外壁の色選びは印象を大きく左右するため、住宅周辺の景観を意識したり、色見本を活用したりすることが大切です。外壁の塗り替えは約10年が目安なので、どんな色の組み合わせにするか迷う方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、外壁塗装における色選びのポイントや人気の色10選をご紹介します。ツートンで色分けする方法やおすすめの組み合わせ例も解説するので、ぜひ住宅の外壁をイメージしながらご覧ください。
外壁塗装の色選びにおける基本知識
まずは、外壁塗装の色選びに関する基本知識をご紹介します。
- ベースカラー・アソートカラー・アクセントカラーがある
- 住宅構造によって塗り分け方法が異なる
- 汚れが気になる場合は薄めの色を選ぶ
- 色数は最大3色がおすすめ
それぞれ詳しく解説するので、外壁をツートンやカラフルに色分けしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
ベースカラー・アソートカラー・アクセントカラーがある
外壁塗装を色分けする際には、ベースカラー、アソートカラー、アクセントカラーの3つの特徴を押さえておくのがおすすめです。
ベースカラー | アソートカラー | アクセントカラー | |
特徴 | ・外壁の面積の大半を占める色 ・外壁の印象を左右する | ・ベースカラーの次に面積を占める色 ・ベースカラーと同じ系統の色が基本 | ・最も塗る面積が小さい色 ・ベースカラーやアソートカラーよりも濃い色や対照的な色を使う場合が多い |
外壁に占める割合 | 約60~75% | 約20~30% | 約5~10% |
外壁の印象を大きく左右するベースカラーには、淡くて薄い色を選ぶのがおすすめです。 赤や緑などの原色を選ぶと、周囲の景観から浮いてしまう可能性もあるため注意しましょう。
全体の約20~30%を占めるアソートカラーは、ベースカラーと同系色を選ぶのがポイント。
ベースカラーが茶色ならアソートカラーはベージュのように、同じ系統で揃えれば違和感が生まれることもありません。同系色でも、彩度や色相を変化させると、単調なイメージになるのを防げるでしょう。
また、塗装面積が最も少ないアクセントカラーには、ベースカラーやアソートカラーに比べて鮮やかな色を選ぶと、引き締まった印象を演出できます。
住宅構造によって塗り分ける境界を決める
「平屋か2階建てか」「ベランダが大きいか」など住宅構造によって、塗り分ける境界線を決めていきましょう。たとえば2階建ての場合は、1階をベースカラー、2階をアソートカラーのように、住宅の上下で色分けするのがおすすめです。
また、ベランダが大きめの住宅の場合は、住宅全体にベースカラー、ベランダにアソートカラー、屋根やサッシ枠にアクセントカラーを塗れば、きれいに仕上がります。
汚れが気になるなら薄めの色を
外壁は、ホコリや排気ガス、苔などで汚れが目立ちやすいのが難点です。外壁の汚れが気になっている場合は、なるべく薄めの色を選ぶと良いでしょう。基本的には、自然の色とよく馴染む色を選ぶと、汚れが目立ちにくいと言われています。汚れが目立ちにくい色としては、下記の5色が挙げられます。
- ライトグレー
- ライトブラウン
- クリーム
- ベージュ
- アイボリー
黒や白も人気の色ですが、汚れや傷が目立ちやすいため、お手入れが面倒な方は避けるのが無難です。
原色系は色褪せしやすい
赤や青などの原色系塗料は紫外線で色褪せしやすいため、なるべく選ばないようにするのがおすすめです。
「耐久性の高い塗料を選ぶ」「定期的に補修する」といった対策を心がけても、完全に色褪せを防ぐことはできません。
一変的にベージュ系やクリーム系、薄いグレーなどは変色しにくいと言われているため、色選び時の参考にしてください。
色数は最大3色がおすすめ
外壁塗装に使う色は、アクセントカラーを含めて最大3色までにするのがおすすめです。3色以上にすると、雑多でまとまりのない印象になってしまう可能性があります。
