筋トレの効果を上げるために、進んで摂るべき栄養素があることはご存知ですか?それは筋肉・血液・骨をつくるタンパク質と、エネルギーの源となる炭水化物です。
タンパク質が不足すると筋肉量は増えず、また炭水化物が不足すると体は体内のタンパク質を分解してエネルギーを作り出そうとするため、筋肉が合成されにくくなってしまいます。
栄養だけではなく筋トレ後の過ごし方も、筋トレの効果をアップさせるためには大切。「これから筋トレを頑張りたい!」「早く効果を感じたい!」という方はぜひ参考にしてみてください。
(参照元情報:農林水産省、森永製菓株式会社、大秦野内科クリニック、横浜市スポーツ医科学センター、株式会社 健康体力研究所、2022年6月現時点情報。医療に関する判断は必ず専門の医師の判断を仰ぐようにしてください。)
筋トレの効果
みなさんは何を目的に筋トレをしていますか?筋トレは、筋肉量を増やすことができるのはもちろん、それに伴って代謝が上がり痩せやすくなるなど様々な効果が期待できます。
ここではまず、筋トレで得られるメリットをいくつか紹介します。
1. 基礎代謝の向上
筋トレをすることで得られる1番のメリットは筋肉量が増加すること。脂肪が筋肉に代わることで見た目も引き締まって見えるでしょう。さらに、基礎代謝量も上がります。
基礎代謝とは、運動をしていない平常時の体が消費するエネルギー。つまり、基礎代謝量がアップすると、普段の生活の中で消費するエネルギーが増加します。そのため、太りにくく痩せやすい体を作ることができます。
2.血流を良くする
筋肉量の増加は、血流改善にも繋がります。特にふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれる、血を下半身から上半身へと循環させるうえで非常に重要な部位。
ふくらはぎの筋肉を鍛えることで、ポンプ作用が向上し血流も良くなります。肩こりやむくみ、冷え性は血流が良くないことが大きな原因です。悩んでいる方はぜひ筋トレをしてみてください。
3.老化防止
筋トレで期待できる美容効果は様々。筋トレをすると、成長ホルモンが体内で分泌されます。この成長ホルモンは、年を取るにつれて分泌量が減少し、それが老化に繋がります。
成長ホルモンは、骨や髪を丈夫にし、肌に艶を与え、認知症や糖尿病の発症リスクを減少させてくれます。年を重ねるほど、筋トレをすることによる美容効果は大きいと言えるでしょう。
4.ストレス減少
筋トレは肉体的な変化はもちろん、ストレス解消にも役立ちます。筋トレや運動をして汗をかくことで、スッキリした経験がある方は多いのではないでしょうか。
実は、筋トレを行うとセロトニンやエンドルフィンなど様々な脳内ホルモンが分泌されます。これらのホルモンは苦痛を和らげる作用があるため、よりリラックスした状態を保つことができます。
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タンパク質摂取のポイント2つ
1.筋トレ後何時間以内にタンパク質を摂取するべき?
ゴールデンタイムとも言われる筋トレ後30分以内に摂取することが理想的。その時間帯は体が回復・修復を求めて、栄養を吸収しやすい状態になっています。体を作る材料であるタンパク質を積極的に補給しましょう。
また、継続するためには工夫して食事を楽しむことが大切です。例えば朝食に豆腐、昼食に肉、夕食は魚、という風に変化をつけてタンパク質を摂取してみるのはいかがでしょうか?
2.タンパク質の摂取量の目安やおすすめの量
筋トレ後30分以内に摂るたんぱく質の量は必ずしも多くなくて大丈夫。牛乳なら300cc、卵なら1個半程度であれば気軽に摂取しやすいでしょう。
筋トレを行なっている方は体重×2gのタンパク質摂取が理想と言われています。これは食材の重さではなく、食材に含まれるたんぱく質の重さのことです。例えば鶏のむね肉は100g当たり20g前後のタンパク質が含まれています。50キロの体重の人が一日で100gのタンパク質を鶏のむね肉から摂るには、500gのむね肉を食べなくてはならないということになります。
だからこそ、いろいろな食材からタンパク質を摂って飽きるのを防ぐことが肝心です!
