこぐ運動機器のことを指します。
フィットネスバイクを漕ぐことで全身の筋肉を使い多くのエネルギーを消費するため、体脂肪減少の効果が期待できるでしょう。また、脂肪燃焼効果や下半身の筋力アップ、心肺機能の向上などにも役立ちます。
時間や天気に左右されず、自身のペースで長時間できるのもフィットネスバイクの特徴です。
家でできるおすすめの筋トレ
次は家でできる筋トレを解説します。どれも簡単なものばかりなので、ぜひ実践してみてください。
スクワット
スクワットは、しゃがんで立ち上がる動きを繰り返す筋トレのことです。太ももやお尻など下半身全体を鍛えられます。
- 両足を肩幅くらいに開いて立つ手を前に伸ばし、膝をゆっくりと曲げてお尻を後ろに引くように腰を落とす
- 膝の角度が90度くらいになったら、ゆっくりと元の姿勢に戻る
内股になったりお尻が後ろに突き出したりしないよう、気をつけましょう。
プランク
プランクとは、体幹を鍛えられるトレーニングです。体幹とは首から上と腕、足を除いた部分のことで、胸や背中などの筋肉、腹筋などといった筋肉が含まれます。
- うつぶせになり、前腕・ひじ・つま先を地面につく
- 頭・背中・腰・かかとが一直線になっている状態を30秒キープ
お尻と腰が突き出たり、下がったりしないよう姿勢を維持することがポイントです。両肘とつま先を床につけて体を支えることで、体の中心の筋肉全般を鍛えられます。
プッシュ・アップ(腕立て伏せ)
プッシュ・アップとは、腕立て伏せのことです。腕立て伏せでは、主に胸の筋肉である大胸筋を鍛えられます。
- 床にうつぶせになって、両手とつま先を床につける
- 肘を曲げて、胸が床につかない程度に近づける
- 床を押すようにして体を元の状態に戻す
動作を行っている間は、顎を引いて胸を張るように意識するとより効果的です。
シット・アップ(腹筋)
シット・アップは、お腹の筋肉を鍛える腹筋エクササイズです。腹直筋というお腹の正面の筋肉を鍛えられます。
- あおむけに寝て両膝を立て、両手を頭の後ろで組む
- 「頭→肩→背中→腰」の順で上体を起こす
- 上体が床に垂直になるまで起きたら、ゆっくりとあおむけの姿勢に戻る
- 上体を起こす・戻す動作を繰り返す
シット・アップは、起き上がる動作とあお向けに戻る動作をゆっくり行うと効果的です。
バック・キック
バック・キックは、お尻の筋肉を鍛えるのに効果的な筋トレです。
- 四つんばいになる
- 片脚を後ろに伸ばし、膝を伸ばしたままゆっくりと高く上げる
- この動作を左右交互に繰り返す
顔を正面に向けた状態で行うのがポイントです。
ニーアップ
ニーアップは、ももを高く上げる筋トレです。太ももや腰の筋肉に効果があります。
- 背筋を伸ばし、足を肩幅より狭めに開いて立つ
- 膝を腹部に近づける意識で右足を上げる
- 限界まで上げたら、少し体勢を維持してゆっくりと足を下げる
- 同様に左足も行う
家でできるおすすめのエクササイズ動画
ここからは、家でできるエクササイズ動画を紹介します。動画を見ればトレーニングのやり方などがわかるため、初心者の方でも安心です。自分にあった動画を見つけて、エクササイズに励みましょう。
Marina Takewaki
2023年7月6日時点でチャンネル登録者数367万人を誇る、超人気YouTuber竹脇まりなさんのYouTubeチャンネルです。
ヨガインストラクターとして活動していた竹脇さんが立ち上げたチャンネルは、「もっと自分を好きになる!」がモットー。自宅でできる「宅トレ」の動画が好評を博しています。
「飛ばない脂肪燃焼ダンス」や「飛ばない長めの有酸素で全身の脂肪を落とす動画」など、マンションでもできる筋トレや有酸素運動トレーニングの動画が盛りだくさんです。
のがちゃんねる/nogachannel
エクササイズ動画から食事、生活習慣に関する情報まで幅広く発信しているYouTubeチャンネルです。
