外壁塗装工事をするときに、自治体の助成金や補助金を利用できる場合があることを知っていますか?助成金や補助金を受給できるとリフォーム費用の自己負担額を抑えられるので、できれば利用したいという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、外壁塗装に関する助成金・補助金を検討している方に向けて、2022年時点で必要な情報を詳しく紹介しています。助成金や補助金の種類、適用条件や申請方法、受け取るまでの流れ、注意点も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
有限会社カモシタ創建
外壁塗装の助成金・補助金とは?
外壁塗装をするときは、自治体の助成金や補助金を利用できることがあります。お住まいの地域で助成金や補助金の制度があるかどうかについては、「地方公共団体における住宅リフォームにかかわる支援制度検索サイト」で確認してみましょう。
支給される金額については助成金事業ごとに異なりますが、リフォーム金額の5~10%程度で、10~20万円が上限となることが一般的です。
また、支給条件も助成金事業ごとに異なります。中古か新築か、建物の広さや工事の規模などによっても異なるので、申請条件を確認しておきましょう。
助成金や補助金を利用できるときは、外壁塗装費用の自己負担額を減らせます。浮いた費用でグレードの高い設備を設置したり、雨どいや塀などのリフォームも実施したりできるかもしれません。
参照:地方公共団体における住宅リフォームにかかわる支援制度検索サイト(令和4年度版)
助成金と補助金の違い
助成金とは、一定の条件を満たすことで受給できるお金のことです。募集要項に記載されている条件さえ満たせば、自治体に住む誰もが申請し、助成金を受け取ることができます。
また、助成金制度が複数あるときは、それぞれの条件を満たせば重複して受給することも可能です。ただし、いずれかの助成金制度に「他の助成金制度と重複して利用できません」と明記されているときには重複できません。
一方、補助金とは、一定の条件を満たし、なおかつ審査に通過することで受給できるお金のことです。返済する必要がないという点は助成金と同じですが、申請しても受給できない可能性があるという点が異なります。
なお、助成金も補助金も、いずれも地域全体をより良くすることが目的。そのため、「断熱性能の高い塗料を塗るので、使用電力が減り、二酸化炭素の排出量を削減できる」や「空き家を改修して暮らす」のように、地域社会にプラスになる工事をするときのみ申請できることが一般的です。
また、補助金と助成金の定義が自治体によって異なることもあるので注意しましょう。助成金といいつつ何らかの審査が実施されたり、補助金なのに先着順で応募できたりすることもあります。
外壁塗装助成金の種類
外壁塗装助成金には、次の種類があります。
- 地域工事業者の振興
- エコ住宅の推進
- 耐震改修の促進
- 多世代同居の促進
- 空き家活用の促進
- 若者定住の促進
助成金を受給して塗装工事をするのであれば、助成金の種類ごとの特徴を把握しておくことが重要です。それぞれの種類の特徴について、具体例も挙げつつ解説します。
地域工事業者の振興
地域工事業者の振興目的で、自治体が助成金事業を設立することがあります。この種類の助成金では、地域内の工務店や施工業者に依頼することが助成金受給の条件となることが一般的です。
また、工事着手前に申請することなども条件になることがあるので、工事を正式に依頼する前に申請の用意をしましょう。ただし、助成金制度によっては外壁塗装工事が対象とならないこともあるので注意が必要です。
エコ住宅の推進
エコ住宅の推進のために、自治体が助成金制度を実施することも多いです。例えば、断熱性を高めるなどの省エネ性能を向上させるリフォーム工事や、太陽光発電システムを導入するなどの年間消費エネルギー量を削減する設備の設置を行うときには、この種類の助成金制度を活用できることがあります。
助成金制度によっては、地域工事業者の振興も兼ねて、地元の業者に工事を依頼することなどの条件がつけられていることもあります。予算が限られていることもあるので、該当する工事を実施する場合には早めに申し込むようにしましょう。
