母の日・誕生日・卒業式などのお祝いシーンで贈られることの多い花束。花の種類や大きさによって値段が異なるため、いくらが相場か分からないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、花束の大きさ別の値段や贈るシーン別の相場、花束におすすめの花、オーダー時のポイントなどをまとめてご紹介します。ゼヒトモでフラワーアレンジのプロとして活躍する久保田利奈さんにお話を伺ったので、予算の範囲内で素敵な花束を贈るためにもぜひ参考にしてください。
監修したプロ・久保田利奈
久保田利奈さん
「初めて作りたい方でもプロレベルに」をモットーに掲げるブリザードフラワー教室「フラワールーチェ」を展開。単発のレッスンから定期的に通えるコースまで、幅広くレッスンを提供している。
ブーケや花冠、贈呈品、リングピローなどのウェディングアイテムの受託制作も受け付けている。現役ブライダルMCでもあるため、会場装花をはじめ、披露宴の準備方法や進行などといったウェディングに関するノウハウも提供中。ゼヒトモではフラワーアレンジメントのプロとして活躍中。
花束の大きさ別の相場
花束の値段は大きさによって異なり、ボリュームが大きくなればなるほど値段も高くなります。目上の方に贈る場合や特別なお祝いで贈る場合は、両手にあふれるほど華やかな花束が良いでしょう。
ここでは、花束の大きさ別の費用相場を詳しくご紹介します。
花束の値段が1,000円前後|ミニブーケ(手のひらサイズ)
手のひら収まるミニブーケサイズの花束は、500〜1,000円前後の値段で購入できます。数本の花材がセットになっており、お花屋さんでは完成品として販売されているのが一般的です。
ミニブーケは小さな花瓶で飾るのにぴったりなサイズなので、自宅でお花を楽しみたいときにも気軽に購入できるでしょう。ほかにも個人間でのちょっとしたプレゼントやお菓子と組み合わせてセットギフトとして送りたいときにも重宝します。
花束の値段が1,000円〜3,000円|片手で持てる
片手で持てるサイズの花束の値段は、1,000〜3,000円前後が目安です。大きすぎず小さすぎないサイズ感で、日頃お世話になっている人へ感謝の気持ちを伝えたいという時に重宝します。
適度なボリューム感もあるので、誕生日や結婚記念日などのプレゼントに添えて贈ると喜ばれるでしょう。3,000円代の花束であれば、好きな花材を選んでおしゃれにラッピングしてもらうことも可能です。
花束の値段が4,000円〜5,000円|両手で持てる
両手で持てるサイズの花束の値段は、4,000〜5,000円前後が相場です。片手サイズに比べてボリューム感があり、誕生日・発表会・送別会などさまざまなシーンで活躍します。
華やかな印象で見栄えも良いため、結婚式での花束贈呈にもぴったりなサイズです。この価格帯であれば、気に入った花材を選んで1からオリジナルの花束を作ってもらうこともできます。贈る相手やシーンに応じて、喜んでもらえる花束を選びましょう。
花束の値段が10,000円〜|両手にあふれる
値段が10,000円を超える花束は、両手にあふれるほどボリュームのあるサイズです。選べる花材の種類も広がり、豪華で高級感あふれるブーケにできます。
10,000円以上の花束は、プロポーズや銀婚式、金婚式といった特別な日に贈られることが多いです。花言葉やメッセージ、ラッピングデザインなどにもこだわって贈れば、素敵な思い出になるでしょう。
花の密度を高めてボリュームを抑えた花束を作ることもできるので、気になる方はお花屋さんに相談してみるのがおすすめです。
【プロのコメント】
お花の大きさ、色合い、花の種類などによって、花の値段や購入ポイントが変わってきます。同じお値段でも花の種類によって大きく見せることもできます。
「予算は◯◯円で、できる限り花束が大きく、豪華に見えるような花を選んでほしいです」といったオーダーも可能です。同じお値段でも、完全にお任せで作成してもらうよりもイメージに近い花束を準備してもらえます。
また、茎を短くしてブーケのように丸く作った花束と、茎を長くして縦のラインを強調して作成する花束とでは、印象が随分変わります。受け取った人が手に持っている様子を思い浮かべて、長さの指定をするのも良いでしょう。
【シーン別】花束の値段はいくらが相場?
