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  6. 土間コンクリートの1平米あたりの単価は?費用を抑えるコツや施工手順も解説
2021/06/19 2024/10/10

土間コンクリートの工事費用は、1㎡あたりの単価 × 施工面積によって算出されます。ただし、工事業者やお住まいの地域によって単価や施工費用が大きく変動するため、複数社から見積もりを取得することが重要です。

この記事では、土間コンクリートの工事費用や1㎡あたりの単価、施工手順について詳しく解説します。駐車場やアプローチまわりのリフォームを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

土間コンクリートとは

土間 コンクリート

砕石や砂利を地面に敷き詰めたあと、生コンクリートを流し込んで形成した床の施工方法が土間コンクリートです。コンクリート耐久性と防汚性に優れているため、駐車場の舗装カーポートの設置など、外構工事によく使用されます。

また、土間コンクリートは施工場所に応じて仕上げ方法を使い分けることが特徴です。なめらかな質感ザラザラとした質感など、外構物に合わせて質感の違いを楽しむことができます。さらに、住宅の外観や庭のイメージに合わせてデザインをカスタマイズできるため、おしゃれな雰囲気を演出できるでしょう。

土間コンクリートとアスファルトとの違い

アスファルトとは、砕石や砂、石粉を固めた混合物です。アスファルトは施工や補修を比較的簡単に行うことができ、施工費用も安く養生期間(乾燥させる時間)も短いのが特徴です。そのため、歩道や一般道路、高速道路の舗装に使用されることが多い素材です。

一方で、土間コンクリートと比べると、耐久性や耐摩耗性が劣ります。仮にアスファルトで歩道や道路を舗装した場合でも、5〜10年単位で定期的なメンテナンスが必要になります。

土間コンクリートの1平米あたりの単価とは

コンクリート 単価

土間コンクリートの単価は、1㎡(平米)あたり9,000円〜1万2,000円が相場です。たとえば、駐車場の地面を土間コンクリートで舗装する場合、1台分の駐車スペースは約15㎡とされています。この場合の施工費用は、13万5,000円〜18万円が相場です。

施工面積による単価と施工費用の変動

土間コンクリートの単価は、施工面積が広いほど安くなるのが特徴です。生コンクリートの購入費や重機の搬送費、人件費などのコストを広い面積で分散できるため、1㎡あたりの単価が安くなる傾向にあります。

たとえば、2台分の駐車場を土間コンクリートで舗装する場合、施工面積は約30㎡です。このとき、単価は1㎡あたり1万円程度に抑えられるため、施工費用は30万円前後になります。

さらに、駐車場3台分のスペース(約45㎡)を舗装した場合、1㎡あたり7,000円〜9,000円まで単価が下がり、施工費用は31万5,000円〜40万5,000円が相場です。

施工面積が広くなるほど施工費用が割安になる点を覚えておきましょう。

土間コンクリートの施工手順と単価

コンクリート 施工手順

土間コンクリートの施工は、以下の流れに沿って進めていきます。

  1. すきとり
  2. 残土処分
  3. 砕石敷き
  4. 転圧
  5. 型枠の設置
  6. ワイヤーメッシュの敷設
  7. カッター目地の設置
  8. 周囲の養生
  9. 生コンクリートの打設
  10. 表面仕上げ
  11. 重機の搬出

工程別の単価や施工の目的などに関して、詳しくみていきましょう。

1.すきとり

すきとりとは庭や駐車場、門柱まわりなど、施工場所付近にある余分な土を取り除く作業です。ユンボやショベルカーを使って土を取り除き、砂利と生コンクリートが入るスペースを確保します。すきとりの単価は、1㎡あたり500円〜1,000円が相場です。

2.残土処分

すきとりで採掘した土は産業廃棄物扱いとなるため、残土処分場まで運ばなければなりません。ダンプカーの使用代や人件費、処分費用の合計が残土処分費となります。残土処分費の相場は、1㎡あたり800円〜2,000円です。