耐震改修の促進
耐震改修の促進のために、自治体が助成金制度を設立することも少なくありません。この種類の助成金は、地域に耐久性の高い長期優良住宅を増やし、地震が起こったときに失われる人命を減らすだけでなく、経済的な被害を抑えることも目的として実施されます。
外壁塗装工事だけではこの種類の助成金の対象とならないことがありますが、外壁塗装工事に加え、耐震補強工事をするときなどには申請しましょう。また、エコ住宅の推進と合わせて実施されることもあるので、断熱性能や耐久性を高める塗料を選択することで申請できる可能性もあります。
多世代同居の促進
多世代同居の促進のために、自治体が助成金制度を実施していることもあります。多世代が同居できる住まいづくりを助成金でサポートし、子育てしやすい街、高齢者が安心して暮らせる街、多様な世代が生き生きと交流できる街を実現することが目的です。
この種類の助成金では、親世代か子世代のいずれかが元々地域に居住し、同居するためにもう一方の世代が他地域から転入することなどが条件になることがあります。外壁塗装工事だけを実施するときには受給対象とならない可能性がありますが、二世帯住宅へのリフォームも兼ねて塗装工事をする場合であれば申請できるでしょう。
空き家活用の促進
空き家活用の促進のために、自治体が助成金制度を設立していることも少なくありません。空き家が多いと治安が悪化したり、周辺の地価に影響を与えたりする可能性があるため、少しでも空き家を減らすことで地域振興につながります。
また、空き家を活用することで、家を取り壊さずに済み、廃棄物の削減にもつなげることが可能です。居住者にとっては住宅を安価に手に入れる機会にもなり、若い世代や所得が少ない世帯にとってもメリットの多い制度といえるでしょう。
空き家の状態が良いのであれば、外壁塗装工事だけでも居住できるようになるため、安価に空き家の再利用を実現できます。しかし、空き家の状態があまり良くないときは、外壁塗装だけでなく各所の整備が必要となり、助成金制度を活用しても自己負担額はかさむかもしれません。
若者定住の促進
若者定住の促進を目的として、助成金制度を設立している自治体もあります。なお、若者の定義は制度によっても異なりますが、40歳以下、50歳以下であることが一般的です。
この種類の助成金では、地元の業者に工事を依頼することも条件として課せられることがあります。外壁塗装工事が対象になるとは限らないため、条件を確認してから申し込みましょう。
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外壁塗装工事で助成金・補助金を受けるための条件とは
外壁塗装工事で自治体から助成金や補助金を受けるためには、各制度の条件に合致していることが必要です。よくある条件を紹介します。
自治体内に塗装を行う住居がある
対象となる助成金制度や補助金制度を実施している自治体に居住しているだけでなく、塗装工事を行う住居も自治体内にあることが求められます。助成金制度や補助金制度は、原則として自治体の発展・振興のために実施されます。そのため、自治体外にある住居については、補助金・助成金を受けることができません。
また、住民票のある住所と工事をする住まいが異なる自治体にあるときは、いずれの自治体においても補助金制度・助成金制度の利用は難しいでしょう。
税金を滞りなく納税している
自治体に納める税金を滞納している場合は、補助金制度や助成金制度を利用できないことが一般的です。例えば、住民税や国民健康保険料(国民健康保険税)、介護保険料などを滞納しているときは、制度に申し込むことができません。
また、助成金制度や補助金制度に申請するときは、住宅の持ち主だけでなく世帯全体の納税状況を確認されることがあります。そのため、家族のいずれかが納めるべき税金を納付していないときは、助成金・補助金を受給できない可能性があります。
着工前に助成金を申請している
住宅リフォーム関連の助成金制度や補助金制度は、着工前の申請が条件になることが一般的です。着工している場合や、すでに工事が完了した場合には、他の条件を満たしていたとしても助成金や補助金の支給は受けられないでしょう。
