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  6. 床のリフォーム費用を床材別に解説!工事の前に知っておきたいポイント
2022/11/30 2024/04/10

床のリフォームを行う際は、床材ごとの特徴とメリット・デメリット、費用相場について理解することが重要です。床材ごとに向いている施工箇所は異なります。また、使用する床材や施工方法によって費用も異なるため、リフォーム前に相場を理解しておきましょう。

この記事では、床のリフォームにおける施工方法や費用相場、リフォーム時の注意点について解説しています。床のリフォームを検討している方は、ぜひご覧ください。

床リフォームの2つの施工方法

フローリングやクッションフロアなどの床材のリフォーム工事には、2つの施工方法があります。

  • 重ね張り
  • 張り替え

重ね張り

重ね張りは、既存の床材の上から新しい床材を張ってリフォームする方法です。

既存の床材を撤去する必要がないため、工期が短く済むというメリットがあります。また、撤去費用がかからないため、費用負担を抑えられる方法です。

一方、床材を重ねるため、段差が生じやすいというデメリットがあります。段差によってドアがうまく開け閉めできないリスクがあるため、施工時に必ず確認しましょう。重ね張り用のフローリング材もあるため、どの床材を使用するか、業者に相談してみてください。

張り替え

張り替えは、完全に新しい床材に張り替える方法です。マンションや戸建ての床を張り替えでリフォームする際は、既存の床材を撤去する必要があります。

張り替えは、和室から洋室へのリフォームやクッションフロアをフローリングに変えるリフォームなど、床材を完全に変更する際に適しています。床材の劣化が進んでいる場合もおすすめです。

また、張り替えでは下地の様子を見ながら工事を進めます。腐食やシロアリによって下地の劣化が進んでいる場合、同時に補修して対応できるのがメリットです。さらに、重ね張りのように段差が生じることはないため、ドアの開け閉めやバリアフリーにも影響しません。

一方、既存の床材を撤去する必要があるため、その分工期や費用がかかるというデメリットがあります。

フローリング張り替えリフォームの費用相場

床リフォームにかかる費用について、まずはフローリング張り替えリフォームの費用相場を解説します。

フローリングは、多くのリフォームで用いられている、ポピュラーな床材です。フローリングには無垢フローリングと複合フローリングがあり、それぞれ特徴と費用が異なります。

4畳・6畳・8畳あたりの費用相場は、以下のとおりです。

張り方4畳6畳8畳
張り替え7万~14万円9万~18万円10万~20万円
重ね張り5万~10万円6万〜14万円8万〜18万円

無垢フローリング

無垢フローリングは、天然の木材をそのまま一枚板に加工して作られた床材です。無垢フローリングに使用される木材には、杉・ひのき・メープル・オークなど、さまざまな種類があります。

無垢フローリングのメリットは、木目の美しさが感じられるデザインや断熱性の高さ、足触りの良さです。天然木ならではの魅力を感じられます。一方、防音性が認められていないため、マンションでは管理規約違反になってしまう可能性が高いです。

無垢フローリングの費用相場は、1畳あたり2.5万~4.5万円程度です。合板を使用した複合フローリングよりも費用が高い傾向にあります。また、木の種類や木目の状態、節の有無などによって費用は異なります。

複合フローリング

複合フローリングは、合板の表面に天然の木材や特殊シートを使用した化粧板を貼って作られた床材です。複合フローリングのメリットとして、製品の種類が豊富である点や、温度や湿度によって変化しづらく、傷や汚れにも強い耐久性の高さが挙げられます。

一方、天然木ならではの質感が感じられない点がデメリットです。なお、防音性を高めたい場合は、防音用のクッション材と一体となった遮音フローリングや、フローリングの下に遮音マットを利用しましょう。

