ダイエットを成功させるポイントは、カロリーの摂取量を意識して栄養バランスのとれた食事を摂ることです。高たんぱく・低脂質な食材を取り入れ、美味しくて満足できるメニューを作りましょう。
本記事では、ダイエット効果を高める食事のポイントやおすすめの低カロリー食材を解説します。時短で作れる人気のおかず・献立も紹介するので、ダイエットレシピのレパートリーを増やしたい方は、ぜひ参考にしてください。
ダイエット効果を高める食事のポイント
ダイエット効果を高めるには、カロリーや栄養バランスなど、毎日の食事メニューで考えるべきポイントがあります。
ここでは、ダイエット効果を高める6つのポイントを紹介します。
カロリー摂取量を意識する
ダイエットでは、摂取カロリーが消費カロリーを上回らないことが大切です。そのため、できるだけ低カロリーの食材を選んで食べるようにしましょう。
ただし、単純に摂取カロリーが少なければ良いというわけではありません。生きていくうえで最低限必要なエネルギーは、食事で摂取する必要があります。これを基礎代謝といい、基礎代謝に必要なカロリーを摂取しないと、体が飢餓状態に備えて消費エネルギーを下げ、太りやすくなってしまうのです。
基礎代謝量は年齢や性別で異なり、数値は以下のとおりです。
男性 | 女性 | |
18歳〜29歳 | 1530カロリー | 1110カロリー |
30歳〜49歳 | 1530カロリー | 1160カロリー |
50歳〜64歳 | 1480カロリー | 1110カロリー |
この基礎代謝量に、3段階に分かれた身体活動レベルの数値をかけて1日の摂取カロリーの目安を計算します。
各レベルの内容と18歳〜64歳のレベル別の数値は、以下のとおりです。
レベル1 | 生活の大部分は座っており、静的な活動が中心 | 1.5 |
レベル2 | 座位中心の仕事で、職場内での移動や立ち仕事・接客、通勤・買物・家事、軽いスポーツなども行う | 1.75 |
レベル3 | 移動や立ち仕事が多く、スポーツなど余暇における活発な運動習慣がある | 1.20 |
例えば、30歳の事務職で通勤や家事を行う女性の場合、1日に必要な推定エネルギーは「1160カロリー×1.75=2,030カロリー」が目安になります。
そのため、1日約2,030カロリー以下を目安に食事を組み立て、摂取カロリーが多い場合は運動などで消費カロリーを高めることが必要です。
栄養バランスを考えたメニューにする
ダイエットで食事制限をすると、どうしても栄養が偏りがちになります。そのため、たんぱく質や炭水化物、ビタミンなど、栄養バランスを考えたメニューにすることも大切です。
極端な糖質制限や絶食、単品ダイエットといった方法は、一時的に体重は減っても筋肉量が減少してしまいます。基礎代謝が低下し、太りやすい体質になってしまうでしょう。
特に気をつけたいのが、PFCバランスです。PFCとは三大栄養素であるP(たんぱく質)F(脂質)C(炭水化物)のことで、ダイエット中はカロリーの数値だけでなくこれらPFCバランスを考えることも大切です。
厚生労働省では、次のようなPFCバランスを推奨しています。
- たんぱく質:13~20%
- 脂質:20~30%
- 炭水化物:50~65%
ダイエットで注意したいのは、太る原因になりやすい脂質と炭水化物(糖質)を摂りすぎないことです。一方でたんぱく質は筋肉の材料となり、積極的に摂りたい栄養素といえます。
PFCバランスを意識しつつも、脂質と糖質を抑え、たんぱく質を多めに摂るとよいでしょう。
高たんぱく・低脂質な食材を取り入れる
ダイエット中には、高たんぱくで低脂質(低糖質)な食材を取り入れることをおすすめします。前述したように、たんぱく質は筋肉の材料になるほか、内臓や髪・爪などを構成し、体を作る栄養素です。ダイエット効果を上げながら、健康な体を保つために欠かせません。