なお、助成金や補助金の申請手続きには、塗装業者からの見積書が必要になります。地域密着型の業者であれば、自治体で実施している助成金制度や補助金制度についても詳しく知っている可能性が高いので、受理されやすい見積書を作成してもらえるでしょう。
必要な書類が揃っている
助成金制度や補助金制度に申し込むときには、必要な書類がすべて揃っていることが条件となります。助成金制度は先着順で受給できるかどうかが決まることが一般的なので、書類不備で遅れを取ることがないよう、事前に書類の種類を確認し、正しく揃えてから申請するようにしましょう。
多くの助成金制度・補助金制度では、次の書類が必要とされます。
- 運転免許証などの本人確認書類
- 外壁塗装工事を行う建物の登記事項証明書
- 申請者の納税証明書
- 外壁塗装工事の見積書
上記の書類に加え、自治体独自の助成金制度・補助金制度の申請書が必要です。自治体のホームページからダウンロードできることもあるので、一度確認してみましょう。
また、本人確認書類や登記事項証明書などは申請者自身で準備できますが、外壁塗装工事の見積書は業者に依頼しないと取得できません。制度を利用して外壁塗装工事を実施しようと考えている方は、早めに業者に見積もりを依頼するようにしましょう。
同一の助成金・補助金制度を過去に利用していない(一部の制度を除く)
助成金制度や補助金制度への申請は、同一制度に対しては一度限りとされていることが一般的です。今まで同じ制度で外壁塗装工事の助成金・補助金を受給している場合は、別の制度を利用できないか検討してみましょう。
ただし、一部の制度では、複数回の申請が可能です。申請期間内に条件に合致するリフォーム工事を複数回行うときは、適切に申請してみましょう。
外壁塗装で助成金・補助金を申請する時の注意点
外壁塗装で助成金制度や補助金制度に申請するときには、いくつか注意すべき点があります。注意点をまとめて紹介するので、ぜひ確認してください。
助成金の募集期間をチェックする
助成金の中には募集期間が決まっているものがあります。また、募集期間が決まっている制度でも応募者が多く予定していた金額を支給した場合には、早期に募集が打ち切られることもあるので注意が必要です。
こまめにお住まいのある自治体のホームページを確認するなどして、最新の助成金・補助金情報を入手するようにしましょう。
助成金・補助金の支給額を確認する
助成金・補助金の支給額も確認しておきましょう。どの制度も上限が決まっているため、事前に調べておくことが必要になります。
助成金・補助金の上限額は10万円か20万円程度であることが一般的です。また、工事費用の5~10%に相当する金額が支給されることが多いため、工事費用が少額のときは支給額も少額になります。
申請の受理までに時間がかかる場合がある
助成金制度や補助金制度の申請に必要な書類をすべて揃えて提出したとしても、すぐに助成金・補助金を受け取れるわけではありません。自治体によっては住宅の状態などを調査してから申請を受理することもあるため、受給までにある程度の期間を見ておくほうがよいでしょう。
申請受理より前に着工しないこと
助成金制度・補助金制度の申請受理前に塗装工事を着工してしまうと、条件を満たさないと判断され、助成金や補助金が支給されない可能性があります。
そのため、雨漏りがある場合や、壁の一部が破壊されてすぐにリフォーム工事を開始しなくてはいけない場合などは、制度の利用は難しくなるでしょう。事前に自治体の窓口でどの程度の期間で受理されるのか尋ねておくと、工期を設定する目安になります。
助成金・補助金のために遮熱塗料を選ばない
省エネリフォームに対する助成金制度・補助金制度では、遮熱塗料を使うことが条件になることがあります。しかし、遮熱塗料は太陽光を反射するため、冷え込みやすい建物に塗装すると冬場は室内が寒くなる可能性があります。
助成金や補助金を受給したいからという理由で塗料の種類を決めるのではなく、環境や建物の状況に合わせて外壁塗料を選ぶようにしましょう。
助成金・補助金の申請〜受け取るまでの流れ
