ここでは、広い肩幅と逆三角形の理想的な身体を手に入れるための、ダンベルを使った肩の筋力トレーニングをご紹介しています。
本記事は、医師による監修記事の2017年4月時点の情報、及びTarzan2016年11月10日号のを参考にしています。ご自身でも詳しい情報は改めて調べるようにしてください。
(この記事は、Zehitomoで活躍いただいているパーソナルトレーナーの方にも意見をいただいております。2017年10月時点の情報です。)
肩にある筋肉についてのポイント
1.三角筋
三角筋とは肩を構成する筋肉です。男性には肩幅に憧れる方が多いと思います。肩幅が広いと、スーツがよく似合い、女性から見ても肩幅の広い男性は魅力的です。肩を集中的にしっかり鍛えると、逆三角形の身体を手に入れることが出来ます。
2. 3つの三角筋
三角筋は前部、中部、後部と3つに分けて考え、トレーニングの種目によって各部を鍛えることが出来ます。かっこいい三角筋を手に入れるために、バランスよく各部を鍛えていきましょう。
肩幅など肩を大きくするダンベル筋トレメニュー3つ
1. ショルダープレス
代表的なのは、このショルダープレスです。ベンチや椅子に腰掛け、両手にダンベルを持ち天井に向かって上げます。呼吸は、ダンベルを上げる時に口から吐き、下ろす時に息を鼻から吸います。立っていてもいいのですが、座って行うと脚の力を使うことなく肩の筋肉の動きに集中しながら出来ます。
三頭筋全体を鍛えることが出来ます。
プロに聞いた!ショルダープレスをするときのポイント
ストラクチュラルエクササイズに分類されますので、コンセントリック局面(ダンベルを上げるとき)に口から吐きと記述されていますが、初心者または高齢者でないかぎりコンセントリック局面は腰椎を安定させるため呼吸は止めて行います。
初心者や高齢の方は、ダンベルを上げるときには口から吐きます。筋トレ経験者は呼吸を止めて行いましょう。
2. サイドレイズ
足を肩幅くらいに開いて立ち、ダンベルを両手に持ち、体の両サイドに構えます。そこから真横にダンベルを肩の高さまで上げます。呼吸は、ダンベルを上げる時に口から吐き、下ろす時に息を鼻から吸います。
三角筋の中部を鍛えることが出来ます。
プロに聞いた!サイドレイズをするときのポイント
シーテッドポジション(ベンチを使用するポジション)で行うほうが、三角筋をアイソレートできます。
3. ベントオーバーサイドレイズ
ダンベルを両手に持ち、上半身を約45度に前に傾けます。この時、腰を曲げないように注意してください。腰が曲がっていると、腰痛の原因になります。
肩甲骨を引き寄せるように両手を真横に上げていき、腕と胸が水平になるところまであげます。この状態で、約5秒間静止してから下ろします。呼吸は、ダンベルを上げる時に口から吐き、下ろす時に息を鼻から吸います。
主に、三角筋後部を鍛えることが出来ます。
プロに聞いた!ベントオーバーサイドレイズをするときのポイント
上半身を45°に前に傾けますと記述されていますが、45°の根拠はないと思います。
約5秒間静止と記述されていますが、長すぎると感じます。初心者や女性の場合、1kgのダンベルでも行えない思いますので、まずは2秒間、または3カウントが適切かと思います。
プロに聞いた!肩に効く「バーベルを使用した種目」
オーバーヘッドプレス
三角筋中部から前部のトレーニングです。ダンベルよりも挙上重量が大きく、筋肥大に必要なメカニカルストレスおよびマッスルダメージを得られます。また、スタンディングポジションで行うため体幹部のトレーニングにもなります。
肩の筋トレのポイント3つ
1.肩こりは悪化する?
肩がこっている時に肩のトレーニングをすると、余計に肩こりがひどくなるかもしれないと心配してしまいます。肩こりの時に肩のトレーニングをしてもいいものなのでしょうか?
