筋トレは、マシンを使うことで効率よく進められます。より有意義な筋トレタイムにするためにも、マシンを使う順番や、期待する効果別のメニューを理解しておくことが必要です。
この記事では、マシンを使った初心者向けの筋トレメニューを紹介します。ダイエットや筋力アップなどの目的別のメニューについても解説します。ぜひ参考にして、理想のボディを手に入れていきましょう。
トレーニングの順番
トレーニングは、次の順番で行います。
- ウォーミングアップ
- メイントレーニング(筋トレ+有酸素運動)
- クールダウン
ウォーミングアップは、ケガの予防と筋トレの効果を高めるために必要な運動です。ウォーキングなどの軽い全身運動で、体温を上昇させておきましょう。その後、ストレッチで筋肉をやわらかくほぐして完了です。
メイントレーニングは、筋トレと有酸素運動です。筋トレをした後に有酸素運動をすると、脂肪が燃焼しやすくなり、ダイエット効果も期待できます。筋トレと有酸素運動については後述します。
メイントレーニングの有酸素運動が終わった後で、クールダウンしましょう。筋トレと有酸素運動により筋肉は炎症を起こした状態です。ストレッチや水中ウォーキングを丁寧に行うことで、筋肉を休ませ、体力の回復・再生を促進します。
また、ゆっくりと入浴することや睡眠をとることも、疲労回復に役立ちます。しっかりと身体を休ませて、次の活動への活力を養いましょう。
マシンを使用した初心者向けおすすめの筋トレ
メイントレーニングの筋トレは、マシンを使うことで効率よく行えます。初心者におすすめの筋トレ方法を紹介します。
1.チェストプレス
チェストプレスは、胸から腕、肩などの上半身の筋肉を総合的に鍛えるマシンです。肩が前に出ないように注意し、ゆっくりと丁寧に行いましょう。10回程度で限界になる程度の重量に設定してください。
手順 | シートに深く腰かけ、胸を軽く張ってバーを握る背中をまっすぐに維持しつつ、バーを前に押すゆっくりと元の位置に戻す |
鍛えられる筋肉 | 大胸筋、上腕二頭筋、上腕三頭筋、三角筋 |
2.ラットプルダウン
ラットプルダウンは、肩甲骨周りから腕の筋肉を鍛えるマシンです。背中を美しく整えるためにも、背筋をしっかりと伸ばしたフォームでトレーニングしましょう。
手順 | 両手を肩幅の1.5倍の幅に広げて、バーをしっかりと握る肩甲骨を下に落とし、ゆっくりとバーを胸の前まで引き寄せるゆっくりとバーを元の位置に戻す |
鍛えられる筋肉 | 上腕二頭筋、上腕三頭筋、広背筋、僧帽筋 |
3.シーテッドロー
シーテッドローは、シートに深く腰掛け、ボートを漕ぐような動作を繰り返すマシンです。背中の筋肉を全体的に刺激できるため、効果的に引き締められます。左右均等にバーを引くように心がけてトレーニングを行いましょう。
手順 | 背筋を伸ばしてシートに深く腰掛け、プレートに両足をつけるバーを左右同じ高さに持ち、肩甲骨を意識しつつ、ゆっくりとバーを引く限界まで引いてから、ゆっくりとバーを元の位置に戻す |
鍛えられる筋肉 | 広背筋、僧帽筋、三角筋 |
4.ローイング
ローイングもボートを漕ぐような運動を繰り返すマシンですが、シーテッドローとは異なり、背中だけでなく全身を鍛えられます。
関節に強い負荷がかからないため、普段あまりトレーニングをしていない方にもおすすめです。反動をつけずに腕の力でバーを動かすようにしましょう。
手順 | シートに深く腰掛け、バーを握り、膝が90度になるように調整する足を伸ばして上半身を後ろに少し倒し、バーを胸に引き寄せるゆっくりと前にバーをスライドさせる |
鍛えられる筋肉 | 広背筋、ハムストリングス |
5.レッグプレス
レッグプレスは、下半身全体を鍛えられるマシンです。スクワットと似た効果があり、痩せやすい身体づくりを目指します。背筋をまっすぐに伸ばしたまま、トレーニングをしましょう。
手順 | 膝と股関節が90度になるようにマシンを調整するシートの上に寝転がり、脚を肩幅に開いて膝を伸ばすゆっくりと元の位置に戻る |
鍛えられる筋肉 | 大腿四頭筋、ハムストリングス、内転筋群、大臀筋 |
6.レッグエクステンション
レッグエクステンションは、シートに座って膝下を動かすマシンです。下半身全体に効果がありますが、なかでも大きな筋肉である太ももの前側の大腿四頭筋に効果を発揮します。
続けることで、新陳代謝が活発になり、痩せやすい身体になります。鍛える部位を意識し、反動を使わないで曲げ伸ばしをしましょう。
手順 | シートに深く腰掛け、背筋を伸ばし、膝が90度になるようにパッドを調節する息を吐きながらゆっくりと膝を伸ばすゆっくりと膝を曲げて、元の位置に戻る |
鍛えられる筋肉 | 大腿四頭筋、大臀筋 |
7.レッグカール
レッグカールは、レッグエクステンションと見た目は似ていますが、太ももの前側ではなく裏側の筋肉を鍛えるマシンです。簡単に扱えるため、初心者にも人気です。トレーニングをするときは上半身をリラックスさせ、下半身のみに意識を集中してください。
手順 | シートに深く腰掛け、足首の後ろにパッドが当たるように調整する両足を素早く下げる両足を限界まで下げてから、ゆっくりと元の位置に戻る |
鍛えられる筋肉 | ハムストリングス、大臀筋 |
8.アブドミナルクランチ
