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  6. ユニットバスは交換できる?浴槽交換の費用相場や注意点など
2022/10/31 2024/04/03

浴槽には寿命があり、長く使用すると不具合が生じることもあります。そのまま放置すると浴室全体をリフォームしなければならなくなるため、早めの対応をすることが大切です。

今回は、浴槽交換にかかる費用相場や設置方法、交換する際の注意点について解説します。壁や床が一体化されたユニットバスへの交換が可能なのかについてもまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

浴槽交換とは

お風呂のリフォームは、浴室や脱衣所などすべて施工する大規模なものから浴槽だけを交換する小規模な施工までさまざまです。費用を抑えてリフォームしたい場合は、浴槽交換が適しています。

浴槽の寿命は、15〜30年程度が一般的です。浴槽の寿命が近づくと、ひび割れや水漏れなどさまざまな不具合が生じます。そのまま放置すると、浴室や脱衣所などすべて施工する大規模な工事を行わなければいけない事態に陥ることもあるため、注意が必要です。

長く使用している浴槽にひび割れや水漏れなどの不具合が見られるなら、浴槽交換が適しています。日本人にとって、入浴は心身をリラックスさせるために欠かせない生活習慣です。浴槽の素材に劣化が見られたら、浴槽交換を検討しましょう。

浴槽を交換するメリット

浴槽交換のメリットは、機能性が高い浴槽に換えられることです。浴槽は日々進化しており、断熱性が高くなったり汚れがつきにくい素材が使われていたりなど、機能面が大幅に改善されています。近年は掃除機能が搭載された浴槽も開発されているため、毎日のお風呂掃除も簡単になりました。

浴槽に不具合が生じていない場合でも、浴槽の形状やサイズが合わなくて悩みを抱える方もいます。特に高齢者がいる場合は、風呂場で滑って怪我をしないか心配になることもあるでしょう。高齢者に配慮した浴槽にリフォームすることで、滑りやすい浴室内でも安心安全に過ごせます。

[施工費]浴槽の設置方法で工事費用が変わる!

据え置きタイプや埋め込みタイプなど、設置方法によって浴槽交換の工事費用は異なります。そのため、リフォーム前に工事費用を確認することが大切です。それぞれの設置方法の特徴や費用相場を確認しましょう。

据え置きタイプ

据え置きタイプは、浴室の上に置く設置方法です。デザイナーズマンションのようにおしゃれな部屋でよく見られる、浴槽の設置方法になります。

据え置きタイプを選ぶメリットは、浴槽を浴室に置くだけなのでリフォームが簡単なことです。しかし、高さがある浴槽が多いため、高齢者には不向きかもしれません。

工事内容費用相場
浴槽の取付工事2万~6万円
浴槽の撤去工事2万~5万円
配管工事1万~3万円
管理諸経費工事費用の数%

埋め込みタイプ

埋め込みタイプは、浴室の床に浴槽が埋め込まれている設置方法のことです。浴槽を交換する際に壁や床の撤去や作り直しが必要になるので、工事内容は難しくなります。

埋め込みタイプの施工費用はやや高めであるため、浴槽だけを交換するより浴室全体をリフォームしたほうが安く抑えられる場合も多いです。

工事内容費用相場
既存浴槽の撤去2万~10万円
壁や床の解体現状による
新しい浴槽の設置5万~15万円
下地調整2万~5万円
排水管工事5万~10万円
養生費2万~5万円

半埋め込みタイプ

半埋め込みタイプとは、浴槽を半分埋め込んで設置する方法のことです。壁や床が一体化されたユニットバスに多く採用されています。

浴槽が半分埋まっているので、高さが低く入りやすいのが特徴です。高齢者や足腰の悪い方でも、比較的体への負担をかけずに浴槽に入ることができます。半埋め込みタイプにかかる費用は、埋め込みタイプにかかる工事費用とほぼ同じくらいです。

[浴槽本体]浴槽の素材で工事費用が変わる!

浴槽の素材は豊富な種類があり、それぞれ機能性が異なります。使い心地やお手入れのしやすさが変わるため、素材にもこだわることが大切です。また、どのような素材を選ぶかで工事費用も変わります。浴槽でよく見られる素材や本体価格を見ていきましょう。

FRP

FRP(繊維強化プラスチック)は、一般的に浴槽でよく使用されている素材です。軽量かつ高い耐久性を兼ね備えた素材でありながら、手頃な価格で広く普及しています。

ほかの素材と比べるとカラー展開が豊富で、浴槽の雰囲気に合わせて好きな色を選べるのもメリットです。近年は改良されていますが、汚れがつきやすいというデメリットがあります。本体価格は3万〜35万円が相場です。

人工大理石

人工大理石は、滑らかな手触りで人気の高い素材です。汚れが落ちやすいため、掃除がしやすいといったメリットがあります。人工大理石には、衝撃に強いアクリル系と比較的安価なポリエステル系があり、好みに合わせて好きな素材を選べるのも魅力です。

品質を重視するならアクリル系、費用を抑えたいならポリエステル系の人工大理石を選びましょう。本体価格は、アクリル系が30万〜120万円、ポリエステル系は2万〜40万円程度です。

ホーロー

ガラス質の釉薬で仕上げたホーローは、滑らかな肌触りや美しい色合いが特徴的な素材です。ホーローの浴槽は、カビが生えにくいのでお手入れしやすいといったメリットがあります。

