雨の日に除草剤を使いたいけど、効果が薄れたり散布したまわりに悪影響を及ぼしたりしないか心配になる方もいるでしょう。
この記事では、雨の日でも使える除草剤の種類や適切な使用方法、注意点を解説します。除草剤の種類別の特徴や散布のタイミングもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
除草剤は雨の日でも使える?おすすめの撒くタイミング
除草剤の効果を最大限に引き出すには、適切なタイミングで撒くのが重要です。
ここでは、以下3種類の除草剤について、それぞれの特徴・雨の日に使用できるかどうかを解説します。
- 土壌処理剤(顆粒タイプ)
- 接触型葉茎散布剤(液剤タイプ)
- 吸収型葉茎散布剤(ハイブリットタイプ)
土壌処理剤(顆粒タイプ)
土壌処理剤は、粒剤や顆粒タイプの除草剤です。これを地面に撒くと、土の中に染み込んでいきます。やがて雑草が生えてくると、その根が除草剤の成分を吸い上げて枯れるという仕組みです。
広範囲の雑草駆除に適しており、半年ほど効果が持続する商品もあります。土壌処理剤は、雑草の種子や新芽にも作用するため、予防効果も期待できるのが特徴です。
雨が降っても使える
土壌処理剤は、雨の日でも使用可能です。実際、湿った地面の方が効果的とされています。小雨程度なら散布できますが、大雨の日や直前は避けるのが無難です。
雨上がり後の散布がおすすめで、その後しばらく雨が降らないタイミングを狙うのが効果的です。
接触型葉茎散布剤(液体タイプ)
接触型葉茎散布剤は、液体タイプで即効性が高いのが特徴です。散布後2〜3日程度で効果があらわれ、葉や茎に直接作用します。
今ある雑草を素早く除去したい場合に適していますが、予防効果はありません。液剤タイプには希釈が必要なものと、そのまま使えるものがあります。
周囲の植物への影響が少ないため、部分的に雑草を除去したい場合に向いている除草剤です。
雨には向いていない
液剤タイプの除草剤は、雨の日の使用には適していません。効果を発揮するには、散布後6時間以上の日照が必要です。雨が降る前に使用する場合は、少なくとも6時間以上晴れが続くタイミングを選びましょう。
雨上がりに使用するなら、1日以上晴れが続き、植物が完全に乾いた状態で散布するのがポイントです。雨で薬剤が流れると効果が薄れるので、天気予報をよく確認しましょう。
吸収型葉茎散布剤(ハイブリットタイプ)
吸収型葉茎散布剤は、液剤と粒剤の特徴をあわせ持つハイブリッドタイプの除草剤です。葉や茎、土壌から吸収されるため、既存の雑草だけでなく、これから生える雑草にも効果があります。
効果の発現は数日程度と早く、3〜6か月と長期間持続するのが魅力です。
雨が降りそうなタイミングは避けた方が無難
吸収型葉茎散布剤は雨の直前でも、降り出すまで1時間程度あれば使用可能な商品もあります。しかし、薬剤が十分に吸収される前に雨が降ると効果が薄れます。
雨上がりの場合は、6時間ほど経過すれば一定の効果が期待できます。使用する際は必ず天気予報を確認し、最適なタイミングを見極めることが重要です。
雨の日に除草剤を散布する方法
雨の日に除草剤を散布する際は、以下のものを準備しましょう。
準備するもの
- 防水性の作業服またはレインコート
- 長靴
- 防水手袋
- ゴーグル
- 防毒マスク
- 粘着性の高い除草剤
- 風に強い散布機または手動スプレーヤー
- 防水カバー
除草剤は雨天用の粘着性の高いものを選び、散布機には防水カバーを付けましょう。散布後は機器と手足を十分に洗浄することを忘れずに。
事前準備をしっかり行うことで、雨の日でも安全に除草作業を行えます。
散布する場所
除草剤の散布場所は、タイプによって異なります。
「粒剤タイプ」は土壌に直接浸透し、根から雑草を駆除するため、雑草のみが生えている場所に適しています。
一方、「液剤タイプ」は葉や茎から浸透するため、粒剤より影響範囲が狭く、他の植物の近くでも使えます。特定の雑草にピンポイントで使用可能なため、栽培中の植物が近くにある場合でも安全です。
雨の日に除草剤を使うとき注意点
雨の日に除草剤を使用する際は、効果を最大限に引き出しつつ、安全性にも配慮する必要があります。
以下、7つの注意点を守るのがポイントです。
- 取扱説明書を読んでから使用する
- 草は20〜30cm程度に刈っておく
- 田んぼや畑、川の近くでは使わない
- 梅雨の時期はできるだけ避ける
- 子どもが触らないようにする
- ムラなく散布する
- 希釈する際はきれいな水を使う
1. 取扱説明書を読んでから使用する
除草剤を使用する前に、必ず取扱説明書を熟読しましょう。商品によって使用方法や注意事項が異なります。適切な使用方法を把握することが重要です。
特に以下の点は、おさえておきましょう。
- 適用できる場所
- 効果や薬害に関する記載
- 安全上の注意事項
雨の日の使用に関する特別な指示がないか確認し、濃度や散布量、散布のタイミングなどもチェックしておきましょう。
2. 草は20〜30cm程度に刈っておく
