テラス屋根を後付けで設置すると、洗濯物の雨よけやリビングの延長など、さまざまな用途に活用できます。ただし、テラス屋根の種類によっては住宅に直接施工するため、慎重に判断しなければなりません。施工費用も選択したテラス屋根によって変わります。
どのような点に注意すれば、工事費の高騰を抑えられるでしょうか。この記事では、テラス屋根の後付け費用や費用削減のポイントなどをご紹介します。テラス屋根の設置を検討している方は、最後までご覧ください。
テラス屋根とは
テラス屋根とは、勝手口や掃き出し窓などを含む、テラスに取り付ける屋根のことです。
テラス屋根の価格は素材やグレードにもよりますが、間口2000mm、幅1700mmほどのもので25万円程度が相場です。
なお、テラスや掃き出し窓にオーニング(可動式の日よけ)を取り付けることもあります。オーニングは、テラス屋根とは異なり、不要なときは閉じることができる点が特徴です。
テラス屋根の特徴
テラス屋根の特徴をメリットとデメリットに分けて解説します。設置を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
メリット
- 雨や雪の日でもテラスに洗濯物を干せるようになる
- ウッドデッキの劣化を抑え、長持ちさせる効果も期待できる
- テラスを部屋として活用できるため、住まいの空間が広がる
- 夏は室温が上がり過ぎない
デメリット
- 屋根が接している部屋が暗くなり、開放感がなくなることもある。
- 積雪が多い地域は、テラス屋根が雪の重みに耐えられずに破損する恐れがある。
- 屋根の汚れなどメンテナンスが必要
- 冬は貴重な日ざしをとりこみにくい
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後付け可能なテラス屋根の種類
後付け設置に対応可能なテラス屋根は以下の2種類です。
壁付けタイプ | 独立タイプ | |
設置方法 | 外壁にビス打ち込み | 地面に柱を設置 |
柱 | 外からは見えない | 直接見える |
メリット | すっきりとした印象 | 住宅への影響がない 設置場所の自由度が高い |
デメリット | 外壁の条件によっては設置不可 住宅の保証がなくなる可能性がある | 雨水が入りやすい 柱が目立つ |
壁付けタイプ
壁付けタイプとは、住宅の外壁に直接ビスを打ち込んでテラス屋根を取り付けるタイプです。
リクシルのテラスSC 壁付タイプ、YKK APのソラリアF型600などが該当します。
壁付けタイプは屋根と柱で構成されており、1階にテラス屋根を取り付ける場合、外からは直接柱が見えません。柱は地面に埋めるため、すっきりとした印象を与えられます。1階用のテラス屋根は2〜3階用と比べ、サイズの選択肢も豊富です。
反面、ビスを打ち込んで住宅を傷つけるため、住宅の一部または住宅自体の保証がなくなる可能性があります。壁付けタイプを検討している場合、必ずハウスメーカーに確認しましょう。
独立タイプ
独立タイプとは、地面に柱を設置してテラス屋根を取り付けるタイプです。
LIXILのフーゴF テラスタイプ、三協アルミのレボリューDシリーズなどが該当します。
独立タイプは壁付けタイプと異なり、ビスを住宅に打ち込むことはありません。住宅の保証がなくなる心配もなく、安心してテラス屋根を設置できます。
また、設置場所の選択肢が豊富な点も魅力です。外壁がタイル張りや照明の影響など、外的要因をさほど気にせず、テラス屋根の設置場所を選択できます。
しかし、施工の際は住宅から約10㎝離れた場所に設置しなければなりません。隙間から雨水が入りやすいため、洗濯物をする際は濡れる可能性があります。雨水の浸入を防ぐため、すき間ふさぎ材の使用を依頼しましょう。
テラス屋根の後付け工事前に把握すべき内容
DIYでの設置はデメリットが多い
テラス屋根をDIYで設置する選択肢は推奨できません。