アブドミナルクランチは、腹筋を短時間で効果的に行うためのマシンです。
自重で腹筋をするときは負荷があまりかからないため回数が増えてしまいがちですが、アブドミナルクランチを使うと適度に負荷をかけて少ない回数で効果を得られます。より高い効果を得るためにも、バーを引くときは背中をしっかりと丸めましょう。
手順 | シートに深く腰掛け、肘を閉じた状態でバーを握る背中を丸めるようにバーを引き寄せるゆっくりとバーを押して元の位置に戻る |
鍛えられる筋肉 | 腹直筋、腹斜筋 |
9.ローワーバック
ローワーバックは、効率よく背中全体の筋肉を鍛えるマシンです。続けることで姿勢がよくなるため、姿勢が気になる方にもおすすめです。反動を使わず、ゆっくりと動作をとってください。
手順 | 背中が丸まるようにシートに座り、バーを握る背中を反らしてパッドを後ろに押すゆっくりと元の位置に戻る |
鍛えられる筋肉 | 脊柱起立筋 |
10.ヒップアブダクション
ヒップアブダクションは、座った状態でヒップアップできるマシンです。動作が簡単なため、男性女性を問わず、ジム初心者に人気です。負荷をかけすぎると、反動を使って身体を動かすため、お尻周りの部分の筋肉を刺激できません。無理なく動かせる程度の負荷に調整してください。
手順 | シートに深く腰掛け、太ももの外側にパッドをあてる背筋を伸ばして両足をゆっくりと開く限界まで開いた姿勢で数秒キープし、ゆっくりと両足を閉じる |
鍛えられる筋肉 | 中臀筋、小臀筋 |
【目的別】おすすめのメニュー
筋トレの目的別に、おすすめのメニューを紹介します。マシンを使って、効果的なトレーニングを行いましょう。
ダイエット目的のメニュー
筋トレをした後は、痩せやすい身体になっています。消費エネルギーの多い有酸素運動を組み合わせ、効率よく脂肪を落としていきましょう。ダイエットにおすすめのメニューを紹介します。
- 軽いストレッチ
- レッグプレス
- レッグエクステンション
- ヒップアブダクション
- チェストプレス
- シーテッドロー
- レッグカール
- ローワーバック
- ランニングマシン
- 軽いストレッチ
週に3回がおすすめですが、週に2回のみ上記のメニューを実施し、1日はランニングマシンなどの有酸素運動のみにするのもおすすめです。
筋力アップ目的のメニュー
筋力アップを目指すなら、曜日ごとにターゲットとなる部分を分けると効率よく筋肉を肥大させられます。たとえば月曜日は上半身(腕・胸)、水曜日は背中、金曜日は下半身のように、1週間で全身を鍛えるメニューを検討できます。
- 上半身:チェストプレス、ラットプルダウン
- 背中:シーテッドロー、ローイング
- 下半身:レッグエクステンション、ヒップアブダクション
なお、筋トレにより損傷した筋肉が回復するには48~72時間程度が必要です。トレーニングの間隔を開けることで、筋肉に負担をかけすぎないようにしましょう。
筋トレをする際のポイント
筋トレの際は、いくつか注意点があります。トレーニングの効果を高めるためにも、次のポイントを守ってください。
- 筋トレの後に有酸素運動
- 高重量複合関節種目から低重量単関節種目
- 食事や栄養をしっかり摂取
筋トレの後に有酸素運動
筋トレをすると基礎代謝が上がるため、脂肪が燃焼しやすい状態になります。ランニングなどの有酸素運動を行うと、ダイエット効果も期待できます。
ジムで筋トレをしたときは、ランニングマシンや水中ウォーキングなどをしましょう。20~40分程度の時間をかけて運動をしてください。ただし、ダイエットではなく体力アップが目的のときは、負荷をかけすぎないように注意が必要です。
高重量複合関節種目から低重量単関節種目
筋トレをするときは、複数の筋肉と関節を鍛える高重量複合関節種目を先に行い、その後、単一の筋肉と関節を鍛える低重量単関節種目を行いましょう。正しい順番で筋トレをすることで、初心者も無理なく鍛えられます。
食事や栄養をしっかり摂取
筋トレをするだけでは、効果的に筋肉を引き締め・増強できません。理想の身体を手に入れるためにも、食事や栄養にも注目しましょう。
とりわけトレーニングが終わってすぐのタイミングは、筋トレによって刺激された筋肉が成長しやすい時期です。プロテイン(タンパク質)が豊富に含まれるささみやゆで卵、プロテインバーなどを食べて、筋肉の増強を目指しましょう。筋トレ後すぐに食べにくいと感じる場合は、プロテインドリンクをジムに持っていくのもおすすめです。
また、プロテインだけでなく、糖質も摂取しましょう。フルーツなどの糖質は素早くエネルギーを補充するため、疲労回復に役立ちます。
一方、トレーニング前のタイミングに食事をすると、動きづらく感じるかもしれません。とはいえ、空腹では筋トレする活力もなくなってしまいます。
消化する時間には個人差があるものの、トレーニングの2~3時間前に食べておくようにしましょう。タンパク質・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラル・食物繊維がバランスよく含まれた食事を摂り、体力的に問題のない状態で筋トレできるようにしておきます。
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