たんぱく質には「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」の2種類があり、それぞれバランス良く摂取することが大切です。
高たんぱく質で低脂質な食材は、主に以下のような食材です。
- 魚介類
- 鶏ささみ
- 鶏のむね肉
- 牛・豚の赤身肉・ヒレ肉
- 卵
- 乳製品
- 大豆製品
たんぱく質は糖質や脂質よりも脂肪になりにくく、ダイエットに効果的な栄養素といえるでしょう。
絶食はNG!継続できる食事量を
ダイエットでは、絶食など極端な食事制限をするのはNGです。断食ダイエットなど食べないで痩せる方法は、リバウンドする可能性があります。
極端に食事制限をすると体が飢餓状態に陥り、食欲が抑えられなくなるときが訪れます。食べすぎてしまい、ダイエットに失敗することもあるでしょう。リバウンドを繰り返すと太りやすい体質になり、ますますダイエットに成功できなくなってしまいます。ダイエットは長期的に継続できるよう、適度な食事量に調整することが大切です。
朝食の時間だけを決めておき、体内時計を整えるようにすると続けやすくなるでしょう。
食べる時間や順番に配慮する
食べる時間は、ダイエット効果を左右するポイントです。夜の22時から午前2時までは体に脂肪が溜まりやすい遺伝子が現れ、この時間帯に食事を摂ると太りやすくなります。そのため、夕食は18時から遅くても21時までに摂ることが理想です。
また、食事の順番もダイエットに影響します。いきなり糖質の多い炭水化物などを摂ると血糖値が急激に上がり、脂肪を増やす原因になるでしょう。血糖値の上昇を抑えて太りすぎを抑えるためには、食物繊維の多い野菜を先に食べることが大切です。食物繊維は満足感を与えるため、その後の食べすぎ防止にもつながります。
ダイエット中におすすめな低カロリー食材
ダイエット中にはできるだけ低カロリーな食材を取り入れることが、成功の秘訣です。特におすすめな低カロリーの食材として、以下のものがあげられます。
- 野菜・果物
- 赤身肉
- 海藻類
- 大豆製品(高野豆腐、納豆など)
- 穀類(もち麦、大麦など)
これらの食材を毎日のメニュー、レシピに取り入れ、ダイエットを成功させましょう。
手軽に栄養補給できるプロテインも
外食が多く、たんぱく質を摂りにくいという場合には、手軽に栄養を摂取できるプロテインを利用することもおすすめです。
脂質が多い食材を、プロテインに置き換える方法もあります。甘いものを食べたくなった場合に、間食をプロテインで代用すれば、よりダイエット効果が高まるでしょう。
ただし、1食すべてをプロテインに置き換えるのは、栄養のバランスが崩れるためおすすめできません。バランスを考慮して、食事の中の一部を置き換えるようにしましょう。
ダイエット中に食べてはいけない食材
ダイエット中には、加工食品や、糖質・脂質が多い食材は避けましょう。
- スナック菓子
- 揚げ物
- 海藻類
- 加工食品(ソーセージやハムなど)
- ケーキなどのスイーツ
スナック菓子や揚げ物は脂質が多く、加工食品の多くは脂質と糖質、添加物が多く含まれて高カロリーです。また、ケーキやドーナツなどのスイーツには、糖分と脂質が多く含まれています。
ダイエット中はできるだけこれらの食材を避け、おやつも果物やヨーグルト、ナッツ類といった食材にするとよいでしょう。
時短で作れる人気ダイエットレシピ
ここからは、時短で簡単に作れて満足感の高いダイエットレシピを紹介します。ぜひ、毎日のダイエットメニューに取り入れてみてください。
鶏むね肉と野菜のスープ
低脂質の鶏むね肉と食物繊維豊富な野菜を使い、たんぱく質やビタミンをたっぷり摂れる栄養満点のレシピです。
<材料2人分>
- キャベツ:1/4個(300g)
- 人参:1/4個(50g)
- 鶏むね肉:(200g)
- 醤油・片栗粉:各大さじ1/2
- コショウ:適量
- コンソメ(固形):2個
- ケチャップ:大さじ1/2
- 水:750cc
<作り方>
- 鶏むね肉は皮を取り除き、1.5cm角のサイズに切る