複合フローリングの1畳あたりの費用相場は、1.5万~3.5万円です。

クッションフロア張り替えリフォームの費用相場

クッションフロアとは、塩化ビニル製のシート状床材のことです。クッション性があり、表面には木目やタイルなどのデザインがプリントされています。

クッションフロアのメリットは、狭い場所でも施工しやすい点です。既存のクッションフロアに新しいクッションフロアを重ね張りする施工も可能であるため、リフォームの自由度が高いです。また、フローリングやほかの床材に比べて費用が安く、クッション性が高いため防音効果があります。さらに、表面に水を弾くコーティング加工がされているため、汚れを拭き取りやすいです。

一方、耐久性が低いというデメリットがあります。

クッションフロア張り替えの1畳あたりの費用相場は、4万~7万円程度です。また、4畳・6畳・8畳あたりの費用相場は、以下のとおりです。

張り方4畳6畳8畳
張り替え4万~8万円4万5千円〜10万円6万~12万円
重ね張り3万~5万円4万〜5万5千円5万〜10万円

フロアタイル張り替えリフォームの費用相場

フロアタイルは、塩化ビニル製のタイル状床材のことです。木目や石目など、色や柄のデザインが豊富で、天然素材のような見た目になるため高級感があります。耐久性や耐水性が高く、既存のフローリングに重ね張りするだけで施工できるのがメリットです。

一方、熱に対する耐久力が低く、表面が摩耗しやすいというデメリットがあります。また、継ぎ目部分に汚れが溜まりやすいです。

フロアタイル張り替えの1畳あたりの費用相場は4万〜7万円程度で、4畳・6畳・8畳あたりの費用相場は、以下のとおりです。

張り方4畳6畳8畳
張り替え5万~9万円5万5千~10万円8万~15万円 
重ね張り4万~8万円5万~6万3千円6万~10万円

カーペット・タイルカーペット張り替えリフォームの費用相場

カーペットは、糸を織って作られた床材です。一般的な1枚のカーペットであるロールカーペットと、タイルのように敷き詰めて使用するタイルカーペットがあります。

カーペットのメリットは、柔らかく、クッション性に優れている点です。足音や落下音を吸収してくれるため、マンションのリフォームにもおすすめできます。さらに、足元を暖め、足腰にかかる負担を軽減してくれるのもメリットです。

一方、ゴミが入ったり、ダニが発生したりする可能性があるため、こまめなメンテナンスが必要というデメリットがあります。

1畳あたりの費用相場は、0.8万~1.5万円、4畳・6畳・8畳あたりの費用相場は、以下のとおりです。

張り方4畳6畳8畳
張り替え5万〜10万円5万3千~12万円8万~16万円
重ね張り4万~5万円4万5千~6万5千円6万~12万円

畳張り替えリフォームの費用相場

畳は、いぐさを原料にした床材です。畳のリフォーム方法には、新調・表替え・裏返しの3つがあります。新調は、新しい畳に交換することです。また、表替えは畳の表面と畳の縁を交換する方法、裏返しは、既存の畳表を剥がし、裏返しにして張り替える方法を指します。

畳のメリットは、クッション性が高く、断熱性や保湿性などにも優れている点です。また、表と裏が使えるため、片面が劣化しても裏返して使用できます。

一方、日光に当たると変色しやすいです。また、上にカーペットを敷くと、通気性が悪化してカビが生えるリスクがあります。

畳1畳あたりの費用相場は、新調の場合1万~3.5万円、表替えの場合0.5万~2万円、裏返しの場合4,000円程度です。また、4畳・6畳・8畳あたりの費用相場は、以下のとおりです。

張り方4畳6畳8畳
新調4万~14万円7万~20万円9万~28万円
表替え2万~8万円3万〜12万円4万~16万円
裏返し1万6千円程度2万4千円程度3万2千円程度

床の張り替えリフォームのタイミング・劣化症状

床の張り替えリフォームのタイミングは、床材の種類や、環境によって異なります。しかし、床材ごとにリフォームすべき目安タイミングがあるため、ぜひ参考にしてください。また、劣化症状が見られる場合は、目安の時期よりも早いタイミングで張り替えリフォームを検討しましょう。