処分する土の量、施工現場から処分場までの距離によっては、2,000円以上かかる場合もあります。

3.砕石敷き

砕石とは岩石を細かく砕き、使いやすい大きさに加工したものです。駐車場を整備する際、アプローチをアスファルトで舗装する際に実施します。住宅の地盤強化や施工場所の雑草対策が、砕石敷きの目的です。砕石敷きの施工費用は、1㎡あたり3,000円が相場です。

4.転圧

転圧とは地盤沈下が起きないよう、転圧機を使って地面を固めていく作業です。転圧の単価は、1㎡あたり1,000円が相場になります。

5.型枠の設置

施工場所の周辺に型枠を設置し、周囲がコンクリートで汚れないようにします。型枠の設置費用は、1㎡あたり500円〜1,000円が相場です。

6.ワイヤーメッシュの敷設

ワイヤーメッシュとは、土間コンクリートのひび割れを防ぐために使用する網状の鉄筋です。アプローチや駐車場まわりを補強する外構工事にも使用されます。ワイヤーメッシュの設置費用は、1㎡あたり800円〜1,000円が相場です。

7.カッター目地の設置

コンクリートに目地を入れておき、コンクリートの収縮やひび割れを防ぎます。目地の設置費用は、1mあたり900円〜1,500円です。他の工程と異なり、1平米ではなくm単位での換算となるため、注意しましょう。

8.周囲の養生

打設が完了したコンクリートの強度を高めるには、一定期間養生しておく必要があります。生コンクリートは流しこんだあと、すぐに固まるわけではありません。たとえば、駐車場を土間コンクリートで舗装した場合、5日〜10日程の養生期間が必要です。

また、養生費用は平米単価ではなく、一式換算で15,000円が相場となります。

9.生コンクリートの打設

約10cmの厚みを目安に、生コンクリートを流し込みます。駐車場を舗装する場合でも、最低7cm以上の厚みを作らなければなりません。生コンクリートの打設にかかる費用は、1㎡あたり10,000円〜12,000円になります。

上記の費用は、作業料金+生コンクリート代の合算です。作業料金は1㎡あたり3,500〜6,000円が相場で、残りが生コンクリート代の購入代となります。

10.表面仕上げ

流し込んだコンクリートをコテできれいに整えていきます。表面仕上げの費用は、1㎡あたり500円〜1,000円が相場です。作業を担当する職人の技術によって、仕上がりの質に大きく差が生じます。

また、土間コンクリートの表面仕上げは施工場所によって、仕上げ方法が異なる点が特徴です。たとえば、玄関アプローチの舗装では、ザラザラとした質感に仕上げます。一方、駐車場の舗装では水はけをよくするため、表面がツルツルの状態です。

コンクリートが乾き次第、設置した養生や型枠を撤去します。

11.重機の搬出

掘削や生コンクリートの打設などで使用した重機を搬出します。重機の使用にかかる費用は、搬入と搬出の一式で20,000円〜30,000円が相場です。

土間コンクリートの費用を抑えるコツ

コンクリート 費用 抑える

以下の2点を意識して、土間コンクリートの施工費用を抑えることを検討してみましょう。

土間コンクリートの施工面積を少なくする

シンプルなデザインにする

施工面積が広くなると、土間コンクリートの単価は下がりますが、全体の施工費用は高騰してしまいます。必ずしも施工場所すべてを土間コンクリートで舗装する必要はありません。他の素材と組み合わせた部分的な施工も有効です。

土間コンクリートの施工面積を少なくする

施工場所全体を土間コンクリートで舗装せず、必要な箇所だけに絞って施工するのも一つの方法です。たとえば、アプローチを土間コンクリートで舗装する際、玄関や門柱まわりだけをコンクリートにし、その他の部分には砂利を敷き詰めると良いでしょう。砂利は土間コンクリートに比べて材料費や工事費用が安く、コスト削減に役立ちます。