住宅の2階にテラス屋根を設置する場合、危険が伴います。本格的な足場を組むにしても、単管パイプやブラケット、足場板など、さまざまな資材が必要です。
また、専門的な知識がないまま誤った施工をすると、耐久性も低下します。施工品質や安全性、手間の面からDIYでの設置はデメリットが多いため、専門業者に依頼しましょう。
柱の種類を知る
独立タイプのテラス屋根は、商品によって柱の配置位置が3つのタイプに分けられます。
前柱仕様(柱が外壁と逆側) | 中柱仕様(T字型) | 後柱仕様(柱が外壁側) | |
特徴 | ・壁側に障害物がある場合も設置可能 ・目隠しパネルの設置にも対応している | ・屋根の安定性に優れている ・開放感を保てる | ・室内から見て柱が視界に入らない ・住宅の基礎の状態に左右されない |
該当商品 | LIXILのフーゴF テラスタイプ | YKK APのレセパ | 三協アルミのセパーネ |
もっとも一般的なタイプは前柱仕様です。植物やホースなど、住宅の壁側に障害物があったとしても影響を受けません。目隠しパネルの設置にも対応しており、プライベート空間を演出できます。
前柱仕様のテラス屋根は外部からの視線を遮りたい方、テラス屋根をリビングの延長として使いたい方におすすめです。また、中柱仕様を選んだ場合、室内と室外どちらから住宅を見ても、スッキリとした印象を与えられます。
後柱仕様も同様に柱が目立ちにくく、開放感を演出しやすい点が特徴です。
設置場所に応じたサイズを選ぶ
テラス屋根を住宅のどの階数に設置するかによって、注意点が異なります。間口・出幅・高さについて、1階と2・3階での違いをみていきましょう。
1階に設置する場合
間口は、窓より90cm以上大きいサイズの商品を選びましょう。左右ともに45cm以上のスペースを確保できている状態になるため、雨が室内に吹き込むリスクの軽減に加え、紫外線もある程度遮断できます。
出幅によって、洗濯物の干せる方法が変わります。洗濯物を1列で干す場合は150cm、2列で干す場合は210cmほど、出幅が確保されている商品を選びましょう。高さに関しては標準の高さである、240cm前後で問題ありません。
高さに関しては標準で問題ありません。
2階または3階に設置する場合
間口は、間口は、窓より90cm以上大きいサイズの商品を選びましょう。
2階または3階にテラス屋根を設置する場合、出幅に注意が必要です。施工の際にテラス屋根の柱がベランダに当たらないよう、ベランダの内寸を測ってから商品を選びましょう。
高さに関しては標準で問題ありません。
設置場所を決めておく
日当たりや風向きを考えながら、どの場所にテラス屋根を設置しておくか、考えておくことが重要です。日当たりが悪い場所にテラス屋根を設置すると、洗濯物を長時間干しても完全に乾きません。
また、頻繁に台風や強風が起きる地域の場合、テラス屋根と寝室の位置が近過ぎると、睡眠に悪影響を及ぼす可能性があります。雨や風の音を気にせず眠れるよう、寝室から離れた場所に設置しましょう。
デザインと色の特徴を理解しておく
ご自身のイメージに合ったテラス屋根を設置するには、デザインと色の特徴を把握しておくことが重要です。商品のデザインは以下3種類に分けられます。
- 屋根が薄いデザイン
- フレームがないデザイン
- 木目調のデザイン
屋根が薄いデザインは、独立タイプのテラス屋根で主に採用されています。家の種類を問わず、洗練された印象を演出できる点が特徴です。フレームがないデザインは視界に障害物が入らないため、開放感やスッキリとした印象を与えられます。
一方、木目調のデザインはウッドデッキと相性がよく、落ち着いた雰囲気や温かみを演出したい方におすすめです。また、色ごとに与える印象の違いに関して以下の表にまとめました。
住宅の外観や演出したいイメージと照らし合わせながら、デザインや色を決めましょう。
色の種類 | ホワイト | ナチュラルブラウン | ダークブラウン |
