ナス科、ナス属であるナスの名前の由来は、夏の実からなすびになった説や早く実が成ることからつけられたとされています。ナスはインドが原産です。日本には中国から奈良時代のころに伝わりました。
ナスの種類は、中ナス・小ナス・米ナス・長ナス・賀茂ナス・卵型ナス・色の白いナスなど世界中には1,500以上存在しています。
「一富士、二鷹、三なすび」という言葉を聞いたことがありますか。初夢でみるといい縁起物としてお正月によく聞きますね。日本文化にも根付いた野菜であることがよくわかります。今回はナスの育て方についてご紹介します。
(参照元情報:タキイ種苗株式会社、JA京都、医療法人財団 神戸海星病院、医療法人社団永生会 永生病院、、、2017年6月現時点情報)
ナスの年間スケジュールは?
種まきに適した時期は2月~4月で、発芽の適温は20度~30度です。
種まきから植え付けサイズになるまでは3か月ほどかかり、植え付けてから収穫するまではさらに2か月ほどかかります。
1.栽培スタートと苗の購入時期
植え付け時期は4月から6月ころの期間にするのが好ましいです。ナスは暖かいと良く育ちますのでよく晴れた日が続くときを選びましょう。
2.育苗
種から苗になるまでには約3か月ほどかかるので、初心者の方はまず種からではなく、苗から植えてチャレンジしてみてください。
3.開花
開花したら、脇芽を二つ残してそれより下の脇芽は摘み取ることにより、主枝が太く実のつきも良くなります。この作業を摘芯(てきしん / 摘心とも書く)といいます。「新しく伸びた枝の先端などを摘み取ること」と説明されます。
4.収穫
6月下旬~9月頃になると収穫できます。
ナスの栽培における各ポイント
1. 日当たりや場所
ナスを育てる場合は日当たりが良い場所を選んでください。日当たりが悪いと実が成りづらくなりますよ。風通しが良い場所を選ぶことによって、害虫も防ぐことができます。
2. 水やり
土があまり乾いた状態が続かないように気を付けて、たっぷりと水やりをしましょう。水で育つと言っても過言ではないほど水が大好きです。
3. 肥料
堆肥と苦土石灰を合わせて土と合わせておきます。そして化成肥料を加えて全体をよく混ぜます。ナスは肥料で左右されます。
4. 用土
良い用土で育てるとよく育ち、色にも大きさにも影響します。庭で育てる場合、スペースが確保できる方向けですが、プランターでも育ちますよ。
庭の場合は連鎖障害を防ぐため、前年にナス科を育てていない場所を選んでください。
5. 病気や害虫
アブラムシ・ハダニ・テントウムシダマシが発生することがあります。ホームセンターなどに植物用の薬剤が売られていますので、それを購入し害虫を防ぎましょう。
ナスの栽培ステップ
1. 苗を植える
本葉が5枚くらい出たころが植え時の目安です。プランターで育てる場合は、苗と苗の間は一度に栽培する間隔は30センチ以上開けて植えます。庭に植える場合は60センチほど開けて収穫量を増やすようにします。
間引きや目切りをすることで、主の枝がよく伸びます。
2. 植える
ナスの根は土の下深く張る性質があるので、自宅菜園であれば深めの鉢やプランターで育てます。
3. 水やりと追肥
乾燥に弱いので土が乾燥しないように藁を敷いておき、水をたっぷりあげましょう。
追肥は苗を植えた後、苗が根付いた7日過ぎくらいにします。2週間おきに追肥を繰り返すことでナスの実が大きく美味しく育ちます。ナスの成長には定期的・定量の追肥が欠かせません。
4. 支柱で誘引
支柱は3本立てて育てます。ナスは摘芯を繰り返して主枝を伸ばしながらどんどん成長します。
ナスを育てるメリットと栄養素3つ
1.アントシアニン・ナスニン
ナスの皮に含まれる色素です。ポリフォノールの一種で抗酸化作用があるため、紫外線によるシミやそばかす、そしてシワも予防効果が期待でき、アンチエイジングが期待できます。
コレステロール値も下げる作用があるため、高血圧などの生活習慣病も予防します。長時間のパソコンやスマホで目が疲れているときにも改善効果があります。
2.レシチン・アセチルコリン
血管のつまりを改善することが出来るので動脈硬化や認知症など、そしてがん予防への効果も期待できると言われています。
3.ビタミンA、B1、B2、糖質、カルシウム、鉄
ビタミン軍は少量ですが、水分が多く便秘予防、美肌効果、口内炎改善、そして体温を下げる効果もありますので夏バテ予防にもなります。
ナスがおいしい!ナスを使って作れるメニュー3つ
1.ナスとかぼちゃのグラタン
材料:ナス2個・かぼちゃ適量・チーズ・ひき肉・油・塩コショウ
作り方
- ナスとかぼちゃは食べやすく一口大に切ります。
- ひき肉をフライパンで炒め塩コショウで味付けします。ひき肉は皿に移し、ナスとかぼちゃも炒めます。
- グラタン皿に、ひき肉を敷きその上にナスとかぼちゃをきれいに盛り付け、チーズを適量乗せてオーブンでチンして出来上がり。
2.ナスとピーマンの味噌の炒め
材料:ナス2個・ピーマン2個・味噌適量・白ごま・油・料理酒
作り方:
- ナスとピーマンを細切りにします。
- フライパンでナスとピーマンを炒めます。料理酒を加えさらに炒めます。
- 味噌を適量入れ、全体にからめます。白ごまをパラパラとかけ出来上がり。
3.ナスとトマトときのこのパスタ
材料:ナス1本・トマト1個・しめじ適量・パスタ1人分・塩こしょう・コンソメ
作り方:
- パスタを茹でている間に、ナスとトマトを一口大に切ります。しめじはくずしておきます。
- ナスとトマトとしめじをフライパンで炒め、コンソメと塩コショウをします。
- パスタが茹で上がったら、具を絡めて出来上がり。
最後に
ナスの育て方は苗からであれば初心者でも簡単ですので、ぜひ今年からチャレンジしてみてください。実がプクッと育ってくるととても嬉しいですよ。
これからの暑い夏は、夏バテ予防にもナスを食卓に並べてくださいね。
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