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  6. 漆喰壁にリフォームしたい!特徴と工事の基本
2022/08/19 2022/09/13

漆喰壁とは「消石灰」を主な原料とした自然由来の内装材で、見た目の美しさやメンテナンスのしやすさから、リフォームでも人気があります。

また、湿度を調整する機能や耐火性、消臭・防菌効果などが期待できる点も特徴です。 今回は漆喰壁のリフォームを検討している方や、快適な住まいにしたいと考えている方に向けて、漆喰壁の特徴やメリットとデメリット、リフォームの価格相場などをご紹介します。

リフォームで人気の「漆喰壁」とは

漆喰壁が使用された部屋 机 テーブル デスクライト

漆喰壁とは、「消石灰」を主な原料とした内装材のことです。消石灰は石灰石を焼き、水を加えて作る白い粉を指します。内壁、外壁いずれにも使用でき、城や蔵などの壁にも用いられてきました。

漆喰壁は、見た目が美しい、自然由来の壁としてリフォームでも人気です。ここでは漆喰壁の概要やメリット・デメリット、珪藻土との違いを解説します。

自然由来の「漆喰」とは

漆喰壁は、水酸化カルシウムとも呼ばれる消石灰が原料です。原料である消石灰はサンゴ礁をルーツとする石灰石から作られるため、漆喰壁は自然由来の壁として人気があります。

漆喰壁は、洋室、和室いずれの雰囲気にも合わせやすいことも利点の一つといえるでしょう。燃えにくい素材であるため台所の壁にも適しています。

メリットとは

漆喰壁のメリットは、次の5点です。

  1. 塗った状態を長期間維持できる
  2. メンテナンスしやすい
  3. 湿度を調整する機能がある
  4. 耐火性に優れている
  5. 消臭・抗菌効果がある

漆喰壁は経年劣化が進みづらく、時間が経過してもあまり見た目の変化がありません。静電気をため込まない性質であるため、ゴミやほこりが付着しにくいという特徴もあります。

また落書きなどの汚れが気になる場合、ビニールクロスであればその箇所の張り替えが必要ですが、漆喰壁は薄く上塗りをして消すことが可能です。ちょっとした汚れは消しゴムで簡単に消せるといったようにメンテナンスがしやすい点もメリットの一つです。

漆喰壁の利点には、湿度調整の機能も挙げられます。細かい穴が多数開いており、湿度が高い場合は余分な水分を吸い取り、湿度が低下した際に水分を放出するためです。そのため、「呼吸する壁」と呼ばれることもあります。部屋の壁を漆喰壁にすれば、湿度の高い梅雨の時期でも快適に過ごすことができ、カビやダニなどの発生を抑制する効果が期待できるでしょう。

漆喰壁は、耐火性に優れている点もメリットといえます。建築基準法において不燃材料として認められており、部屋で失火した場合でも燃え広がりづらい特性があります。

また、漆喰壁は消臭・抗菌効果を期待されて選ばれることも少なくありません。漆喰はアルカリ性が高く、下駄箱や台所の酸性の臭いを吸収して中和させる性質があるほか、多数の細かい穴が部屋中に浮遊する小さな雑菌を吸着するため、抗菌効果も優れています。

参照元:
国土交通省「建築基準法 不燃材料を定める件」   
国土交通省「建築基準法等に基づく告示の制定・改正について」

デメリットとは

漆喰壁のデメリットとしては、次の3点が挙げられます。

  1. 費用が高い
  2. 施工の手間がかかる
  3. ひび割れが起きやすく汚れが目立ちやすい

漆喰壁は素材の価格が高いことに加え、左官職人が仕上げを行うため、費用が高くなる傾向にあることに注意が必要です。その一方でビニールクロスのように何度も張り替える必要がなく、持続性があるため、長期的に見て判断すると良いでしょう。