与える印象 | ・清潔感 ・爽やかさ ・明るさ | ・カジュアル ・シンプル ・自然体 | ・上品 ・高級感 ・エレガント |
相性の良いデザイン 外壁材 | ・白 ・ガルバリウム鋼板 | ・タイル ・レンガ | ・同じ色の外観 ・大理石 |
ホワイト
与える印象 | ・清潔感 ・爽やかさ ・明るさ |
相性の良いデザイン・外壁材 | ・白 ・ガルバリウム鋼板 |
ナチュラルブラウン
与える印象 | ・カジュアル ・シンプル ・自然体 |
相性の良いデザイン・外壁材 | ・タイル ・レンガ |
ダークブラウン
与える印象 | ・上品 ・高級感 ・エレガント |
相性の良いデザイン・外壁材 | ・同じ色の外観 ・大理石 |
積雪量や台風の多さを考慮する
東北や北海道など、積雪量が多い地域に住んでいる場合、耐雪仕様のテラス屋根を選ぶ必要があります。
耐雪仕様出ない場合は雪の重さに耐えきれず、破損するケースも珍しくありません。積雪量に応じて、以下3種類に屋根をタイプ分けできます。
耐積雪量 | タイプ | 主な該当地域 |
積雪20cm未満 | 一般地域タイプ | ・首都圏 ・沖縄 ・九州 |
積雪20~50cm程度 | 積雪地域対応タイプ | ・東北(太平洋側) ・関東北部 |
積雪100cm以上 | 豪雪地域用 | ・北海道・東北(日本海側) ・北陸 |
テラス屋根を後付けした場合の工事費用
壁付けタイプと独立タイプ、双方の工事費用に関してみていきます。
壁付けタイプ
壁付けタイプのテラス本体+工事費用は、20万〜45万が相場です。
テラス本体の費用は10万〜30万ほどで、別途工事費用が加算されます。壁付けタイプのテラス屋根を取り付ける際は、支柱基礎工事や防水工事などを実施しなければなりません。
耐雪仕様や遮熱仕様タイプを検討している場合、さらに数万円の追加費用が発生します。
【工事費用の内訳】
- 本体:10万〜30万円
- 支柱基礎工事:3万〜6万円
- 外壁固定費:3万〜6万円
- 防水工事:2万~3万円
独立タイプ
独立タイプのテラス本体+工事費用は、30万〜65万が相場です。テラスの本体価格は壁付けタイプよりも高く、20万〜50万円程度かかります。
【工事費用の内訳】
- 本体:10万〜30万円
- 支柱基礎工事:5万〜10万円
- テラス屋根設置費:3万〜6万円
テラス屋根を後付けするときにチェックすべきこと
テラス屋根の形状を知る
テラス屋根の形状はアール型とフラット型、大きく2種類に分けられます。
アール型は屋根の前面がカーブしており、雨や雪が溜まりにくい構造です。部分的に加工されているため、同じ屋根サイズの商品でもフラット型より1万円ほど施工費用が高くなります。
アール型は、積雪量や台風が多い地域に住んでいる方に適した形状です。一方、フラット型は屋根全体が平面になっており、スタイリッシュな印象を与えられます。木目調やタイル張りなど、モダンなデザインに仕上げた家に適した形状です。
テラス屋根の素材を知る
テラス屋根に使用される素材には、主にポリカーボネートが使われています。ポリカーボネートとは、熱可塑性樹脂を原料とするプラスチック素材です。耐衝撃性や耐火性、透明度など、優れた機能を持っています。
反面、熱を通しやすく、夏の暑さが一段と厳しくなる点がデメリットです。夏の暑さや日差しを和らげるため、遮熱機能を搭載したポリカーボネートも存在します。
遮熱機能を持つポリカーボネートを選んだ場合、通常より2〜3万円ほど費用が高くなります。
屋根の耐久性を考慮する
台風や積雪量が多い地域に住んでいる場合は、耐久性に優れた商品を選ぶことが必要です。
台風の頻度が多い地域の場合、安定性に優れた中柱仕様のテラス屋根を設置しましょう。また、積雪量が多い場合は、耐雪仕様のテラス屋根を導入するのがおすすめです。通常より商品価格は高いですが、破損や修理のリスクを抑えられます。
テラス屋根を後付けする費用を安くするには?
