パーソナルトレーナーを目指すにあたって、どのくらいの年収を得られるのか気になる方もいるでしょう。今回は、パーソナルトレーナーの平均年収や将来性について詳しく解説します。
業界の収入事情や年収を向上させる方法も紹介するので、収入を伸ばしたい方はぜひ最後までチェックしてください。
パーソナルトレーナーの仕事とは
パーソナルトレーナーとは、目的に応じてトレーニングプログラムを作成し、トレーニングや栄養管理をおこなう指導者です。昨今はプロスポーツ選手やモデルに限らず、ダイエットやボディメイクに興味のある一般の方向けに指導するパーソナルトレーナーが増えています。
パーソナルトレーナーの仕事の流れは、以下のとおりです。まず、カウンセリングを実施します。カウンセリングをおこなう目的は、現状の悩みを聞いてお客様がトレーニングで達成したい目標を明確にすることです。パーソナルトレーナーはカウンセリング内容に合わせて、トレーニングに取り組むうえで軸となるトレーニングプログラムを作成します。
パーソナルトレーナーの年収の平均水準
パーソナルトレーナーの年収は、経験年数やクライアント数などによって変わります。また、フィットネス先進国であるアメリカと日本では、年収に違いがあることも多いでしょう。
ここでは、パーソナルトレーナーの平均年収やアメリカと日本の違いを確認していきます。
アメリカと日本の比較
日本におけるパーソナルトレーナーの年収は、年収200万円以下の割合が半数を超えることがわかりました。高齢化が急速に進み、すべての年代で健康意識が高まる日本ですが、ほかの業種と比べてもパーソナルトレーナーの年収は低いのが現状です。
一方、フィットネス先進国であるアメリカのパーソナルトレーナーの年収は、600万円程度といわれています。日本に比べて年収が高いのは、アメリカでは医学会に認められたパーソナルトレーナーの国家資格が存在するためです。アメリカにおけるパーソナルトレーナーの社会的価値は、医療従事者と同じレベルで確立されています。
パーソナルトレーナーの年収と影響要因
パーソナルトレーナーの年収は、雇用形態や経験年数、スキル、顧客数などによって変わります。また、日本ではパーソナルトレーナーになるための国家資格はありませんが、民間資格を取得することで年収が変わることも。年収を上げたいのであれば、資格を取得してスキルアップを目指したり顧客を増やす施策に取り組んだりすることが求められます。
パーソナルトレーナーの収入源と契約形態
パーソナルトレーナーの収入は、雇用形態によって変わることも多くあります。ここからは、パーソナルトレーナーの雇用形態別の収入の違いとその収入源について確認していきます。
正社員パーソナルトレーナーの年収は?
フィットネスクラブやパーソナルジムなどで正社員として雇用されている場合、平均年収は350万円程度といわれています。ただし、正社員の年収は、経験年数やスキルによって変わることも少なくありません。また、トレーニングだけでなく、従業員管理や店舗運営ができるパーソナルトレーナーは、年収が500万〜600万円になる場合があります。
全国に店舗を構える大手パーソナルジムの平均年収は、次のとおりです。
大手ジム | 年収範囲 |
コナミスポーツ | 220万~700万円 |
セントラルスポーツ | 220万~900万円 |
メガロス | 300万~650万円 |
ライザップ | 280万~840万円 |
スポーツクラブの業務委託パーソナルトレーナーの年収は?
業務委託契約を結び、スポーツクラブでパーソナルトレーナーとして働く場合、平均年収は600万円程度になるといわれています。働き方やセッション数にもよりますが、パーソナルトレーナーによっては正社員の年収を超える場合もあるようです。
また、能力や実績の高いパーソナルトレーナーの場合は、月収が1千万円を超える強者もいます。未経験で業務委託を締結してくれるスポーツクラブは少ないかもしれませんが、高年収を狙いたいなら業務委託の働き方を目指すのもひとつの方法です。
自宅開業のパーソナルトレーナーの年収は?
