クリスマスが終わるとそろそろお正月の準備を始めだす方も多いのではないでしょうか。お正月の準備の一つとして代表的なのは、おせち作り。現在ではおせちを注文する人や出来合いのものを詰めるだけの人も増えていますが、やはり日本の伝統料理として家族に手作りのおせちを振る舞いたい、新年から子供の食育のためにおせち料理について学びたい、という人も多いです。今からでもまだ間に合う!おせち料理についての基本的な知識とレシピをご紹介します。
改めて「おせち料理」とは?
本来の「おせち」とは季節の節目の「節(せち)」の日を表す言葉で、3月3日や5月5日などの日本の節句料理のことを「おせち料理」と呼んでいましたが、やがて最も大切なお正月の料理のことを指すようになりました。三が日は「縁を切る」ことを避けるため包丁を使わないようにしていたことと、忙しい年明けに料理への負担を減らすため年末から保存の効く「おせち料理」を準備して家族と食べたり、客人をもてなしていました。
おせち料理で人気がある代表的なもの
おせち料理は一般的には重箱に詰められており、これは「幸せを重ねる」という意味が込められています。近年、売られているものは2〜3段の重箱が主流ですが、正式な段数は4段で、上の段から「一の重」「二の重」「三の重」「与の重」と呼ばれ、それぞれ何をどの段に詰めるのかが決まっています。
・一の重 : 祝い肴と口取り肴(饗膳で最初に出す料理のこと)
かまぼこ、栗きんとん、田作り(片口イワシの乾燥稚魚を炒って甘辛いタレに絡めたもの)、黒豆、伊達巻など
・二の重 :焼き物
鯛やブリなどの焼き魚やエビなど海の幸を詰めます。
・三の重 : 酢の物
紅白なますや菊花かぶといった酢の物を詰めます。
・与の重 : 煮物
蓮根、里芋、ごぼう、クワイや人参などの山の幸で作った筑前煮や煮しめをたっぷりと詰めます。
地域によって品数や詰め方はそれぞれ異なる部分がありますが、おせち料理の種類は、全部で20〜30種類にもなります。
おせちは何日前くらいから作ると良い?何日で食べ切る?
おせち料理に入っているいくつかは下準備が必要な食材があり、さらに品数も多いので1日で全て作ろうと思うとかなり大変です。一般的に12月28日や29日から、下準備や日持ちのするものから優先的に作り始めます。
【おせち作りのスケジュール例】
12月28日
- 黒豆を戻す
12月29日
- 黒豆を作る
- 数の子の塩抜き
- ブリに下味を漬ける
12月30日
- 田作りを作る
- 数の子を漬ける
- 紅白なますなどの酢の物を作る
- 昆布を戻す
- 煮しめ用のしいたけを戻す
12月31日
- 昆布巻きを作る
- 煮しめを作る
- 伊達巻を作る
- ブリを焼く
- 煮しめ用のしいたけを戻す
- できた具材を重箱に詰める
また、おせち料理は作り方や保存方法によっても日持ちの日数が異なってきますが、年末に作ったおせちをだいたいお正月の三が日で食べ切ると良いでしょう。
まずは簡単なおせちから作ってみよう!
お正月の数日前から少しずつ準備をする「おせち料理」。でも下準備も多くて手間をかける時間がない!という方に、まずは簡単にできるものから作ってみませんか?
少しでも手作りしたものを添えれば家族にも喜ばれること間違いなしです。
かまぼこ手綱飾り切り
【由来】
かまぼこの半円形が「日の出」を象徴することから、縁起物としておせち料理には欠かせません。おせち料理に使われる紅白かまぼこの赤色は「魔除け」と白色は「清浄」を表しています。
【材料】
紅白かまぼこ
【作り方】
- かまぼこを板から外し、1.5cmほどの厚さにカットする
- かまぼこ上部を半円の形に沿って3分の2ほどカットする(赤色かまぼこの場合は赤い部分に沿ってカットする)。
- 2でカットした部分の真ん中に縦一本切り込みを入れる
- 切り込みの切れ目に、切り取った部分のかまぼこを下から入れれば手綱が出来上がり
紅白なます
【由来】
人参と大根は、まさに紅と白のお祝い事には欠かせない配色です。紅白の組み合わせには平安や平和への願いが込められています。また、諸説ありますが、人参と大根を細切りにするのは、紅白の水引をイメージしたとも言われています。
【材料】作りやすい分量
- 人参: 50g
- 大根: 300g
- 塩(下ごしらえ用): 小さじ2/3
- ★昆布だし: 大さじ6
- ★砂糖: 大さじ2 1/2
- ★米酢または穀物酢: 大さじ4
- ★塩: 小さじ1/3
【作り方】
- 大根と人参の皮をむき、細くスライスする。スライサーを使うと簡単です。
- 1でスライスした大根と人参に下ごしらえ用の塩を振りかけて、しばらく置く。
- ★を全てボウルなどに入れて混ぜ合わせる
- 大根と人参から出た水分を絞り、3で混ぜ合わせた調味料へ入れてあえる。※ごまや柚子などを一緒にあえても風味がよくなります。
栗きんとん
【由来】
「きんとん」とは漢字で書くと「金団」となり金の団子や金の布団を意味します。財産や富、金運を得るという願いが込められています。
【材料】約6人分
- 栗甘煮(市販のものでOK): 12粒
- さつまいも: 約400g
- 塩(下ごしらえ用): 小さじ2/3
- 砂糖: 1/2カップ
- みりん: 大さじ5
- ハチミツ: 大さじ2
- 塩: 少々
- くちなしの実: 2個
【作り方】
- さつまいもの皮を剥いて輪切りにしたあと、1時間ほど水に浸してアク抜きをする。
- くちなしの実をお茶パックに入れて綿棒などで叩きます。
- 1のさつまいもを鍋に移して、かぶるくらいの水を入れます。2のくちなしをお茶パックのまま一緒に鍋に入れて、さつまいもが柔らかくなるまで茹でる。
- 柔らかくなったさつまいもの水気を切り、再び鍋に戻します。
- まず半分の量の砂糖を加えて、潰しながら混ぜます。
- さつまいものダマがなくなってきたら、みりん、残りの砂糖、塩とハチミツを加えて弱火にかけて練り混ぜます。
- 火を止めて、栗の甘煮6個を加えて混ぜ合わせます。
- 7をバッドなどに広げて冷まします。
- 残りの栗の甘煮6個を一緒に盛り付けます。
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