また、駐車場を土間コンクリートで舗装する場合は、人工芝を併用するのも効果的です。タイヤが乗る部分だけをコンクリートで舗装すれば、施工費用を抑えつつデザイン性を高めることができます。

シンプルなデザインにする

土間コンクリートの目地に使用される素材には、デザイン性に優れたものが多くあります。しかし、これらの素材は施工に手間がかかり、その分工期が長引くため、施工費用が高騰する可能性が高まります。

リフォームの優先順位が必ずしも高くない場合は、シンプルなデザインを選ぶことで、コストを抑えつつ施工を進めることができます。

土間コンクリートをおしゃれにするポイント

おしゃれ ポイント

土間コンクリートデザイン性を高めるには、以下の内容を意識することが重要です。

完成後のイメージを明確にするためにも、事前に施工事例を確認しておくことをお勧めします。また、人工芝や砂利、タイルなど、他の素材と組み合わせることで、さらにデザイン性を高めることができます。

ポイント① おしゃれな施工事例を確認する

駐車場やアプローチ周辺の施工事例を確認し、どのようなデザインに仕上げたいか、イメージを明確にしましょう。事例を数多く見ることで、住宅や庭の空間をどのようにデザインしたいかが固まってきます。リフォームのイメージが曖昧な場合も、参考材料として役立ちます。

ポイント② 目地のデザインにこだわる

土間コンクリート温度変化や紫外線の影響で、収縮と膨張を繰り返すため、ひび割れ防止のために14〜15㎡間隔で目地を設けることが一般的です。目地の素材は以下の5種類から選べます。

インターロッキング目地

ピンコロ目地

玉砂利目地

砂利目地

カラー砂利目地

たとえば、インターロッキング目地を選んだ場合、既製品のコンクリートブロックを敷き詰めることで、モダン調やモノトーンなど、住宅の外観に合わせた多彩なデザインを選ぶことができます。

また、ピンコロ目地を使用すると、天然石の高級感や上品さを演出できるため、駐車場や玄関周りのアクセントに最適です。住宅の外観やイメージに合わせて、目地の素材を選択しましょう。

ポイント③ 他の素材と組み合わせる

土間コンクリート他の素材を組み合わせるのも有効です。たとえば、人工芝を組み合わせて市松模様のデザインにすることで、駐車場に彩りを加え、おしゃれな雰囲気を演出できます。

また、人工芝は天然芝とは異なり、メンテナンスが不要な点もメリットです。さらに、タイルを組み合わせると、高級感やモダンな印象を与えることができます。駐車場やアプローチの施工時に、これらの素材を組み合わせて検討しましょう。

ポイント④ カーポートを設置する

新築住宅の建設駐車場の設置を検討している方は、カーポートを設置することも選択肢の一つです。カーポートを設置すると、以下の4つのメリットが得られます。

雨や紫外線から車を守る

乗降の際に雨や雪に濡れにくくなる

玄関や駐車場周りの除雪範囲が狭くなる

車内温度の上昇を防ぐ

近年はおしゃれなデザインのカーポートも増えており、高級感や開放感を演出しやすく、門扉やテラス囲い、フェンスなど、他の外構との相性を考えて選ぶと、全体の統一感を高めることができます。

ポイント⑤ エクステリア照明を用意する

植栽やテラス、玄関アプローチエクステリア照明を設置すると、昼間とは異なる雰囲気を演出できるだけでなく、安全性やセキュリティ対策を強化できる点もメリットです。

近年はセンサー機能付き照明も多く、電気代が高騰する心配も少なくなっています。また、照明の種類によっては10万円以下でリフォームが完了することもあり、予算次第では複数箇所に照明を設置することも可能です。

土間コンクリートの工事を依頼する際の注意点

工事 依頼 注意

土間コンクリートの工事を依頼する際の注意点を解説します。

目的を明確にする

解決したい課題や優先順位を明確にしておくことが重要です。リフォームの箇所や施工面積が多くなるほど、施工費用が高騰します。土間コンクリートは、あくまで選択肢の一つであることを意識しましょう。