独立開業する場合、売上から経費を引いた利益がそのまま収入になります。働き方や運営スキルにもよりますが、1千万円以上の高年収を達成する成功者もいるようです。会社に縛られず自分のペースで働けるため、自由な働き方を実現できます。
しかし、自宅開業は正社員のように毎月の収入が保証されているわけではありません。顧客数によっては、経営が赤字になるリスクもあります。高年収を狙う場合は、いかに集客して顧客数を増やせるかが収入アップのポイントになるでしょう。
アルバイトやパートのパーソナルトレーナーの年収は?
アルバイト・パートのパーソナルトレーナーの平均年収は190万円程度だといわれています。
フィットネスクラブやパーソナルジムなどでアルバイトやパートで働く場合、給料は時給制が採用されていることも少なくありません。
アルバイトやパートだけで生活するのは厳しいかもしれませんが、能力を認められれば正社員として採用される場合もあるでしょう。未経験者は特に、はじめから正社員として採用されるのが難しい場合があります。将来的に正社員として働きたいなら、アルバイトやパートから始めるのもひとつの方法です。
パーソナルトレーナーの収益性とキャリアの可能性
パーソナルトレーナーとして働くにあたって、年収を伸ばしたいと考える方もいるでしょう。ここからは、パーソナルトレーナーの収益性とキャリアの可能性を確認していきます。
パーソナルトレーナーとして成功するための要素とスキル
パーソナルトレーナーとして成功するには、トレーニングに関する専門知識と専門技術、指導経験が必要です。また、パーソナルトレーナーはお客様の目的を達成するためには、トレーニングに加えて、食事指導のサポートが必要な場合があります。
適切な食事指導をおこなうためには、栄養学や食事管理のような知識があるとよいでしょう。さらに効果を高めるには、トレーニングを継続させるためのお客様のメンタルケアが必要な場合もあります。将来的に独立開業を目指す場合は、パーソナルトレーナーの知識や技術だけでなく、企業経営のスキルがあると役立つでしょう。
パーソナルトレーナーの収入向上のための戦略
大手のパーソナルジムで正社員として働いている場合は、日頃から専門知識と専門技術を高める努力が必要です。会社にパーソナルトレーナーとしての能力を認めてもらえれば、年収が上がる可能性があります。また、パーソナルトレーナーとは別に従業員管理や店舗運営のスキルを身につければ、さらなる年収アップが見込めるでしょう。
近年は、大手パーソナルジムから独立するパーソナルトレーナーが増えています。独立するパーソナルトレーナーが増えるということは、それだけ競合が増えることを意味しており、収入を上げるには顧客を得るための戦略を考えることが重要です。特に、独立開業したばかりの頃は、集客に力を入れないと顧客を増やすのは難しい場合があります。
スキルアップと資格取得の重要性
日本には、パーソナルトレーナーの国家資格はありません。そのため、未経験であってもパーソナルトレーナーとして活動することが可能です。
とはいえ、パーソナルトレーナーとして働き始めても、成功するとは限りません。パーソナルトレーナーとして成功するためには、契約する顧客を増やして、セッション数を増やすことが求められます。
未経験の場合は、お客様から選んでもらうのは難しいことです。パーソナルトレーナーの相手として選んでもらうには、知識があることを証明する資格を取得して、お客様の信頼を獲得することから始めましょう。パーソナルトレーナーの民間資格はさまざまな種類がありますが、まずはフィットネス業界で認知の高い資格を取得するのがおすすめです。
マーケティングとクライアント獲得の方法
パーソナルトレーナーの年収を上げるには、マーケティング戦略を立てることが重要になります。マーケティング戦略とは、自社サービスをどのような手法でアプローチするのかを決めることです。マーケティング戦略を考えるにあたっては、ペルソナを明確にしましょう。ペルソナを設定してターゲットを特定したら、適切なアプローチ方法を決めます。