- 醤油・片栗粉とコショウで味付けする
- キャベツは2〜3cmのざく切りにする
- 人参は薄いいちょう切りにする
- 分量の水を鍋に入れ、コンソメ・キャベツ・人参を入れて15分煮込む
- ケチャップ、塩コショウで味を調整する
- 鶏肉に浸した醤油が入るため、少し薄めにすること
- 強火にし、沸騰したら鶏肉を入れる
- 1分で火を止め、余熱でも鶏肉に火を通す
鶏むね肉は火を通しすぎると水分が抜けてパサつくため、最後に入れて火が通る程度にし、余熱で火を通しましょう。
野菜ステーキ
カボチャの甘みで、満足感の高いヘルシーなステーキです。カロリーを抑えながら、食物繊維とビタミンを豊富に摂れます。
<材料2人分>
- かぼちゃ:約1/5個
- トマト:中1/2個
(A)
- オリーブオイル:大さじ1/2
- ナンプラー:小さじ1/2
- レモン汁:小さじ1
- 玉ねぎのみじん切り:大さじ1/2
<作り方>
- トマトを1cm角に切り、(A)の材料でオリーブオイル・ナンプラー・レモン汁・玉ねぎのみじん切りを混ぜ、マリネを作る
- 冷蔵庫で冷やす
- かぼちゃは5ミリの厚さ・半分の長さに切り、グリルでこんがりと焼く
- かぼちゃを皿に盛り付け、冷やしたトマトマリネを乗せて完成
急ぐ場合は、かぼちゃをレンジで少し加熱してからグリルで焼くと早く仕上がります。
きのこのマリネ
数種類のきのこを使い、レンジで手軽にできるマリネです。低カロリーで食感の良いおかずになり、ご飯にもよく合います。アレンジしやすいため、多めに作って常備食にすると便利です。
<材料>
- しめじ・えのき茸など好みのきのこ:500g
- 塩:小さじ1
- コショウ:少々
- 醤油:大さじ1と1/2
- 酢:大さじ2
- オリーブオイル:大さじ3
- 砂糖:小さじ1/2
<作り方>
- きのこの石づきなどを切り落とし、食べやすい大きさに切る
- きのこをほぐしながら大きめの耐熱ボウルに入れる
- 塩小さじとコショウで下味をつけ、箸で上下を返して混ぜる
- ボウルにラップをして、600Wのレンジで3分加熱する
- 一度取り出して上下を返しながら混ぜ、再度600Wのレンジで3~4分加熱する
- 醤油・酢・オリーブオイル・砂糖を加え、全体を混ぜ合わせる
- 粗熱が取れてから保存容器に移して冷蔵保存する
保存の目安は、冷蔵で5〜6日ほどです。常備菜にする前提の分量であるため、食べ切りたい場合は減らしてください。半分の量にする場合は、レンジの加熱時間も半分程度にします。
豆腐のチョレギサラダ
低カロリーの素材で、たんぱく質がたっぷり摂れるサラダです。切って和えるだけと、簡単に調理できるのも魅力です。
<材料2人分>
- サニーレタス…1/3袋
- きゅうり…1/2本
- ミニトマト:4個
- 絹ごし豆腐:100g
- 韓国海苔:適量
(A)
- 醤油・酢・ごま油:各大さじ1/2
- 鶏がらスープの素:小さじ1/2
- にんにく:小さじ1/2
- 砂糖:小さじ1/2
- すりごま・いりごま:各大さじ1/3
<作り方>
- サニーレタスを洗って水気をよく取り、一口大にちぎる
- きゅうりは縦半分に切って斜め薄切りにする
- ミニトマトは半分に切る
- (A)の材料をよく混ぜ合わせる
- ボウルにサニーレタス・きゅうり・ミニトマトを入れ、食べる直前に4のドレッシングを少し和える
- 一口大に切った豆腐をサラダの周りに盛り付ける
- 韓国海苔をちぎってのせ、残りのドレッシングをかけてできあがり
チョレギドレッシングは幅広い食材と相性が良く、豆腐の代わりに蒸したささみや鶏むね肉、レタスの代わりにきゅうりなどアレンジも楽しめます。
キムチ納豆の冷奴
高たんぱく質で低脂質な大豆製品がたっぷり摂れて、ヘルシーな副菜です。納豆と相性の良いキムチも合わせることで発酵食品も摂取できます。
<材料2人分>
- 納豆:2パック
- 絹ごし豆腐:1丁
- キムチ:60g
- 小ネギ:適量
- きざみのり:適量
<作り方>
