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  6. アナログイラストに必要な道具とは?ジャンル別にご紹介
2021/09/18 2021/09/22

アナログイラストを描くには、まず道具を揃えましょう。しかし、ジャンルによって必要な道具は異なるため、揃える際の注意点や費用などもバラバラです。今回は、代表的な6つのジャンル別に必要な道具を初心者目線で紹介します。アナログイラストを描いてみたいけど、何から始めたらいいのかわからないという方はぜひ参考にしてください。


目次


【ジャンル別】アナログイラストを描くために必要な道具

アナログイラストにはジャンルがたくさんあります。どのジャンルのイラストを描きたいかによって必要な道具は異なりますし、それらを揃える際の費用や注意点もまちまちです。今回は、水彩画・アクリル画・油絵・パステル画・色鉛筆画・鉛筆画の6つのジャンル別に紹介していきます。


鉛筆画(デッサン)

鉛筆は一番身近な画材です。特にデッサンは他のジャンルの絵を描くための基礎になります。

必要な道具

  • 鉛筆(濃さの異なるもの複数本)
  • 画用紙
  • 練り消しゴム(消しゴム)

費用・注意点

2,000円~4,000円程度あれば揃えることができます。鉛筆の濃さの全部で17種類もあり、大きく分けると、H・F・Bの3つです。(BはBlack、HはHardの略。)濃くなるほど芯は柔らかく、薄くなるほど芯は硬くなります。基本的には、2BやBを中心に使いつつ、2H~4Bまで用意しておくと良いでしょう。


色鉛筆画

一般的に使用されているのは油性ですが、水性色鉛筆もあります。水を塗った部分に描くと芯が溶けて絵の具のように描けるのが特徴です。使い方次第で、水彩画やアクリル画に劣らないクオリティの絵を描くことができます。

必要な道具

  • 色鉛筆(油性か水性)
  • 画用紙
  • 練り消しゴム(消しゴム)

費用・注意点

5,000円程あれば、最低限のものは揃えることができます。ただし、水性色鉛筆の価格は油性色鉛筆の約2倍です。また、色鉛筆は色の種類が多く、メーカーによって芯の硬さが微妙に違います。100色以上のセットを買ったり、バラ売りで好きな色を買い足したりすると、数万円以上かかるので注意が必要です。


水彩画

学校の授業などでも定番の水彩画。水彩絵の具を多めの水で溶いて使います。グラデーションとにじみが美しいのが特徴です。しかし、一度塗ったところは色を戻せません。

必要な道具

  • 水彩絵の具12色
  • パレット
  • 筆洗いバケツ
  • ナイロン筆
  • 画用紙
  • 画板
  • 雑巾

費用・注意点

5,000円~8,000円程度で揃えることができます。最初から高い絵の具を使う必要はありません。12色もあれば十分。気になる色はあとから買い足せばOKです。

筆洗いバケツはわざわざ買わなくても、ペットボトルなどで代用できます。ナイロン筆は最低限、大・中・小の3本があればいいでしょう。画用紙はF6号ぐらいの大きさがおすすめ。雑巾は使わなくなったTシャツなどを切って使っても大丈夫です。

水彩絵の具の種類

水彩絵の具には、透明と不透明の2種類があります。
透明水彩絵の具を使うと、下の画用紙の色が透けて見えるため、セロファンを重ねたような表現ができます。塗り過ぎたときに薄くしやすいのが特徴です。絵の具が乾いても濡らせば色を取れるので、少量でも長く使い続けられるコスパの良さも魅力的。

不透明水彩絵の具(ガッシュともいう)は、透明水彩絵の具よりも含まれる顔料の量が多いため、下の色を隠すことができます。間違えても塗り直しがしやすいです。


アクリル画

アクリル画に使うアクリル絵の具も水性ですが、水彩とは少し違います。アクリル絵の具は最初は水性ですが、乾くと耐水性になるのが特徴です。そのため、表現の幅が広くなります。

必要な道具

  • アクリル絵の具12色
  • 紙パレット
  • 筆洗いバケツ
  • ナイロン筆
  • 画用紙
  • 雑巾

費用・注意点

3,000円~8,000円程度で揃えることができます。アクリル絵の具は水彩絵の具と違って、一度乾くと落とすのが大変です。したがって、木製やプラスチック製のパレットはあまりおすすめしません。少し高いですが、使い捨ての紙パレットであればいちいち洗わなくてもいいのでおすすめです。