たとえば、SNS運用や公式サイトの開設、WEB広告の出稿、無料カウンセリングの実施などが挙げられます。多くの人は、自宅から通いやすいジムでトレーニングしたいと考える場合がほとんどです。インターネットで検索したときに検索結果の地図上に表示されるように、ビジネス系SNSなどに登録するのも有効でしょう。
インフルエンサーやオンラインプラットフォームの活用
独立開業する場合、InstagramやYouTubeなどSNSでトレーニング法を発信する方法があります。初期費用を抑えられるため、金銭的な負担を減らしたい方にもぴったりです。ここでは、SNSをうまく活用して、多くの視聴者を獲得しているパーソナルトレーナーを紹介します。
成功しているパーソナルトレーナー:山本義徳さん
ボディビルダーの世界大会で優勝した経験を持ち、数多くの有名アスリートを指導した経験があるパーソナルトレーナーです。トレーニングに興味がある人はもちろんのこと、パーソナルトレーナーを目指している方に向けた情報も発信しています。
動画内では、初級者から上級者までレベル別のトレーニング方法や目的別の鍛え方などが紹介されています。また、プロテインやサプリメントの摂り方、食事に関する情報が発信されているのも特徴です。
成功しているパーソナルトレーナー:佐川裕香さん
骨格からアプローチするストレッチ方法を発信し、メディアで取り上げられるほど人気を集めたフィットネス系インフルエンサーです。また、「整え・鍛え・繋げる」をテーマにしたフィットネススクール「U−FIX」を運営しています。
サムネイルには、効果が一目でわかるようにビフォーアフターが選ばれており、視聴者の目に留まりやすい工夫が施されているのが特徴です。比較的簡単なトレーニングが多いため、初心者でも取り組みやすい内容に仕上げられています。
成功しているパーソナルトレーナー竹脇まりなさん
自宅で楽しくできるフィットネスやダイエットなどの動画を発信する、パーソナルトレーナーです。自宅で楽しく運動できるように「痩せるダンス」や二の腕やお腹、お尻などのパーツ痩せ、全身に効く脂肪燃焼ダンスなど幅広いトレーニング方法を紹介しています。
多くのコンテンツが投稿されていますが、なかには1000万回再生を誇る動画もあり、多くの視聴者の関心を惹いていることがわかります。トレーニング時間は10〜30分までと幅が広く、自分のレベルに合わせて取り組めるのも魅力でしょう。
パーソナルトレーナーの将来性と成長の見通し
パーソナルトレーナーは国家資格がなく、やる気があれば誰でも活動できる仕事です。参入障壁が低いため、パーソナルトレーナーを目指すにあたって将来性が気になる方もいるでしょう。ここからは、パーソナルトレーナーの将来性と成長の見通しについて解説します。
トレーニング業界の成長トレンドにある!デジタル活用で将来性のカギ
高齢化が進む日本では、健康寿命を伸ばすために健康への意識が高まり、フィットネス業界の需要は増加すると考えられています。近年は社員の健康維持のために、福利厚生の一環としてフィットネスクラブやスポーツジムの利用を支援する企業も増加傾向にあるようです。
また、近年はリモートワークや在宅ワークを取り入れる企業が増えています。自宅で仕事ができるために陥る運動不足を解消するために、フィットネスクラブやスポーツジムの利用を前向きに検討する方も少なくありません。このような流れから、フィットネス業界は成長トレンドにあるといわれています。
さらに、VRなど最新技術も取り入れたりウェアラブル端末やスマートフォンアプリと連動できたりするフィットネスジムが増えているのも注目ポイントです。独立開業する場合は、最新技術をうまく活用して、お客様のニーズに応えていくことが求められるでしょう。
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今回は、パーソナルトレーナーの年収や将来性について解説しました。パーソナルトレーナーを目指すうえでの、指標・モチベーションとなれば幸いです。実際にパーソナルトレーナーを勤めている方に、年収のことも含めて質問したいと考える方も多いでしょう。
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