住宅をカラフルに演出したいという場合は、植物を植えて彩りをプラスするのもひとつの方法です。色とりどりの草花を植えれば、外壁が落ち着いていても、明るい印象にできるでしょう。
外壁塗装の色選びのステップ
外壁の色選びから塗装までは、下記のステップで行いましょう。
- 住宅のイメージを決める
- 塗料カタログや色見本から気になる色を選ぶ
- カラーシミュレーションを確認する
- A4サイズの色見本シートを見て、最終的な色を決める
- 外壁に塗装する
外壁塗装の色を決める際は、まず住宅のイメージを明確にしておくのがポイントです。ナチュラル、スタイリッシュ、モダンなど、演出したい雰囲気を考えておくことで、色を決めやすくなります。
どんな色にするか迷っている場合は、ネット上で外壁塗装の事例を調べ、お気に入りの色分けを確認しておくと良いでしょう。施工業者に塗装のイメージや希望を伝えておくと、失敗も少なくなります。
以下の関連記事では、外壁塗装の費用相場や施工事例を紹介しています。施工事例を確認したい方はぜひご覧ください。
関連記事:外壁塗装の費用相場
外壁塗装に人気の色10選
つづいて、外壁塗装で人気のある色をランキング形式でご紹介します。各色の特徴もまとめているので、色選びで迷っている方はぜひチェックしてみてください。
順位 | 外壁塗装 | 特徴 |
1位 | ベージュ | ・ナチュラルで柔らかい雰囲気 ・和洋どちらの家でも馴染みやすい ・汚れが目立ちにくい |
2位 | ホワイト | ・明るく、清潔感がある ・他の色や植物と組み合わせやすい ・汚れが目立ちやすい |
3位 | グレー | ・シンプルかつモダンな印象 ・汚れが目立ちにくく、メンテナンスの手間が省ける |
4位 | ブラウン | ・シックで落ち着いた印象 ・明るいブラウンは暖かい雰囲気 |
5位 | ブラック | ・モダンで大人っぽい ・ホワイトやブラウンとの組み合わせがおすすめ ・傷が目立ちやすい |
6位 | ブルーグレー | ・落ち着きがありつつモダンな印象 ・景観に調和しやすい |
7位 | ネイビー | ・高級感があり上品な雰囲気 ・配色次第で印象が変わりやすい |
8位 | グリーン | ・海外風のおしゃれな雰囲気 ・アクセントカラーにおすすめ |
9位 | イエロー | ・明るく、かわいらしい印象 ・植物との相性が良い |
10位 | レッド | ・個性的でひときわ目を引く ・景観に馴染ませるなら、レッドブラウンがおすすめ |
汚れが目立ちにくいベージュやグレーが人気ですが、清潔感があふれるホワイトカラーも人気を集めています。色の組み合わせ方によって住宅の雰囲気が大きく変わるため、全体のバランスを見ながら選ぶのがポイントです。
外壁塗装におすすめの組み合わせ例
実際に外壁塗装の色分けをしようと考えている方に向け、おすすめの組み合わせ例をご紹介します。「モダン」「ナチュラル」の2つに分けて解説するので、希望のイメージに合わせ確認してみてください。
モダンな色分け例
モダンな雰囲気の外壁にするためには、ツートンでの色分けを意識しましょう。黒×白はモダンかつスタイリッシュに、ネイビー×グレーはコントラストが映える都会的な印象になります。アクセントカラーには、グリーンやグレーなど落ち着いた色をチョイスするのがおすすめです。
また、シンプル性にこだわりたい場合は、1色で塗装するのもひとつの方法と言えます。ダークグレーやホワイトでまとめれば、窓やサッシの色が目立ち、シンプルながらもおしゃれな仕上がりになるでしょう。
ナチュラルな色分け例
ナチュラルな印象を演出したい方は、ブラウン系カラーを取り入れるのがおすすめです。たとえば、ベースカラーに薄いベージュやアイボリーを選び、屋根にアクセントカラーとして濃いブラウンを選べば、一体感のある仕上がりになります。
ブラウン×ベージュは親しみやすく、景観にも馴染みやすいので、迷ったときにぴったりな組み合わせと言えるでしょう。
ツートンで色分けするには?
