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  5. マーガレットの育て方!4つのポイントと、増やし方も
2017/07/13 2021/07/02

一重、丁字、八重、ポンポン咲きなど変化に富んだ花形をもつマーガレット。この可憐な名前はギリシャ語で真珠という意味の、マルガリーテスから来ています。花が真珠のように美しいことにちなむそうです。和名は木春菊(モクシュンギク)といい、茎が木質化することにちなみます。

キク科の半耐寒性低木で、関東地方以西なら霜に見舞われなければ戸外でも冬越しが可能で、冬から春まで花を楽しむことができます。

マーガレットの原産地は?

温暖な気候のスペイン領カナリア諸島が原産地で、17世紀末に欧州にわたり、日本に伝わったのは明治時代末期です。温暖な気候で自生していたマーガレットを、四季がはっきりしていて多湿な日本で育てるには工夫が必要ですね。

マーガレットの品種の種類とその特徴

マーガレットは品種改良により数多くの種類があります。白やピンク、黄色など様々な色があります。草丈は60~1mとなり、野生種は白か黄色の一重咲きです。

サンデーリップル

鉢植え向きで、分枝性がよく、暑さに強い特徴があります。

風恋香(ふうれんか)

マーガレットとハナワギクとの交配で誕生した品種です。ラベンダーのような香りがあります。

キバナマーガレット

黄色で大輪なマーガレットを指しますが、小輪の在来黄をこう呼ぶこともあります。

サマーメロディー

ピンクの八重咲きの品種です。半円のように膨らんで咲きます。

チェルシーガール

糸のような細い葉を持っています。立ち性で分枝しにくい特徴があります。

クーデルスタート

丁字咲きの品種です。時期や株の状態によっては一重になることもあります。

マーガレットの年間スケジュールは?

1.苗を購入する

苗を3月に購入して植え付けたとして、5~6月には花を楽しめる計算になります。苗の購入時期は12~5月ですす。3~5月が植え付けにいい時期なので、その時期にポット苗を購入するのが好ましいでしょう。

2.育苗

マーガレットは寒さに弱い植物です。植え替え、植え付けは最低気温が5℃以上になってから、なので関東であれば3月頃~5月頃にしましょう。

最低気温が5℃になる前に苗を買うときは最低気温が5℃になるまで待ちます。買ったときの鉢のまま日当たりの良い軒下で、霜が当たらないよう管理しておいてください。

3.開花

開花時期は4~6月、10~11月頃です。

4.開花後はどうする?

終わった花、枯れた花は花首から3㎝くらいのところで切ってあげると、次々また花が上がってきます。枯れた花をそのままにしてしまうと種ができ、種に栄養が行ってしまうため、新しいつぼみができにくくなります。

夏は花はいったんお休みしますので、梅雨に入ったら上から3分の1くらいの高さで切ってあげて、風通しよくしてあげます。これをしないと蒸れてだめになります。

マーガレットの栽培における各ポイント

1. 日当たりや場所

庭植えのは、日当たりの良い、寒風の当たらない場所に植え付けましょう。冬場は霜よけをします。寒さと梅雨時期の多湿に弱いため、地植えより鉢を移動させて管理できる鉢植えの方がおすすめですが、マーガレットは多年草で一度根付いたら耐寒性も向上するので2年目以降は地植えでも育てやすくなります。

鉢植えならば、12~4月までは室内の日当たりの良い場所に置きます。日当たりの良い場所で霜よけ(根元に敷きわらや腐葉土を厚くかぶせる)を施せば、外でも冬越しは可能です。

寒冷地なら寒さが来る前に周りの土ごと株を掘りあげて、鉢に移し替えてあげましょう。そして寒さをしのげる場所に移動させます。

5~11月は日当たりの良い戸外で管理してください。梅雨時は雨の当たらない風通しの良い場所へ、夏は半日陰の場所へ移動させます。

2. 水やり

秋から春にかけては土の表面が乾いたら水をたっぷり与えましょう。夏は乾かし気味で大丈夫です。水をやるときに開花中の花やつぼみに水がかからないように注意してください。根元に水を与えましょう。

基本乾燥気味の状態を好みます。あまりちょこちょこ水をあげていると、根腐れしてしまいます。メリハリをつけて水やりをしましょう。

3. 肥料

植え付けるときに、元肥としてリン酸分の多い緩効性肥料を施します。春と秋には置き肥として緩効性肥料を、気温が低い11~4月は薄めの液体肥料を施します。液体肥料は2週間に一度程度でいいでしょう。与えすぎると葉が黄色くなってしまいます。夏には生育が止まるので肥料を与える必要はありません。