オーニングやサンシェードの設置を検討する
オーニングやサンシェードは、共にテラス屋根より施工費用を安く抑えられます。
オーニングの本体価格は約15万〜20万円、施工費用は約5万円が相場です。本体価格+施工費用で約20万~25万円になります。
サンシェードは本体価格が約2万〜3万、施工費用は約2万円が相場です。本体価格+施工費用を合わせても、約4万〜5万で取り付けられます。
ただし、両方とも雨や風、雪への耐久性は低く、天候不良の際にも洗濯物の干し場としては使えないので注意が必要です。
オーニングとサンシェードについて
オーニングとは、オープンカフェなどで使われているような、開閉式の日よけのことです。天候や気温に応じて調整できる点が魅力で、夏場はオーニングを開いて紫外線や蒸し暑さを和らげ、冬場は閉じて室内の温度を高めます。
サンシェードは、屋外に取り付けるロール状の日よけカーテンです。オーニングと同様、強い日差しや紫外線を遮断できます。
エクステリア専門の工事業者を選ぶ
テラス屋根の設置工事の依頼先には、エクステリア・外構工事の専門会社を選ぶのがおすすめです。他の工事業者と比べて商品の仕入れ数が多く、テラス屋根本体の価格を抑えられます。
テラス屋根の仕入〜施工まで、一貫して任せられるため、外注費が発生しません。また、商品や施工に関して豊富なノウハウを持っており、要望に対して柔軟な対応が望めます。
自社施工を強みとする工事業者を選ぶ
リフォーム会社や工務店に依頼する場合は、自社施工を強みとする会社に依頼しましょう。
施工技術を持つ職人が相談から施工まで担当してくれるので、わからないことがあっても安心です。外注先への中間マージンや、作業料金が上乗せされる心配もありません。テラス屋根の施工事例が豊富な会社に依頼するのがおすすめです。
ゼヒトモでテラス屋根施工のプロを探す
エクステリア工事専門の会社、自社施工が強みの会社に依頼すると、費用を抑えつつ高品質な仕上がりを実現できます。ただし、施工実績や得意分野を1社ずつサイト上で確認するのは大変な作業です。
工事の依頼先を効率的に見つけるため、ゼヒトモの利用を検討しましょう。希望の条件を入力するだけで、最適なプロと出会うことができます。
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テラス屋根を後付けで設置すると、洗濯物の雨よけやリビングの延長など、さまざまな用途に活用できます。ただし、テラス屋根の種類によっては住宅に直接施工するため、慎重に判断しなければなりません。施工費用も選択したテラス屋根によって変わります。
どのような点に注意すれば、工事費の高騰を抑えられるでしょうか。この記事では、テラス屋根の後付け費用や費用削減のポイントなどをご紹介します。テラス屋根の設置を検討している方は、最後までご覧ください。
- テラス屋根とは
- テラス屋根の特徴
- 後付け可能なテラス屋根の種類
- テラス屋根の後付け工事前に把握すべき内容
- テラス屋根を後付けした場合の工事費用
- テラス屋根を後付けするときにチェックすべきこと
- テラス屋根を後付けする費用を安くするには?
- ゼヒトモでテラス屋根施工のプロを探す
- テラス屋根とは
- テラス屋根の特徴
- 後付け可能なテラス屋根の種類
- テラス屋根の後付け工事前に把握すべき内容
- テラス屋根を後付けした場合の工事費用
- テラス屋根を後付けするときにチェックすべきこと
- テラス屋根を後付けする費用を安くするには?
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- テラス屋根とは
- テラス屋根の特徴
- 後付け可能なテラス屋根の種類
- テラス屋根の後付け工事前に把握すべき内容
- テラス屋根を後付けした場合の工事費用
- テラス屋根を後付けするときにチェックすべきこと
- テラス屋根を後付けする費用を安くするには?
