家庭教師や英会話スクールを利用せずに独学で英語の勉強をしようと思ったとき、もっとも大事なポイントは継続することです。
例えば、英検の筆記試験であと1点で不合格になり、それから英語が嫌いになってしまった人が私の知り合いには結構います。安心してください。自慢ではありませんが、私は英検準1級の筆記試験で2回連続であと1点で不合格になったことがあります。それでも、私は継続して受験して合格を手にすることができました。
今回はそんな私だからこそ書ける、いかに勉強を継続するかにポイントを置いた勉強法を紹介していきたいと思います。
英語初心者に試して欲しいおすすめの勉強法3つ
1.文化に触れる
英語初心者が独学で英語を学ぼうとするときに教科書とノートを使って粛々と勉強するだけではなく、たまには動機づけのためにその国の文化に触れてみるのもいい方法です。
fish and chipsという料理をご存知でしょうか。イギリスを代表するファーストフードです。私が高校生だった頃、fish and chipsの写真が英語の教科書に載っていました。当時の私はチップスといえばポテトチップスしか思い浮かびませんでしたので、なぜチップスが棒状になっているのか不思議で仕方がありませんでした。しかしこの未知の料理へのあこがれが、私の英語学習への意欲をかきたててくれたことを今でも記憶しています。
田舎者の高校生の私には手が届きませんでしたが、少しおしゃれなレストランに行けば日本でもfish and chipsを食べることはできます。アメリカに興味のある人は、たとえば携帯電話をiPhoneに機種変更することもアメリカ文化に触れる一つの方法です。
英語が話される国の文化に触れることは勉強意欲を継続するために効果的な方法といえます。
2.英英辞書を買う
「英英辞書は持っていてもどうせ使わないだろうから買わない」という英語初心者は多いです。たしかに、もし買ったとしても、英和辞典のように頻繁に使うものではありません。
しかし、英英辞書は何回も買い替えるようなものではありませんから、1度買ってしまえば一生モノです。死ぬまでいつでも英英辞典を引ける状態にするというところに英英辞典に投資する価値があります。
本棚に英英辞典があるだけで、自分の英語力が高まったような錯覚すら覚えます。英英辞書を使いこなす自分をイメージすることで、高い目標を持って勉強の継続ができるのです。まずは形から入るということも大事です。
3.目標を作り、達成までの過程を楽しむ
明確な目標があって進捗状況も一歩ずつ目標に近づいていると感じることができる英語学習者は、勉強が楽しくなります。
例えば、「会社でやれと言われたから仕方なく英語を勉強している」という人は、おそらく勉強を面白いとは思わないでしょう。一方で昇進・昇給であるとか、海外赴任であるとか具体的な目標がある人は、たとえ独学であったとしても、自分を奮い立たせることができますので勉強が楽しくなることでしょう。
英語を使って具体的に何をしたいのかというゴールを明確に持ち、その実現までの過程を楽しむことで、勉強意欲を継続することができます。
中学生に試して欲しいおすすめの勉強法3つ
1.単語意味調べの予習
私が英語嫌いの中学生の指導をしていて一様に言える共通点は、単語の意味がわからないということです。もちろん初めから全部わかる人などいませんから、意味調べをしようと辞書を出させるのですが、その辞書が新品同然です。いかに日頃から英単語を拒絶しているかがよくわかります。
意味調べは授業の予習でやっておきましょう。試験前にまとめてやればいいだろうと思う人もいるかもしれません。しかし、一夜漬けで覚えられる単語数には限りがありますし、何よりも、そこで辞書を引いても引いても終わらないという地獄を見てしまうと、さらに英語が嫌いになってしまいます。
予習の段階で調べる新出単語の量はたかが知れています。こまめにノートに新出単語を書いて意味調べをすることで勉強の習慣づけができます。
日頃から英単語に触れることで、継続して勉強する意欲が湧いてきます。
2.ノートに和訳をまとめる
授業の復習はノートに和訳をまとめましょう。学校の先生が和訳を板書してくださった時も、教科書ではなくノートに書いてください。
教科書の本文の下に和訳を書き込むことはおすすめできません。教科書に書き込んでしまうと、自分は英文を読んでいるつもりでも無意識に和訳を見てしまい、そこでわかったような気になってしまいます。
同様に発音をカタカナで教科書に書き込む人もいますが、発音もノートの単語意味調べの項目に書き込みましょう。