タンパク質が含まれるおすすめの食品
鶏肉
鶏肉の中でも特に鶏むね肉は、高たんぱく低脂質で効率的にタンパク質を摂取することができる食材。可食部100gあたりの主要成分は、エネルギー121kcal、タンパク質24.4g、脂質1.9g、炭水化物0gです。皮付きの場合は脂質の割合が高くなるため、皮なしで食べることがおすすめです。
ゆで卵
ゆで卵も手軽に取り入れやすいタンパク質源。可食部100gあたり(およそ卵二個分)の主要成分は、エネルギー151kcal,タンパク質12.3g、脂質10.3g、炭水化物0.3gとなっており、その他に含まれるビタミン類、リン、カリウム、カルシウムなど様々な栄養素が筋トレの成果を高めてくれます。
きな粉や豆乳、豆腐、納豆などの大豆製品
大豆製品は、脂質やカロリーが低めなタンパク質源。植物性タンパク質の中では比較的体内に蓄積されやすく、積極的に摂っていきたいものです。大豆関連食品別のタンパク質吸収率は、炒った大豆だと吸収率20~30%、豆腐なら60~70%、納豆80%と食材によって違います。このことも知っておくと効率的にタンパク質を摂り入れることできるでしょう。
(参照元情報:文部科学省、日本食品標準栄養成分表、2022年6月現時点情報。詳しくは直接お調べください。)
プロテイン
プロテインとはタンパク質の補給を目的としたサプリメント。食事で摂れきれなかったタンパク質を補います。プロテインは、食事よりも吸収される速度が速いため、ジムでの筋トレ後にタンパク質を摂取するのがおすすめです。また、筋肉を効率的に成長させるためにも、筋トレ後だけでなく筋トレを休む日にもプロテインを飲むとよいでしょう。
筋トレ後はプロテインと食事どっちを取るべき?
そもそも筋トレは、筋肉を傷つけることによって修復されるときに筋肉の肥大化を目的としたもの。そのため、ただ筋肉を傷つけるだけでは、筋トレの効果は十分に発揮できません。
そして、プロテインは筋肉をつくるために欠かせない栄養素タンパク質を非常に多く含んでいます。そのため、筋トレ後にプロテインを飲むことで効果をアップさせることができます。また、筋トレ後30分以内は筋肉の合成を活発に行っている時間なので、この時間帯に摂取するのがおすすめです。
しかし、ここで注意したいのがプロテインはあくまでも補助食品であるということ。
筋トレ後、食事までに時間が空いてしまう場合はプロテインの摂取をおすすめしますが、栄養バランスのとれた食事も体を作るうえで非常に重要です。食事で補えない分のたんぱく質をプロテインから摂取すると考えると良いでしょう。
炭水化物摂取は太る?
筋トレ後にせっかくカロリーを消費したのに、炭水化物を摂取することによって無駄になってしまうのではないか、または、吸収しやすい状態で炭水化物を摂取したら太ってしまいそうと思っていませんか?
確かに、炭水化物の取り過ぎはよくありませんが、適度な量の炭水化物を食べることで筋肉の分解を防ぐことができます。
1.筋トレ後何時間以内に炭水化物を摂取するべき?
これもタンパク質と同じく筋トレ後の30分以内が理想的と言われています。炭水化物は、筋肉分解の抑制を促して筋肉の合成を促進します。
睡眠中はエネルギーが消費されるにもかかわらず体内に栄養が補給されません。そのため、起床時の体は筋肉を分解しエネルギー源として体内のグリコーゲンとタンパク質を使っている状態。朝食で炭水化物を摂ると、筋肉が炭水化物を吸収し蓄える効果が非常に高いといえます。
また、筋トレ前に炭水化物を摂ることによりトレーニング中に使われるエネルギーを補給することができますよ。
2.炭水化物の摂取量の目安やおすすめの量
炭水化物は摂り過ぎると体脂肪になってしまうため、筋肉をつけたい方は筋トレ後の炭水化物摂取量は体重×1gを目安にしてください。一日の炭水化物摂取量は、年齢や生活スタイルによっても違ってきますが、およそ200g―300gでしょう。
炭水化物が含まれるおすすめの食品3つ
1.おにぎりや白米などのお米
おにぎりはコンビニでも手軽に買いやすく、筋トレ後の糖質補充にピッタリ。筋トレ後1個が目安です。お米の吸収は速くなく腹持ちがいいので、筋トレ前に摂ることもおすすめです。
2.さつまいも
さつまいもはβカロチンや、ビタミンEなどを含み、免疫を強化し美容効果も期待できます。ゆっくりと吸収されるので、筋トレ前に摂ることもおすすめです。
3.干しぶどうやプルーン
干しブドウに含まれるカリウムが筋肉のエネルギー代謝を促し、筋肉のコンディションを良くするほか、果糖は吸収されやすく筋トレ向きの食べ物です。
また、プルーンに含まれる鉄分は筋肉へ酸素を送る働きを促し、スタミナを持続させる上で欠かせない成分です。
筋トレ後にするべきこと5つ
1.ストレッチやマッサージをする
