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  6. 家を建て替えたい!実際にかかる費用を【坪数別・間取り変更別】に徹底解説
2022/11/08 2024/04/10

自宅の建て替えを検討している場合に、無視できないのが費用の問題です。坪数や間取りによっても変動するため、適正な費用相場を知っておきましょう。

本記事では、一軒家の建て替えにかかる費用内訳や施工の流れなどをご紹介します。

建て替えとは?

住宅の建て替えでは、既存の建物を基礎部分からすべて解体して一度何もない状態の土地に戻した後に、新しい家を建築します。部分的な改築や修繕、増築をするリフォームに対して、建て替えは既存の建築物を一切利用しません。

建て替えには取り壊しの費用がかかるため高額になりがちですが、いちから新しい住まいを築ける良さがあります。

建て替えにかかる費用内訳

30坪の住宅の建て替えにかかる費用の内訳と一般的な相場は、以下のとおりです。

費用内訳費用相場
解体費用90~150万円程度
設計費用54万円程度
建築費用2,400~2,700万円程度
印紙税1万円程度
登録免許税3~4万円程度
不動産取得税5~24万円程度
火災保険・地震保険料15~25万円程度
引越し・仮住まい費用125万円程度
地盤調査・地盤改良工事費用5~180万円程度
測量費用20~40万円程度
住宅ローン関連費用数万~数十万円程度
地鎮祭、上棟式の費用3~5万円程度

建て替えの際の費用は、土地の状態や新しく建てる住宅の構造によっても幅が出ます。内訳の詳細を確認しておきましょう。

解体費用

解体費用を左右する要素は、建物の構造や業者への依頼代金、立地、不随工事の有無、住宅の階層などさまざまです。既存の建築物が木造か鉄骨造かによっても、解体費用の相場が次のように異なります。

木造4~5万円/坪
軽量鉄骨造6~7万円/坪
鉄筋コンクリート造(RC)6~8万円/坪

事前に費用目安を把握していても、実際に業者が現場を確認して金額が上下する可能性があります。

設計費用

設計費用は、建て替えを依頼したハウスメーカーや工務店の見積もりに含まれているのが一般的です。費用目安は建築費の1~3%程度といわれています。

住宅の設計のみを専門の設計事務所に依頼する場合は、施工までまとめた場合よりも割高で、建築費の5~8%程度が目安です。

建築費用

建築費用は、本体工事費と付帯工事費に分けられます。本体工事費には、新しく住宅を建てる作業にかかる費用が含まれます。

一方で付帯工事費とは、各種設備工事や外構工事にかかる費用のことです。建て替えする住宅が木造か鉄骨造かによっても、建築費用に差が出ます。

建築費用に3,000万円程度かけられるのであれば、延床面積120~130㎡のこだわりある住宅に建て替えられるでしょう。

印紙税

住宅の建て替えの際には、工事請負契約書に印紙税がかかります。算出される税金は、契約書に記載されている金額によって異なります。

建て替えにかかる費用が大きくなるほど、支払う印紙税の負担も大きくなると覚えておきましょう。印紙税が確定したら、収入印紙を購入して納税を済ませる流れです。

登録免許税

登録免許税とは、住宅の建て替えに必要な不動産の登記手続きをする際に納める税金です。不動産登記には専門的な知識が必要となるため、司法書士に依頼して進める方が多いでしょう。

その場合は、登録免許税の他に司法書士への報酬支払いが発生します。

建物滅失登記登録免許税の支払いは不要
所有権保存登記固定資産税評価額x0.4%
抵当権抹消登記不動産1つにつき1,000円
抵当権の設定登記住宅ローンの借入額x0.4%

不動産取得税

不動産取得税は、土地や建物の取得に際して納めなければならない税金です。税額は、固定資産税評価額の4%と定められています。

新築の場合は、床面積などの条件をクリアすれば、固定資産税評価額から1,200万円の控除が受けられます。

火災保険・地震保険料

住宅ローンを組む際に必須となるのが、建て替えする新しい住まいの火災保険と地震保険への加入です。保険料の額は、建物の構造や大きさ、契約内容によって変動します。

木造住宅15万〜25万円程度
鉄骨造・鉄筋コンクリート造8万〜13万円程度

それまで加入していた保険は、補償内容を変更するか一度解約して新たに加入しなおしましょう。

引越し・仮住まい費用

新築への建て替え工事の間は、業者が行き来し解体作業などを進めるため、仮住まいの家に移って過ごさなければなりません。家具や家電の移動にかかる引っ越し費用や、賃貸料がかかります。