一般的に、プレゼントとして贈る花束の値段は3,000~10,000円が相場ですが、贈るシーンや贈る相手との関係性によっても適切な花束の値段は異なります。
ここでは、誕生日・卒業式・成人式・送別会といった場面別の花束の相場をご紹介します。花束を贈るシーンを想定し、予算設定の参考にしてください。
誕生日に贈る花束の相場は3,000~5,000円
誕生日のプレゼントに贈る花束の値段は、3,000〜5,000円が相場です。ただし、贈る相手によって適切な価格帯が異なるので下記で確認してみましょう。
- 友人や同僚に贈るなら3,000~4,000円
- 恋人・配偶者・両親に贈るなら5,000円前後
- 他のプレゼントとセットで贈るなら1,000~3,000円
たとえば親しい友人に贈る場合は、片手で持てるくらいの3000円前後の花束がおすすめです。ボリューム感のある5,000円代の花束だと、かえって相手に気を遣わせてしまう可能性もあります。
逆に、恋人や配偶者のように親しい間柄の人に贈る場合は、華やかな見た目になる5,000円前後の花束がぴったりです。また誕生日のプレゼントが他にある場合は、1,000円〜3,000円前後のミニブーケでも十分喜んでもらえるでしょう。
卒業式に贈る花束の相場は1,000~5,000円
学校の卒業式も、花束が贈られることの多いシーンのひとつです。花束の相場は1,000~5,000円と幅広いので、部活の先輩・先生・恋人など贈る相手との関係性によって予算を決めましょう。
- 部活の後輩から先輩へ贈るなら2,000円前後
- 卒業生からお世話になった先生へ贈るなら2,000~3,000円
- 友人や知人へ贈るなら3,000~4,000円
- 恋人に渡すなら3,000~5,000円
卒業式は、お世話になった人への感謝を伝える場でもあるので、花束と合わせて手紙や色紙も贈るのがおすすめです。
成人式に贈る花束の相場は3,000~5,000円
人生の大きな節目とも言える成人式には、3,000〜5,000円前後の花束が適しています。彼女や彼氏に贈る場合も、適度なボリュームと華やかさがあるため喜んでもらえるでしょう。
また、成人を迎えた子どもから、育ててくれた両親へ贈る場合も3,000〜5,000円前後の花束がよく選ばれる傾向にあります。
花束の種類としては、ガーベラやスイートピーのように新たな門出を祝う意味を持った花がおすすめです。成人式では花束をもって写真撮影することも多いので、スーツや振袖との相性を考えて花束を選ぶのも良いでしょう。
送別会・退職祝いに贈る花束の相場は3,000~5,000円
職場の送別会や退職祝いに贈る花束の相場は、3,000円〜5,000円が目安です。こちらも贈る相手の立場や関係性によって値段が異なり、同期や同僚であれば2,000〜3,000円前後の花束でも十分と言えるでしょう。
- 同僚へ贈るなら3,000円前後
- 転職を控える上司や先輩に贈るなら3,000~5,000円
- 部署異動する上司や先輩に贈るなら3,000~4,000円
- 定年退職される社員に贈るなら5,000~10,000円
送別会や退職祝いに贈る花束は、勤続年数が長いほど豪華になる傾向にあります。特に定年退職される方に贈る場合は、長年貢献されたことに対する感謝の意味を含めて10,000円前後の花束を選ぶと良いでしょう。
同じ部署の上司や先輩に贈る場合は、数人のグループで購入することも多いため、両手で持てるサイズの5,000円前後の花束が適しています。送別会で大きすぎる花束を贈ると、持ち帰りに不便な恐れがあるので注意してください。
送別会や退職祝いで贈る花は、花言葉や花の色・イメージで選ぶのがポイントです。たとえば男性に贈るなら「尊敬」の意味を持ち、スーツにもよく映える白いバラ。一方女性に贈る場合は「感謝」の花言葉を持ち、かわいらしい印象のピンクのバラがおすすめです。
昇進・栄転祝いに贈る花束の相場は10,000円~30,000円
昇進・栄転祝いに贈る花束の値段は、10,000~30,000円が相場です。栄転祝いは内輪で行うのが基本なので、個人でお祝いを贈ることはあまり多くありません。