教科書の原文を読んでわからないところがあったときに、ノートを開いて確認するというスタイルにすることで、日本語に頼らずに英文を読み続けることができるようになるのです。
3.テスト前は教科書を読み込む
英語の定期テストは比較的点数の取りやすいテストです。なぜならテスト範囲が限られていますので、出題される問題文はすでにわかっています。誰でも対策さえしっかりすれば、高得点が取れるテストなのです。
テスト前の勉強では教科書の本文を読み込んで内容を理解しておきましょう。内容確認の選択問題や和訳問題は楽勝になるはずです。読み込む時のポイントとしては音読することです。ここで間違えやすい発音をチェックしておけば、発音問題での得点につながります。さらに仕上げとして教科書対応の問題集をやれば万全の対策ができます。
定期テストで得点して自信をつけることが、これからの学校生活で英語学習を続けていく上で重要なポイントです。
高校生に試して欲しいおすすめの勉強法3つ
1.よこしまな動機を持つ
「ビックになってお金持ちになりたい」「異性にもてたい」「大人になったら権力が欲しい」というような少々よこしまな動機を持つと、勉強を継続することができます。
そもそもなぜ勉強するのかを考えてみてください。親にやれと言われたからでしょうか。先生に宿題を出されたからでしょうか。「やらされている感」があるときに勉強の意欲は減退します。
逆に自発的な動機があれば、たとえそれがよこしまなものであろうと、俄然やる気が湧いてくるものです。すでに述べたように、高校時代の私は「fish and chipsを食べたい」というだいぶスケールの小さい願望を持っていましたが、それでも当時の私の学習意欲がかきたてられたことを覚えています。
大学受験までの時間は誰でも平等に与えられていますから、あらゆる手段を使って勉強のやる気を継続させた者が勝ちなのです。
2.通学時間をリスニングに使う
通学時間が長い人は、チャンスです。リスニング教材の音源を聞きましょう。
家を出る前に軽くスクリプト(台本)に目を通しておけば、始めたばかりでも部分的に聞き取れるところがあるはずです。これを継続して毎日聞けば独学でもだいぶ理解出来るようになります。
リスニングは、初期の段階では速すぎて雑音にしか聞こえませんので、初心者はかなり難しく感じます。はじめは全部聞こえなくても仕方がないという軽い気持ちで何回も聞き流しましょう。
リスニングは日本人が苦手とする分野です。多くの人が弱点とするリスニング力を鍛えることで学校のライバルと差をつけることができます。毎日少しの時間でいいので、地道にトレーニングを継続することが肝要です。
3. 1日1ページの長文を読む
1日1ページ、英語長文を読みましょう。
まず手始めに、授業の予習として教科書の和訳をしてみましょう。教科書1ページの単語を調べて、和訳をノートにまとめようとすれば、だいたい1時間はかかります。授業前日に2、3ページまとめて予習するとなるとそれなりのまとまった時間が必要になりますが、毎日こまめに1時間ずつ予習をしておけば前日に慌てることも無くなります。
毎日決まった時間に読む習慣がついてくると、逆に読まないと気持ちの悪い状態になります。これは歯磨きやお風呂に入る習慣と似ています。習慣化することで「やらされている感」もだいぶ軽減できるのです。
無理のない量とタイミングで1日1ページの読解トレーニングを続けることが肝心です。
大学生に試して欲しいおすすめの勉強法3つ
1.授業は休まない
英語に限らずですが、多くの日本の大学生は勉強が嫌いです。ここで青春を謳歌する彼らに、嫌いな勉強を好きになる方法を説いたとしても、おそらく馬の耳に念仏でしょう。しかし、勉強して単位を取らなければ卒業できませんから、いつまでも勉強に対して逃げの姿勢をとることは得策ではありません。この嫌いな勉強をいかに必要最小限の努力でやっつけるかということを考えるべきです。
答えは、授業に休まず出席してきっちりレポートを提出するということです。やるべきことさえやってしまえば、これ以上嫌いな勉強に時間を費やす必要はないのです。
サークル活動もアルバイトも大切な社会勉強です。しかし、学校の勉強をちゃんとこなした上で社会勉強も頑張るということが、大学4年間を充実したものにする最低限の勉強の姿勢です。
また、留学生の多くは「なぜ日本の大学生は、出席を取ったら退室するのか」「こんなに面白い授業なのに」と、日本人大学生の行動を疑問視します。大学は、受けたくなければ在籍し続ける必要はありません。自分の奨学金で通っているならばともかく、親にお金を出してもらっているのであれば授業には出席しましょう。do or dieの精神です!