筋トレ後にストレッチやマッサージをすると、血行が促進されることで疲労物質である乳酸も蓄積されにくくなり、疲労回復効果が期待できます。また、ストレッチは筋トレの効果を高めてくれるため、筋トレ前にもするとより良いでしょう。
2.休息をとる
筋トレ後は疲労感から眠気を感じやすくなりませんか?できれば寝る時間を増やしたり(8時間程度)、昼寝(午後20分程度)を心掛けたりすることによって対処しましょう。睡眠によって成長ホルモンが分泌されるので、休息をとることは筋肉をつけるうえでも非常に重要です。
しかし、筋トレ後の身体は興奮状態にありますので、筋トレ直後はではなく筋トレ後2時間ほど置いてから床につくことをおすすめします。
3.ぬるめのシャワーを浴びる
がっつりと筋トレした後は筋肉が炎症を起こしている状態。この時間は体を温めるのではなくクールダウンが必要です。筋トレ後は暑い湯船に浸かるのではなく、ぬるめのシャワー程度にとどめましょう。激しい筋トレ後のサウナも筋肉が回復するのを妨げる恐れがあるため、注意してください。
筋トレから半日~1日ほど経って筋肉の炎症が落ち着いたのちお風呂に入ると、血行が良くなり筋肉の回復も早まります。
4.有酸素運動をする
筋トレ後は基礎代謝が上がっているため、ジョギングなどの有酸素運動をすると、脂肪を燃焼させる効果がアップします。筋トレで緊張しながら負荷をかけた体もリラックスできるのではないでしょうか。ぜひ試してみてください。
5.水分補給をする
体内の水分が不足してしまうと筋肉の回復も遅れてしまいます。筋トレ後は代謝も上がり、体はより多くの水分を欲しているため、水分補給は積極的に行いましょう。
このように、筋トレはただ数をこなせばいいわけではなく食事によってその効果の現れ方が大きく左右されます。また、トレーニングも間違ったフォームで行っていたり、自分のレベルに合っていなかったりすると、効果を最大限に出すことはできません。
そのため、筋トレ初心者におすすめなのがパーソナルトレーナーに相談すること。少しハードルが高く感じる方も多くいると思いますが、効率的に筋トレを行うためにはまず正しいやる方を知る必要があります。
ゼヒトモでは、AIを利用して時間帯や自分のレベルといったそれぞれの希望条件に沿ったパーソナルトレーナーを紹介します。気軽に連絡を取ることができるので些細なこともすぐに相談することができます。この機会にぜひ検討してみてください。
筋トレ後にしてはいけないこと4つ
1.アルコールを摂取する
筋トレを頑張ったご褒美にキンキンに冷えたビールを、と筋トレに励む方もいらっしゃるかもしれません。しかし、アルコールはテストステロンという筋肉を成長させるホルモンを抑えてしまいます。さらに、筋肉を分解するホルモンであるコルチゾールを促進させる効果も。筋トレの効果を上げたい方は、アルコールの摂取タイミングや量に考慮しましょう。
2.継続する痛みの原因がわからないまま筋トレを続ける
継続する痛み・筋肉痛・関節痛が出ているのは、筋トレメニューややり方を見直す良いタイミング。痛みの原因は、筋肉の回復によるものだけではなく、筋トレが正しいフォームで出来ていない可能性も考えられます。
そのまま続けると体を壊すことにもなりかねないため、医師に相談する、筋トレの専門家にアドバイスをもらいながらメニューを組み立てるなど、自分の体を考慮して筋トレを行いましょう。
3.喫煙する
タバコは肺の機能を低下させ、酸素を取り込むのを妨げます。筋トレにおいて大切な持久力・運動能力に悪影響を及ぼすことも。喫煙により新陳代謝が低下するため、筋肉の回復また筋肉の成長も妨げることになり、筋トレの効果も落ちてしまいます。筋トレの効果を最大化するためにも、禁煙を視野に入れてもいいかもしれませんね。
4.チョコレートなど糖質の高いお菓子を食べる
筋トレ後は新陳代謝が良く、消化・吸収が活発に行われている状態。この時に、糖質の高いお菓子を食べると体がしっかり糖分を摂りこんでしまいます。
糖質の摂取は筋肉を増やすために必要な栄養素ですが、お米などの炭水化物から摂取することが良いでしょう。
最後に
筋トレ後タンパク質と炭水化物摂取のポイントを押さえること、筋トレ後の過ごし方や生活スタイルにも気を付けることで、いつものトレーニングも効果をアップさせることができます。筋トレの効果が目に見えると、ますます筋トレに対し熱意がわくのではないでしょうか。今回紹介した方法を実践して、体づくりをもっと楽しみましょう!
ゼヒトモには、ひとりひとりに合ったトレーニングを教えてくれるパーソナルトレーナーが多数登録しています。効率的に理想の体へ近づくためには、プロに協力してもらうのが一番の近道。ぜひ一度検討してみてください。
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