通常は湿気の多い場所を好むカビですが、黄色いカビは乾燥に強く湿度が低くても発生します。
自宅で繁殖した黄色いカビを放置すると、さまざまなリスクがあるため注意しなければいけません。そこで今回は、黄色いカビの特徴と対策、自宅でのお掃除方法を紹介します。
黄色いカビは、乾燥した場所にも発生する
一般的なカビは、乾燥に弱く湿度がある環境を好んで繁殖します。ただ、黄色カビの特徴は通常のカビとは逆です。乾燥に強く湿度がない場所でも発生するため、自宅で繁殖することも十分にあります。
また食品に発生することもあるため、食べてしまわないように注意しなければいけません。ここでは、黄色いカビが生えやすい場所を紹介します。黄色カビが体に有害かどうかについても解説するので、健康面が気になる方は参考にしてください。
黄色いカビ( カワキコウジカビ )の原因と生えやすい場所
カビは湿度が高い場所で繁殖しやすいと考えられがちですが、黄色いカビは違います。黄色いカビの正体は「カワキコウジカビ」と呼ばれるもので、湿度が65%以上の場所で発生する乾燥に強いカビです。
主に、カメラのフィルムやレンズなどの機器に繁殖して曇りが生じたり、金属の錆びという症状に現れます。
また、黄色いカビ(カワキコウジカビ)は青カビなどが繁殖できない食品や穀物に繁殖することがあるため、食品の保存する環境には十分に注意しなければいけません。
主にホコリが溜まることが原因で黄色いカビが繁殖するため、きれいな環境を維持できるように気をつけましょう。
黄色いカビ( カワキコウジカビ )の予防方法
乾燥に強い黄色いカビ( カワキコウジカビ )ですが、実は日頃少し気をつけて生活するだけで予防できることも多いです。
まず押さえておきたいのは、定期的な掃除です。黄色いカビの繁殖を防ぐため、定期的に掃除してホコリが溜まらないようにしましょう。 また、外のホコリを室内に溜め込まないように対策することも大切です。
たとえば、窓を開けたり空気清浄機を置いたりなど定期的に空気の入れ替えをおこないましょう。室内の空気をきれいに維持できるため黄色カビの繁殖を予防できます。
食品や穀物は、冷蔵庫の収容量の多さや長期間の保存でカビが発生しやすくなるので要注意です。一度開封したものは早めに食べたり、乾燥食品は正しく保管したりして黄色いカビの繁殖を抑えましょう。
黄色いカビ(カワキコウジカビ)は体に有害?毒性は?
黄色いカビのカワキコウジカビは、味噌や醤油などに使われるコウジカビの一種です。ただ食品に使われるカビとはいえ毒性がないわけではありません。なかには毒性が強いカビを生成することもありるため、アレルギーを発症することもあるので要注意です。主なアレルギーには、次のようなものがあります。
【皮膚炎】
カビが原因で赤い湿疹を引き起こすのが、マラセチア毛包炎といわれるアレルギー症状です。皮脂や汗などが多く分泌される環境下で、マラセチア毛包炎を発症するカビが繁殖します。ニキビの症状と似ていますが、長期間に及ぶこともあります。
【感染症】
白癬菌(はくせんきん)と呼ばれるカビの一種に感染することで発症するアレルギー症状です。足裏の皮膚が感染すると水虫になるため、強烈なかゆみを引き起こします。スリッパや足拭きマットなどを共有すると感染するため、念入りな掃除が必要です。
【アレルギー性鼻炎】
カビの胞子を吸い込むと、アレルギー性鼻炎を引き起こすことがあります。鼻の粘膜に付着した異物を外に出そうとするため、鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状が出るのが一般的です。気管支ぜんそくを引き起こすこともあるので、室内にカビを溜め込まない対策をおこなう必要があります。
【夏型過敏性肺炎】
カビによるアレルギー反応で、夏型過敏性肺炎を引き起こすことがあります。主な症状は咳や発熱、倦怠感などで、風邪と似た症状です。名称の通り、特に夏に発症するといわれています。エアコンの内部で繁殖したカビが原因で夏型過敏性肺炎を引き起こすことも多いので、定期的な掃除が欠かせません。