賃貸物件に移る場合は、以下の諸費用が発生します。

  • 家賃
  • 礼金・敷金
  • 仲介手数料
  • 保証会社との契約料

その他追加で住宅保険料や鍵の交換費用が必要になる場合もあるため、事前に不動産会社に条件を確認しましょう。

地盤調査・地盤改良工事費用

地盤調査・地盤改良工事費用は、安全に建て替え工事を行うために、土地の状態を確認し必要に応じて改良工事を実施する費用です。簡易な地盤調査のみで結果が問題ない場合は、5~10万円程度の出費で済みます。

一方で地盤が軟弱であると判明すれば、工事の規模によっては180万円程度かかる可能性があるでしょう。土地の状態を判断して追加的に発生する費用であるため、当初の見積もりには含まれていない点は把握しておいてください。

測量費用

建て替えする家の設計に際して、敷地内高低差などの各種測量を行う必要があります。比較的簡易な現況測量であれば、20~40万円程度の出費に抑えられるでしょう。

もし既存の住宅を設計した当時の測量データが残っている場合は、あらためて測量をする手間と費用負担を省けます。

住宅ローン関連費用

住宅ローンを利用して住まいの建て替えをする場合は、保証料や事務手数料を支払う必要があります。借入金額の2.2%を手数料としている住宅ローンもあれば、3~10万円程度の定額制を導入しているものも見掛けられます。

住宅ローンの手数料は、利用する業者によって差が大きい部分です。ある程度の費用相場を知ったうえで、じっくりと検討するようにしましょう。

地鎮祭、上棟式の費用

新築への建て替えに際して、安全を祈願する地鎮祭や上棟式を執り行う場合は、謝礼やご祝儀などの費用がかかります。必ずしも必要な儀式ではないため、近年では省いてしまう場合もあるようです。

儀式の規模やスタイルなどは、施主が決定できます。略式を採用したり、地鎮祭だけを執り行ったりすることも可能です。

【坪数別】家を建て替える費用相場

次は、坪数ごとに異なる家の建て替え費用相場をご紹介します。

坪数費用相場
30坪1,500~2,500万円程度
40坪2,500~3,000万円程度
50~60坪3,000~5,400万円程度

物件の坪数が小さいほど、小規模な工事で済ませることができるため、建て替え費用を抑えられます。また住まいの構造や機能にこだわれば、坪数に関係なく施工料金はかさむ傾向があるでしょう。

【間取り変更別】家を建て替える費用相場

建て替えようとする家の間取りも、最終的な費用を左右する要素です。間取りの特徴に応じて変動する、建て替え費用の相場を解説します。

二世帯住宅の家に建て替える

二世帯住宅の建て替えは、一般的な住宅の場合と比べて1.5~1.8倍の費用がかかるとされています。坪数ごとの二世帯住宅の建て替え費用の相場は、以下のとおりです。

30坪2,000~3,000万円程度
40坪2,600~3,800万円程度
50~60坪4,000~6,000万円程度

二世帯住宅への建て替えを検討している場合は、間取りのタイプも検討する必要があります。選んだ間取りによっても、建て替え費用に差が出るでしょう。

  • 完全共用型:寝室以外のエリアを二世帯で共有する間取り
  • 完全分離型:各世帯の居住空間を分ける間取り
  • 部分共用型:キッチンや浴室など住まいの一部分を共有する間取り

3階建ての住宅に建て替える

3階建ての住宅は、限られたスペースを有効活用したいというニーズに適しています。一般的な費用相場は、次のとおりです。

30坪1,800~3,000万円程度
40坪2,400~4,000万円
50~60坪3,000~6,000万円

鉄筋コンクリートや鉄骨造の住宅が多いですが、木造で3階建て住宅を完成させることも不可能ではありません。

平家の家に建て替える

平屋住宅への建て替えは、複数階建ての住宅と比べて延べ面積が狭い場所に同様の設備や工事が必要となります。そのため坪数単価は、若干高めになる傾向があるようです。

平屋への建て替えにかかる費用相場は、以下のとおりです。

30坪1,500~2,500万円程度
40坪2,000~2,800万円程度
50~60坪2,300~3,000万円程度

建て替えの際の流れ

住宅建て替えにおける一連の流れは以下のとおりです。

  • 家を建て替える計画を立てる
  • 建て替えを依頼するハウスメーカーを探す
  • 業者を選び、具体的なプランを相談
  • 資金調達方法を考える(住宅ローンなど)
  • 仮住まいを探す
  • ハウスメーカーと工事請負契約を締結
  • 仮住まいへの引越し
  • 家の解体工事開始
  • 地盤調査や地盤改良工事
  • 新築住宅の工事開始
  • 物件の引き渡し