短時間かつ簡単に実践できる宅トレ動画がメインで、「全身のトレーニング」「有酸素運動」「腹筋・プランク」など、カテゴリーごとに動画がまとめられています。
筋トレ初心者や運動不足を解消したい方などにおすすめと言えます。
ザ・きんにくTV /The Muscle TV
ピン芸人のなかやまきんに君が、筋トレや筋肉にまつわる話について発信しているYouTubeチャンネルです。エクササイズ初心者にもわかりやすく、筋トレの方法を動画で解説してくれます。
丁寧な筋トレの解説はもちろん、無理せず筋トレを続けられる方法もレクチャーしてくれるため、筋トレ初心者や日々の筋トレでくじけそうになっている人にうってつけと言えるでしょう。
自身がボディビルの大会へ挑戦し続ける姿も配信しており、見ているだけでエールをもらえる動画チャンネルでもあります。
鈴木達也
フィットネスクリエイター、鈴木達也さんのYouTubeチャンネルです。器具を使用しないスタイルの「自宅でできる筋トレ」が中心で、筋トレ方法がわかりやすく動画で解説されています。
5〜10分程度の短時間でできる筋トレが多いほか、腹筋など鍛えたい部位ごとの動画も充実しているため、筋トレ初心者から中上級者までおすすめのチャンネルです。
POPSUGAR Fitness
ハリウッドセレブのトレーナーが教える、人気のエクササイズYouTubeチャンネルです。トレーニング器具を必要とせず、全身を鍛えられます。
エクササイズ以外にも、ヨガやダンス、バレエなどのワークアウト動画などもあるため、毎日異なるレッスン動画を楽しみながら運動できるでしょう。
アメリカのYouTubeチャンネルのため、全編英語です。そのためエクササイズをしながら、リスニング力を向上できるメリットもあります。もちろん英語が苦手な方でも、動画に合わせて身体を動かすだけで簡単にトレーニング可能です。
家でエクササイズを行う際の注意点
家でエクササイズを行う際には、いくつか注意点があります。周囲へ迷惑をかけたり、ケガの元となったりする恐れがあるため、注意点はしっかり押さえておきましょう。
マンションでは騒音・振動に注意する
マンションにお住まいの方は、、足踏みや器具の音などで周囲の住人に迷惑がかからないよう注意が必要です。衝撃吸収するマットを使用したり、運動する時間に配慮したりするなどして、対策してください。
同じ筋肉ばかりを鍛え過ぎない
自分の身体において気になる部位があるからといって、そこばかりを鍛えるのは控えるようにしましょう。
筋トレの効果を最大化するには、負荷をかけて破断した筋肉を修復させる必要があります。仮に同じ筋肉ばかりトレーニングしていてもその筋肉が修復されない限り、満足いく効果が得られません。
自宅でトレーニングを行う際は「今日は脚」「今日は上半身」など負荷をかける場所を変えて、全身をバランスよく鍛えるようにしましょう。
持病のある方は事前に医者に相談する
もし持病がある場合は、事前にかかりつけ医に相談してから運動するようにしてください。特に脳卒中や心臓病などの重篤な持病をお持ちの場合は、生命に関わる危険性も高まるため、注意が必要です。
運動をしていて少しでも身体に異変を感じたら、無理をせずに運動を中止し、医師の診断を仰ぐようにしましょう。
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今回の記事では、家でできるエクササイズと効果、おすすめのYouTubeチャンネルを解説しました。家でエクササイズをする際は、筋トレと有酸素運動を組み合わせるのがおすすめです。より本格的に取り組みたい方はパーソナルトレーニングに通ってみてはいかがでしょうか。
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