ちなみに肥料は少なくてもマーガレットはよく生長しますから、やりすぎに注意しましょう。

4. 用土

高温多湿を嫌う特徴があるため、水はけのよい用土を選びます。また、酸性度を嫌いますので苦土石灰を混ぜて酸度を中和させます。赤玉土小粒5、腐葉土3、酸度調整済みピートモス2の配合土に苦土石灰1g/リットルを混ぜましょう。

露地植えは2~3年に一度植え替えを行いましょう。花の付きがよくなります。鉢植えは毎年一回り大きな鉢に移し替えます。植え替えの時期は4~5月です。

5. 病気や害虫

立枯病:茎や葉に斑点がつくのが特徴です。連作をすると生じやすくなります。30℃を超える日が続くと多発しますが、乾燥気味にしておくと発生しにくくなります。

害虫:若い葉にアブラムシが発生しやすく、室内で冬越しをさせていると発生していることもあるので、見つけたらすぐ殺虫剤を使って防徐します。そのままにしておくとつぼみが開かなくなってしまいます。

ヨトウムシはヨトウガのの幼虫です。夜に活動することから、夜盗虫という呼び名がつきました。春と秋によく発生します。卵は葉事切り取るか、手袋をして潰すかします。オルトラン水和液などの殺虫剤を使用して駆除します。

センチュウは根に寄生する害虫なので、発見しにくいと言えます。また、寄生してしまってからでは薬剤が効かないので、植え付けの際に薬剤を土に散布するという方法があります。

マーガレットの栽培ステップ

1. 苗を購入する

ネットでも購入可能ですが、園芸店で自分の目で確かめて買うのがおすすめです。茎や葉がしっかりとついていて、茎が伸びすぎていないものを選びましょう。

2. 植える

寒さに弱く雨にも弱いため、場所を移動させられる鉢植えがおすすめです。鉢は苗よりも一回りか二回り大きいものを選びます。ポットから苗を抜いて根っこを3分の1くらい手でほぐして植えます。根っこが伸びやすくなり、よく育つようになりますよ。植え付け後は水をたっぷり与えます。

地植えにしたいなら西日が当たらない東側の庭に植えるとよいでしょう。

草丈が伸びてくると倒れやすくなるので、支柱を立てるか、根元に土を寄せるかします。丈が15㎝程度になったら新芽を摘み取り脇芽を出させると枝数が増えて花数も増えていきます。

3. 水やりと追肥

基本乾燥や暑さには強いので、水やりをあまり多くしないようにしましょう。少し乾かし気味で育てるほうがよく育ちます。乾きすぎたか、というタイミングで水やりをする程度で大丈夫です。冬はもっと水やりを減らすことになります。

開花時には栄養分を多く使うので追肥を行います。薄めの液体肥料を月に二回程度で十分です。

4. 花が咲いてから

花がひと段落したら半分ほど切り戻しします。緑の葉っぱが残るようにしておきます。梅雨前に一回切り戻し、年数を経た古株であるなら9月頃に半分くらいバッサリ剪定します。すると新芽が出てきて形もこんもりと綺麗になりますよ。

マーガレットを増やす方法

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1. マーガレットの種を取ることもできるが、主に挿し木で増やす

花が咲き終わりそのまま放置しておくと乾燥し、実を付けます。種まきで育てることもできますが、マーガレットの増やし方は主に挿し木です。

2. 挿し木

適期は5~6月頃と9月頃で芽の先から5~10㎝くらいで切り取り、葉っぱを2~4枚残した状態で2時間ほど水につけて水あげをします。湿った土、バーミキュライト、パーライト、川砂などの挿し木用土に挿します。1ヶ月ほどで根が出ますので、鉢や庭に植え替えましょう。

春に挿し木をしておいて、うまくいくと、秋には花を咲かせてくれるかもしれません。

3. 株分けは不向き

マーガレットの茎が木質化するため株分けは行いません。株が大きくなってきた場合剪定や切り戻しで高さを押さえていきましょう。増やすには挿し木を行います。

最後に

多年草であるマーガレットはうまく管理できれば毎年華やかな花を咲かせてくれます。花の咲く時期も長く、私たちの心を喜ばせてくれるのは間違いありません。来年の春、ご自分の好きな花型、色のマーガレットを選んで丁寧に育てて見られるのはいかがでしょうか?

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