会社名義でお世話になっている取引先に贈る場合は、15,000〜30,000円前後の胡蝶蘭を贈るのが多い傾向にあります。胡蝶蘭には「幸福が飛んでくる」という花言葉があり、一般的には3本立の胡蝶蘭がよく選ばれています。
もし知人・友人・親戚の間柄でお祝いする場合は、5,000~10,000円程度の花束やフラワーアレンジメントを贈るのがおすすめです。
結婚・出産祝いに贈る花束の相場は3,000~5,000円
結婚や出産祝いに贈る花束の値段は、相手との関係性や親密度によっても異なりますが、3,000〜5,000円前後が目安となります。たとえば、同僚に贈るなら3,000~4,000円前後の花束を贈るのがおすすめです。
友人に贈る場合は5,000円が相場ですが、付き合いの長さに応じて5,000円以上の大きな花束を贈るのも良いでしょう。花束と一緒に食器類や赤ちゃん用の洋服などを選べば、さらに素敵な贈り物になります。
また親戚の場合は、少し高めの10,000円以上の花束を贈るケースも多いです。花の種類としては明るい色合いのオレンジやピンクの花束が定番ですが、ひまわりといった季節の花を選んでも喜ばれるかもしれません。
講演会・発表会に贈る花束の相場は5,000~10,000円
講演会や発表会などのイベントで花束を贈るなら、5,000〜10,000円前後が相場となります。特にコンサートといったステージ上でプレゼントする場合は、花束の見栄えも非常に重要です。
遠くの観客からも見えるよう、ボリューム感がありゴージャスな見た目の花束にすると良いでしょう。収容人数が1,000人を超える会場の場合は、15,000円程度の豪華な花束を選ぶのもおすすめです。
また、子どもの発表会に両親から花束を贈る場合は、年齢や体格に応じて選ぶのがポイント。小学生以下のお子様であれば1,000〜3,000円、中高生であれば3,000円程度を目安としてください。特に小さなお子様には、片手で持てるミニブーケがちょうど良いサイズ感になります。
長寿祝いに贈る花束の相場は10,000円以上
両親や祖父母へ、日頃の感謝や長生きしてほしいという気持ちを込める長寿祝い。60歳の還暦にはじまり、喜寿・米寿・白寿などの節目に合わせて長寿を祝います。
長寿祝いに贈る花束の値段は贈る相手との関係によっても異なりますが、基本的には10,000円以上が相場です。
- 子どもから両親へ贈るなら20,000~50,000円
- 孫から祖父母へ贈るなら10,000~30,000円
- 親戚へ贈るなら10,000~20,000円
長寿祝いには花束と一緒に他のプレゼントを贈る場合も多いので、合計金額と予算を考慮して選ぶと良いでしょう。なお長寿祝いでは、各節目によってテーマカラーがあるため、花束の色もテーマカラーに合わせるのがおすすめです。
- 還暦(60歳):赤色
- 古希(70歳):紫色
- 喜寿(77歳):紫色
- 傘寿(80歳):黄色
- 米寿(88歳):黄色
- 卒寿(90歳):紫色
- 白寿(99歳):白色
- 百寿(100歳):ピンク・桃色
とはいえ「絶対にこの色にすべき」という決まりはないため、贈る相手の好みで花束の色を選ぶのもひとつの方法です。
母の日・父の日に贈る花束の相場は5,000円前後
母の日・父の日・敬老の日などに贈る花束は、5,000円前後が相場となります。適度なボリューム感があるので、両親や祖父母への感謝の気持ちを伝えるのにぴったりです。複数人の連名で贈る場合は、少し高めの10,000円前後を予算に設定しましょう。
花束で贈るのももちろん良いですが、カーネーションやガーベラなどの花を1輪だけ贈るのもおすすめ。メッセージカードや他のプレゼントと一緒に贈れば、素敵なギフトになるでしょう。
プロポーズに贈る花束の相場は6,000~15,000円
告白やプロポーズに贈る花束の値段は、6,000〜15,000円前後が相場と言われています。見た目を華やかでゴージャスにしたい場合は、8,000円以上の予算を見積もっておくと安心です。
プロポーズには赤いバラの花束を贈るのが定番ですが、贈る本数によっては20,000円以上の高額になることも少なくありません。バラは本数によっても花言葉が異なるので、まずは贈りたい本数や大きさを決め、予算を調整するのがポイントです。