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テラス屋根とは
テラス屋根とは、勝手口や掃き出し窓などを含む、テラスに取り付ける屋根のことです。
テラス屋根の価格は素材やグレードにもよりますが、間口2000mm、幅1700mmほどのもので25万円程度が相場です。
なお、テラスや掃き出し窓にオーニング(可動式の日よけ)を取り付けることもあります。オーニングは、テラス屋根とは異なり、不要なときは閉じることができる点が特徴です。
テラス屋根の特徴
テラス屋根の特徴をメリットとデメリットに分けて解説します。設置を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
メリット
- 雨や雪の日でもテラスに洗濯物を干せるようになる
- ウッドデッキの劣化を抑え、長持ちさせる効果も期待できる
- テラスを部屋として活用できるため、住まいの空間が広がる
- 夏は室温が上がり過ぎない
デメリット
- 屋根が接している部屋が暗くなり、開放感がなくなることもある。
- 積雪が多い地域は、テラス屋根が雪の重みに耐えられずに破損する恐れがある。
- 屋根の汚れなどメンテナンスが必要
- 冬は貴重な日ざしをとりこみにくい
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後付け可能なテラス屋根の種類
後付け設置に対応可能なテラス屋根は以下の2種類です。
壁付けタイプ | 独立タイプ | |
設置方法 | 外壁にビス打ち込み | 地面に柱を設置 |
柱 | 外からは見えない | 直接見える |
メリット | すっきりとした印象 | 住宅への影響がない 設置場所の自由度が高い |
デメリット | 外壁の条件によっては設置不可 住宅の保証がなくなる可能性がある | 雨水が入りやすい 柱が目立つ |
壁付けタイプ
壁付けタイプとは、住宅の外壁に直接ビスを打ち込んでテラス屋根を取り付けるタイプです。
リクシルのテラスSC 壁付タイプ、YKK APのソラリアF型600などが該当します。
壁付けタイプは屋根と柱で構成されており、1階にテラス屋根を取り付ける場合、外からは直接柱が見えません。柱は地面に埋めるため、すっきりとした印象を与えられます。1階用のテラス屋根は2〜3階用と比べ、サイズの選択肢も豊富です。
反面、ビスを打ち込んで住宅を傷つけるため、住宅の一部または住宅自体の保証がなくなる可能性があります。壁付けタイプを検討している場合、必ずハウスメーカーに確認しましょう。
独立タイプ
独立タイプとは、地面に柱を設置してテラス屋根を取り付けるタイプです。
LIXILのフーゴF テラスタイプ、三協アルミのレボリューDシリーズなどが該当します。
独立タイプは壁付けタイプと異なり、ビスを住宅に打ち込むことはありません。住宅の保証がなくなる心配もなく、安心してテラス屋根を設置できます。
また、設置場所の選択肢が豊富な点も魅力です。外壁がタイル張りや照明の影響など、外的要因をさほど気にせず、テラス屋根の設置場所を選択できます。
しかし、施工の際は住宅から約10㎝離れた場所に設置しなければなりません。隙間から雨水が入りやすいため、洗濯物をする際は濡れる可能性があります。雨水の浸入を防ぐため、すき間ふさぎ材の使用を依頼しましょう。
テラス屋根の後付け工事前に把握すべき内容
DIYでの設置はデメリットが多い
テラス屋根をDIYで設置する選択肢は推奨できません。
住宅の2階にテラス屋根を設置する場合、危険が伴います。本格的な足場を組むにしても、単管パイプやブラケット、足場板など、さまざまな資材が必要です。
また、専門的な知識がないまま誤った施工をすると、耐久性も低下します。施工品質や安全性、手間の面からDIYでの設置はデメリットが多いため、専門業者に依頼しましょう。
柱の種類を知る
独立タイプのテラス屋根は、商品によって柱の配置位置が3つのタイプに分けられます。
前柱仕様(柱が外壁と逆側) | 中柱仕様(T字型) | 後柱仕様(柱が外壁側) |
・壁側に障害物がある場合も設置可能 ・目隠しパネルの設置にも対応している | ・屋根の安定性に優れている ・開放感を保てる | ・室内から見て柱が視界に入らない ・住宅の基礎の状態に左右されない |
LIXILのフーゴF テラスタイプ | YKK APのレセパ | 三協アルミのセパーネ |