除草剤の効果を最大限に発揮させるために、雑草は20〜30cm程度に刈り揃えておきましょう。雑草の背丈が高すぎると、除草剤の吸収が遅れ、効果が薄れてしまう可能性があるからです。
茎葉処理型の除草剤は、100cm程度の長めの雑草にも効果がありますが、短く刈ってから使用するとより効果的です。
3. 田んぼや畑、川の近くでは使わない
周辺環境への影響にも配慮しましょう。自宅から2m以内に田んぼや畑、川がある場合は、除草剤の使用を控えるのが賢明です。雨で薬剤が流れ出し、周辺の生態系や農作物に悪影響を与える可能性があるからです。
除草剤の強力な成分は、水中にいる生物を殺傷したり、農作物の品質を損ったりする恐れがあります。また、傾斜地では薬剤が下方に流れやすいため、周辺2m以上離れていても注意が必要です。
近隣とのトラブル防止のためにも、周囲の状況をよく確認してから使用しましょう。
4. 梅雨の時期はできるだけ避ける
梅雨の時期に除草剤を使用しても、効果が見込めない可能性が高いです。雨が多い時期は、薬剤が流れやすく、十分な効果を発揮できないからです。たとえ雨の影響を受けにくい除草剤でも、晴れた日に散布するほうが効果は高くなります。
また、地面がぬかるんでいるような場合も、除草剤が十分に吸収されません。やむを得ず梅雨の時期に散布する場合は、天気予報をよく確認し、比較的晴れが続く日を選びましょう。
雨上がりの適度に湿った地面に散布するのが最適です。
5. 子どもが触らないようにする
除草剤を散布する場所や保管場所は、子どもの手の届かないところを選びましょう。
除草剤は強力な薬剤なので、特に小さな子どもにとって非常に危険です。誤って口に入れたり、皮膚に付着したりする可能性があるため、使用後は速やかに安全な場所に片付けてください。
また、散布後の庭や作業場所にも子どもが近づかないよう、注意を促しましょう。可能であれば、散布後しばらくは立入禁止の表示をするなど、視覚的な注意喚起も効果的です。
6. ムラなく散布する
除草剤の効果を最大限に引き出すためにも、ムラなく均一に散布しましょう。
特に雨の日は、薬剤が流れやすいため、ムラなく散布する技術が求められます。散布機や噴霧器の設定も確認し、一定の速度で動くよう心がけましょう。
散布残しや隙間がないよう注意深く作業を進めることで、効果的に雑草を駆除できます。
7. 希釈する際はきれいな水を使う
除草剤を希釈する際は、必ずきれいな水を使用しましょう。汚れた水や雨水を使用すると、除草剤の効果が低下する可能性があります。不純物や微生物が除草剤の成分と反応し、効力を弱めてしまうからです。
また、じょうろや散布器具の内部も清潔に保つことが重要です。汚れた器具を使用すると、除草剤が汚れに吸着してしまい、雑草に十分な量が届かなくなる恐れがあります。
使用前に器具を十分に洗浄し、水道水を用いて希釈することで、除草剤の効果を最大限に引き出せます。
除草剤を使わずに雑草を駆除する方法
具体的な方法としては、以下の3つが挙げられます。
- 手作業での草むしり
- 砂利を敷く
- 防草シートで日光を遮断する
最も手軽なのが草むしりです。時間と労力はかかりますが、コストもかからず、雨上がりの柔らかい土壌なら作業がしやすくなります。
または、3〜5cmの厚さで砂利を敷くことで、雑草の発生を抑制できる方法もあります。
さらに防草シートで日光を遮断すれば、雑草の成長を妨ぐ効果も期待できます。防草シートの上に砂利を敷けば、より長持ちし、見た目も良くなります。
定期的な手入れは必要ですが、化学薬品に頼らない自然な庭づくりができます。
雑草駆除にお困りなら業者に任せるのがおすすめ
雑草駆除にお困りの場合、専門業者に任せるのがおすすめです。費用は発生しますが、長期的には時間と労力の節約になり、美しく手入れの行き届いた庭を維持できるからです。
自分で行う場合と比べ、短時間で広範囲を処理できます。砂利を敷いたり、防草シートを施工したりと、総合的な雑草対策も提案してくれるでしょう。
雨の日に除草剤を使うときのよくある質問
雨の日に除草剤を使用する際の、よくある質問にお答えします。
除草剤は風が強いときに撒いても大丈夫ですか?
風の強い日に除草剤を撒くのは避けましょう。
風によって除草剤が意図しない方向に飛散し、周囲の植物や作物に悪影響を与える可能性があるからです。近隣に植物や農作物がある場合は特に注意が必要です。
また、風で除草剤が自分にかかる危険性もあり、健康被害を招くリスクもあります。
除草剤はどのくらいで効果が出ますか?
除草剤の効果があらわれるまでの時間は、使用する商品によって大きく異なります。
液体タイプは葉や茎から直接吸収されるため、通常3~5日程度で効果があらわれます。しかし、持続性は低く、新たな雑草の発生を防ぐ効果はありません。
一方、顆粒タイプは効果の発現に1〜2週間ほどかかりますが、4か月から半年ほどの長期的な効果が期待できます。
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