現在ガスコンロを使っている方の中には、安全性や掃除がしやすい点などからIHコンロに取り替えたいと考えている方もいるのではないでしょうか。
IHコンロにはメリットとデメリットの両方があるため、それぞれを理解したうえで検討することが大切です。この記事では、IHコンロの特徴やリフォーム費用の相場などを解説します。ぜひ参考にしてください。
IHコンロとは?
IHコンロの設置を検討する際は、IHコンロの特徴や種類を知っておくことが大切です。ここでは、IHコンロの基本的な仕組みについて解説します。
特徴
IHコンロとは、加熱する際に火やガスを使わず、電力のみで発熱する調理器具のことです。IHコンロ以外に、IHクッキングヒーターと呼ばれることもあります。2000〜2007年ごろに普及率が急上昇し、今ではシステムキッチンに導入するのが一般的となっています。
「IH」は誘導加熱を意味しており、電磁誘導の原理を応用して発明されました。IHコンロの原理を簡単に説明すると、はじめに搭載されたコイルに電力が流れることで磁界が発生します。磁界が調理器具に干渉した際に渦電流が発生し、電気抵抗が起こって発熱する仕組みです。
種類
IHコンロは、ビルトインタイプと据え置きタイプの2種類に分かれます。ビルトインタイプはキッチンの一部に組み込まれており、家づくりやリフォームの際に用いられることが多いです。
据え置きタイプはキッチンと一体化しておらず、コンセントがある場所ならば置くだけで使えます。どちらも熱源が2口以上あるため、設置する際は専用の200V配線が必要です。
ガスコンロとの違い
IHコンロは、ガスコンロと比較されることがよくあります。ガスコンロの仕組みと、どのような違いがあるのかを見ていきましょう。
ガスコンロとは?
ガスコンロとは、ガスを燃料に用いて加熱する機器のことです。システムキッチンに組み込むビルトインコンロと、据え置き型のテーブルコンロの2種類があります。
ガスコンロの主なメリットは、火力が強い点や調理器具を選ばない点です。一方で、火事のリスクやお手入れの手間がかかることには注意しなければいけません。
どんな違いがある?
IHコンロとガスコンロには、さまざまな違いがあります。なかでも大きな違いは、調理の際に利用するエネルギーです。IHコンロが電気をエネルギーとして発熱するのに対し、ガスコンロは加熱時にガスを使います。
IHコンロを使用する際は電気が必要なため、停電すると使用は不可能です。それでは、ガスコンロは停電時も使えるのかというと、厳密にはそうではありません。
乾電池を用いるタイプを除き、ガスコンロを使う場合は点火時に電気が必要です。つまり、停電の際はガスコンロの電源がつかないため、IHコンロと同様に使用できなくなります。
IHコンロとガスコンロはエネルギーに大きな違いがあること、停電の際はどちらも使用できないことを理解しておきましょう。
IHコンロのメリット
IHコンロには、以下のようなメリットがあります。
- 安全性が高い
- 掃除が簡単
- 熱効率が高い
- 夏でも使いやすい
安全性が高い
IHコンロはガスを使わないため、安全性が高いのが特徴です。ガスコンロでありがちな火移りや消し忘れの心配がなく、火事などのリスクが抑えられます。特に高齢の方や子どもがいる家庭では、火が出ないIHコンロのほうが安心して使えるでしょう。
掃除が簡単
IHコンロは凹凸がないフラット構造のため、簡単にお手入れも可能です。食べ物をこぼしたり油汚れが付着したりしても、さっと拭くだけで清潔に保ちやすいのは大きなメリットでしょう。
熱効率が高い
熱効率の良さもIHコンロの優れているポイントです。ガスコンロの熱効率が約45〜55%であるのに対し、IHコンロの熱効率は約90%となっており、およそ2倍の差があります。熱効率が高いと調理器具がすぐに温まるため、調理時間の短縮につながるでしょう。
参照:スマートでんきコラム「IHコンロって何がいいの?ガスコンロとの違いを比較」
夏でも使いやすい
IHコンロは調理器具と密着していることから、調理中でもキッチンの温度が上昇しにくくなっています。また、ガスコンロと違って風が吹いても火が消えないため、エアコンや扇風機を使っても問題ありません。
特に夏はキッチンの温度が上がりやすいですが、IHコンロなら快適に料理ができるでしょう。
IHコンロのデメリット
IHコンロを導入するのであれば、以下のようなデメリットも知っておくことが重要です。
- 調理器具が限られる
- 火力の微調整ができない
- 停電時に使用できない
調理器具が限られる
IHコンロは、使える調理器具が限られます。IHコンロを導入するのであれば、IH対応の調理器具を用意しなければいけません。
火力の微調整ができない
IHコンロの火加減は段階に分けて設定されており、火力の微調整ができません。火力を自分の目で確認できないため、使いながら火加減の感覚をつかむ必要があります。
停電時に使用できない
IHコンロは電気を必要とするため、停電時は使用できなくなります。災害時に備えて、乾電池で動くタイプのガスコンロなどを持っておくのがおすすめです。
IHの電気代はどれくらいかかる?
IHコンロの導入を検討する際は、月々の電気代が気になりますよね。一般社団法人日本電機工業会(JEMA)によると、IHコンロを1か月使った場合の電気代の目安はおよそ1,020円です。この金額は、標準的な4人家族で、朝・昼・晩に標準的なメニューを調理した場合を想定しています。
一方で、都市ガスを使用する場合のガス代の目安は、月々およそ600円です。IHコンロとガスコンロを比較すると、IHコンロのほうが料金が高いことがわかるでしょう。
ただし、使う時間帯や料金プランによって料金は変動するため、状況次第ではIHコンロのほうが料金が安いケースもあります。
参照:一般社団法人 日本電機工業会(JEMA)「11月1日は『IH クッキングヒーターの日』 プレゼントキャンペーン」
IHへのリフォーム費用の相場
IHコンロを導入したいと考えているなら、リフォーム費用の相場をチェックしておきましょう。IHコンロに取り替える場合と、キッチン全体をリフォームする場合の相場は以下のとおりです。
リフォーム内容 | リフォーム費用の相場 |
ガスコンロをIHコンロに取り替える | 10万〜30万円 |
キッチン全体をリフォームする | 50万〜150万円 |
参照:リノベーションラボ「キッチンをIHにリフォームする費用・注意点、メリット・デメリット」
IHコンロにリフォームする際の注意点
IHコンロにリフォームする際は、以下の3つのポイントに注意が必要です。
- キッチンリフォームが必要な場合がある
- ガス設備を撤去しなければいけない
- 分電盤の工事が必要
キッチンリフォームが必要な場合がある
キッチンの構造が古いケースでは、IHコンロを設置できないことがあります。古いキッチンにIHコンロを組み込むためには、キッチン全体をリフォームしなければいけません。
IHの取り替え費用とキッチンのリフォーム費用には大きな差があるため、想定よりもコストがかさむ可能性があります。
ガス設備を撤去しなければならない
IHを設置する際は、ガス設備の撤去が必要となるケースが多いです。撤去作業は素人には難しいため、専門業者に依頼しなければいけません。
分電盤の工事が必要
一般的なIHコンロは、200Vの専用回路につなぐ必要があります。既存の分電盤で200Vに切り替えられない場合は、専門資格を有する業者に工事してもらわなければいけません。
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