もっとも一般的なタイプは前柱仕様です。植物やホースなど、住宅の壁側に障害物があったとしても影響を受けません。目隠しパネルの設置にも対応しており、プライベート空間を演出できます。
前柱仕様のテラス屋根は外部からの視線を遮りたい方、テラス屋根をリビングの延長として使いたい方におすすめです。また、中柱仕様を選んだ場合、室内と室外どちらから住宅を見ても、スッキリとした印象を与えられます。
後柱仕様も同様に柱が目立ちにくく、開放感を演出しやすい点が特徴です。
設置場所に応じたサイズを選ぶ
テラス屋根を住宅のどの階数に設置するかによって、注意点が異なります。間口・出幅・高さについて、1階と2・3階での違いをみていきましょう。
1階に設置する場合
間口は、窓より90cm以上大きいサイズの商品を選びましょう。左右ともに45cm以上のスペースを確保できている状態になるため、雨が室内に吹き込むリスクの軽減に加え、紫外線もある程度遮断できます。
出幅によって、洗濯物の干せる方法が変わります。洗濯物を1列で干す場合は150cm、2列で干す場合は210cmほど、出幅が確保されている商品を選びましょう。高さに関しては標準の高さである、240cm前後で問題ありません。
高さに関しては標準で問題ありません。
2階または3階に設置する場合
間口は、間口は、窓より90cm以上大きいサイズの商品を選びましょう。
2階または3階にテラス屋根を設置する場合、出幅に注意が必要です。施工の際にテラス屋根の柱がベランダに当たらないよう、ベランダの内寸を測ってから商品を選びましょう。
高さに関しては標準で問題ありません。
設置場所を決めておく
日当たりや風向きを考えながら、どの場所にテラス屋根を設置しておくか、考えておくことが重要です。日当たりが悪い場所にテラス屋根を設置すると、洗濯物を長時間干しても完全に乾きません。
また、頻繁に台風や強風が起きる地域の場合、テラス屋根と寝室の位置が近過ぎると、睡眠に悪影響を及ぼす可能性があります。雨や風の音を気にせず眠れるよう、寝室から離れた場所に設置しましょう。
デザインと色の特徴を理解しておく
ご自身のイメージに合ったテラス屋根を設置するには、デザインと色の特徴を把握しておくことが重要です。商品のデザインは以下3種類に分けられます。
- 屋根が薄いデザイン
- フレームがないデザイン
- 木目調のデザイン
屋根が薄いデザインは、独立タイプのテラス屋根で主に採用されています。家の種類を問わず、洗練された印象を演出できる点が特徴です。フレームがないデザインは視界に障害物が入らないため、開放感やスッキリとした印象を与えられます。
一方、木目調のデザインはウッドデッキと相性がよく、落ち着いた雰囲気や温かみを演出したい方におすすめです。また、色ごとに与える印象の違いに関して以下の表にまとめました。
住宅の外観や演出したいイメージと照らし合わせながら、デザインや色を決めましょう。
色の種類 | ホワイト | ナチュラルブラウン | ダークブラウン |
与える印象 | ・清潔感 ・爽やかさ ・明るさ | ・カジュアル ・シンプル ・自然体 | ・上品 ・高級感 ・エレガント |
相性の良いデザイン 外壁材 | ・白 ・ガルバリウム鋼板 | ・タイル ・レンガ | ・同じ色の外観 ・大理石 |
ホワイト
与える印象 | ・清潔感 ・爽やかさ ・明るさ |
相性の良いデザイン・外壁材 | ・白 ・ガルバリウム鋼板 |
ナチュラルブラウン
与える印象 | ・カジュアル ・シンプル ・自然体 |
相性の良いデザイン・外壁材 | ・タイル ・レンガ |
ダークブラウン
与える印象 | ・上品 ・高級感 ・エレガント |
相性の良いデザイン・外壁材 | ・同じ色の外観 ・大理石 |
積雪量や台風の多さを考慮する
東北や北海道など、積雪量が多い地域に住んでいる場合、耐雪仕様のテラス屋根を選ぶ必要があります。
耐雪仕様出ない場合は雪の重さに耐えきれず、破損するケースも珍しくありません。積雪量に応じて、以下3種類に屋根をタイプ分けできます。
耐積雪量 | タイプ | 主な該当地域 |
積雪20cm未満 | 一般地域タイプ | ・首都圏 ・沖縄 ・九州 |
積雪20~50cm程度 | 積雪地域対応タイプ | ・東北(太平洋側) ・関東北部 |
積雪100cm以上 | 豪雪地域用 | ・北海道・東北(日本海側) ・北陸 |