漆喰壁は施工の手間がかかる点もデメリットといえます。最初に養生をして下塗りをした後、仕上げ塗りを行います。

また、漆喰壁はひび割れが起きやすいことも覚えておきましょう。下地の状態や施工環境、また施工後の揺れなどによってひび割れが発生する可能性があります。

ひび割れのリスクを抑えるためには、下地の処理から仕上げ塗りまでの施工手順を正しく行うことが重要です。ただし、漆喰壁がひび割れてしまった場合でも、上塗りで手直しすることもできるため、大きなデメリットにはなりにくいといえるでしょう。

さらに、一般的に漆喰壁は真っ白であるため、汚れが目立ちやすいことも覚えておきましょう。しかし、汚れの種類によりますが、軽いものであれば消しゴムで簡単に消えたり、紙やすりでこすったりするなどの手軽な対処法もあります。

漆喰と珪藻土の違いとは

珪藻土とは、藻の一種である珪藻の遺骸が海底にたまり固まって出来た石が、砕けて粉状になったものです。湿度を調節する効果に優れ、比較的ザラザラとしている点が特徴です。単独ではくっつきにくい性質のため、つなぎを混ぜる必要があります。

漆喰と珪藻土は、まず材料が異なります。前述のとおり漆喰は石灰石を由来とする一方で、珪藻土の原材料は珪藻という植物プランクトンの化石です。

漆喰と珪藻土はどちらも湿度を調整する機能がありますが、機能性がより高いのは珪藻土です。湿度を調節する効果を重視するのであれば、珪藻土を選択すると良いでしょう。

仕上がりにも違いがあり、基本的に漆喰はつるりとしていて洋風、和風を問わず合わせやすいのに対し、珪藻土はザラザラしていることが多く和風の部屋に適しています。

漆喰壁リフォームの基本

壁に漆喰が塗ってある

漆喰壁はリフォームで使用されることも多い、人気のある内装材です。ただし、ビニールクロスといった壁紙と比較すると、施工費用が高い傾向にあります。 ここからは、漆喰壁を用いたリフォームの価格相場やリフォーム時の注意点、またDIYへの適性に関してお伝えしていきます。

リフォームの価格相場

一般的に、漆喰壁のリフォーム費用を算出する際に用いるのは、次の計算式です。

壁の面積(平方メートル)✕(材料費+施工費用)+諸費用=リフォーム費用

諸費用は、廃棄にかかる費用や交通費、搬入、養生代などが該当します。施工業者によりますが、リフォーム1平方メートルあたり5,000円〜8,000円程度が相場です。そのため漆喰壁のリフォーム費用は、「5,000円〜8,000円✕壁の面積(平方メートル)」で計算ができます。

リフォーム時の注意点

トイレを漆喰壁にリフォームするのは、あまりおすすめできません。漆喰を少量塗っただけでは、消臭効果や快適性に大きな変化は見込めないためです。また、トイレは狭いため作業がしづらいことに加え、4箇所ある角の処理が困難である点に注意しましょう。

DIYも可能?

漆喰壁へのリフォームは、DIYで行うことも可能です。しかし、結論からいうとDIYで漆喰壁にリフォームをするのは、避けた方が無難といえるでしょう。 漆喰壁を美しく仕上げるのはもちろん、材料を水と混ぜたり、壁を養生したりといった下準備にもそれなりの経験や知識が求められます。

コテで壁を塗る作業は慣れていないと難しく感じる可能性が高く、例えば誤ってコンセントの穴を埋めてしまうといった失敗も珍しくありません。

ゼヒトモで漆喰壁リフォームのプロを探す

工事業者の人が壁に漆喰を塗る作業中

漆喰壁は見た目の美しさだけでなく、湿度を調節する効果や耐火性などが期待できるとして人気がある、自然素材の内装材です。経年劣化が進みづらく、メンテナンスしやすい点も魅力です。DIYで漆喰壁にリフォームすることも可能ですが、美しい仕上がりを重視する場合はプロに依頼するのがおすすめです。

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