クワズイモの名前の由来は「食わず芋」からきています。つまり里芋に似ているのに、食べられないものということです。食べられないどころか、猛毒を持っています。
科・属名は、サトイモ科・クワズイモ属です。育て方が簡単な割に、グングンと伸びてくれるので育てるのは楽しいでしょう。観葉植物としても可愛らしくておすすめです。
今回はそんなクワズイモの育て方のポイントや、栽培ステップについて紹介していきます。
クワズイモの原産地は?
クワズイモの原産地は、中国・台湾・東南アジア・インドなどです。もちろん日本でも入手することができます。近所のお花屋さんを訪ねてみたり、ネットで購入してもよいでしょう。
クワズイモの品種の種類とその特徴
クワズイモは世界で65種類ほどが自生しています。クワズイモの品種で代表的なものが「アロカシア・オドラ」です。大きな緑色の葉っぱで、茎が太く上向きにつきます。
クワズイモの年間スケジュールは?
苗の購入から収穫までは約1年間と言われています。綺麗なクワズイモの葉っぱが茂ることを想像して、楽しみにしながら育ててくださいね。
1.苗の購入
クワズイモは、春に苗を購入することが好ましいと言われています。クワズイモは5度以上で育てることが理想とされているので、冬などに買うことはあまりおすすめできません。最近は100均などでも売られているので、見てみてくださいね。
2.育苗
できるだけ室内で苗を育ててあげるようにしましょう。水や肥料を適度に与えながら育てれば、やがて美しい葉っぱを茂らせるでしょう。
3.最も生育が活発な時期
クワズイモの成長期は5〜9月です。成長期とは、活動を活発にして生育する時期のことを指します。
クワズイモの栽培におけるポイント5つ
1. 日当たりや場所
基本的に半日陰を好みます。育てるのは、屋外でも室内でも可能です。屋外は、季節や場所によっては半日陰を保つのが難しいので、室内がおすすめです。
できるだけ明るい場所に置き、たまに外で軽い日光浴をさせるとよいでしょう。直射日光に当ててしまうと、葉焼けしてしまうので注意してくださいね。
2. 水やり
土が乾いたら、鉢底から水が出るまでたっぷり与えます。ただし、過度な水やりは根茎を腐らせてしまうので気をつけてくださいね。土が乾いていないのに、毎日水を与えたりしてはいけません。
3. 肥料
成長期である春から秋にかけて、10日に1回くらいのペースで肥料を与えてください。肥料は液体肥料を使いましょう。
4. 用土
市販の観葉植物の用土で問題ありません。特殊な土を混ぜる必要などもありません。
5. 病気や害虫
病気は軟腐病(根腐れ)にかかることがあります。その際は、病気になっていない部分を切り取って、挿し木すると甦ります。切り取った部分を日陰でよく乾かしてから、挿し木することがコツです。
害虫はハダニがつくことがありますので、予防のために葉っぱの裏にも霧吹きで水を与えましょう。ハダニがついてしまったら、殺ダニ剤を散布してくださいね。
クワズイモの栽培ステップ
1. 種をまく
種をまく時には、一定の間隔を空けてまくようにしましょう。間隔を空ける理由は、クワズイモが育ってきた時に、芽切りや間引きをするためです。クワズイモの上手な増やし方として、芽切りや間引きは欠かせません。
ただし種から育てる方法は一般的ではありません。市販では、苗で販売されていることがほとんどであるためです。市販の苗を育てるうちに、種を採取することもできます。そうすると種から育てることもできます。一般的には苗から育てる、苗を購入するものだと認識していただければと思います。
2. 植える
鉢に植える方法が一般的です。鉢は少し大きめを選ぶとよいでしょう。あまり小さいと、すぐに根詰まりしてしまって植え替えが必要になるリスクがあります。購入した鉢が大きすぎた時には、鉢底石をたくさん入れて、土の量を調整するとよいでしょう。
3. 水やりと追肥
1年を通じて、葉っぱに霧吹きで水を与えることがポイントです。冬の間は土が十分によく乾いてから、たっぷり水やりをしましょう。追肥は10日に1回のペースで、液体肥料を与えれば大丈夫です。
植え替えについて
頻度
2年に1回の頻度で、植え替えることが理想的とされています。2年が難しかったとしても、必ず数年経ったら1回は植え替えを行うようにしましょう。
植え替えの手順
まず、新しい鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷き、土を鉢の1/3ほどまで入れます。次に、クワズイモを鉢から取り出し、根を傷つけないように手で揉んだりして土を崩します。そして、腐っている根や太くて長い根を切り取り、新しい鉢にクワズイモを置いて周りに土を入れます。
さらに、鉢上まで4cmほど残して土を入れて水やりをし、へこんだ分、土を足して水を与えます。最後に、クワズイモがしっかり土に固定されたら完成です。
クワズイモに花は咲くの?
長く育てて株が成熟すると、白い棒状の花を咲かせます。花の周りは、黄色や緑色の葉っぱで包まれています。
クワズイモの冬の手入れについて
クワズイモは5度あれば越冬できるので、室内で育てている場合は全く問題ありません。クワズイモとインドクワズイモには大きな違いがあります。それは温度に対する耐性です。クワズイモは低温に強いのですが、インドクワズイモは低温に弱くなっています。インドクワズイモを育てる方は温度に注意してくださいね。
クワズイモと風水
クワズイモの葉っぱは上向きにつくことから、風水では人の心を活発にする「陽の気」を帯びた植物とされています。丸い葉っぱは気持ちを落ち着かせる作用があるため、クワズイモは、人がたくさん集まるリビングや幸運を呼び込む玄関に置くのがよいとされています。
最後に
最近では簡単に手に入れることができるクワズイモは、非常に綺麗な葉っぱを茂らせてくれます。その葉っぱの美しさは、きっとあなたを癒してくれるでしょう。そんな魅力的なクワズイモを育ててみてはいかがでしょうか?
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