思い出に残る大切な日だからこそ、相手に喜んでもらえるような素敵な花束を選びましょう。
花束はどこで買う?素敵な花束を贈るには
花束の購入方法には、既製品を購入するか花屋さんにオーダーメイドで作ってもらうかの2通りがあります。既製品はインターネット通販でも購入できますが、配送までに時間がかかったりイメージと実物が異なったりする場合もあるので、なるべく実店舗で購入するのがおすすめです。
また、生花でなくドライフラワーの花束を贈ったり、プリザーブドフラワーを贈ったりする方法もあります。花を贈る用途や目的に応じて、相手に喜んでもらえる花束を選びましょう。
既製品の花束を買う場合
花屋さんでは、店員の方が作った既製品の花束が置かれていることも多いです。既製品であれば購入後すぐに持ち帰れるので、急遽花束を用意することになった時にも重宝します。オーダーメイドで花束を作るのに比べ、比較的安い価格で購入できるのも魅力です。
しかし、既製品は花の種類やサイズが固定されているので、贈るシーンにぴったりな花束を見つけられない可能性もあります。特別なお祝いで花束を贈るなら、店員さんに相談してオーダーメイドで作ってもらうほうが良いでしょう。
お花屋さんに花束を1からオーダーする場合
卒業式や記念日など特別な日に贈る花束を探している場合は、お花屋さんで1から花束をオーダーするのがおすすめです。花の種類を指定できるだけでなく、贈る相手のイメージや用途に応じて作ってもらえるので、理想に近い花束を贈ることができます。
もちろん予算の範囲内で作ってもらえるため、金額が高額になりすぎることもありません。オーダーメイドであれば、花束を渡す日時に合わせてきれいに咲く花材を選んでもらえるのもうれしいポイントです。
ただし、母の日・父の日や卒業式・入学式シーズンなど花束がよく売れる時期には、急な依頼に対応してもらえないケースも。確実に作ってもらうためには2〜3日前までに予約し、急に花束が必要になった場合でも最低数時間前までには連絡しておきましょう。
ドライフラワーの花束やプリザーブドフラワーを贈る方法も
華やかな雰囲気を楽しめる花束ですが、生花だとお手入れに手間がかかるのが難点と言えます。水に挿してお手入れしていても、1週間前後経つと枯れてしまうことも少なくありません。
そのため、花の扱いに慣れていない方に贈る場合や花を長く楽しんでもらいたい場合には、ドライフラワーの花束やプリザーブドフラワーを贈るのもひとつの方法です。
特にドライフラワーは、水を使わなくても簡単に飾ることができ、保存環境さえ良ければ約1年前後は持つと言われています。ややくすみがかった色合いもおしゃれで、最近ではお部屋のインテリアとしても人気です。
また、生花が枯れないよう加工されたプリザードフラワーであれば、生花の美しさはそのままに約5〜10年お花を楽しむことができます。生花に比べて値段は高くなりますが、思い出の花束を長期間残しておけるのは大きな魅力と言えるでしょう。
お花屋さんを選ぶときのポイント
花束をオーダーする花屋さんを選ぶ際は「どんな色や種類の花を売っているのか」に注目するのがポイントです。置かれている花材が多ければ多いほど、作れる花束の幅も広がります。
また花の色や種類と同時に、開花している花とつぼみの花がどのくらい用意されているのかも確認するのがおすすめです。すでに開花している花を使って花束を作ると、作った時の状態は美しくても、すぐに枯れてしまう可能性があります。
お花好きな方へのプレゼントであれば、部屋に飾ってもらうことを想定し、つぼみの花もバランス良く入れてもらうと良いでしょう。
お花屋さんのオーダーで伝えるべきポイント
お花屋さんで1から花束をオーダーするときは、注文時に下記4つのポイントを伝えることが大切です。
- 花束の予算と大きさ
- 花束を贈る目的・用途
- 花束を贈る相手
- 花束を贈りたい日時
花束が完成してから「イメージと違った」と後悔することがないように、しっかり確認しておきましょう。
花束の大きさと予算