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黄色いカビのお掃除方法
黄色いカビは乾燥に強いため、環境が揃うと広い範囲に繁殖することも多いです。黄色いカビを繁殖した状態で放置すると、アレルギー反応を起こしたり知らずに食べたりすることもあります。症状を悪化させないためにも、自宅で黄色いカビを発見次第すぐに除去しなければいけません。
しかし黄色いカビを見つけたとき、どのように除去すればいいのか分からない方もいるでしょう。そこで今回は、黄色いカビを掃除する方法を解説します。用意する道具や手順、黄色いカビを予防する方法も紹介するため、ぜひ参考にしてください。
黄色いカビの除去に用意する道具
黄色いカビが繁殖する場所によって用意すべき道具は異なります。
- 除菌スプレー
- 不要な布
また黄色いカビを掃除するときは、空気中に舞うカビを鼻から吸い込んでしまうことがあるかもしれません。 なかには、黄色いカビを直接手で触りたくない方もいるでしょう。このような場合は、マスクと手袋、メガネを用意しておくことがおすすめです。
黄色いカビ掃除の手順
黄色いカビを掃除する方法は決して難しくないため、はじめてでも簡単におこなえます。ただ掃除をするときの正しい手順が分からない方もいるでしょう。黄色いカビの掃除手順は、以下のとおりです。
- 黄色いカビをきれいに取り除く
- カビが繁殖した場所を乾燥させる
黄色いカビを掃除するときは、空気中にカビが舞い上がるおそれがあります。室内に黄色いカビがこもるのを防ぐために、掃除前に窓を開けて換気しておくことがおすすめです。また広い範囲に黄色いカビが繁殖していることもあるため、近くの家具や置物は移動させておきましょう。
1.黄色いカビをきれいに取り除く
黄色いカビは表面を拭いただけでは根が残っているので、きちんと除去する必要があります。黄色いカビを取り除く方法は、エタノールやアルコール除菌スプレーなどを繁殖部分に直接吹きかけましょう。 エタノールはたんぱく質を分解する働きがあるのでカビの殺菌に効果的です。
アルコール除菌スプレーは、短時間で蒸発するため揮発性に優れています。またカビの胞子は軽くて舞い上がりやすいため、掃除中はなるべく飛散しないように注意しましょう。
2.カビが繁殖した場所を乾燥させる
エタノールやアルコール除菌スプレーをかけた後は、布でしっかり拭き取ります。布で拭き取った後は、カビが繁殖した場所を乾燥させましょう。完璧に乾燥させないまま掃除を終えると、黄色カビ以外の新たなカビが発生することもあります。
たとえば、室内のフローリングの場合は、部屋の窓を開けて数時間換気するのがおすすめです。ほかにも、除湿機や扇風機を利用する方法もあります。
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取れないカビはプロの業者にクリーニングしてもらおう
黄色いカビの掃除は、はじめての方でも安心しておこなえます。しかし、カビの根が深いと何度掃除しても完全に取り除けないこともあるでしょう。このような場合は、専門的な知識を持つプロのハウスクリーニングを利用するのがおすすめです。
プロのハウスクリーニングを利用することで、黄色いカビの再発を防ぐ施工をおこなってくれます。根本からしっかり除去してくれるので、新たなカビの繁殖を抑えられるのです。
市販のカビ取り剤は、効果が一時的であることも少なくありません。 一見きれいに取り除けたと感じても、時間が経つとカビが再発することもあるのです。
再発すると、黄色いカビが発生するたびに掃除をしなければいけません。プロのハウスクリーニングに依頼すれば、長期的なカビの抑制につなげられるメリットがあります。
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