ツートンで色分けする際は、6:4~7:3の割合で分けるのが基本です。最初にご紹介したように「住宅の上下で分ける」「ベランダなど出っ張りで分ける」など、境界線の分け方によって印象を変化させることができます。
また、外壁をツートン以上にする場合は、同系色の配色にするのがポイントです。たとえば、赤×青やオレンジ×紫など、全く反対の色を選ぶと、まとまりのない印象になってしまいます。
同系色でなくても、明度・彩度が同じ色でツートンにすると、統一感が出て違和感のない印象に仕上げられるでしょう。
色選びで失敗しないための注意点
外壁塗装は、一度塗ると約10年同じ色で過ごすことになるため、慎重に選ばなければいけません。色選びで失敗しないためにも、下記5つのポイントに着目することが大切です。
- 住宅周辺の景観を意識する
- 屋根やドアの色との相性を考える
- 色見本を活用する
- 実際の色の見え方を考慮する
- 試し塗りを依頼する
それぞれ詳しく解説するので確認してみましょう。
住宅周辺の景観を意識する
外壁塗装の色は、自分の好みや希望のイメージだけで選ぶのはおすすめできません。できるだけ、周りに建つ住宅や景観と調和する色を選ぶようにしましょう。
たとえば、周囲の住宅がブラウンやクリーム色の場合、自宅の外壁を赤や青などの原色系にしてしまうと、景観を損なってしまいます。
また、お住まいの地域によっては、景観ガイドラインで使用できる色が決められている可能性も。特に京都は景観ガイドラインが厳しく定められているため、色を決める際は事前にガイドラインがないか確認することが大切です。
屋根やドアの色との相性を考える
外壁の色選びでは、屋根やドアの色との相性を考える必要があります。屋根がブラウンの場合は外壁をベージュ、ブラックの場合はホワイトなど親和性が高い色を選ぶのがポイントです。
また、サッシが白やシルバーなどの場合は、外壁にも明るめの色を取り入れると良いでしょう。現在のサッシや屋根の色と、外壁に塗りたい色のバランスが取れない場合は、サッシや屋根の塗装も併せて依頼するのがおすすめです。
色見本(カラーサンプル)を活用する
色見本とは、その名の通り外壁に使う色を確認できるサンプルのことです。各塗料メーカーまたは日本塗料工業会から発行されており、紙やインターネット上でシミュレーションができます。
色見本は外壁塗装業者からもらえるので、気になる色があれば依頼してみましょう。小さな紙片では色をイメージしにくいこともあるため、できるだけA4サイズのサンプルを依頼するのがおすすめです。
実際の色の見え方を考慮する
外壁塗装の色は、光の当たり具合や天気、時間帯によって見え方が異なります。たとえば、曇り・雨の日は実際の色よりも暗く見えたり、太陽光がよく当たる時間帯にはより鮮やかに見えたりするケースがあるでしょう。
そのため、色見本を使用する際は、屋内ではなく屋外で確認するのがおすすめ。屋内だけで確認して塗ってしまうと、想定していたイメージと異なる場合もあるため注意が必要です。
試し塗りを依頼する
外壁塗装業者の中には、色を決める前に試し塗りを行ってくれる業者もあります。試し塗りとは、実際に住宅の壁に色を塗り、見え方を確認することです。
色見本だけでは分かりづらい色のツヤや彩度、明度などを詳しく確認できます。正確に判断するためにも、試し塗りは1㎡以上の範囲で依頼するようにしましょう。
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本記事では、外壁塗装の色選びのポイントや人気の色、おすすめの組み合わせ例を解説しました。色選びで失敗しないためには、住宅周辺の景観を意識したり色見本を活用したりすることが大切です。
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