「ボリュームのある花束が良いのか」「片手で持てるサイズが良いのか」など、まずは花束の大きさを伝えましょう。花束の大きさは値段に比例するので、予算も一緒に伝えておくと安心です。
予算によっては希望の花束の大きさを作れない場合もあるので、イメージができない場合は店員さんに相談してみてください。「〇〇円くらいの予算で両手サイズの大きさがいい」のように、具体的に注文するのがポイントです。
花束を贈る目的・用途
花束を作る側にとって、どのような目的・用途で花束を贈るのかは非常に重要です。記念日・プロポーズ・発表会・送別会など、花束を贈る場面によって適した花材は異なります。
たとえば、お見舞いの花に赤いバラ、開店祝いに香りの強い花はNGとされています。花の種類や色にも気を配る必要があるため、花束を贈るシーンは必ず詳しく伝えるようにしてください。
花束を贈る相手
花束をあげる人はどんな人なのかを伝えると、花屋側もどんなものが良いのかをイメージできます。
花束を贈る目的・用途と同時に、花束を贈る相手についても軽く伝えておくのがおすすめです。母親・会社の上司・恋人といった間柄はもちろん、その人の年齢・性別・性格なども伝えておくと作る側もイメージしやすくなります。
花束をどのようにオーダーすれば良いか分からない場合は「40代男性に退職祝いとして花束をつくりたいのですが、どんな花がいいですか?」と相談してみるのも良いでしょう。贈る用途と相手、予算さえ伝えていれば、花屋さんが適切な花材を選んで作ってくれます。
また、相手の好みの色が分かっている場合は、そちらも併せて伝えておきましょう。色に合わせて花束を作り、ラッピングしてもらえるので、相手の好みに合った花束ができあがります。
花束を受け取りたい日時
花束は生花なので、花束を受け取りたい日時もしっかり伝えておきましょう。鮮度の良い花束を贈るためにも、受取日は花束を渡す前日または当日に指定するのがおすすめです。
花束を受け取ってから渡すまでに1日空く場合は、花が長持ちするように保水剤を入れてくれます。注文時には、受取日時と花束を渡す日時を伝えておくと良いでしょう
【プロのコメント】
たとえば最近ご家族を亡くした方のように、花束を渡す人に少し気になるポイントがある場合は、その点も花屋さんに伝えておくと良いでしょう。
花束はどのような場面でも、その場に華を添えます。だからこそ、プレゼントする方のバックグラウンドや、差し上げる時のストーリーを考えながら用意することが重要です。
プレゼント用の花束の色やイメージを決めるには?
【プロのコメント】
花束をあげる人のイメージが明確な時は、「こんな色にしてください」とはっきりオーダーすると良いでしょう。どんな色がいいかよくわからない場合は、色彩理論を参考にすると考えやすいです。
色合いにメッセージを込めて伝えるのも素敵です。
「元気にね」というメッセージならオレンジ、黄色系のビタミンカラーがおすすめです。「新天地でがんばって」というメッセージなら新芽カラーやグリーン系、ホワイトカラー。また「お幸せに」というメッセージなら愛情を表現するピンクカラーが良いでしょう。
自分の好きな色でできた花束だと、心が和み、飾るのも楽しくなります。渡す人の好きな色を事前にリサーチしてみましょう。
花束におすすめの花|花別の花束の相場も
花束に使える花の種類は非常に豊富なので、初めての場合は選び方に迷う人も多いでしょう。花束に取り入れる花を「花材」と呼び、選ぶ花材によって値段や雰囲気、ボリュームも異なります。
また、基本的に希少価値の高い花は1本あたりの金額が高価な傾向にあり、花の産地や品種によっても価格が異なるため注意してください。予算を抑えつつ大きな花束を贈りたい場合は、安価な花材を多く取り入れるのもおすすめです。
ここでは、花束におすすめの花の種類を詳しく見ていきましょう。
1.バラ(薔薇)
性別・年齢問わず高い人気を集めるバラ(薔薇)は、花束に取り入れられる定番の花材です。赤・ピンク・白などさまざまな色があり、色によって下記のような花言葉があります。
- 赤色:「あなたを愛しています」「愛情」「美」「熱烈な恋」
- ピンク色:「感謝」「上品」
- 青色:「夢が叶う」「奇跡」
- 白色:「純潔」「深い尊厳」