費用の検討とあわせて、各工程での流れや必要な日数も確認しておきましょう。

家を建て替える計画を立てる

家の建て替えを本格的に検討する段階になったら、具体的な目的や費用計画に取り掛かります。特に優先したい項目が整理できていると、建て替え工事を進めながら思わぬ出費が発生した際にも判断をしやすくなるでしょう。

どのような住まいを実現させたいのか、スケジュール管理に問題はないかを確認します。

日数の目安:2週間~1ヶ月

建て替えを依頼するハウスメーカーを探す

次に、建て替えを請け負ってくれるハウスメーカーや工務店を探します。複数の業者に合い見積もりを取って、適正な価格で丁寧な対応をしてくれるかどうかを比較しましょう。

見積もりの段階でできるだけ正確な料金を把握できるように、要望を具体的に伝えるのをおすすめします。

日数の目安:2週間~1ヶ月

業者を選び、具体的なプランを相談

信頼できる業者を選定できたら、実際の建て替え工事のプランを詰めていきます。理想の住まいを実現するために、必要となる資金やスケジュールを具体的に相談します。

住宅建て替えの目的をしっかりと定めて、付随する計画を立てていきましょう。

日数の目安:2週間~1ヶ月

資金調達方法を考える(住宅ローンなど)

住宅ローンを利用する場合は、建て替え工事を開始する前に事前調査を受けなければなりません。事前審査には、見積り内容や工事プランを提示する必要があります。

審査期間は、依頼する金融機関や与信の状況で異なります。審査を受ける前に、事前に業者に相談して準備を進めるようにしましょう。

日数の目安:2週間

仮住まいを探す

住まいの建て替え工事期間は、仮住まいに移動して過ごす必要があります。新築住宅へ再度引っ越しすることも考慮し、あまり遠くない場所に決めるとよいでしょう。

賃貸契約を結ぶまでの期間ができるだけ短い物件を探すのも、スムーズに建て替え工事をスタートさせる秘訣です。

日数の目安:2週間~1ヶ月

ハウスメーカーと工事請負契約を締結

資金繰りの計画が立ち、仮住まいする住宅の確保が完了したら、いよいよハウスメーカーや工務店と契約を結びます。見積もり書である程度の内容を把握しているとはいっても、再度契約書の内容を慎重に吟味しましょう。

気になる点がある場合は、この時点で確認しておくのをおすすめします。

日数の目安:2週間~1ヶ月

仮住まいへの引越し

契約が完了し、建て替え工事のスケジュールが確定したら、仮住まいへの引っ越しを進めます。住宅を立て替える場合に、仮住まいで過ごす期間の目安は6ヶ月程度です。

新居に移る際に必要のない荷物や家具は、この時点で処分してしまうのもよいでしょう。

日数の目安:2週間~1ヶ月

家の解体工事開始

解体業者に見積もりを取り、費用を確認し家の解体工事をスタートする段階です。実際のところ建築を依頼するハウスメーカーに、解体まで一貫して依頼するケースが多いでしょう。

解体のみ別の業者に申請する場合は、解体時のトラブルにしっかりと対応してもらえるかの確認を忘れてはいけません。

日数の目安:1週間~1ヶ月

地盤調査や地盤改良工事

地盤調査は、仮契約の時点でも一応事前チェックがありますが、本格的な調査は解体工事後に行います。地盤改良工事が必要になる場合は、費用負担や調査期間が追加でかかる可能性があります。

家を建てる前に、土地の状態を調査・改良しておくことは重要です。

日数の目安:半日~1週間

新築住宅の工事開始

地盤調査が完了したら、新築住宅工事の安全を願う地鎮祭を執り行い、工事を着工します。一般的な工事期間の目安は、4~6ヶ月程度です。

工事期間は、利用する材料や建物の構造により変動します。

日数の目安:4~6ヶ月

物件の引き渡し

住宅が完成した後には、施工が正しく行われたかどうかを確認します。図面と見比べながら、不備がないかを隅々までチェックしてください。

新築住宅であるからこそ、引き渡しの前に充分に確認したうえで、引き渡し手続きに移りましょう。

日数の目安:1ヵ月

リノベーション業者のプロを探す

住宅の建て替えは、基礎から新たに組みなおすため、より理想に近い住まいを実現できるのがメリットです。坪数や間取りごとの費用相場を把握し、信頼できる業者を見つけられるようにしましょう。

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