- 納豆は添付のたれを加え、粘りが出るまでよく混ぜる
- 豆腐を食べやすい大きさに切る
- 2に納豆とキムチを盛りつける
- お好みで小ネギやきざみのりを散らす
納豆やキムチなどの発酵食品は腸内環境を整え、ダイエットのサポート効果が期待できます。
オートミールチヂミ
食物繊維が豊富なオートミールを使い、豆乳も加えてたんぱく質も摂れる料理です。
<材料2人分>
- オートミール:60g
- 無調整豆乳:200ml
- ニラ:1/2束
- ごま油:小さじ2
(A)
- 卵:1個
- 片栗粉:大さじ1
- 鶏ガラスープの素:小さじ1/2
(B)
- 酢・醤油:各大さじ1
- 砂糖:小さじ1/2
- いりごま(白)・ラー油:適量
<作り方>
- ニラは1cm幅に刻む
- 耐熱ボウルにオートミールと無調整豆乳を入れて軽く混ぜる
- ラップをして電子レンジで600w・1分30秒加熱する
- 刻んだニラとAを入れてよく混ぜる
- フライパンにごま油を入れて中火にし、温まったら4を流し込む
- 焼き目がついたらひっくり返し、残りの片面に焼き目がつくまで焼く
- 容器にBを入れてつけダレを作る
- チヂミが焼けたら好みの大きさに切って完成
ニラは小ネギや長ネギ、キャベツでも代用できます。余った分は、お弁当にするのもおすすめです。
豆腐のキーマカレー
ひき肉の代わりに豆腐を使い、カロリーを抑えたキーマカレーのレシピです。
<材料2人分>
- 木綿豆腐:300g
- 玉ねぎ:1個
- にんじん:1/3本
- すりおろしニンニク:小さじ1
(A)
- 水100ml
- ケチャップ:大さじ3
- ウスターソース:大さじ2
- コンソメ顆粒:小さじ1
- カレールー60g
- オリーブオイル:大さじ1
<作り方>
- 木綿豆腐はキッチンペーパーで水気を切る
- 玉ねぎ、にんじんはみじん切りにする
- 中火に熱したフライパンにオリーブオイルを入れてすりおろしニンニクと2を加え炒める
- 玉ねぎが透明になってきたら1をちぎり入れほぐしながら炒める
- (A)を加え、蓋をして5分ほど中火で煮込む
- カレールーを加えて中火のまま混ぜ合わせる
- とろみがついたら火から下ろす
あっさり食べられるカレーです。温泉卵を添えれば、さらに高たんぱく質なメニューになります。
サバ缶のトマト煮
サバ缶を使い、簡単に作れるレシピです。たんぱく質やトマトのビタミンCなどを摂取できます。
<材料2人分>
- さば水煮缶:1缶(190g)
- 玉ねぎ:1/4(60g)
- オリーブオイル:大さじ1/2
- 塩:ひとつまみ
- カットトマト缶:1/2缶(200g)
- コンソメ:1個
- ケチャップ:大さじ1/2
- コショウ:少々
<作り方>
- 玉ねぎをスライスする
- フライパンにオリーブオイル、玉ねぎを入れ、塩をふってしんなりするまで炒める
- トマト缶、さば缶を汁ごと入れ、コンソメ・ケチャップを加えて中火で5分煮る
- 汁がはねる場合は弱火にする
- 水分が少し減ってきたらコショウを入れ、1分程度煮る
サバにはEPAやDHAといった良質な脂肪が含まれているため、ダイエット中にも積極的に摂りたい食材です。
満腹感を得られる1週間のダイエットメニュー
満腹感を得ながらダイエットできる、1週間の夕食メニューをまとめました。ダイエットに効果的な食材を使い、前に紹介した時短で作れるレシピも取り入れています。ぜひ、ダイエットの参考にしてください。
月 | サバのトマト煮、バケット |
火 | 雑穀ご飯、牛ヒレ肉、豆腐のチョレギサラダ |
水 | 鶏むね肉と野菜のスープ、バケット |
木 | 野菜と白身魚のホイル蒸し、雑穀ご飯 |
金 | 豚しゃぶサラダ、玄米、季節のフルーツ |
土 | 豆腐のキーマカレー、低脂肪ヨーグルト |
日 | 雑穀ご飯、きのこのマリネ、鶏むね肉のステーキ |
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