- オレンジ色:「絆」「信頼」
- 紫色:「誇り」「尊厳」「気品」
- 緑色:「穏やか」
- レインボー:「奇跡」「無限の可能性」
- 黄色:「嫉妬」「友情」
- 黒色:「永遠の愛」「貴方はあくまで私のもの」「憎悪」
プロポーズで贈ることも多いバラですが、黄色や黒色のバラは誤解を招く恐れもあるので注意が必要です。告白やプロポーズには、定番の赤色を選ぶと良いでしょう。
またバラは、1本なら「あなたに一目ぼれ」、5本なら「あなたに出会えてうれしい」のように、色だけでなく本数によっても花言葉が変わります。プロポーズに贈る場合は、12本・30本・108本のいずれかでバラの花束を作るのがおすすめです。
特に12本のバラは「ダーズンローズ」と呼ばれ、感謝・誠実・幸福・信頼・希望・愛情・情熱・真実・尊敬・栄光・努力・永遠という12種類の意味が込められています。結婚生活に大切なメッセージばかりなので、プロポーズに人気の本数です。
ほかにも、30本には「ご縁があると信じています」、108本には「結婚してください」という意味があるので、ぜひ選ぶときの参考にしてみてください。
バラは温室で栽培できることから1年中販売されており、世界中で約3万もの品種があると言われています。豊富な種類から選べますが、他の花材に比べて価格が高く、1本あたりの相場は350〜800円前後が相場です。
バラだけで花束を作る場合、12本なら4,200〜9,600円前後と高額になるので、予算とも相談しながら本数を決めましょう。安価なバラの中には品質が良くないものも多いので、購入する際は品質もしっかりチェックしておくと安心です。
2.ユリ
香りが強く大輪の花をつけるユリは、ビジネスやウェディングといったフォーマルシーンでよく見られる花です。「歩く姿は百合の花」という言葉があるように、凛として上品な雰囲気を持ち合わせています。
ピンク・黄色・オレンジなど色の品種も多く、シンプルな花束には白百合、華やかな花束には色付きの交配種を選ぶのがおすすめです。
「純粋」「無垢」「威厳」の花言葉を持つユリは誕生日にもぴったりですが、お祝いに渡す場合はユリだけの花束を贈るのは避けましょう。
ユリは故人へのお供えとして使用されることも多いので、花束にする場合は他の花と一緒に数本入れる程度にしてください。
3.ラン
「美しい淑女」や「優雅」という意味を持つランは、世界中で約2万もの品種があると言われています。特に有名なのが胡蝶蘭で、優美な姿勢で美しく咲き誇るのが特徴です。
「幸福が飛んでくる」という花言葉を持つことから、開店祝いや昇進祝いに贈る花としても人気を集めています。保存環境によっては最大3ヶ月ほど持つため、花を長く楽しめるのも魅力と言えるでしょう。
胡蝶蘭は鉢やスタンド花で贈ることが多く、値段は安いもので約10,000〜30,000円が目安です。
4.ガーベラ
ガーベラは、太陽のような形と華やかな色が特徴の花です。「希望」「常に前進」というポジティブで前向きな花言葉を持っているので、お祝いとして贈れば喜ばれるでしょう。
赤色・ピンク・オレンジ・黄色・白色など花の色や品種も豊富で、1輪入れるだけで花束を明るい印象に仕上げられます。小さな子どもへのプレゼントなら、ガーベラだけでカラフルでポップな花束を作るのもおしゃれです。
1本あたりの相場は100〜200円と比較的お手頃なので、両手サイズの花束もガーベラだけなら4,000円前後で作ることができます。予算を抑えつつボリューム感のある花束を贈りたいときには、ぴったりの花だと言えるでしょう。
5.カーネーション
母の日に贈る花として定番のカーネーションには「無垢で深い愛」という花言葉があります。赤色が主流ですが、ピンク・オレンジ・黄色・白色などさまざまな花色があり、誕生日や記念日にもおすすめの花のひとつです。
フリルのような花びらが可憐でかわいらしく、花束に取り入れると上品な雰囲気を演出できます。香りも強すぎず、優しくほのかに香るので好みが分かれにくいでしょう。
カーネーションの1本の金額は200〜350円が相場なので、カーネーションをメインで花束を作る場合は約3,000〜5,000円以上の予算を見積もっておくのがおすすめです。