牛乳パックで代用できます。筆洗いバケツやナイロン筆に関しては水彩画と同様です。木製のパネルに画用紙などを張って描きます。画用紙の代わりにケント紙やキャンバス地を使うこともあります。

アクリル絵の具の種類

こちらも水彩絵の具と同じく、2種類あります。普通のアクリル絵の具は、透明度が高いので、乾燥した絵の具の層に透明色を薄く塗ることで、色を鮮明にして深みを出すグレーズ技法に向いています。透明水彩絵の具に近いです。

もう一つのアクリルガッシュは、不透明水彩絵の具に近く、下の色が透けないので、ムラなく塗ることができます。また、乾燥するとツヤが出てマットな質感になるのも特徴です。しかし、含まれている顔料が多いため、乾いたときにひび割れしたり、日に当たると変色したりしやすいというデメリットもあります。


油絵

油絵は誰もが知っていると思いますが、実際に描いたことがある人少ないのではないでしょうか。実はそれほど難しくはありません。絵の具を油と練り合わせて使うのが特徴です。道具の使い方さえマスターしてしまえば、誰でも始めることができます。

必要な道具

  • 油絵の具12色
  • 溶き油(画用液)
  • 油壺
  • 絵筆
  • ペインティングナイフ
  • 筆洗い液(ブラシクリーナー)
  • パレット
  • キャンバス
  • イーゼル
  • 雑巾

費用

1万円~2万円程度で揃えることができます。最低限必要な道具が一式揃っているスターターセットがおすすめです。

溶き油・油壺

溶き油は水彩画における水の役割を果たします。絵の表面にツヤや光沢を出し、保護する効果もあります。種類によって、仕上がりや乾燥にかかる時間は様々です。作品のイメージに合わせて使用するものを選びます。

ただし、初心者の方は、揮発性油のターペンタイン(テレピン)と調合溶き油のペインティングオイルがあれば十分です。下塗り時にターペンタインを使い、ペインティングオイルを使って描き上げます。

油壺は、溶き油を入れておくための容器です。パレットに付けて使います。初心者の方は、陶器製やプラスチック製の絵皿で代用可能です。

絵筆・ペインティングナイフ

絵筆は、様々な種類がありますが、一般的に弾力と耐久性の高い豚毛の筆を使用します。

色ごとに分けて使うので、8号~16号の平筆が4~5本、6号~12号の丸筆が3~4本あると便利です。(号が大きくなるほど、太く長くなります。)


ペインティングナイフは、パレットの上で絵の具を混ぜたり、絵の具を厚く塗ったりするときに使います。他にも線を引いたり、絵の具の層を削ったりするのに使うことができます。刃先が65~80㎜のものと30㎜前後の2種類があると便利です。

筆洗い液(ブラシクリーナー)

筆洗い液は、絵を描き終わった後に使うものです。筆についた絵の具を雑巾などである程度拭き取ったら、筆洗い液につけて優しく振り洗いします。その後はぬるま湯と石鹸で良く洗って乾燥させましょう。

筆洗い液を使う時は、筆洗器という専用の容器があると洗いやすいです。初心者の方や持ち運びを重視する方は、100㎖~150㎖のミニボトルタイプがおすすめ。

パレット・キャンバス・イーゼル

油絵用のパレットとしては、木製のパレットが有名ですが、使用後にきちんと洗わないと絵の具がこびりついて取れなくなることがあります。初心者の方や頻繫に使わない方は、アクリル画と同じく紙パレットがおすすめです。

油絵で使うキャンバスは、木枠に麻布を張ったものが一般的。すでに布が張ってあるキャンバスもありますし、ロールキャンバス(布)と木枠を別々に買って自分で作ることもできます。初心者の方は、すでに布が張ってある張布キャンバスがいいでしょう。大きさはF4号かF6号が扱いやすいのでおすすめです。

イーゼルは、キャンバスを固定するために使います。三脚型やH型、アルミ製や木製など種類はたくさんありますが、アルミ製の折りたたみタイプがおすすめ。軽量で持ち運びやすいです。


パステル画

粉末の絵の具を押し固めたチョークような画材(パステル)を使って描くため、筆は使いません。色鮮やかで柔らかい質感を表現するのに適していて、指や布などを使ってぼかしたり、色を混ぜたりすることができます。

必要な道具

  • パステル24~36色
  • パステルフィキサチーフ
  • 画用紙
  • ガーゼ、コットン
  • 練り消しゴム(消しゴム)

