内装をリフォームすることで、より暮らしやすい理想の空間にすることができます。とはいえ範囲が広く、どこから手をつけて良いのかと悩む方も多いのではないでしょうか。また、設備が壊れたなどの明らかな不具合がない限り、どのタイミングでリフォームをすれば良いのか分からないというケースもあるでしょう。
この記事では、内装リフォームの内容や費用相場、適切なタイミングについて詳しく紹介しています。リフォームする前に確認しておくことや注意点も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
内装リフォームとは
内装リフォームとは、建物の内部にある部分の一部、あるいは全部を修繕したり、交換・移動したりすることです。例えば、壁や床、天井の張り替え、キッチンや浴室、トイレなどの水回り設備の交換などが含まれます。
内装のリフォーム工事をすることで、住宅の快適さが向上します。また、段差をなくしたり、手すりをつけたりするリフォーム工事なら安全性も増し、赤ちゃんから高齢の方まで暮らしやすい住宅に変えることも可能です。
内装リフォーム内容と費用相場
内装リフォームは多岐にわたります。一般的な工事内容と費用相場を紹介するので、ぜひ予算を決める前に確認しておきましょう。
壁紙(クロス)の張り替え
壁紙(クロス)を張り替えると、費用をあまりかけずに部屋の雰囲気を変えることができるというメリットがあります。費用は、壁紙のグレードによって異なります。量産タイプなら1㎡あたり800~1,000円ですが、より高額な一般タイプなら1㎡あたり1,000~1,500円が相場です。
壁紙を選ぶときは、できるだけ大きなサンプルを確認してから決めるようにしましょう。特にデザインがあるものはサンプルで見たときと、壁に張ったときではイメージが大きく異なります。
また、壁紙を張る面積が広いときは、価格が少し変わるだけでも全体の費用が大きく変わる点に注意が必要です。リビングや廊下は量産タイプ、来客の目に入りやすい玄関などは一般タイプと使い分けることもできます。
工事内容 | 費用相場 |
量産タイプの壁紙に張り替え | 1㎡あたり800~1,000円 |
一般タイプの壁紙に張り替え | 1㎡あたり1,000~1,500円 |
フローリングなど床材の張り替え
床材の張り替え費用は、素材によっても大きく変わります。例えば、フローリングに限っても、無垢材(天然木材)と合板(集成材)では費用が2倍ほど異なります。
人の出入りの多いリビングは、汚れやすく、比較的早期に張り替えが必要になることがあります。また、水回りも汚れやすいので、シミがつきにくいクッションフロアや人工大理石なども検討できるでしょう。
また、床材は部屋の雰囲気やインテリアデザインに合わせて選ぶことが重要です。家具の色味と合わせると、統一感が出ておしゃれに仕上がります。
工事内容 | 費用相場 |
無垢材への張り替え | 6畳あたり~25万円 |
合板への張り替え | 6畳あたり5万~10万円 |
間仕切りの設置
空間が広く、2つに分けるほうが良いときは、間仕切りの設置を検討できます。例えば、アコーディオンカーテンなら費用を抑え、なおかつプライバシーを守ることが可能です。また、パネルドアを選ぶと、より個室感が高まります。
いずれも簡単に撤去できるので、ライフスタイルに合わせて空間の広さを変えたいときにもおすすめの方法です。完全に別の部屋として使いたいときは、壁を設置しましょう。ただし、壁を設置するときにはドアを1つ増やす必要があるため、その分、費用が高額になりやすいです。
工事内容 | 費用相場 |
アコーディオンカーテンの設置 | 1万~6万円 |
パネルドアの設置 | 1万~40万円 |
壁の設置 | 8万~25万円 |
間取りの変更
部屋を2つつなげたり、廊下の壁を取り払ったりすることで、間取りを変更する工事もあります。大がかりなリノベーションの際に実施することも多く、工事期間は長引く傾向にあります。
工事内容 | 費用相場 |
壁の撤去と周囲の補修 | 15万~30万円 |
部屋をつなげて、フローリングを張り直す | 35万~100万円 |
キッチンリフォーム
システムキッチンの交換だけであれば、50万~100万円ほどでリフォームが可能です。しかし、壁付け型から人気の対面型(アイランド型、ペニンシュラ型)のシステムキッチンにするときは、設備代に加え、壁や床の補修も必要になるため、費用が高額になります。また、キッチンを移動するときは床下配管の工事も必要になるため、さらに費用が高額になります。
システムキッチンは、機能やグレードの幅が広く、選択肢が多い点も特徴です。予算を決めてから、キッチンを選ぶようにしましょう。
工事内容 | 費用相場 |
システムキッチンの交換 | 50万~100万円 |
壁付け型から対面型キッチンに交換 | 55万~200万円 |
システムキッチンの交換+キッチンの移動 | 100万~200万円 |
トイレリフォーム
和式トイレから洋式トイレに交換するリフォームには、段差を解消するなどの工事も含まれるため少し割高になります。トイレの交換と壁紙・床の張り替えを含めた工事費用の相場は15万~60万円です。トイレリフォームの実績が多い施工会社を選ぶと、技術的にも費用の面でも安心です。
工事内容 | 費用相場 |
洋式トイレから洋式トイレに交換、壁紙と床の張り替え | 15万~50万円 |
和式トイレから洋式トイレに交換、壁紙と床の張り替え | 15万~60万円 |
トイレの交換と場所移動 | 20万~60万円 |
浴室リフォーム
在来浴室(タイル)からユニットバスに交換するときは、タイルの撤去に時間がかかるため、費用が高額になることがあります。また、ユニットバスは設備機能によって価格が大きく変わるので、予算を決めてからリフォーム会社に相談するようにしましょう。
工事内容 | 費用相場 |
ユニットバスの交換 | 50万~150万円 |
在来浴室(タイル)からユニットバスへの交換 | 65万~150万円 |
浴室の移動とユニットバスの設置 | 75万~200万円 |
洗面台リフォーム
洗面台リフォームも、グレードによって費用が大きく変わります。まとめて壁紙と床の張り替えも依頼すると、別々にリフォームするよりも費用を抑えられます。
工事内容 | 費用相場 |
洗面台の交換 | 10万~50万円 |
洗面台の交換、壁紙と床の張り替え | 20万~50万円 |
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内装リフォームを考える時期とタイミングは?