テラス屋根を後付けした場合の工事費用
壁付けタイプと独立タイプ、双方の工事費用に関してみていきます。
壁付けタイプ
壁付けタイプのテラス本体+工事費用は、20万〜45万が相場です。
テラス本体の費用は10万〜30万ほどで、別途工事費用が加算されます。壁付けタイプのテラス屋根を取り付ける際は、支柱基礎工事や防水工事などを実施しなければなりません。
耐雪仕様や遮熱仕様タイプを検討している場合、さらに数万円の追加費用が発生します。
【工事費用の内訳】
- 本体:10万〜30万円
- 支柱基礎工事:3万〜6万円
- 外壁固定費:3万〜6万円
- 防水工事:2万~3万円
独立タイプ
独立タイプのテラス本体+工事費用は、30万〜65万が相場です。テラスの本体価格は壁付けタイプよりも高く、20万〜50万円程度かかります。
【工事費用の内訳】
- 本体:10万〜30万円
- 支柱基礎工事:5万〜10万円
- テラス屋根設置費:3万〜6万円
テラス屋根を後付けするときにチェックすべきこと
テラス屋根の形状を知る
テラス屋根の形状はアール型とフラット型、大きく2種類に分けられます。
アール型は屋根の前面がカーブしており、雨や雪が溜まりにくい構造です。部分的に加工されているため、同じ屋根サイズの商品でもフラット型より1万円ほど施工費用が高くなります。
アール型は、積雪量や台風が多い地域に住んでいる方に適した形状です。一方、フラット型は屋根全体が平面になっており、スタイリッシュな印象を与えられます。木目調やタイル張りなど、モダンなデザインに仕上げた家に適した形状です。
テラス屋根の素材を知る
テラス屋根に使用される素材には、主にポリカーボネートが使われています。ポリカーボネートとは、熱可塑性樹脂を原料とするプラスチック素材です。耐衝撃性や耐火性、透明度など、優れた機能を持っています。
反面、熱を通しやすく、夏の暑さが一段と厳しくなる点がデメリットです。夏の暑さや日差しを和らげるため、遮熱機能を搭載したポリカーボネートも存在します。
遮熱機能を持つポリカーボネートを選んだ場合、通常より2〜3万円ほど費用が高くなります。
屋根の耐久性を考慮する
台風や積雪量が多い地域に住んでいる場合は、耐久性に優れた商品を選ぶことが必要です。
台風の頻度が多い地域の場合、安定性に優れた中柱仕様のテラス屋根を設置しましょう。また、積雪量が多い場合は、耐雪仕様のテラス屋根を導入するのがおすすめです。通常より商品価格は高いですが、破損や修理のリスクを抑えられます。
テラス屋根を後付けする費用を安くするには?
オーニングやサンシェードの設置を検討する
オーニングやサンシェードは、共にテラス屋根より施工費用を安く抑えられます。
オーニングの本体価格は約15万〜20万円、施工費用は約5万円が相場です。本体価格+施工費用で約20万~25万円になります。
サンシェードは本体価格が約2万〜3万、施工費用は約2万円が相場です。本体価格+施工費用を合わせても、約4万〜5万で取り付けられます。
ただし、両方とも雨や風、雪への耐久性は低く、天候不良の際にも洗濯物の干し場としては使えないので注意が必要です。
オーニングとサンシェードについて
オーニングとは、オープンカフェなどで使われているような、開閉式の日よけのことです。天候や気温に応じて調整できる点が魅力で、夏場はオーニングを開いて紫外線や蒸し暑さを和らげ、冬場は閉じて室内の温度を高めます。
サンシェードは、屋外に取り付けるロール状の日よけカーテンです。オーニングと同様、強い日差しや紫外線を遮断できます。
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テラス屋根の設置工事の依頼先には、エクステリア・外構工事の専門会社を選ぶのがおすすめです。他の工事業者と比べて商品の仕入れ数が多く、テラス屋根本体の価格を抑えられます。
テラス屋根の仕入〜施工まで、一貫して任せられるため、外注費が発生しません。また、商品や施工に関して豊富なノウハウを持っており、要望に対して柔軟な対応が望めます。
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リフォーム会社や工務店に依頼する場合は、自社施工を強みとする会社に依頼しましょう。
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