ただし、表面のガラス質が傷ついてしまうと、そこから錆びることもあり、メンテナンスは欠かせません。耐久性は少し劣りますが、お手入れしやすい浴槽を探している方に適しています。本体価格は、15万〜100万円程度です。

ステンレス

ステンレスの特徴は、耐久性に優れた素材でひび割れや傷が生じにくいことです。変色や劣化も起きにくいため、長く使い続けられます。しかし、塗装が付着しにくい素材なので、長く使用すると途中で塗装が剥がれることがある点に要注意です。

金属特有の肌触りや質感が苦手でステンレスを敬遠する方もいますが、近年は独特の質感を抑えた浴槽も多く販売されています。

色展開も豊富で、空間に合わせて浴室内をコーディネートできるのも魅力です。本体価格は2万〜25万円程度で、手頃な価格帯といえるでしょう。

木製(ヒノキなど)

木製の浴槽は、天然木のぬくもりが感じられる人気の素材です。保温性も高く、湯の温度を逃がさずに保ち続けることができます。ただし、天然由来の浴槽なのでお手入れを怠ると腐ることがあり、メンテナンスは欠かせません。

一般家庭でも木製の浴槽に交換できますが、本体価格は40万円〜数百万円が相場です。檜(ひのき)など、素材によってはさらに高額になります。木製の浴槽はおしゃれな空間に仕上げられますが、費用を抑えたい方には不向きかもしれません。

ユニットバスは交換できる?交換時期や費用相場

浴槽をユニットバスに交換する際に適した時期や費用相場をまとめました。従来の浴槽からユニットベスへの交換を検討する方は参考にしてください。

ユニットバスでも可能

ユニットバスでも、浴槽を交換することは可能です。しかし、ユニットバスは半埋め込みタイプなので、浴槽だけ交換することはできません。ユニットバスを交換する場合は、壁や床の撤去や作り直しが必要になるため大規模な工事になります。

浴槽の交換時期を見極めるのは難しいですが、次のような不具合が見られる場合は検討しましょう。

  • 排水口に水が溜まる
  • 浴室内のカビが目立つ
  • 壁や浴槽に複数のヒビがある
  • 換気しても嫌な匂いが取れない
  • お湯の温度調節ができない
  • 使用年数が15~20年以上になる

ユニットバスの交換費用相場

ユニットバスは、壁や床が一体型の浴室です。そのため、浴槽だけを交換するのは難しいです。ユニットバスの交換費用は浴槽の本体費用だけでなく、壁や床の解体や作り直しの施工費用がかかります。オプション機能をつけたい場合は、さらに費用が上乗せされるので注意しましょう。

ユニットバスの本体費用は、種類やサイズによって変わります。ユニットバスの種類はロークラス・ミドルクラス・ハイクラスがあり、それぞれ仕様や機能が異なります。

それぞれの特徴と費用は、次のとおりです。

費用相場状態
ロークラス(55万~70万円)シャワーや水栓は標準レベル、床に断熱材が入っていない
ミドルクラス(65万~85万円)床や浴槽に断熱材が入っている
ハイクラス(90万~110万円)高級感のある素材で機能性も充実

浴槽交換の際の注意点

新しい浴槽に交換するときには、いくつか注意したいポイントがあります。スムーズにリフォームするためにも、事前に確認しておきましょう。

新しい浴槽が浴室ドアから入れるか

浴槽を決めるときは、玄関から浴室のドアまで通れるか確認しておくことが大切です。万が一浴槽が通れない場合は、浴室の入り口や床を壊さなければいけないことがあります。特に、マンションの場合は通りが狭いことも多いので事前の確認が必須です。

浴室の入り口や床の解体工事で追加コストがかかるため、リフォーム費用が高くなります。トラブルの元になるので、間口が狭い住宅の場合は事前に確認しておくことがおすすめです。

浴槽交換以外のリフォームが必要になるケースがある

ユニットバスの浴槽交換のために壁や床を解体した際に、シロアリが発生していたり内部の腐食が進んでいたりなどの問題が発見される可能性があります。このような場合は、浴槽交換とは別に、シロアリ駆除や腐食の対応をしなければいけません。

また配管や床の破損が見つかることもあり、追加リフォームが必要になるケースがあります。リフォーム内容が変わると工事費用も高くなるため、トラブルが起きたときの対応方法を事前に確認しておきましょう。

賃貸物件では確認が必要

賃貸物件の場合は、自分の判断で浴室の浴槽を交換することはできません。「退去時に原状回復すれば問題ない」と考える方もいますが、浴槽交換のようなリフォーム工事には、大家さんの許可が必要です。

基本的に賃貸物件では、故障のような条件が揃わない限り浴槽は交換してもらえません。浴槽交換を考えているなら、入居する前に不動産業者に相談しておくことをおすすめします。

DIYするのは危険

費用を抑えたくて、浴槽交換のDIYを検討する方もいるかもしれません。浴槽は大量のお湯を入れるものなので、適切な施工をおこなう必要があります。万が一DiYで失敗すれば、業者にやり直してもらう必要があり、かえって工事費用がかかります。余計な費用をかけないためにも、浴槽の交換は業者に依頼しましょう。

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浴槽交換は、比較的簡単にできる浴室リフォームです。ただし、浴槽の種類や素材によって機能性や使いやすさは変わります。交換する浴槽は、自分に適したものを選ぶことが大切です。

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