費用・注意点

6,000円~8,000円程度で揃えることができます。パステルはあまり色が変わらないので、最初からある24~36色程度合った方がいいでしょう。 パステルフィキサチーフは必須アイテムです。

パステルの粉を紙の上に定着させるために、仕上げに使います。ほとんどがスプレー缶タイプです。途中で使えるタイプと最後に使うタイプの2種類があります。屋外で使用しましょう。

パステル画を描くときは、水彩画で使うも画用紙で問題ありません。表面がツルツルした紙は色がのりづらいので不向きです。ガーゼやコットンは色をぼかすために使います。擦筆(さっぴつ)という専用の道具もありますが、綿棒でも代用可能です。

パステルの種類

パステルには様々な種類がありますが、代表的な4つを紹介します。

  • ソフトパステル
  • ハードパステル
  • オイルパステル
  • パステルペンシル

ソフトパステルは柔らかいので、粉状にして大きな面を塗ることができます。比較的お手頃な価格で、描きやすいので初心者の方におすすめ。逆に、ハードパステルは程よい硬さがあるため、下書きや線で描くときに便利です。描いた後に少しぼかすこともできます。

オイルパステルは油分を多く含んでいるため、クレヨンに近く、クレパスもその一種です。他のパステルよりも定着力があり、油絵のような深みのある表現ができます。

パステルペンシルは、顔料を多く含んだ柔らかい色鉛筆のようなものです。細かい部分を描くのに適しています。


初心者におすすめのジャンル3つ

初心者の方におすすめするジャンルは、前半に紹介した鉛筆画、色鉛筆画、水彩画の3つです。

どれも揃える道具が比較的少なく、準備や後片づけにもそれほど苦労しません。色鉛筆や水彩絵の具に関しては、最初からたくさん買わなくても大丈夫。描いていくうちに欲しい色、使いたい色を買い足せばいいので、初期費用を抑えられます。

油絵は揃える道具が多いですし、スペースの確保や片づけなどが大変です。パステル画は道具はそれほど多くありませんが、パステルフィキサチーフの使用時には注意が必要ですし、粉がたくさん出るので掃除に時間がかかります。


初心者におすすめの道具

最後に、初心者の方におすすめの鉛筆画、色鉛筆画、水彩画に必要な道具を3つ紹介します。


鉛筆

鉛筆はメーカーによって形や硬さは様々ですが、デッサンをするときに多くの方に愛用されているのは、「三菱ユニ」や「ステッドラー」です。どちらもプロから愛用されているので、初心者の方にもおすすめします。

油性の色鉛筆は「トンボ製品」や「三菱ユニ」が有名です。水性の色鉛筆はデッサン用の鉛筆としても人気の高い「ファーバーカステル」がおすすめ。

鉛筆も色鉛筆もまだまだ他にたくさん種類があるので、いろいろなメーカーのものを使って自分に合ったものを見つけましょう。


画用紙

鉛筆画や色鉛筆画には、ある程度厚みがあって耐久性の高いものがおすすめ。たくさん描くならスケッチブックの方が使いやすいです。ただし、色鉛筆を使って繊細な絵を描きたい場合は、目の細かい画用紙や表面がツルツルしたケント紙がいいでしょう。

また、水性色鉛筆や水彩絵の具を使うときは、水彩紙がおすすめです。画用紙と比べると、塗った時に表面が毛羽立たず、絵の具の特性を最大限引き出すことができます。


絵の具

おすすめの水彩絵の具は以下の3つです。

  • ぺんてる
  • サクラクレパス
  • ホルベイン

「ぺんてる」と「サクラクレパス」はどちらもチューブが柔らかく、お子さんでも使いやすいです。また、含ませる水の量によって、透明と不透明の調整ができるので、自分のイメージ通りに描くことができます。

「ホルベイン」は発色がよくプロからも愛用されています。カラーバリエーションも豊富で、混色が難しい初心者の方にもおすすめの絵の具。価格もリーズナブルで、取り扱っているお店も多いので購入しやすいです。


Zehitomoで絵画・デッサンレッスンを探してみる

イラストや絵画を描く道具を揃えたら、Zehitomoで絵画・デッサンレッスンを探してみませんか。具体的な描き方のコツや道具の使い方はプロから教わったほうが飲み込みが早くなります。もちろん、まだ描きたいジャンルが決まっていない方でも大丈夫。画材のレンタルをしている教室もあるので、実際にいくつかのジャンルを体験してみてから決めることができます。


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