2.家庭教師のアルバイトをする
家庭教師のアルバイトをすれば、英語の勉強ができて、おまけにお金までもらえます。
生徒さんの前で恥をかくわけにはいきませんから、必然的に勉強します。時給も他の職種に比べて高めです。将来、教育業界に就職したい人であれば現場の経験も積めますので一石三鳥です。
生徒さんの成績アップや志望校の合格に貢献できれば、大きなやりがいを感じることもできます。挑戦する価値はあるのではないでしょうか。
3.海外旅行に行く
大学生の最大の強みは、まとまった時間が取れるということです。英語に興味のある人はアルバイトでお金を貯めて海外旅行に行ってみましょう。
海外旅行は最高の独学です。ここで、英語力に自信がないから行かないと言う人がいます。自信がないからこそ、行ってください。例えば英検2級レベルの人がネイティブスピーカーの会話を聞いたとすると、おそらく速くて聞き取れません。カタカナ英語が通じなくて、汗ダラダラです。ここでどうしたらコミュニケーションをとれるのかを真剣に考える機会を得ることができます。
打ちのめされて、いいのです。大学生活におけるかけがえのない思い出を作る一環として、海外に足を伸ばしてみてください。
社会人に試して欲しいおすすめの勉強法3つ
1.朝に勉強する
社会人は仕事もありますので、まずは1日のどこかで勉強時間を確保する必要があります。仕事終わりは疲れていてビールも飲みたいということであれば、朝に勉強してみてはいかがでしょう。
早起きして朝の1時間を英語の勉強に使うと頭も冴えますので、1日のエンジンのかかりが格段に変わります。
会社に着いたら始業時間と同時にトップギアです。同僚が二日酔いと格闘している時間にバリバリ仕事をこなすわけですから、必然的に残業仕事も減り、定時で帰れます。
そしてアフターファイブのビールもおいしいとなれば、朝勉強をやる価値はありそうですよね。
2.毎日ブログを書く
さて、朝勉強で具体的に何をするかですが、英語でブログを書くという勉強方法があります。
英文は①結論、②裏付け、③もう一度結論という構成で書きます。短い文で構いませんのでまずはこの構成のルールにしたがって作文してください。語彙が増えてきたら徐々に文章を充実させていきましょう。
さらに、無料の日記添削サイトを使えば、ネイティブに英語を教えてもらえますので非常に勉強になります。
ブログは無理のない量で、毎日継続して書くことが重要です。
3.移動時間をリスニングに使う
細かい移動時間や空き時間は独学でリスニング力を鍛える時間として利用できます。
ちなみに私は移動時間にトニー・ロビンズの自己啓発CDを聞いていますが、ポジティブな考え方も身につきますので、一石二鳥です。教材によっては単語学習ができるものもありますので、ご自身のレベルや興味に応じて教材を選んでください。
通勤時間も聴く力を鍛えるチャンスです。有効活用できるすきま時間はないか、あらためて見直してみましょう。
最後に
語学の勉強は時間がかかりますので、実は愚直に前進し続ける不器用な人のほうが大成しやすいということが言えます。それゆえ、今回紹介した勉強法はほとんどが毎日こつこつ続けて結果を出す方法です。
実践できそうな勉強法があれば、ぜひじっくり腰を据えて取り組んでみてください。一朝一夕で結果は出ませんが、必ず道は成功につながっています。
英語の勉強は粘ったもの勝ちです。あきらめずに、頑張ってください。
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