TOEICは特有の固有名詞が出てきたり馴染みのない単語が出てきて、しかも問題量が多いので解きづらいというイメージがあります。しかし試験問題には一定の出題パターンがあり、どんな問題をどのくらいの時間配分で解けばいいのかが分かれば、だいぶ解きやすくなります。
今回は、TOEICの問題の解き方のコツをPartごとに見ていきたいと思います。
Part1:写真描写問題(リスニング)
試験説明の放送のときにすべての写真に目を通す
1枚の写真について4つの短い説明文が流れ、最もふさわしい描写をしているものを選ぶ問題です。
問題に入る前に1分30秒のやや長めの試験説明の放送が流れます。ちなみに毎回同じ内容ですので、聞かなくても解答に支障はありません。この1分30秒の時間配分を利用して写真すべてに目を通しておきましょう。多少は心の準備ができると思います。
積み重なっているものに注目
写真に一通り目を通した時に、積み重なっているものがあったらラッキー問題です。
stack もしくはpileという動詞が必ず出てくるはずです。
ちなみに「積み重ねる」という意味です。
上の写真→Stones are stacked. (石が積み重なっている。)
写真は隅々まで見る
「え、そこ?」という描写もあるので注意してください。
たとえば上の写真ですと3人の人物に目が行ってしまいますが、テーブルの上のグラスの描写が正解の場合も考えられます。
Part2:応答問題(リスニング)
1つの質問または発言と、3つの応答がそれぞれ1度放送されます。質問に対して最も適切な応答を選びます。25問出題されて試験の時間配分は10分弱です。
消去法で選択肢を絞る
選択肢が3つしかありませんので、明らかに違う応答は消去法で絞れます。
わからなかったら、次に行く
問題が25回連続して放送されますので、1つの問題に執拗にこだわってしまって次の問題も聞き逃すという事態は避けるべきです。わからなかったら次の問題に気持ちを切り替える勇気も必要です。
Part3:会話問題(リスニング)
会話が1度だけ放送されます。問題用紙の設問と選択肢を読み、4つの選択肢の中から最も適切なものを選びます。39問出題されて、試験における時間配分は20分弱です。
TOEICあるある①
TOEICの世界では実際にありそうだけれども、現実にはあまりないという事件がしばしば発生します。
たとえば不良品が発生して業者にクレームの電話をかけるということは日常生活において無いわけではありませんが、可能性としては低いアクシデントだと思います。しかし、TOEICの世界ではこのクレーム電話の場面に本当によく出くわします。
電話を受けた業者の提案する解決策としては、請求の取り消しや返金そしてクーポン券の進呈などが考えられます。
金額が問われる問題
領収書(Receipt)やクーポン券(Coupon,Voucher)の図表が出てきて、金額が問われる問題がしばしば出題されます。しかしながら、ここで、「$200の5%引きはいくら?」などという細かい計算力を要求される問題が出ることは、まずありません。
提示された金額や割引率をそのまま答える問題がほとんどですので、数字が苦手な方でも安心してください。
Part4:説明文問題(リスニング)
アナウンスやナレーションなどの説明文が1度だけ放送されます。問題用紙の設問と選択肢を読み、4つの選択肢の中から最も適切なものを選びます。30問出題されて、試験における時間配分は15分弱です。
TOEICあるある②
cateringという言葉があります。パーティー会場などに出張して料理を作って提供するサービスのことですが、日本人にはあまりなじみのないサービスかもしれません。しかし、TOEICの世界ではこのケータリング業者への注文のやり取りがしばしば出てきます。
たとえば「Zehitomo Catering Company」などという社名が出てきたら、話題は料理の注文の内容だと推測できますので、解答が容易になるかもしれません。
TOEICあるある③
列車や飛行機など交通機関の遅れも多発しますので、覚悟しておいてください。
(1)遅れの原因、(2)輸送会社の乗客への対応、そして(3)新しい出発予定時刻は設問で問われる可能性が高いですから、注意して聴き取ってください。
Part5:短文穴埋め問題(リーディング)
4つの選択肢の中から最も適切なものを選び、不完全な文を完成させます。解答の理想的な時間配分としては、30問を10分で解きます。
品詞で判断して解く①
問題文が和訳できなくても品詞の知識があれば解答できる問題があります。見たことのない固有名詞や単語があったとしても、あせらず冷静に対処しましょう。たとえば、下のような問題です。
Some of the employees expressed opposition to the ( ) of flexible working hours.
(A)introduction (B)introduce (C)introduced (D)introductory
正解は(A)introductionです。
theとofの位置から名詞しか入らないと判断できます。
ちなみに(A)名詞 (B)動詞 (C)動詞過去形 (D)形容詞 です。
時制で判断して解く
たとえば、下のような問題です。
Mr.Aromdee ( ) at ABC Company three years ago.
(A)works (B)will work (C)worked (D)working
正解は(C)workedです。
three years ago 3年前ですから、過去形が入ります。
このように中学英語の知識で解ける問題も出題されます。
Part6:長文穴埋め問題(リーディング)
4つの選択肢の中から最も適切なものを選び、不完全な文書を完成させます。解答の理想的な時間配分としては16問を10分で解きます。
品詞で判断して解く②
Part5同様、品詞で判断して解答できる問題もあります。たとえば、下のような問題です。
The company has only a ( ) amount of money to use on this survey.
(A)limited (B)limiting (C)limitation (D)limit
正解は(A)limitedです。
名詞amountを修飾するものですから、形容詞が入ります。ここで(C)と(D)は選択肢から消えます。
(A)と(B)が残りますが、文意から「お金の量が限られている」と判断できますので過去分詞の(A)を選びます。
文脈で判断して解く
文を挿入するタイプの問題は文全体の流れを読んで解答します。
日ごろからブログの投稿や作文が得意だったりまたは読書をしている人は、常に文脈を考えていますので、解きやすい問題かもしれません。
Part7:1つの文書、複数の文書問題(リーディング)
いろいろな内容・形式の文書から出題されます。設問を読み、4つの選択肢の中から最も適切なものを選びます。解答の理想的な時間配分としては54問を55分で解きます。(KW:時間配分)
迷ったら、捨てる
数字を見ただけでもわかりますが、54問を55分で解くということはかなりタイトな時間配分になります。
どうしても根拠が見つからずに迷ったと思ったら、その問題は適当にマークして捨ててください。
取れるところで確実に得点するということも解き方のコツです。
最後まで、あきらめない
「迷ったら、捨てろ」と言っておいて逆説的なのですが、試験終了の合図があるまで、あきらめないでください。
120分の長丁場のテストの後半戦ですから、Part7はスタミナ勝負の一面もあります。文書量の多さに圧倒されずに1つ1つの文書に取り組むことが、目標点の達成につながる解き方のコツです。
最後に
TOEICの出題パターンを一通り見てきました。もちろん上級レベルの問題もありますが、なかには基本的な知識で解ける問題もあるという事実がわかっていただけたかと思います。
皆さんがTOEICの解き方のコツをつかんで、目標点取得を達成されることをお祈りしております。
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