使い方によっても異なりますが、ある程度の時期が経ったら内装リフォームを検討する必要があります。タイミングの目安は以下を参考にしてください。定期的にメンテナンスを行うことが、住宅を長持ちさせる重要なポイントです。
経過年数 | リフォームの内容 |
5~10年 | ・フローリングの補修・壁紙の張り替え・天井の塗り替え |
10~15年 | ・畳の張り替え・天井のメンテナンス |
15~20年 | ・フローリングの張り替え・壁の塗り替え |
20年以上 | ・タイル床の補修 |
おしゃれな内装にリフォームするポイントとは
おしゃれな内装にするためには、部屋の空間全体の雰囲気を統一することがポイントとなります。また、物を置きすぎないように意識し、開放感を持たせることも重要です。いくつか確認しておきたい点を紹介します。
統一感を大切にする
部屋の統一感を大切にしてインテリアをコーディネートすると、おしゃれな雰囲気になります。一般的には、配色は3色くらいに抑えるとすっきりとした印象になるとされています。
例えば、壁紙(クロス)を明るい白にした場合、天井も同じイメージの明るい白、床はダークブラウン、家具はダークブラウンか別の色に揃えましょう。3色以内に収まり、統一感のあるイメージになります。おしゃれな内装を手掛けるリフォーム業者に相談してみましょう。
デザインや素材にこだわったインテリアを
色味を抑えて統一感のあるインテリアにすることで、おしゃれなイメージに仕上がります。しかし、色味をまとめることだけにこだわると、寂しい印象になることもあるので注意が必要です。
同じ色味の壁紙や家具でも、デザインや素材にこだわってみましょう。また、色の配分を工夫することでも雰囲気を変えることができます。
内装をリフォームする際の注意点
内装をリフォームする際には、いくつか注意点があります。確認を怠ると、理想を実現できないことや工事のやり直しが必要になることもあるので注意しましょう。大切なポイントを紹介します。
マンションの場合は管理会社に確認する
マンションの場合は、工事して良い範囲があらかじめ定められています。管理規約にもよりますが、大がかりな工事や配管に関わる工事などは実施できない可能性があります。
賃貸住宅だけでなく分譲マンションも、工事前に管理会社に確認するようにしましょう。また、工事の許可を得た後に上下左右の住民に工事日程を知らせ、迷惑をかけることを伝えておくことも必要です。
リフォームするタイミングや工事期間・内容に注意する
リフォームするタイミングによっては、工事が混み合い、予想以上に工事期間が延びることもあるので注意しましょう。
また、設備や住宅そのものの保証期間内であれば、工事内容によってはリフォームするよりも安価に修繕できることもあります。工事を業者に依頼する前に、家屋や設備の保証が適用されないか確認しておくことが必要です。
思った以上に費用がかかる場合もある
リフォーム業者から提示された見積もり額や費用相場よりも、高くなる可能性もあるので注意しましょう。
例えば、工事期間が長引いて人件費が高くなることや、材料の値上がりによるコスト増などがあります。また、フローリングの張り替えだけを依頼したものの、床下の状態が悪く、補修工事が必要になって追加費用が発生することもあります。リフォーム業者にどの程度高くなる可能性があるのか確認しておきましょう。
建物の耐久性が低くなっている可能性もある
建物の耐久性が低くなっている場合は、補修工事や補強工事が必要になる可能性があります。
マンションでは賃貸・分譲に関わらず基礎部分にあたる工事を勝手に実施できませんが、戸建て住宅では各自で実施する必要があります。大切な住宅を長持ちさせるためにも、リフォームをする前に住宅全体の状態を点検してもらうようにしましょう。
リフォーム会社は複数社で比較して検討する
リフォーム会社によって、工事費用は異なります。複数のリフォーム会社から見積もりを取り、工事内容や費用を比較して決めるようにしましょう。
ただし、金額だけで決めてしまうことはおすすめできません。質の良くない工事を実施する会社に依頼すると、長持ちせず、早期に再リフォームが必要になることもあるからです。金額以外にも工事内容や使用する材料、設備、提案力、担当者の親切さ、過去の実績なども確認してから依頼する業者を決めましょう。
内装工事業者のプロを探す
内装をリフォームすることで住宅の快適さが向上します。より暮らしやすい理想の空間を手に入れるために、内装リフォームの内容や費用相場など、しっかり確認した上で検討しましょう。
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