以下では、床材別のリフォームタイミングとリフォームのサインである劣化症状について解説します。

【床材別】リフォームタイミング

床材別のリフォームタイミングは、以下のとおりです。

  • フローリング:10~15年程度
  • クッションフロア:10年前後
  • フロアタイル:10年前後
  • カーペット:5~6年程度

また、畳の場合は、経過年数や劣化状況に合わせて以下のようにリフォームしましょう。

  • 築2~5年:裏返し
  • 築4~7年:表替え
  • 築10~15年:新調

床の劣化症状

畳以外の床材は、以下のような劣化症状が見られたらリフォームを検討しましょう。

  • 傷や汚れが目立つ
  • 床材がはがれている
  • 歩くと床が沈む
  • 歩くと床から音がする

床は、毎日のように歩いたり座ったりする場所であるため、負担がかかりやすいです。さらに、家具を引きずったり物を落としたりすると、傷ついてしまうことがあります。ペットを飼っている場合は、ニオイがついたり汚れたりしやすく、定期的なメンテナンスが必要です。

傷や汚れ、はがれなどが目立つ場合は、補修や交換を検討しましょう。軽い症状の場合は、床材を張り替えるだけで済むことが多いです。

しかし、歩いているときに沈むような感覚がある場合や、ギシギシと音が鳴る場合、床材だけでなく下地も劣化している可能性が高いです。下地が劣化すると、大がかりで高額な費用がかかる工事が必要になる場合があります。

床材と同時に下地も補修することで、住宅の耐用年数がアップします。床材の状態について気になることがあったら、業者に依頼して現地調査を行い、適切なリフォーム方法を検討しましょう。

床の張り替えリフォームの注意点

床の張り替えリフォームを行う際は、以下の2点に注意しましょう。

  • 用途に合わせて床材を選ぶ
  • マンションの管理規約を確認する

特に、マンションでリフォーム工事を行う際は、使用できる床材や施工方法などに制限があるケースが多いです。必ず管理規約を確認してください。

用途に合わせて床材を選ぶ

床材ごとに特徴やメリット・デメリットはさまざまです。そのため、床材を敷く場所の用途に応じて適切な床材を選ぶ必要があります。例えば、洗面所やキッチンなどの水回りでは、水滴が飛ぶ可能性があるため、耐水性の高いクッションフロアやフロアタイルがおすすめです。

リビングをシンプルなデザインにしたい場合はオーソドックスで木の温かみが感じられるフローリング、素足で歩くことが多いベッドには、柔らかく保温性があるカーペットが向いています。そのほか、ホテルライクな高級感のあるお部屋に仕上げたい場合は人工大理石、子どもが走り回ることが多い子ども部屋には、クッションフロアやカーペット・コルクなどの床材がおすすめです。

このように、床材ごとの特徴を活かし、それぞれの部屋を利用するシーンや特徴を理解したうえで床材を選びましょう。気になる床材は、展示場やショールームで実際に触ってみるのも手です。

マンションの管理規約を確認する

マンションでリフォームを行いたい場合は、管理規約で定められているリフォーム内容について確認しましょう。例えば、フローリングを張り替える際は、防音性・遮音性のある床材の使用のみが認められているケースがほとんどです。

管理規約違反にならないよう、あらかじめ規約を確認し、希望の工事が問題なく実行できるか検討してみてください。

なお、リフォーム工事の際は、一定期間騒音が生じることが多いです。リフォームを行う際は、ご近所にリフォーム工事を行う旨を説明したり、工事時間をなるべく家に人がいない時間にできるよう工夫したりしましょう。

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今回は、床のリフォームについて、床材ごとの費用相場やリフォームすべきタイミング・劣化症状、さらに床リフォーム時の注意点について解説しました。フローリング・床の張り替えリフォームを行う際は、信頼できる業者を見極め、依頼することが大切です。

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