たとえば、玄関まわりの機能性を高めたい場合、スロープや手すりを設置すると歩行時の不安を軽減できます。また、転倒時の衝撃を和らげるために人工芝を敷くのも有効です。さらに、植栽工事を実施すると、落ち着いた雰囲気を演出でき、目隠し効果も期待できます。

目的を明確にすると、工事内容が自然と固まり、より効率的な計画が可能です。

施工実績が豊富な工事業者を選ぶ

外構工事やエクステリア工事の施工実績が豊富な業者を選びましょう。施工実績が多いということは、施工品質やコストパフォーマンスについて多くの顧客から高評価を得ていることの証です。

また、口コミや評判、リピート率を確認することで、ご自身の条件に合った業者を見つけやすくなります。

相見積もりを取る

1社のみから見積もりを取得するだけでは、相場と担当者の能力を正確に見極めることができません。他社と見積もりを比較できないため、提示された金額が相場通りかどうか判断できず、相場以上の費用を支払うリスクもあります。

さらに、担当者の経験が浅いと、要望を伝えるために何度もやりとりが必要になり、最終的に仕上がりがイメージと異なる場合もあります。工事業者を5社前後選び、見積もりを比較してから依頼先を決定しましょう。

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土間コンクリートのメリット

土間 メリット

土間コンクリートのメリットは、以下の4つです。

優れた耐久性

土間コンクリートは耐久性に優れている点が特徴です。紫外線や雨風の影響を受けにくく、長期間きれいな状態を保てます。車や自転車の出し入れが多い駐車場や駐輪場に適した施工方法です。土間コンクリートでの舗装によって、ひび割れの発生を避けられます。

除草作業の負担を軽減

土間コンクリートで地面を舗装すると、雑草が生えにくくなります。雑草は繁殖力が強く、定期的な除草が必要です。土間コンクリートで玄関や駐車場まわりなどを施工した場合、除草作業の負担を大幅に軽減できます。

メンテナンスが楽

表面の凹凸が少ない土間コンクリートは、メンテナンスフリーで利用できます。表面に汚れが付着したとしても、雨で洗い流せるため、ブラシでこする必要はありません。水たまりも発生しにくく、手間をかけずにきれいな状態を維持できます。

バリアフリー化

アプローチや駐車場、庭の一部を土間コンクリートで舗装すると、移動がしやすくなります。表面に凹凸が少なく、必要以上に足元を気にする必要はありません。あわせてスロープや手すりを設置すると、転倒や怪我への不安を最小限に抑えられます。

高齢者や子ども、足の不自由な方と自宅で同居している方にとって、大きなメリットです。

土間コンクリートのデメリット

土間 デメリット

土間コンクリートは、メンテナンスや除草処理の負担が減るなど、多くのメリットをもたらします。ただし、メリットばかりではありません。

乾燥するまで日数が必要

流し込んだ生コンクリートが固まるまで、一定の時間が必要です。たとえば、駐車場を土間コンクリートで舗装したとしましょう。工事期間中は、車や自転車を別の場所に置いておかなければなりません。

工事期間中は利便性が低下するため、事前に準備をしておく必要があります。

初期費用が高額

土間コンクリートを舗装するには、生コンクリートや砕石、ワイヤーメッシュなどの調達が必要です。重機の使用費や人件費、産業廃棄物の撤去費用もかかるため、多額の初期費用を用意しておかなければなりません。

ただし、コンクリートは耐久性や防汚性に優れており、基本的にはメンテナンスフリーで利用できます。長期的な視点でみると、コストメリットは大きいでしょう。

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施工費用の相場や担当者との相性を見極めるためにも、複数の会社から見積もりを取得する必要があります。ただし、土間コンクリートを含む外構工事の実績を1社ずつ調査していくのは大変な作業です。

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