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  5. 【プロ直伝】フィルムカメラの現像方法と料金を説明
2017/04/06 2021/07/01

皆さんは亀真用フィルムを知っていますか? 現在は昔に比べかなり種類は減ったようですが、まだまだ愛好家もたくさんいて、フィルム写真でのフォトライフを楽しめるようです。ここでは、プロのカメラマンから写真フィルムの現像方法についてお話していきます。

フィルムの中には、カラーネガフィルム、カラーポジフィルム、モノクロフィルムなどなど色々あります。その中でも比較的現像が簡単なモノクロフィルム(白黒のみでの表現)に関して、今回はご説明していきます。

簡単に順序を説明します。

現像⇨停止⇨定着⇨水洗⇨乾燥、になりますが、フィルムの種類によって、変わってきます。

フィルムカメラの現像方法

1. 現像

銀塩フィルムでは、現像液を使い化学反応によって画像を得ることを現像といいます。フィルムに光があたると、フィルムの一部分が変化して銀になります。感光したフィルム上には、像の形になるように、銀を含む結晶ができていて、これを潜像といいます。文字通りフィルムの中に像が潜んでいる状態です。ただ、まだこの時点では肉眼で見ることは不可能なので、これを目に見えるようにするのがフィルム現像です。

2. 停止

目に見るようにしている現像ですが、現像液に浸しておくと化学反応を起こし続け現像し続けるのはフィルムにとってよくありません。その現像の進行を止めるのが停止です。停止液を入れて中和させることによって、銀の進行が止まります。ちなみに、現像液はアルカリ性で停止液は酸性です。

3. 定着

感光しなかった部分にも薬品はしっかりついてしまっています。その薬品を取り除くのが定着です。薬品が残っていると、やはりムラが残ってしまいます。現像液を使用し感光した銀を目に見えるような状態にし、次に、停止液で現像の進行を止めます。現像の進行を止めた後、光に当ててもこれ以上感光しないようにするのが定着です。

4. 水洗

 

フィルムの表面などに残る感光材料の薬品を取り除く作業です。これをしないとフィルムにムラができて最終的にプリントする際、綺麗にプリントできません。

5. 乾燥

Pexels / Pixabay

綺麗に水洗いが終わったら、乾燥棚で干します。36枚撮りフィルムの場合1.5mほどの長さになるので、上から下まで吊るせるところを推薦します。また、フィルムを吊るすための道具には、”フィルムクリップ”、フィルムの水滴を除くためには、写真用のスポンジを使用する方がおおいようです。

私の、モノクロフィルム現像レシピを紹介します。

・フィルム現像(小型タンク現像)D-76(薬品名) dev.20℃ トライX(フィルム名)
●現像 6分30秒〜7分 最初の30秒間連続攪拌、後は30秒毎に5秒間攪拌
無攪拌ー現像ムラ
急激な攪拌ー現像ムラ、粒状性の悪化
●停止 30秒
●定着 7分〜10分
●水洗 15分〜20分
●乾燥 水滴防止剤で処理して、フィルム乾燥へ 10分〜20分
フィルムを現像するには道具を購入する必要がありますので、紹介します。

フィルム現像に必要なもの

1.ペットボトルやガラスの瓶

現像では、現像液、停止液、定着液などの4つの薬剤を使います。また、現像液や定着液を繰り返し使うために、フィルム現像タンクと同じくらいの容量のペットボトルでしょうか。ペットボトルは汚れてきますので、沢山用意しておくと良いでしょう。ガラスの瓶は匂いもつきにくいです。

2. 計量カップ

LoSchmi / Pixabay

薬品を溶かすのに、計量カップが必要です。

3. 温度計

ペットボトルの現像液の温度を厳密に測る必要があり、先ほど記述したペットボトルの底まで届く長さの温度計を買いましょう。

4. 現像タンクとタンクリール

現像タンクは、35mm フィルム1本用を買いましょう。加えて、35mmフィルム用のタンクリールも必要でしょうか。

5. ダークバッグ

LeSpecialiste / Pixabay

いわゆる真っ暗なバッグです。両腕が入れられるようになってまして、そこでリールにフィルムを巻きつけるのに使います。手順としてはフィルムをパトローネから出し、それをタンクリールに巻き取り、次に、それをフィルム現像タンクに入れてふたをする。という作業が必要です。これらの作業は完全暗室で行わないといけません。完全暗室をお持ちのかたは不要です。

6. フィルムピッカー

フィルムピッカーは撮影済みのフィルムから外へ出す作業で使用します。これがなかなか難しく、大変コツが必要な作業です。失敗したフィルムなどを使って練習しましょう。

7. フォトスポンジとフィルムクリップ

現像したフィルムを乾かすときに、写真用スポンジできれいに乾燥することができます。また、フィルムクリップでとめて乾かすとまっすぐに仕上がりますが、重めの洗濯バサミやマグネットクリップでも代用できるでしょう。

などが主な現像に必要なものとなります。

現像を依頼する場合の疑問点

Satermedia / Pixabay

1.安い料金で現像するには?

ご自身で現像する場合は、道具を使用するので初期投資が必要になります。安く手軽に済ませるのであれば、街の写真屋さんや大手量販店のDPEコーナーに依頼した方が安心でしょうか。

2.CDや携帯にデータ化・デジタル化してもらうには?

撮影済みフィルムをDPEショップに預けるメニューの中に、CDやDVDへの書き込みサービスがあるようです。このサービズを使用するとフィルムの現像をしてもらい、モノとして残し、CDやDVDに残し管理しやすくできるのも特長です。ちなみに私はヨドバシカメラさんで、現像のみ依頼し、加えて1300万画素DVDに残しデータも受け取ってます。

3.時間はどのくらいかかる?

店舗により納期は違いがあります。即日仕上げもあれば、10日ほどかかる店舗もあるので、webで前もって確認してみると良いでしょう。

最後に

いかがでしょうか。今でこそデジタルカメラが一般的になってましたが、一昔前はこの作業は当たり前で、カラーフィルムであればお店に出すのが普通でした。フィルム写真は多少手間はかかりますが、温かみのある色が出て現在は若い世代にも人気があるようです。みなさんも一度、フィルムカメラを手にとって町を散歩してみてください。

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