6.チューリップ
鮮やかな色合いから、華やかでかわいらしい印象のあるチューリップ。子どもから大人まで幅広い世代に愛されており、一般的には春の訪れを告げる花として知られています。
チューリップは球根を植えて育てる花ですが、花屋さんでは花束に使える切り花としても販売されています。冬から春にかけて店頭に並ぶことが多く、卒業式や歓送迎会などの花束に使われることが多いです。
チューリップには「思いやり」「博愛」という意味があるので、子どもや恋人など大切な人へのプレゼントに贈れば喜ばれるでしょう。1本あたりの相場は200〜300円前後なので、チューリップだけで両手サイズの花束を作る場合は6,000円前後が目安となります。
7.あじさい
雨が降りしきる梅雨の時期に美しい花を咲かせるあじさい。青・紫・ピンク・白といった落ち着いた色合いが上品で、1本入れるだけでも高級感あふれる花束にできます。
あじさいの花言葉は色によって異なり、青や紫は「知的・辛抱強い愛・神秘的」、ピンクは「元気な女性・強い愛情」、白は「寛容・一途な愛情」という意味を持つのが特徴です。ドライフラワーとしても素敵な花なので、母の日や友人・知人へのプレゼントにも適しています。
ただし、あじさい全般には「移り気」「辛抱強さ」「浮気」「無常」といったネガティブな意味があり、贈る相手によっては誤解を与えてしまう可能性もあるため注意してください。
値段は品種によっても異なりますが、切り花の場合は1本あたり約800〜1,000円前後と高めな傾向にあります。あじさいだけで花束を作る場合は、最低でも4,000円以上を用意しておきましょう。
8.ひまわり
太陽のように輝かしい花を咲かせるひまわりは、夏を代表する花のひとつです。「憧れ」「あなただけを見つめている」「愛慕」という花言葉があり、恋人へのプロポーズで贈る花束にもよく利用されています。
ひまわり1本の相場は、約150〜300円が目安。花びらの大きい品種を選べば、少ない本数でもかなりボリュームが出るので、5,000円あれば両手にあふれるほどの花束を作ることが可能です。
元気いっぱいで前向きな印象を与えてくれるひまわりの花束は、夏生まれの方への誕生日プレゼントとしても喜ばれるでしょう。
9.カスミソウ
花束のボリュームを出すために使われることが多いカスミソウですが、最近ではカスミソウを主役とした花束も人気を集めています。
小さな花を咲かせ、可憐で優しい雰囲気のあるカスミソウの花言葉は「幸福・感謝」。繊細ながらもふんわり華やかな印象があり、結婚式用のブーケや卒業式でのプレゼントで贈られることも少なくありません。
カスミソウは白色が定番ですが、ピンク・青・緑・黄色といったカラフルな花材も多く出回っています。さまざまな色を組み合わせれば、さらに華やかでポップな花束を作れるでしょう。カスミソウだけの花束の値段は大きさによっても異なりますが、5,000〜10,000円程度が相場となります。
【プロのコメント】
花にも旬があるので、その季節で用意できる花束で用意するのも良いでしょう。温室で育てるので、比較的年間通して手に入れやすい花もありますが、春はチューリップ、夏はひまわりなどその季節しか手に入らない花もあります。花にこだわる方はその点もぜひ考慮して、花束を考えると良いでしょう。
プレゼントは、プレゼントをする方から差し上げる方への気持ちが形になったものです。想いをのせて、その方の人生に華を添える、そんな温かい気持ちで花束をプレゼントすると良いでしょう。
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本記事では、花束の相場を大きさ・シーン別に解説しました。花束の値段は花材や大きさによって異なりますが、高ければ高いほどよいというわけではありません。
花に込められている意味や花束を贈る用途に合わせて、ぴったりな花束を選ぶようにしましょう。特別な相手にオリジナルの花束を渡したいという場合は、フラワーアレンジメント教室へ通ってみるのもおすすめです。
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