助成金や補助金に申請するときは、受領までの流れを把握しておくことが必要です。一般的な流れを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1.申請書を受け取る
助成金制度や補助金制度に申し込むときは、各自治体で作成している独自の申請書を記入して提出しなくてはいけません。まずは自治体の役所で申請書を受け取りましょう。
申請書は、自治体のホームページでダウンロードできることもあります。また、申請書の書き方見本もダウンロードできることもあるので、内容を確認し、必要事項を記入しておきましょう。
2.塗装業者に見積書をもらう
助成金制度や補助金制度に申し込むときは、塗装業者から受け取った見積書の提出も必要になります。制度によっては自治体内の業者に依頼することが条件となるので、募集要項を確認して適切な業者にリフォーム工事の見積書の作成を依頼しましょう。
また、制度によっては見積書だけでなく、塗料のカタログなどの提出も求められることがあります。一度で書類をすべて準備するためにも、自治体の役場やホームページで提出書類を確認しておきましょう。業者に助成金制度や補助金制度を利用する旨を伝えておくと、スムーズに書類を準備してくれることもあります。
3.着工前に各自治体へ必要書類を提出
多くの助成金制度や補助金制度では、リフォーム工事着工後の申請は受け付けていません。制度概要を確認したうえで、正しいタイミングで自治体に必要書類を提出するようにしましょう。
4.自治体による審査後、助成金支給が決定。塗装業者と正式契約
必要書類を提出すると、すべての条件に合致しているか、自治体による審査が始まります。審査によって助成金・補助金の支給が決定したときは、塗装業者と正式に契約して塗装工事の開始です。
書類に不備がある場合は、再提出を求められるため、支給決定が遅くなり、塗装工事の開始も遅くなります。スムーズに助成金・補助金を受給するためにも、正しい書類を揃えて提出するようにしましょう。
5.工事開始後、写真を提出
外壁塗装工事が始まる前と始まった後、完了した後の3つのタイミングで写真を撮影し、自治体に提出することが求められることが一般的です。塗装工事中の写真を撮影することは難しいので、業者に写真撮影も依頼しておきましょう。
また、工事範囲や塗料の種類を変更したときは、速やかに自治体に連絡することが必要です。連絡せずに変更すると、助成金・補助金の受給が取り消されることもあります。
6.自治体に実績報告書と請求書を提出
外壁塗装工事完了後に、実績報告と施工後の写真、請求書をまとめて自治体に提出します。提出期限を過ぎると受理してもらえないこともあるため、事前に期限を確認し、遅れずに提出しましょう。
7.助成金・補助金の受領
塗装工事完了後の書類提出が終わり、受理されると、事前に申請した銀行口座に助成金・補助金が振り込まれます。自治体にもよりますが、書類提出後、2~4週間で振り込まれることが一般的です。
ただし、不備があるときは振り込みまでにさらに時間がかかります。書類の提出漏れ、記入漏れがないように確認しておきましょう。
外壁塗装業者のプロを探す
外壁塗装の際に助成金や補助金を受給できると、自己負担額を抑えて住宅を美しくリフォームすることが可能です。塗装後には申請できないことが一般的なので、リフォーム前に適用できそうな制度を調べておきましょう。
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助成金や補助金について公式ホームページなどを見ても、複雑で中々分かりづらいですよね。金融機関や専門家に相談される方もいるかとは思いますが、最近ではYouTubeなどでも要約を分かりやすく解説してくれている動画が多数上がっていますので、参考にされてみてはいかがでしょうか。
リフォーム補助金の中にはそれぞれ条件が設けられています。一例として条件の中には、「所有者・居住者が同一又は所有者・居住者・振込み口座の名義が同一でなければ受け取ることができない」などがあり、その他にも様々な条件があります。
いざという時に慌てないよう事前に下調べをして、準備しておくことが必要ですね。
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