カラジウムはサトイモ科の植物で、ニシキイモという別称もあります。カラジウムの特徴は、なんといっても葉の色ではないでしょうか。緑をベースに、ピンクや白で彩られた葉は、時に花のようにも見えます。花言葉は「喜び・爽やかさ・わかち合い・歓喜」があり、ポジティブで明るい印象の植物です。
カラジウムという名前の由来は、ギリシア語のカラディオンからきているとも言われていますし、インドでの呼び名ケラディに由来しているとも言われていますが、詳細は分かっていないようです。
今回は、観葉植物としても人気のあるカラジウムの育て方についてご紹介します。
カラジウム(カラジューム)の原産地は?
カラジウムの原産地はアマゾン川流域などの熱帯アメリカで、そこに7種類が自生しています。熱帯地域が原産なので、寒さに弱いという性質があり、日本では夏の観葉植物として売られています。
カラジウム(カラジューム)の品種の種類とその特徴
日本で売られている品種で一番メジャーなのがキャンディタムです。日本では白鷺(シラサギ)とも呼ばれており、葉脈部分が緑色、その他の葉が白色というとても涼しげな姿をしています。良く似たものにホワイトクリスマスという品種がありますが、こちらのほうがキャンディタムよりも緑色の部分が多いです。
白色以外の品種にはローズバッドやスカーレットビューティといった品種があります。ローズバッドは葉の中心からピンク色、白色、緑色と3色、スカーレットビューティは中心が赤色、周囲が緑色をしています。
カラジウム(カラジューム)の年間スケジュールは?
1.苗の購入
4月頃から販売されてる苗を購入すると良いでしょう。この時期に購入し、鉢植えや地植えをすると、生育期にしっかりとした根を張り、最盛期の夏には立派に成長した姿を見ることができるでしょう。
2.育苗
カラジウムは熱帯地域が原産の植物なので、日当たりの良い場所で育てましょう。日光をたっぷり当てることで葉の色がより鮮やかになり、カラジウムの特長であるきれいな葉の色をより楽しむことができます。
3.最も生育が活発な時期
もっとも生育が活発なのは夏(7~8月頃)です。カラジウムは暑さに強く、春からの気温の上昇とともに成長していき、真夏のもっとも暑い時期に最盛期を迎え、葉の色、大きさ、形状のすべてが真夏になる頃にはとても美しくなります。気温の下降とともに最盛期を過ぎ、休眠期に向かっていきます。
4.休眠期間と種の収穫
休眠期に入る冬場には葉は枯れ、球根の状態で越冬します。球根植物なので、種の収穫はできません。
カラジウム(カラジューム)の栽培における5つのポイント
1. 日当たりや場所
1日を通して日当たりの良い場所に置きましょう。直射日光に当てると葉焼けをおこす植物もありますが、カラジウムは直射日光にどんどん当てた方が良い植物です。日に当てるほど葉茎が強く成長し、立派に育ちます。
日当たりが良くない場所で育てると葉の色付きが悪くなったり、ひ弱に育ってしまうこともあります。カラジウムには太陽の光が必須です。
2. 水やり
生育期は表面の土が乾いたらたっぷりとあげましょう。葉水も好みますので、霧吹きなどで葉にもお水をかけてください。ただし、水のやり過ぎによって土の中が過湿になると根腐れの原因となりますので、水のやり過ぎに注意してください。
最盛期を過ぎた秋以降は、冬に向かって徐々に水やりの量を減らしていきます。冬の休眠期には水やりをストップし、乾燥させた状態で管理します。
3. 肥料
肥料は生育期に液体肥料を月に2回ほどあげましょう。肥料は市販されている観葉植物用の肥料で構いません。
4. 用土
栄養たっぷりで水はけの良い用土を使用しましょう。例えば小粒赤玉土:腐葉土:パーライトを6:3:1の割合で配合した用土などがおすすめです。
5. 病気や害虫
カラジウムにはハダニが付きやすいです。ハダニは葉について葉から植物の養分を吸い取っていきます。見つけ次第駆除剤で駆除するようにしましょう。高温で乾燥していると発生しやすい害虫なので、葉水をこまめにするなどで日々の対策をしてください。
病気に関しては、特段かかりやすいものはありませんが、白絹病などに注意してください。
カラジウム(カラジューム)の栽培ステップ
1. 苗・木を購入する
大きな鉢で売られることの多いカラジウムですが、最近は小さい鉢で売っているお店もありますので、育てる環境を考慮して適したサイズの鉢を購入してください。違う種類の苗を選んで、寄せ植えにするとカラフルで素敵ですよ。4月頃の購入がおすすめです。
2. 日々のお手入れ
生育期のお手入れは、水と肥料をタイミングを間違えずにあげることと、害虫などの被害にあっていないかを注意深く観察することです。剪定などは最盛期を終えた秋以降に行いますので、春から夏にかけては枝葉がのびのびと育っているかを日々確認しながら管理してください。
3. 水やりと追肥
生育期には土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげてください。秋以降、徐々に水の量と頻度を減らし、休眠期に入る冬には水やりはストップします。
肥料も生育期に月2回程度、市販の観葉植物用の液体肥料をあげましょう。肥料は休眠期にあげると根を痛めてしまう原因となりますので、冬には不要です。
植え替えについて
頻度
年に1回、休眠期を終えて春になったら植え替えをします。多年草植物なので、越冬して翌年も育てることが可能ですが、日本の環境下では冬越しが難しいのが現状です。ですから、植え替えをせずに一年草のようにワンシーズンのみ楽しむというのも方法をとるのも良いでしょう。
植え替えの手順
秋以降に葉が枯れてきたら、鉢を室内に持ち込み、気温が5度を下回らない環境で管理します。その後、春になるまでは水やりなどは一切せず、そのままの状態で越冬します。
春になったら球根を掘り起し、傷んだ根を取り除いて新しい土に植え替えます。球根は気温20度ぐらいから活動を始めるので、初春ではなく、暖かくなってから植えるようにしてください。新しい鉢に植え替えたら、適宜水やりを開始します。
地植えは、葉が枯れたら球根を掘り起し、ネットなどに入れて気温10度程度のところで春まで保管してください。その後、暖かくなってきたら球根を植えましょう。
カラジウム(カラジューム)に花は咲くの?
カラジウムはサトイモ科の植物なので、肉穂花序 (にくすいかじょ)という花が咲きます。花が咲くのは最盛期を終えた秋ごろです。小ぶりですが、白いきれいな花が咲きますよ。
カラジウム(カラジューム)の冬の手入れについて
冬には手入れは不要です。翌年の春の植付けまで土の中、もしくはネットで球根をゆっくり休ませてください。低温になりすぎない場所で球根を保管します。
最後に
カラジウムには、風水的には金運や恋愛運アップ、開運を期待できる植物と言われています。素敵な花言葉もあるカラジウム、育て方も比較的簡単です。ご自宅で育てて見てはいかがでしょうか。
フラワーアレンジメント関連の最新記事
鮮やかなグリーンの葉の中に咲く真っ白な花、そのコントラストが美しいスパティフィラム。 スパティフィラムという名前はあまり有名ではありませんが、カラーや水芭蕉に似ている観葉植物として、一度は目にしたことがあると思います。 […]
ピリッと舌が痺れる爽やかな辛さと豊かな香りを持つ山椒は、日本で古くから親しまれてきた香辛料のひとつ。 山椒は旬が短く、また殺菌・防腐作用があることから、佃煮や味噌などの長期保存できる料理に使用されてきました。鰻の蒲焼きな […]