回答すると、トレーニングをしたからといって肩こりがひどくなることはまずないため、心配御無用です。肩こりというのは、長時間同じ姿勢でいたり、座り仕事や立ち仕事をしていた時に血液の循環が悪くなって起こります。
そのため、肩のトレーニングをすることで血液の循環が良くなり、また肩に溜まった老廃物なども排出され流ので肩こりが改善されることがあります。トレーニングによって筋肉が付いてくると、代謝が上がり、血行がよくなってくるので一石二鳥ですよ。
2.肩甲骨など痛みを感じることは?
基本的に、正しいフォームでトレーニングを行っていれば肩甲骨を痛めることはありません。
しかし、肩のトレーニング中にもし肩甲骨に痛みを感じるようなら、トレーニングを中止しましょう。そして肩甲骨を傷めた原因を考えましょう。入念なストレッチをしなかった、フォームを意識してトレーニングをしなかった、こういった原因が考えられます。
例えば強い筋肉を付ける前にダンベルのウェイトの増加をしすぎたりすると、肩甲骨を痛める原因となります。もし肩甲骨が痛いのであれば、しばらくトレーニングは控えましょう。
また、自分で治そうとせず、腕の良い整体院やカイロプラティック、鍼灸院に行きましょう。もし痛みが筋肉の底の方にあるようでしたら、鍼灸院が良いかもしれません。
プロに聞いた!
肩甲骨の痛みとありますが肩のトレーニング中に肩甲骨に痛みを感じるとはほとんどないと思います。肩関節または肩に痛みが出る、という表現が適切かと思います。
3.ストレッチを忘れない
肩のトレーニングを行う前には必ず、入念なストレッチをしてください。ストレッチをすることで、怪我の予防を防ぎ、肩の可動域を広げてくれます。またストレッチによって血液の循環が良くなり、肩が温まってきてトレーニングの効果が良くなります。
肩の代表的なストレッチをご紹介します。
バックグリップ
両手を背中で組んで、両肘をそれぞれ反対方向に引っ張るようにします。もし手が届かなければ、タオルを両手で掴んで行います。
アームプル
両腕を身体の前で組んで、肘を反対の手のひらで包むようにし、腕を反対側に引っ張るように伸ばします。
この時、腰は回転させません。
プロに聞いたストレッチ!オーバーヘッドグッドモーニング
脚を腰幅に開き、ウッドバー(タオルでも可)を両手で広く持ちます。そのまま両手を耳の横に位置する所まで上げます。このときにウッドバーを両側に引っ張るように力を入れ、肘をしっかり伸ばします。
胸を張り、腰を少し反らしたまま体を前傾していきます。この時も肘はしっかりと伸ばしたままキープし限界まで来たら元の位置に戻り10回ほど繰り返します。
最後に
今回は、代表的なダンベルを使った肩の筋力トレーニングをご紹介しました。肩をバランスよく鍛えることによって、広い肩幅や理想的な逆三角形の身体を手に入れることが出来ます。
また、トレーニングの前後は入念にストレッチをして怪我を防ぎ、トレーニング中は正しいフォームと呼吸を意識して行いましょう。鏡の前で、自分のフォームをチェックしながらトレーニングすると、気づきも増えます。
そして、どの筋力トレーニングでも言えることですが、今鍛えている部位に集中して自分の筋肉が大きくなるようなイメージを持ちながらトレーニングを行うことが大切です。
お話を伺ったZehitomoプロ 新井野 浩司さん
フィットネスクラブにてパーソナルトレーナーとして活動しています。主に30代から60代の男性の方を中心に健康を保ちつつかっこいい体づくりを目的とした指導をしています。
パーソナルトレーニング関連の最新記事
ダンベルなどの器具やマシンがなくても、自分の体重(自重)を活かすことで、適度に負荷をかけた効果的な筋トレが可能です。 この記事では、自宅で可能な自重トレーニングのやり方や、上体全体や背中、太ももなどの筋力アップを目指す部 […]
筋トレに慣れてきた中級者の方は、POF法やレストポーズ法などを取り入れたトレーニングがおすすめです。トレーニングメニューに関しても、難易度や負荷の高い種目にチャレンジしてみましょう。 本記事では、効果的に筋肉を鍛える中級 […]