味噌汁、海藻サラダ、寒天、お刺身のつまの側に置いてある海藻、ひじきご飯など、周囲を海に囲まれた日本では海藻を食べる食文化があります。海藻にはどのようなものがあり、どのような栄養があるのでしょうか。カロリーが低く独特の味もないので食べやすい、海藻について解説します。
海藻と海草の違いを解説!ポイント3つ
1.Googleでの検索結果
海藻と海草の違いをGoogle検索すると、Wikipediaの結果が出てきます。その文章をそのまま引用すると、海藻は「藻類のうち容易に肉眼で判別できる海産種群の総称。」、海草は「水草の一種で、海域に生育する種子植物のこと。 藻類である「海藻」と同音異義語であるため、しばしば両者の混同を招く場合があり、区別の観点から海草を「うみくさ」と呼ぶこともある。」と明記されています。
2.角川書店 類語国語辞典での検索結果
海藻は「海中に生える藻類の総称」、海草は「海中に生える種子植物の総称」と明記されています。では藻とは何かというと、「水中に生える有色植物の総称」とあります。つまり海草は海藻の中に含まれ、海藻の中でも種子植物は海草とく分けられているということです。非常に明確シンプルでわかりやすいですね。さすが角川書店の辞典です。
3.英語の違い
英語で考えるとわかりやすいです。海藻はseaweed や、marine plantと表記します。海藻はsea grassと表記します。漢字が異なるように、英語でもやはり異なり、この2つの単語が別物であることがわかります。
海藻を食べるメリット3つ
1.カロリーがほとんどない
カロリーを摂りすぎると、燃焼させなければ脂肪に変わります。しかし海藻にはカロリーがほとんどありません。
2.食生活で不足しがちな栄養素を豊富に含む
ナトリウム・カリウム。マグネシウム・鉄やリンなど、ミネラルと呼ばれる栄養素群を多く含みます。サンドウィッチやパスタなどではあまり摂取しない栄養素であると言えます。
3.よく噛んで食べなければならないからこそ、良い
噛むこと、咀嚼することは口腔内の健康に大きな影響を及ぼします。一般社団法人 静岡県歯科医師会は、噛むことが唾液の分泌につながり、顎からの刺激が脳の発達につながり、消化を助けたり肥満防止につながったり誤飲を防止するなど、多くのメリットがあるとしています。
海藻は生のままや乾燥で食卓に上りますが、いずれもよく噛んで食べないと飲み込みづらい、適度な硬さと歯ごたえがあります。海藻を食べることで咀嚼運動が発生し、体にいい影響を及ぼすのです。
海藻の種類6つ
1.利尻昆布
北海道の最果ての島と言われる利尻島の名前のついた昆布です。出汁昆布として利用され、甘みがあり香り高く、澄んだだしが取れることで有名です。
2.日高昆布
北海道南部の日高地方で取れた昆布のことで、植物学では三石昆布という名称が正式名称なのだそうです(株式会社くらこん 昆布講座より)柔らかく煮えやすい、だし昆布だけでなく煮物用にも使われる昆布です。
3.わかめ
茎の部分は茎わかめ、茎以外の部分は葉体という部分です。柔らかで味噌汁などで定番の海藻です。アルギン酸(ぬめり成分)やフコイダンを豊富に含みます。茎わかめは歯ごたえがよく、お菓子売り場やお酒のおつまみ売り場で加工品を見かけることも多いです。また、めかぶとは、わかめの根の部分です。
4.もずく
ぬるぬるしているもずくの、ぬるぬる成分はフコイダンです。フコイダンには免疫機能の活性と抗腫瘍作用があると言われています。
5.ひじき
芽の部分は芽ひじき、茎の部分を長ひじきと呼びます。煮物やふりかけなど、万能です。
トサカのり
海藻サラダなどで見かける赤い海藻、なんだろう、まあ食べれそうだよね、ウン癖もないしなんとなく食べれるね、と食べたことはありますか?私はあります。この赤い海藻がトサカ乗りです。赤だけでなく白や青(緑)があります。
6.海ぶどう
沖縄県の特産品です。プチプチとした癖のある独特の食感が特徴です。カロテンやビタミンB2も含まれます。
海藻についてもっと知りたい!2つのポイント
1.海藻は消化が悪いって本当?
海藻の消化が悪いのは本当です。なぜならば、食物繊維が多く含まれるためです。東京都病院経営本部でも、胃腸の調子が悪い時は消化の良いものを食べ、消化の悪いものはあまり食べないよう推奨しており、その中でも海藻は食物繊維が多いので消化が悪いと指定しています。胃腸に問題がなく消化ができ、よく噛んで食べれば問題がないのですが、消化が悪い、なんだか胃の調子が良くないという時は食べるのを避けた方がいい食品です。
2.海藻麺とは?
海藻麺には、各社様々な製品があります。マロニー株式会社が販売している「プチ!プチ!海藻麺」。マロニー株式会社と言えば、マロニーちゃん。鍋のおともとして有名です。海藻麺はもずくなど海藻がもつぬるぬるしたぬめり成分から作られたそうです。日本業務食品株式会社が発売している製品もあります。また、わたなべフーズ株式会社は「海藻クリスタル」という商品を販売しており、こちらも海藻麺の類です。
最後に
海藻にはレシピもたくさんあり、カロリーは低いがミネラルを多く含む優秀な食べ物です。和菓子であるあんみつなどに入れられた寒天や、夏に食べることの多いところてんも、テングサなどの海藻の成分から作られています。
カロリーが低いのは大きなメリットですが、筋肉をつけながら健康的に体重を落としたりボディメイクをするときには、海藻だけでは必要な栄養素が全く足りないので、たんぱく質やビタミンなどと合わせて食生活に取り入れてくださいね。
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